建築基準法 第68条の10(型式適合認定)
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- 国土交通大臣は、申請により、建築材料又は主要構造部、建築設備その他の建築物の部分で、政令で定めるものの型式が、前三章の規定又はこれに基づく命令の規定(第六十八条の二十五第一項の構造方法等の認定の内容を含む。)のうち当該建築材料又は建築物の部分の構造上の基準その他の技術的基準に関する政令で定める一連の規定に適合するものであることの認定(以下「型式適合認定」という。)を行うことができる。
- 2.型式適合認定の申請の手続その他型式適合認定に関し必要な事項は、国土交通省令で定める。
この条文の基本情報
型式適合認定とは何ですか?
定義型式適合認定とは、建築基準法第68条の10に定められた規定で、「国土交通大臣は、申請により、建築材料又は主要構造部、建築設備その他の建築物の部分で、政令で定めるものの型式が、前三章の規定又はこれに基づく命令の規定(第六十八条…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 建築基準法第68条の10(型式適合認定)は、日本の建築基準法に含まれる条文です。
- 建築基準法第68条の10の条文原文は「国土交通大臣は、申請により、建築材料又は主要構造部、建築設備その他の建築物の部分で、政令で定めるものの型式が、前三章の規定又はこれに基づく命令の規定(第六十八条…」で始まります。
- 建築基準法第68条の10は第三章の二 型式適合認定等に置かれています。
- 建築基準法の公布日は昭和25年5月24日です。
- 建築基準法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 建築基準法第68条の10の前の条は建築基準法第68条の9です。
- 建築基準法第68条の10の次の条は建築基準法第68条の11です。
- 建築基準法第68条の10には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
建築基準法(昭和二十五年法律第二百一号)第68条の10 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC0000000201 - 本サイト収録
建築基準法(昭和二十五年法律第二百一号)第68条の10(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/325AC0000000201/68_10
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点建築基準法68条の10の型式適合認定とは、国土交通大臣が建築材料や建築物の部分の型式を技術的基準に適合すると認定する制度で、個別の確認・検査での当該部分の審査が省略される。
Q · 「大臣認定を取った建材」って、建築確認の審査が要らなくなるということですか?
確認自体は必要。認定部分の審査だけが省略される
建築基準法68条の10の型式適合認定は、国土交通大臣が建築材料や建築物の部分の「型式」を技術的基準に適合すると認定する制度です。認定を受けた型式を使えば、個別の建築確認・中間検査・完了検査でその部分の審査が省略されます(同法68条の20)。ただし省略されるのは審査手続であり、建築確認そのものは必要です。また認定書の仕様と異なる施工をすれば省略の前提が失われ、その部分は基準適合の裏付けを欠くことになります。
解説
住宅メーカーのカタログに「国土交通大臣認定 取得済」と小さく書かれているのを見たことがあるだろうか。あれの正体の一つが、建築基準法68条の10の型式適合認定である。通常、建築物は一棟ごとに建築確認を受け、その部分ごとに基準適合を審査される。だがプレハブ住宅の壁パネル、工場生産のユニットバス、量産型のサッシのように、同じ設計が何千回も繰り返されるものについて毎回ゼロから審査するのは、社会全体で見れば壮大な無駄だ。そこで国土交通大臣が、その「型式」自体をあらかじめ基準適合と認定する。認定を受けた型式を使えば、個別の建築確認・中間検査・完了検査で、その部分の審査が省略される(同法68条の20)。あなたが知っておくべきは、これが「安全性の免除」ではなく「審査の前倒し」だという点だ。認定の範囲は政令で定めた部分と、政令で定めた一連の規定に限られる。認定書に書かれた仕様から一ミリでも外れた施工をすれば、省略の効果は及ばず、そこは無認定の建築物になる。
法的な位置づけ
型式適合認定とは、建築基準法68条の10に基づき、国土交通大臣が申請により、政令で定める建築材料または建築物の部分の型式が、構造上の基準その他の技術的基準に関する政令所定の一連の規定に適合することを認定する制度をいう。認定を受けた型式は、個別の建築確認及び検査における当該部分の審査省略の基礎となる。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.認定の対象範囲を政令で確認する 建築基準法施行令の定める「型式適合認定の対象となる建築物の部分」と「一連の規定」に、自社の製品・部位が含まれるかを確認する。対象外なら型式適合認定ではなく構造方法等の認定(68条の25)など別ルートを検討する
- 2.型式を確定して技術資料を整える 構成材料・寸法・納まり・製造条件を「型式」として固定し、試験成績書や計算書で技術的基準への適合を裏付ける。ここで許容範囲を広く取りすぎると認定が下りず、狭すぎると現場での運用が硬直する
- 3.国土交通大臣(指定認定機関)へ申請する 建築基準法施行規則の定める様式で申請書と添付図書を提出する。審査期間は案件により数か月単位になるため、商品発売スケジュールから逆算して着手する
- 4.認定書を現場へ流通させる仕組みを作る 認定取得後、確認申請で審査省略を受けるには、認定を受けた型式であることを示す書面が申請時に必要になる。製造者・販売店・施工者の間で認定書写しの入手経路を事前に確保しておく
- 5.出荷ロットと認定番号の紐付けを保管する 認定と異なる製造が判明した場合の取消し(68条の23等)と、既存建築物の是正連鎖に備え、出荷ロットと認定番号・納入現場の対応記録を長期保管する。記録がないと問題ロットの切り分けができない
よくある質問 AI による整理
Q1型式適合認定とは何ですか?
国土交通大臣が、政令で定める建築材料や建築物の部分の「型式」を技術的基準に適合すると認定する制度です。建築基準法68条の10が根拠で、申請により行われます。
Q2型式適合認定を受けると何が省略できますか?
認定を受けた型式に係る部分について、建築確認・中間検査・完了検査における審査が省略されます(68条の20)。建築確認手続そのものが不要になるわけではありません。
Q3型式適合認定の申請はどこにしますか?
国土交通大臣に対して申請します。申請手続その他必要な事項は国土交通省令(建築基準法施行規則)で定められており、指定認定機関が事務を行う場合もあります。
Q4型式適合認定の対象になる部分は?
建築材料、主要構造部、建築設備その他の建築物の部分のうち政令で定めるものです。対象となる一連の規定も施行令で限定列挙されています。
Q5認定品を現場で加工しても大丈夫?
認定は特定の型式に対する認定なので、認定書の仕様と異なる加工をすれば審査省略の前提が失われます。認定書の構成材料・寸法・納まりの記載範囲内か確認が必要です。
Q6型式適合認定は取り消されることがありますか?
あります。認定を受けた者が認定に係る型式と異なるものを製造した場合など法定事由に該当すれば、国土交通大臣が認定を取り消すことができます(68条の23等)。
Q7大臣認定番号はどこで確認できますか?
認定書の写しを製造者に請求するのが確実です。設計図書や商品カタログに記載された認定番号だけでは、認定の対象範囲や仕様までは確認できません。
Q8型式適合認定は違法建築を防げますか?
審査を前倒しするだけで、実体的な基準適合義務は消えません。認定どおりに施工されていなければ、その部分は基準適合の裏付けを失い是正問題になりえます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1型式適合認定を取ると、建築確認そのものが要らなくなるんですか?
いいえ。建築確認(6条)は依然として必要です。省略されるのは、認定を受けた型式に係る部分についての審査であり(68条の20)、建築物全体の確認手続が消えるわけではありません。実務のポイント:審査省略の効果を実際に受けるには、認定を受けた型式であることを示す書面を申請時に揃える必要があります。認定を取った本人と、現場で使う施工者が別会社の場合、この書面の入手経路を事前に確保していないと、省略できるはずの案件で通常審査に戻る
Q2型式適合認定と型式部材等製造者認証、何が違うんですか?
型式適合認定(68条の10)は「設計=型式」が技術的基準に適合していることの認定、型式部材等製造者認証(68条の11以下)は「その型式のものを安定して製造できる者」であることの認証です。実務のポイント:量産ビジネスで効くのは両方揃った状態です。認定だけ取って認証を取らないと、工場出荷段階での検査省略の恩恵が限定される。事業計画を作る段階で、どちらをいつ取るかの順序設計をしておかないと、認定取得後に想定していたコスト削減が出ない
Q3認定を受けた建材を、現場の都合でちょっと加工するのはダメなんですか?
認定は特定の型式に対して与えられるため、認定の内容と異なる仕様になれば、その部分について審査省略の前提が失われます。切断・穴あけ・部材の差替えは、認定書の仕様欄に許容範囲が書かれているかで判断が分かれます。実務のポイント:認定書には対象となる構成材料・寸法・納まりが具体的に書かれています。現場で迷ったら、監理者の判断を仰ぐ前に認定書本体を読むのが最短。実務上、認定の許容範囲の解釈は分かれることがあり、判断に迷う場合は認定を取得した製造者の技術部門に書面で照会して回答を残す
Q4うちの会社が取った認定、あとから取り消されることってあるんですか?
あります。認定を受けた者が認定に係る型式と異なるものを製造した場合など、法定の事由に該当すれば国土交通大臣が認定を取り消すことができます(68条の23等)。実務のポイント:取消しが怖いのは、その時点の出荷停止だけでなく、既に建った建築物の是正責任が連鎖することです。認定を資産として持つなら、出荷ロットと認定番号の紐付け記録を最低でも建物の耐用年数スパンで保管する。記録がないと、後から「どこまでが問題ロットか」を切り分けられず、被害範囲が無限に広がる
間違えやすい点 AI による整理
- 「大臣認定を受けていれば、その部分は建築基準法の審査を免除される」と理解されることが多いが、前提が違う。免除されるのは審査の手続であって、実体的な基準適合義務そのものは消えていない。認定型式と異なる施工がなされた瞬間、その部分は基準適合の裏付けを失い、違反建築物の問題に直結する
- 型式適合認定と、68条の11以下の型式部材等製造者認証を同じものだと思っている実務者は多い。前者は「設計(型式)」への認定、後者は「その型式を安定して作れる工場」への認証。両方揃って初めて、工場出荷段階から審査省略の恩恵がフルに効く。片方だけ取って全部済むと考えると、事業計画の前提が狂う
- 「認定は一度取れば永続する」と信じている担当者がいるが、認定の前提となる技術的基準が改正されれば、認定の効力や有効性の扱いが問題になる。さらに、認定を受けた者が認定内容と異なる型式の建築材料等を製造した場合などには、国土交通大臣による認定の取消しがありうる(68条の23等)。取得後の維持管理まで含めて初めて資産になる
- 設計者から見れば「認定品を指定すれば責任が軽くなる」と映るが、法から見れば、認定どおりの仕様が現場で実現されているかの確認責任は依然として設計者・工事監理者の側にある。この落差が、事故後の責任分配であなたを直撃する
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 認定・認証の客体 | 68条の10:建築材料や建築物の部分の「型式(設計)」 | 68条の11:その型式を安定して製造できる「者(工場)」 68条の25:個別の「構造方法・建築材料・プログラム」 |
| 主な効果 | 個別の確認・検査で当該部分の審査省略の前提となる | 認証を受けた型式部材等について、製造段階からの検査省略の恩恵が及ぶ 技術的基準への適合判断の内容として取り込まれる |
| 申請者 | 型式について認定を受けようとする者(メーカー等) | 型式部材等を製造しようとする者(工場を持つ者) 構造方法等について認定を受けようとする者 |
| 失効・取消しリスク | 認定と異なる型式の製造等で取消しがありうる(68条の23等) | 製造設備・品質管理体制の不適合で認証取消しがありうる 認定内容と異なる運用は適合判断の前提を失う |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も中央主管機関が新材料・新工法を事前認可する枠組みを持つが、日本のように「型式」単位の認定が確認審査の省略効果と明文で連動する構造ではない
韓国も建築資材の事前性能認定を置き、認定資材の使用を前提に許可・使用承認の負担を軽減する運用がある
ドイツは連邦機関 DIBt による一般建築監理認可が同種の機能を果たす。EU 建設製品規則(CPR)との重層構造になっている点が日本と大きく異なる
米国は民間評価機関の評価報告書を各地の建築官(building official)が受容するという民間主導型で、大臣認定のような中央行政処分ではない
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 工務店を経営していて、大手メーカーの認定型式パネルを使った現場で、現場合わせのためにパネルの一部を切り欠いた。監理者から「その加工は認定仕様の範囲内か」と問われる。認定の型式と異なる施工になっていれば、審査省略の前提が崩れ、確認済証と異なる建築物として是正指導の対象になりうる
- 新築の建売住宅を買ったが、数年後に外壁の防火性能が仕様と違うのではないかと疑いが生じた。売主は「大臣認定品だから問題ない」と繰り返す。認定は型式に対して与えられたものであり、その現場で認定どおりの製品が認定どおりに使われたかは別問題。認定番号から認定内容を照会し、施工図と突き合わせるところから始まる
- 建材メーカーの開発担当として、新しい外壁システムを全国展開したい。一棟ごとに個別評価を受けるのか、型式適合認定を取るのか。この選択が、初期コストと、その後何千棟分の審査期間を左右する
- もし、あなたの会社が取得した型式適合認定について、認定を受けた型式と異なる製品を出荷していたことが判明したらどうなるか。国土交通大臣は認定を取り消すことができ、既に出荷された建築物の是正問題が連鎖する。認定の取消しは企業存続に直結する
- 確認申請の提出まであと5日。設計者が「この部分は認定品だから審査省略できる」と言うが、認定書の写しが手元にない。認定を受けた型式であることを証する書面がなければ、審査省略は受けられず、通常審査に戻って工期が数週間ずれる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 購入した建築物・建材について認定を根拠に安全性を説明されたら、認定番号と認定内容の写しを書面で求める。「認定品です」という口頭説明では何も確定していない2. 認定内容と実際の施工・製品仕様を照合、相違があれば写真と施工記録で証拠化3. 相違が確認できたら、特定行政庁(自治体の建築指導課)または建築確認をした指定確認検査機関に相談。認定と異なる施工は建築基準法上の是正問題になりうる4. 損害が生じているなら、売主・請負人への契約不適合責任(民法562条以下)と不法行為(同709条)を並行して検討
訴えられた側:1. まず認定書の記載範囲を正確に特定、指摘された部分が認定の対象部分・対象規定に含まれるかを切り分ける。認定外の部分なら、そもそも認定違反ではなく通常の基準適合の問題として争点が変わる2. 認定範囲内なら、施工記録・出荷証明・型式番号で認定どおりであることを立証3. 相違が事実なら、早期に自主的な是正計画を作成して特定行政庁に提出。指摘を待ってからの対応より、処分の重さと信用の損傷が明確に変わる4. 製造者側であれば、認定取消し(68条の23等)のリスクを前提に、出荷済ロットの範囲特定を最優先で行う
時効(請求できる期限):本条自体に特定の期間制限はない。建築確認申請に関する不作為・処分を争う場合は行政不服審査法18条の審査請求期間(処分を知った日の翌日から3か月以内)、行政事件訴訟法14条の取消訴訟の出訴期間(処分を知った日から6か月以内)が働く。建築物の契約不適合をめぐる民事請求は、不適合を知った時から1年以内の通知(民法566条)と、一般消滅時効(同166条、知った時から5年または権利行使可能時から10年)の двой枠で管理する(最新の改正状況をご確認ください)
学説
行政法・建築規制の一般的理解:型式適合認定は、個別審査を型式という上流の一点に集約する審査の前倒しであり、実体的な基準適合義務を免除するものではないと解されている。認定の効力は認定書記載の型式の範囲に限定され、その外側では通常の基準適合の問題に戻る。
- 建築基準法 第6条建築確認、本条による審査省略の対象手続
- 建築基準法 第68条の11型式部材等製造者の認証、認定型式の製造者側規律
- 建築基準法 第68条の20認定型式に係る確認・検査の審査省略効果
- 建築基準法 第68条の23型式適合認定等の取消し事由
- 建築基準法 第68条の25構造方法等の認定、本条が適合判断に取り込む認定内容
- 住宅の品質確保の促進等に関する法律 第94条新築住宅の構造耐力上主要な部分の瑕疵担保責任の特則
- 建築士法 第18条工事監理者の設計図書適合確認義務、認定仕様の現場実現を担保
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