建築基準法 第77条の10(事業計画等)
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- 指定建築基準適合判定資格者検定機関は、毎事業年度、事業計画及び収支予算を作成し、当該事業年度の開始前に(指定を受けた日の属する事業年度にあつては、その指定を受けた後遅滞なく)、国土交通大臣の認可を受けなければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。
- 2.指定建築基準適合判定資格者検定機関は、毎事業年度、事業報告書及び収支決算書を作成し、当該事業年度の終了後三月以内に国土交通大臣に提出しなければならない。
この条文の基本情報
事業計画等とは何ですか?
定義事業計画等とは、建築基準法第77条の10に定められた規定で、「指定建築基準適合判定資格者検定機関は、毎事業年度、事業計画及び収支予算を作成し、当該事業年度の開始前に(指定を受けた日の属する事業年度にあつては、その指定を受け…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 建築基準法第77条の10(事業計画等)は、日本の建築基準法に含まれる条文です。
- 建築基準法第77条の10の条文原文は「指定建築基準適合判定資格者検定機関は、毎事業年度、事業計画及び収支予算を作成し、当該事業年度の開始前に(指定を受けた日の属する事業年度にあつては、その指定を受け…」で始まります。
- 建築基準法第77条の10は第一節 指定建築基準適合判定資格者検定機関に置かれています。
- 建築基準法の公布日は昭和25年5月24日です。
- 建築基準法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 建築基準法第77条の10の前の条は建築基準法第77条の9です。
- 建築基準法第77条の10の次の条は建築基準法第77条の11です。
- 建築基準法第77条の10には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
建築基準法(昭和二十五年法律第二百一号)第77条の10 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC0000000201 - 本サイト収録
建築基準法(昭和二十五年法律第二百一号)第77条の10(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/325AC0000000201/77_10
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点建築基準法77条の9は、指定建築基準適合判定資格者検定機関に、事業計画と収支予算の事前認可(年度開始前)と、事業報告書と収支決算書の提出(年度終了後三月以内)を義務づける。
Q · 国家検定を運営している民間機関のお金、誰がチェックしているの?
予算は事前認可、決算は事後提出。国が握るのは入口です。
建築基準法77条の9により、指定建築基準適合判定資格者検定機関は、毎事業年度の事業計画及び収支予算を作成し、当該事業年度の開始前に国土交通大臣の認可を受けなければなりません(1項)。変更する場合も同じ認可が必要です。他方、事業報告書及び収支決算書は、事業年度の終了後三月以内に大臣へ提出すれば足ります(2項)。つまり国が実際に握っているのは入口である予算であり、決算は事後の報告にとどまります。提出された書類は行政文書となり、情報公開請求の対象になります。
解説
建築確認の合否を判断する建築主事や確認検査員になるには、建築基準適合判定資格者検定に合格しなければならない。その検定の実施事務を、国土交通大臣は民間の機関に委ねることができる。委ねた瞬間に浮上するのが、その機関の財布は健全かという一点だ。本条が置いたのは二つの関所である。入口は事業計画と収支予算で、事業年度が始まる前に国土交通大臣の認可(役所が事前に承認を与え、それがなければ実行できない行為)がいる。変更するときも同じ手続を踏む。出口は事業報告書と収支決算書で、年度終了後三月以内の提出義務にとどまる。押さえるべきは、片方が「認可」、もう片方が「提出」という非対称だ。国が実際に握っているのは入口の方であり、外から何かを動かしたいなら、決算が出そろう季節ではなく、予算が大臣に上がる年度末こそが狙う場所になる。
法的な位置づけ
建築基準法77条の9は、指定建築基準適合判定資格者検定機関の財務監督を定める規定である。同機関は毎事業年度の事業計画及び収支予算を作成し、当該事業年度の開始前に国土交通大臣の認可を受けなければならず、変更時も同様である。また事業報告書及び収支決算書を作成し、事業年度の終了後三月以内に国土交通大臣へ提出する義務を負う。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.年度開始前に監督課との事前協議に入る 事業計画と収支予算は事業年度の開始前に認可を受ける必要があるため、年度末ぎりぎりではなく余裕をもって国土交通省の担当課と事前協議を行う。実務上、計画の骨格が動くのは認可の場面ではなくこの協議の段階である
- 2.事業計画及び収支予算の認可申請を提出 当該事業年度の開始前に、事業計画及び収支予算を作成して国土交通大臣に認可申請する。指定を受けた日の属する事業年度については、指定を受けた後遅滞なく申請する。様式や添付書類は国土交通省令の定めに従う
- 3.年度中の変更は変更認可を申請する 検定回数や手数料の見直しなど、認可済みの事業計画・収支予算を変更する場合も同じ認可手続が必要になる。骨格を年度開始前に固め、細部を変更認可に回す設計にしておくと年度末の詰まりを避けられる
- 4.事業年度の終了後三月以内に報告書と決算書を提出 事業報告書及び収支決算書を作成し、事業年度の終了後三月以内に国土交通大臣へ提出する。内容の精査が終わらなくても提出自体は止めない。無提出や期限徒過は、指定の適格性評価で最も重い傷になる
よくある質問 AI による整理
Q1指定建築基準適合判定資格者検定機関とは何ですか?
建築基準適合判定資格者検定の事務を、国土交通大臣の指定を受けて国に代わり実施する民間機関です。建築基準法77条の9により、年度ごとの財務が大臣の監督下に置かれます。
Q2建築基準法77条の9の提出期限はいつまでですか?
事業報告書と収支決算書は事業年度の終了後三月以内です。他方、事業計画と収支予算は提出ではなく、事業年度の開始前に認可を受ける必要があります。
Q3事業計画の認可を受けないとどうなりますか?
認可を欠いたまま計画を実行することは法令違反となり、同じ章に置かれた報告徴収や監督命令、指定の取消しといった監督権限の発動につながる評価材料になります。
Q4建築主事になるにはどうすればいいですか?
建築基準適合判定資格者検定に合格し、国土交通大臣の登録を受けたうえで任命される必要があります。その検定の実施事務は、指定を受けた機関が担うことがあります。
Q5検定の受検料は誰が決めているのですか?
実際に設定するのは検定機関ですが、その原資となる収支予算は事業年度の開始前に国土交通大臣の認可を受けます。水準に異議があるなら、予算が大臣に上がる年度末が狙う窓です。
Q6事業報告書と収支決算書は何が違いますか?
事業報告書は当該年度に何を行ったかという活動の記録、収支決算書は金銭の実績を示す計算書類です。いずれも年度終了後三月以内に国土交通大臣へ提出されます。
Q7認可と届出はどう違いますか?
届出は行政庁に事実を知らせれば足りますが、認可は行政庁の承認がなければ法律上の効力が生じません。本条1項は認可、2項は提出であり、統制の強さが明確に異なります。
Q8指定検定機関の指定が取り消されることはありますか?
建築基準法は指定機関に対する報告徴収、監督命令、指定の取消しに関する規定を置いています。本条の認可や提出義務の不履行は、その適格性を判断する材料となります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1事業計画の認可って、要は形だけのハンコでしょ?
形式ではない。認可は申請に対する処分であり、審査基準の設定・公表(行政手続法5条)や拒否時の理由提示(同8条)の規律がかかる。拒まれることも制度上ありうる。実務のポイント:実務で計画が書き換わるのは認可の場面ではなく、その手前の事前協議である。公になるのは「すんなり認可された計画」だけで、協議で削られた部分は決算書を開示させても出てこない
Q2この機関の決算書、一般人でも見られるんですか?
見られる。国土交通大臣に提出された時点で行政文書となり、行政機関の保有する情報の公開に関する法律5条により何人でも開示請求できる。法人の正当な利益を害する部分は不開示となりうるが、収支の大枠は出ることが多い。実務のポイント:機関に直接「見せてほしい」と頼むより、監督官庁へ請求する方が早い。機関側に開示義務はないが、国には原則三十日という処理期限がある(同法10条)
間違えやすい点 AI による整理
- 「民間に委ねられたのだから経営は自由だろう」という問いの立て方そのものがずれている。指定機関は自ら選んだ商売をしているのではなく、本来は国が担うべき国家検定を預かっている。だから収支予算という経営の芯にまで認可がかかる。自由の量を測るのではなく、国の事務をどれだけ預かっているかを見るのが正しい物差しである
- 提出期限が三月以内であることは条文を読めば分かる。見えにくいのは、その遅れが単独の軽微なミスで終わらない点だ。同じ章には報告徴収、監督命令、指定の取消しに関する規定が連なっており、報告義務の不履行は個別の違反というより、指定を受け続ける適格性そのものの評価材料になる
- 認可という語は機関だけの話に聞こえるが、認可を拒む行為は行政処分(役所が特定の相手に直接下す具体的な決定)である。拒否された機関は理由の提示を求め、審査請求や取消訴訟で争える。国の一方的な裁量だけで完結する世界ではない
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律の対象 | 指定検定機関の年度ごとの財務(事業計画・収支予算・事業報告書・収支決算書) | 建築基準法5条:建築基準適合判定資格者検定そのもの 建築基準法77条の2以下:検定事務を担う機関の指定 |
| 国が関与する時点 | 毎年度、開始前の認可と終了後三月の提出という年2回の関所 | 検定の実施時(受検資格・合否の枠組み) 指定時および指定の取消し時 |
| 一般の人との接点 | 提出された書類は行政文書となり、情報公開請求の対象になる | 受検者として検定に臨む場面 官報等による指定機関の公示を確認する場面 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は建築主管建築機関による審査が原則で、確認検査の民間開放は日本ほど進んでいない。公権力を民間団体に委託する場合は公告が必要で、受託団体の財務監督は個別法や財団法人法に委ねられる
韓国も建築関連事務の一部を専門機関へ委託する構造を持ち、受託機関への監督は委任・委託規定と個別法により行われる。日本のような条文単位の年度予算認可という形式は取らない
ドイツは州建築法に基づき州が認定した検査技術者が構造審査を担い、公務受託人に対する監督は州レベルの法的・専門的監督として構成される。財務統制は個別の認定要件に組み込まれる
米国では資格試験を民間団体が実施し、自治体が採用する構造が一般的。連邦が試験実施団体の年度予算を認可する制度はなく、統制は契約と認定基準を通じて働く
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- もし三月三十一日までに翌年度の事業計画と収支予算の認可が下りなかったら、四月一日から検定事務はどうなる? 本条は事業年度の開始前に認可を受けよと書いている。年度末の残り二週間、事務局は国土交通省との協議に張りつくことになる。認可を欠いたまま計画を走らせれば、同じ章に並ぶ監督命令や指定の取消しの規定を引き寄せる
- 経理担当として、収支決算書の提出が事業年度終了後三月をわずかに過ぎた。金額が正しくても、期限の徒過そのものが法令違反として記録に残る。指定の適格性が問われる場面で必ず蒸し返される
- 受検料が値上げされた理由を知りたい。機関の窓口に問い合わせても「適正に算定している」以上の答えは返ってこない。しかし収支予算は国土交通大臣の認可事項であり、決算書は行政文書として国に提出済みだ。機関に頭を下げる道とは別に、監督官庁側から資料を取る道が開いている
取るべき行動
被害を受けた側:1. 官報および国土交通省の公示で、指定を受けた機関の有無と名称を確認する2. 事業年度終了後三月の提出期限を過ぎた時点で、大臣に提出された事業報告書と収支決算書を、行政機関の保有する情報の公開に関する法律に基づき開示請求する。期限前の請求は文書不存在で空振りに終わる3. 開示された決算と翌年度の手数料改定を並べ、値上げの根拠を自分の手元で検証する4. 疑義があれば、決算公表後ではなく次年度の予算が認可にかかる年度末に意見をぶつける
訴えられた側:1. 認可が年度開始に間に合わない見込みなら、年度末を待たず早期に監督課との事前協議に入る。変更も同じ認可手続である以上、骨格を先に固めて細部を変更認可に回す設計が現実的である2. 拒否されたら行政処分であり、理由の提示(行政手続法8条)を求め、審査請求または取消訴訟で争う道が残る3. 決算書は三月の期限を厳守し、内容が固まらなくても提出自体は止めない。無提出は指定の適格性評価で最も重い傷になる。申請の様式や添付書類は国土交通省令の定めに従う
時効(請求できる期限):事業計画・収支予算は当該事業年度の開始前(指定を受けた日の属する事業年度は指定後遅滞なく)に認可を受ける必要があり、変更も同じ。事業報告書・収支決算書は事業年度終了後三月以内に提出。認可の拒否処分を争う場合は、処分があったことを知った日の翌日から審査請求は三月以内(行政不服審査法18条)、取消訴訟は六月以内(行政事件訴訟法14条)
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.平成10年(1998年) 改正:建築確認・検査の民間開放を柱とする建築基準法改正により、建築基準適合判定資格者検定とその事務を担う指定機関の制度が整備された。本条の財政監督規定もこの枠組みの一部として位置づけられる(個別の条数変遷は e-Gov の改正沿革で要確認)
- 建築基準法 第4条建築主事の設置、検定合格者の職務上の受け皿
- 建築基準法 第5条建築基準適合判定資格者検定の本体規定
- 建築基準法 第5条の2指定機関による検定事務実施の根拠(現行効力を要確認)
- 建築基準法 第77条の2指定建築基準適合判定資格者検定機関の指定(現行効力を要確認)
- 行政手続法 第5条認可の審査基準の設定・公表を課す一般法
- 行政手続法 第8条認可拒否処分における理由提示義務
- 行政機関の保有する情報の公開に関する法律 第5条提出された報告書・決算書の開示請求権
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