建築基準法 第7条の5(建築物に関する検査の特例)
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第六条の四第一項第一号若しくは第二号に掲げる建築物の建築、大規模の修繕若しくは大規模の模様替又は同項第三号に掲げる建築物の建築の工事(同号に掲げる建築物の建築の工事にあつては、国土交通省令で定めるところにより建築士である工事監理者によつて設計図書のとおりに実施されたことが確認されたものに限る。)に対する第七条から前条までの規定の適用については、第七条第四項及び第五項中「建築基準関係規定」とあるのは「前条第一項の規定により読み替えて適用される第六条第一項に規定する建築基準関係規定」と、第七条の二第一項、第五項及び第七項、第七条の三第四項、第五項及び第七項並びに前条第一項、第三項及び第七項中「建築基準関係規定」とあるのは「第六条の四第一項の規定により読み替えて適用される第六条第一項に規定する建築基準関係規定」とする。
この条文の基本情報
建築物に関する検査の特例とは何ですか?
定義建築物に関する検査の特例とは、建築基準法第7条の5に定められた規定で、「第六条の四第一項第一号若しくは第二号に掲げる建築物の建築、大規模の修繕若しくは大規模の模様替又は同項第三号に掲げる建築物の建築の工事(同号に掲げる建築物の建築の…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 建築基準法第7条の5(建築物に関する検査の特例)は、日本の建築基準法に含まれる条文です。
- 建築基準法第7条の5の条文原文は「第六条の四第一項第一号若しくは第二号に掲げる建築物の建築、大規模の修繕若しくは大規模の模様替又は同項第三号に掲げる建築物の建築の工事(同号に掲げる建築物の建築の…」で始まります。
- 建築基準法第7条の5は第一章 総則に置かれています。
- 建築基準法の公布日は昭和25年5月24日です。
- 建築基準法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 建築基準法第7条の5の前の条は建築基準法第7条の4です。
- 建築基準法第7条の5の次の条は建築基準法第7条の6です。
- 建築基準法第7条の5には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
建築基準法(昭和二十五年法律第二百一号)第7条の5 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC0000000201 - 本サイト収録
建築基準法(昭和二十五年法律第二百一号)第7条の5(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/325AC0000000201/7_5
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点建築基準法7条の5は、審査が省略された建築物について、完了検査と中間検査で照合する建築基準関係規定を省略後の範囲に読み替える。第3号建築物では工事監理者の確認が要件。
Q · 完了検査に合格したなら、法律に適合しているか全部チェックされたということ?
完了検査済証は、検査した範囲での適合を示すだけです
建築基準法7条の5は、6条の4により確認審査が省略された建築物について、完了検査(7条)・中間検査(7条の3)および指定確認検査機関による検査(7条の2、7条の4)で照合する「建築基準関係規定」を、省略後の狭い範囲に読み替えます。つまり設計審査で外れた網は、現場検査でも外れたままです。第3号建築物では、その代わりに建築士である工事監理者が設計図書のとおりの実施を確認したことが特例の適用要件とされています。検査済証は「全部見て合格した証明」ではありません。
解説
読替規定は、法律の中で最も読み飛ばされる種類の条文である。だが7条の5は、あなたの家の品質を静かに決めている。建築確認には審査省略の制度があり(6条の4)、一定の建築物は構造などの審査を受けずに確認済証が下りる。多くの施主はこう考える。設計の審査が省かれても、完成後の完了検査で役所か検査機関が見てくれるはずだ、と。7条の5はその期待を条文で打ち消す。完了検査(7条)も中間検査(7条の3)も、民間機関による検査(7条の2、7条の4)も、検査すべき「建築基準関係規定」を読替後の狭い範囲に絞る。審査で外れた網は、検査でも外れたままになる。その代わりに置かれた唯一の担保が、条文の括弧書き一行だ。建築士である工事監理者が、設計図書のとおりに実施されたことを確認したものに限る。あなたの家を最後に見るのは、役所ではなく、その工事監理者一人である。
法的な位置づけ
建築基準法7条の5は検査の特例を定める規定である。6条の4第1項各号の建築物の工事について、完了検査および中間検査で照合する建築基準関係規定を、確認審査の省略後の範囲に読み替える。第3号建築物では、建築士である工事監理者が設計図書のとおりに実施されたことを確認したものに限り適用される。
よくある質問 AI による整理
Q1建築基準法7条の5とは?
検査の特例を定める読替規定です。確認審査が省略された建築物について、完了検査・中間検査で照合する建築基準関係規定を省略後の範囲に限定します。審査で外れた項目は検査でも外れます。
Q2検査の特例が適用される建築物は?
6条の4第1項1号・2号(型式適合認定・認証型式部材等を用いる建築物)と、3号建築物のうち工事監理者が設計図書どおりの実施を確認したものです。
Q3中間検査も省略されるの?
検査そのものが消えるのではなく、照合対象が狭くなります。7条の3・7条の4の中間検査でも「建築基準関係規定」が読替後の範囲に限定されます。
Q46条1項3号の建築物とは?
2025年4月1日施行の改正後は、おおむね平屋かつ延べ面積200平方メートル以下の建築物が該当します。木造2階建て住宅は2号に移りました。
Q5検査済証がないとどうなる?
売却時に買主の住宅ローン審査が止まる、増築時に既存部分の法適合状況調査が必要になるなど、将来の取引と改修で不利益が出ます。調査費用は数十万円規模になることがあります。
Q6工事監理報告書はもらえる?
建築士法20条3項により、工事監理者は結果を建築主に報告する義務を負います。完了検査の申請前に写しを請求するのが最も確実です。
Q7指定確認検査機関の検査も同じ扱い?
同じです。7条の5は7条の2(民間の完了検査)と7条の4(民間の中間検査)も読替の対象に含めているため、公的機関でも民間機関でも範囲は変わりません。
Q8建築確認の審査省略はいつ変わった?
令和4年法律第69号により2025年4月1日から特例の対象が縮小しました。適用は確認申請を出した日で決まるため、確認済証の交付日を確認してください。
この条文についての質問 AI による整理
Q14号特例って廃止されたって聞いたんですけど、うちの家は関係ありますか?
廃止ではなく縮小です。2025年4月1日施行の改正で省略の対象は6条1項3号(おおむね平屋かつ200平方メートル以下)に絞られ、木造2階建て住宅は2号に移って構造の審査対象になりました(最新の改正状況をご確認ください)。実務のポイント:適用は確認申請を出した日で決まる。確認済証の交付日を見れば、あなたの家が旧制度と新制度のどちらで建ったか判別できる
Q2完了検査済証があれば、手抜き工事はないってことですよね?
言えません。7条の5は、審査が省略された規定を完了検査(7条)や中間検査(7条の3)でも対象から外す読替をします。検査済証は検査した範囲で適合という意味です。実務のポイント:検査機関が見るのは完成後の外観と書類が中心で、壁の中の金物や基礎の配筋は物理的に見えない。そこを記録に残せるのは工事監理者だけなので、着工前に配筋写真の提出を契約条件に入れておく
Q3工事監理者って、工務店が勝手に決めていいんですか?
工事監理者を定めるのは建築主です(建築基準法5条の6第4項)。実務では工務店が社内の建築士を提案してきますが、選任権はあなたにあり、第三者の建築士に頼むこともできる。実務のポイント:施工者と工事監理者が同じ会社にいると、自分の工事を自分で監理することになる。7条の5が公的検査の代わりに置いた唯一の担保が、その瞬間に空洞化する
間違えやすい点 AI による整理
- 「完了検査済証=役所が全部チェックした合格証」と思われているが、7条の5が読み替えるのはまさに検査対象そのものである。検査済証が証明しているのは、検査した範囲で適合していたという事実だけであり、省略された規定については誰も適合を証明していない
- 「4号特例は廃止されたのか」という問いの立て方自体がずれている。特例は縮小されたが消えていない。あなたが問うべきは制度の名前ではなく、自分の建物が6条1項の何号に当たるか、そして工事監理者は誰かの二点である。号が一つ違えば、審査も検査も別物になる
- あなたから見れば、工事監理者は工務店が用意した事務手続きの担当者にすぎない。法律から見れば、公的検査を省略することを正当化する唯一の代替装置である。この落差に気付かないまま監理者の選任を相手任せにすると、検査の網が二重に外れた家に住み続けることになる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 条文の役割 | 7条の5:検査段階の照合範囲を読み替える | 6条の4:確認審査段階で審査を省略する 7条:完了検査の本則(読替の対象) |
| 適用の要件 | 第3号建築物は工事監理者による設計図書どおりの実施の確認が必要 | 6条1項の号区分と政令で定める規定に該当すること 工事完了日から4日以内に到達する検査申請 |
| 施主への影響 | 検査済証の証明範囲が縮み、担保が工事監理者一人に移る | 確認済証の審査範囲が縮む 検査に合格すれば検査済証が交付される |
| 2025年改正の効果 | 6条の4の縮小に連動して読替の及ぶ範囲も実質的に縮小 | 3号の対象がおおむね平屋・200平方メートル以下に限定 本則自体は不変、対象建築物の分布が変化 |
他国ではどう定めているか 5 か国
台湾は主管建築機関の審査を建築師・専業技師の「簽証」で代替する制度を持ち、公的審査の密度を下げて専門家責任に振り替える点で本条と構造が近い。竣工査験は第70条
韓国は工事監理者の指定を制度化し、監理報告書が使用承認の前提となる。監理者の独立性確保のため許可権者が監理者を指定する仕組みを持つ点が日本と異なる
ドイツは小規模建築で許可手続自体を免除する Genehmigungsfreistellung を採り、代わりに Bautechnische Nachweise の作成・確認を有資格者(Nachweisberechtigte/Prüfsachverständige)に委ねる。責任の所在を資格者に明示する点が徹底している
フランスは工事完了届(DAACT)を基本とし、行政の実地検査は特定の場合に限られる。一定規模以上では contrôle technique(技術検査機関)の関与が義務づけられ、第三者検査が制度的に補完する
米国は建築主事(building official)による段階検査を原則としつつ、Ch. 17の special inspection により登録検査者の検査で代替できる。代替の事実と検査記録が建築主に開示される点で透明性が高い
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- もし引渡し後の家で基礎の配筋不足が見つかったら、誰が責任を負う? 完了検査済証が手元にあっても、その検査は読替後の限られた範囲しか見ていない。検査済証は「全部見て合格した証明」ではない。争う相手は役所ではなく、施工者と工事監理者になる
- あなたが建築士で、付き合いのある工務店から「工事監理者の欄に名前だけ入れてほしい」と頼まれた。3号建築物の検査特例は、あなたが設計図書どおりの実施を確認したことを条件にしている。現場に行かずに確認したことにすれば、建築士法上の懲戒処分の対象になり、事故が起きれば損害賠償の被告席にも座る
- 平屋の小さな事務所を建てる。延べ面積が200平方メートルを超えた瞬間、6条1項2号に落ちて特例は外れる。面積表の一行が、審査と検査の厚みを丸ごと入れ替える
- 工事が終わった。完了検査の申請は工事完了日から4日以内に到達するようにしなければならない(7条2項)。残り2日。この時点で工事監理者から設計図書どおりに実施されたという確認が取れていなければ、3号建築物の検査特例は使えない。書類を揃えるのは工務店だが、検査済証がないまま住宅ローンの実行日を迎えるのはあなただ
取るべき行動
被害を受けた側:1. 確認済証と検査済証を並べ、建物が6条1項の何号かを特定する2. 工事監理報告書(建築士法20条3項)と監理記録、現場写真の写しを工務店と工事監理者の双方に請求する3. 出てこない、写真が存在しないなら、工事監理が実体を欠いていた可能性が高い4. 建築士事務所を登録した都道府県への懲戒申立てと並行して、施工者と工事監理者の双方を相手に契約責任と不法行為(民法709条)の двух本立てで請求を組む
訴えられた側:1. まず特例の適用範囲を確定する。省略された規定は検査機関が見ていない以上、検査済証の交付は免責の根拠にならない2. 工事監理の記録(現場写真、是正指示、報告書)を時系列で復元する。記録がある監理者とない監理者では、同じ欠陥でも責任配分が逆転する3. 設計者、施工者、工事監理者のどの立場で関与したかを切り分け、建築士法上の処分と民事責任を別々に防御する
時効(請求できる期限):完了検査の申請は工事完了日から4日以内に到達するように(法7条2項)。本条の特例自体に時効はないが、欠陥をめぐる請求には期限がある。新築住宅の構造耐力上主要な部分と雨水の浸入を防止する部分は引渡しから10年(住宅の品質確保の促進等に関する法律94条)、請負の契約不適合責任は不適合を知った時から1年以内の通知(民法637条)、不法行為は損害および加害者を知った時から3年かつ行為時から20年(民法724条)
学説
通説的理解:検査の特例は検査そのものの免除ではなく、照合対象たる建築基準関係規定の範囲を読み替える技術的規定と解される。したがって特例の適用があっても検査済証は交付されるが、その証明力は読替後の範囲に限られる
実務上の批判:公的検査の密度低下を工事監理者一人の職業倫理で代替する構造は、施主が代替の事実を認識できない点で情報の非対称が大きいと指摘される。2025年施行の特例縮小はこの批判への調整と位置づけられる
改正沿革 AI による整理
- 平成10年(1998年)改正 建築確認と検査の民間開放により指定確認検査機関制度が導入され、7条の2、7条の4など民間機関による検査の規定が整備された。検査の特例もこの体系の中に位置づけられた。本条が新設か既存条文の改正かの区別は原典での確認が必要
- 令和4年(2022年)法律第69号、令和7年(2025年)4月1日施行 6条1項の建築物区分が再編され、いわゆる4号特例が縮小。6条の4第1項第3号の対象がおおむね平屋かつ延べ面積200平方メートル以下の建築物に限定されたことで、本条の読替が及ぶ範囲も実質的に縮小した
改正の年表
- 1.昭和25年(1950年) 新設:建築基準法制定(昭和25年法律第201号)。市街地建築物法に代わる建築確認・検査制度が創設された
- 2.平成10年(1998年) 改正:建築確認と検査の民間開放により指定確認検査機関制度が導入され、7条の2、7条の4など民間機関による検査の規定が整備された。本条が新設か既存条文の改正かの区別は原典での確認が必要
- 3.令和4年(2022年)法律第69号/令和7年(2025年)4月1日施行 改正:6条1項の建築物区分が再編され、いわゆる4号特例が縮小。6条の4第1項第3号の対象がおおむね平屋かつ延べ面積200平方メートル以下に限定され、本条の読替が及ぶ範囲も実質的に縮小した
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