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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年7月4日読了 8 分8 分8 分

建築基準法 第86条(一の敷地とみなすこと等による制限の緩和)

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  1. 建築物の敷地又は建築物の敷地以外の土地で二以上のものが一団地を形成している場合において、当該一団地(その内に第八項の規定により現に公告されている他の対象区域があるときは、当該他の対象区域の全部を含むものに限る。以下この項、第六項及び第七項において同じ。)内において建築、大規模の修繕又は大規模の模様替(以下この条及び第八十六条の四において「建築等」という。)をする一又は二以上の構えを成す建築物(二以上の構えを成すものにあつては、総合的設計によつて建築等をするものに限る。以下この項及び第三項において「一又は二以上の建築物」という。)について、国土交通省令で定めるところにより、特定行政庁が当該一又は二以上の建築物の位置及び構造が安全上、防火上及び衛生上支障がないと認めるときは、当該一又は二以上の建築物に対する第二十三条、第四十三条、第五十二条第一項から第十四項まで、第五十三条第一項若しくは第二項、第五十四条第一項、第五十五条第二項、第五十六条第一項から第四項まで、第六項若しくは第七項、第五十六条の二第一項から第三項まで、第五十七条の二、第五十七条の三第一項から第四項まで、第五十九条第一項、第五十九条の二第一項、第六十条第一項、第六十条の二第一項、第六十条の二の二第一項、第六十条の三第一項、第六十一条又は第六十八条の三第一項から第三項までの規定(次項から第四項までにおいて「特例対象規定」という。)の適用については、当該一団地を当該一又は二以上の建築物の一の敷地とみなす。
  2. 2.一定の一団の土地の区域(その内に第八項の規定により現に公告されている他の対象区域があるときは、当該他の対象区域の全部を含むものに限る。以下この項及び第六項において同じ。)内に現に存する建築物の位置及び構造を前提として、安全上、防火上及び衛生上必要な国土交通省令で定める基準に従い総合的見地からした設計によつて当該区域内において建築物の建築等をする場合において、国土交通省令で定めるところにより、特定行政庁がその位置及び構造が安全上、防火上及び衛生上支障がないと認めるときは、当該区域内における各建築物に対する特例対象規定の適用については、当該一定の一団の土地の区域をこれらの建築物の一の敷地とみなす。
  3. 3.建築物の敷地又は建築物の敷地以外の土地で二以上のものが、政令で定める空地を有し、かつ、面積が政令で定める規模以上である一団地を形成している場合において、当該一団地(その内に第八項の規定により現に公告されている他の対象区域があるときは、当該他の対象区域の全部を含むものに限る。以下この項、第六項、第七項及び次条第八項において同じ。)内において建築等をする一又は二以上の建築物について、国土交通省令で定めるところにより、特定行政庁が、当該一又は二以上の建築物の位置及び建蔽率、容積率、各部分の高さその他の構造について、交通上、安全上、防火上及び衛生上支障がなく、かつ、総合的な配慮がなされていることにより市街地の環境の整備改善に資すると認めて許可したときは、当該一又は二以上の建築物に対する特例対象規定(第五十九条の二第一項を除く。)の適用について、当該一団地を当該一又は二以上の建築物の一の敷地とみなすとともに、当該一又は二以上の建築物の各部分の高さ又は容積率を、その許可の範囲内において、第五十五条第一項の規定又は当該一団地を一の敷地とみなして適用する第五十二条第一項から第九項まで、第五十六条若しくは第五十七条の二第六項の規定による限度を超えるものとすることができる。
  4. 4.その面積が政令で定める規模以上である一定の一団の土地の区域(その内に第八項の規定により現に公告されている他の対象区域があるときは、当該他の対象区域の全部を含むものに限る。以下この項、第六項及び次条第八項において同じ。)内に現に存する建築物の位置及び建蔽率、容積率、各部分の高さその他の構造を前提として、安全上、防火上及び衛生上必要な国土交通省令で定める基準に従い総合的見地からした設計によつて当該区域内において建築物の建築等をし、かつ、当該区域内に政令で定める空地を有する場合において、国土交通省令で定めるところにより、特定行政庁が、その建築物の位置及び建蔽率、容積率、各部分の高さその他の構造について、交通上、安全上、防火上及び衛生上支障がなく、かつ、総合的な配慮がなされていることにより市街地の環境の整備改善に資すると認めて許可したときは、当該区域内における各建築物に対する特例対象規定(第五十九条の二第一項を除く。)の適用について、当該一定の一団の土地の区域をこれらの建築物の一の敷地とみなすとともに、当該建築等をする建築物の各部分の高さ又は容積率を、その許可の範囲内において、第五十五条第一項の規定又は当該一定の一団の土地の区域を一の敷地とみなして適用する第五十二条第一項から第九項まで、第五十六条若しくは第五十七条の二第六項の規定による限度を超えるものとすることができる。
  5. 5.第四十四条第二項の規定は、前二項の規定による許可をする場合に準用する。
  6. 6.第一項から第四項までの規定による認定又は許可を申請する者は、国土交通省令で定めるところにより、対象区域(第一項若しくは第三項の一団地又は第二項若しくは第四項の一定の一団の土地の区域をいう。以下同じ。)内の建築物の位置及び構造に関する計画を策定して提出するとともに、その者以外に当該対象区域の内にある土地について所有権又は借地権を有する者があるときは、当該計画について、あらかじめ、これらの者の同意を得なければならない。
  7. 7.第一項又は第三項の場合において、次に掲げる条件に該当する地区計画等(集落地区計画を除く。)の区域内の建築物については、一団地内に二以上の構えを成す建築物の総合的設計による建築等を工区を分けて行うことができる。
  8. 一地区整備計画等(集落地区整備計画を除く。)が定められている区域のうち、次に掲げる事項が定められている区域であること。
  9. 一地区施設等の配置及び規模
  10. 二壁面の位置の制限(地区施設等に面する壁面の位置を制限するものを含むものに限る。)
  11. 二第六十八条の二第一項の規定に基づく条例で、前号ロに掲げる事項に関する制限が定められている区域であること。
  12. 8.特定行政庁は、第一項から第四項までの規定による認定又は許可をしたときは、遅滞なく、当該認定又は許可に係る第六項の計画に関して、対象区域その他国土交通省令で定める事項を公告するとともに、対象区域、建築物の位置その他国土交通省令で定める事項を表示した図書をその事務所に備えて、一般の縦覧に供さなければならない。
  13. 9.第一項から第四項までの規定による認定又は許可は、前項の規定による公告によつて、その効力を生ずる。
  14. 10.第八項の規定により公告された対象区域(以下「公告対象区域」という。)の全部を含む土地の区域内の建築物の位置及び構造について第一項から第四項までの規定による認定又は許可の申請があつた場合において、特定行政庁が当該申請に係る第一項若しくは第二項の規定による認定(以下この項において「新規認定」という。)又は第三項若しくは第四項の規定による許可(以下この項において「新規許可」という。)をしたときは、当該公告対象区域内の建築物の位置及び構造についての第一項若しくは第二項若しくは次条第一項の規定による従前の認定又は第三項若しくは第四項若しくは次条第二項若しくは第三項の規定による従前の許可は、新規認定又は新規許可に係る第八項の規定による公告があつた日から将来に向かつて、その効力を失う。

この条文の基本情報

一の敷地とみなすこと等による制限の緩和とは何ですか?

定義一の敷地とみなすこと等による制限の緩和とは、建築基準法第86条に定められた規定で、「建築物の敷地又は建築物の敷地以外の土地で二以上のものが一団地を形成している場合において、当該一団地(その内に第八項の規定により現に公告されている他の対象区域があ…」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 建築基準法第86条(一の敷地とみなすこと等による制限の緩和)は、日本の建築基準法に含まれる条文です。
  2. 建築基準法第86条の条文原文は「建築物の敷地又は建築物の敷地以外の土地で二以上のものが一団地を形成している場合において、当該一団地(その内に第八項の規定により現に公告されている他の対象区域があ…」で始まります。
  3. 建築基準法第86条は第六章 雑則に置かれています。
  4. 建築基準法の公布日は昭和25年5月24日です。
  5. 建築基準法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
  6. 建築基準法第86条の前の条は建築基準法第85条の3です。
  7. 建築基準法第86条の次の条は建築基準法第86条の2です。
  8. 建築基準法第86条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式建築基準法(昭和二十五年法律第二百一号)第86条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC0000000201
  • 本サイト収録建築基準法(昭和二十五年法律第二百一号)第86条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/325AC0000000201/86

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点建築基準法86条は、二以上の土地が一団地を形成する場合に、特定行政庁の認定または許可により一団地を一の敷地とみなす制度を定める。効力は公告によって生じる。

Q · 自分のマンションの敷地って、登記簿の土地だけで建築基準法をクリアしているんですか?

役所の認定・許可で複数の土地が一つの敷地として扱われている場合があります

必ずしもそうとは限りません。建築基準法86条は、二以上の土地が一団地を形成する場合に、特定行政庁の認定(1項・2項)または許可(3項・4項)によって、その一団地を一の敷地とみなす制度を定めています。接道義務や容積率は対象区域全体で一体に計算されるため、個々の筆だけを見れば道路に接していない土地の上に適法な建物が建っていることがあります。この効力は8項の公告によって生じ(9項)、対象区域や建築物の位置を表示した図書は特定行政庁の事務所で一般の縦覧に供されています。

解説

団地やマンション群を歩いていて、「この建物、どう見ても道路に接していないのに、なぜ建っているのか」と疑問に思ったことはないだろうか。答えがこの条文にある。建築基準法は原則として「一敷地一建築物」で、各敷地は道路に2メートル以上接していなければならない(43条)。だが86条は、複数の土地を「一の敷地とみなす」という魔法をかける。特定行政庁(建築主事を置く市町村長または都道府県知事、つまり建築確認を出す側の役所)の認定または許可を得れば、接道義務も、容積率も、日影規制も、その一団地全体で一つの敷地として計算される。あなたが団地の一室を買ったとき、あなたの住戸が建っている土地は単独では建築不可能な土地かもしれない。そして86条9項により、この効力は公告によって発生し、10項により新しい認定が出れば従前の認定は将来に向かって失効する。つまり、あなたの部屋の適法性は、役所の公告という薄い紙一枚に支えられている。

法的な位置づけ

建築基準法86条は、複数の土地が一団地を形成する場合に、特定行政庁の認定または許可により当該一団地を一の敷地とみなす敷地の擬制制度を定める規定である。1項・2項は安全上・防火上・衛生上支障がないことを要件とする認定、3項・4項は政令で定める空地と規模を前提に市街地の環境の整備改善に資すると認める場合の許可であり、後者は容積率や各部分の高さの限度を超えることを許容する。

よくある質問 AI による整理

Q1一団地認定とは何ですか?

建築基準法86条に基づき、二以上の土地が一団地を形成する場合に、特定行政庁が一の敷地とみなすことを認める制度です。接道義務や容積率が区域全体で一体に適用されます。

Q2一団地認定はいつ効力が生じますか?

8項の公告によって効力が生じます(9項)。認定や許可の書面が出た時点ではなく、特定行政庁が対象区域等を公告した時点が基準です。公告前の着工は建築基準法違反になります。

Q3連担建築物設計制度とは何ですか?

86条2項の制度で、既存建築物の位置と構造を前提に、総合的見地からした設計によって同じ区域内に建築する場合に、その区域を一の敷地とみなすものです。既成市街地の建て詰まり解消に使われます。

Q4一団地認定は登記簿を見れば分かりますか?

分かりません。登記簿の筆界と建築基準法上の敷地は別の概念です。確認先は特定行政庁の建築指導部局で、8項により対象区域を表示した図書が事務所に備え置かれ一般の縦覧に供されています。

Q5一団地認定の対象になるのは団地だけですか?

団地に限りません。条文は「建築物の敷地又は建築物の敷地以外の土地で二以上のもの」が一団地を形成する場合としており、大学キャンパス、病院、工場群、商業施設群、大規模マンションも対象になりえます。

Q6一団地認定を受けると容積率はどう計算されますか?

52条は対象区域全体を一の敷地として適用されます。したがって各棟の容積は区域全体の総量から配分される関係になり、一方の棟が使い切ると他方の建て替え余地が減ります。

Q7一度受けた一団地認定は取り消せますか?

10項により、公告対象区域の全部を含む区域について新規認定・新規許可がされると、従前の認定・許可は公告日から将来に向かって失効します。区域の変更や取消しは86条の5が規定しています。

Q8一団地内の建築を工区に分けて進められますか?

7項により、一定の条件に該当する地区計画等の区域内であれば、一団地内の二以上の建築物の総合的設計による建築等を工区を分けて行うことができます。地区整備計画の定めが前提です。

この条文についての質問 AI による整理

Q1一団地認定って、自分のマンションが受けてるかどうかどうやって調べるんですか?

特定行政庁の建築指導部局に行けば分かる。86条8項で、対象区域や建築物の位置を表示した図書を事務所に備えて一般の縦覧に供する義務があるからだ。所有者でなくても閲覧できる。実務のポイント:不動産仲介の重要事項説明書では、一団地認定の有無が明示されないことがある。宅建業法上の説明義務の範囲をめぐって実務上の取扱いが分かれているためだ。だから買う側が自分で役所に行って確認する。この一手間を省く買主が大半で、そこが後の紛争の温床になる

Q2一団地認定を受けた団地は、建て替えのとき何が問題になるんですか?

各棟の敷地が一体として扱われているため、容積率・建蔽率・日影規制が全棟合算で計算される。一部の棟だけを建て替えようとしても、残りの棟が使っている容積が足かせになり、現在と同じ規模を建てられないことがある。実務のポイント:2014年のマンション建替え円滑化法改正で容積率緩和の特例が整備されたが、それでも86条の敷地一体性の解消には、原則として全地権者の合意による新たな認定申請(10項)が必要になる。合意形成の順序を間違えると数年単位で戻される

Q31項の「認定」と3項の「許可」は何が違うんですか?

認定は、安全上・防火上・衛生上支障がないという基準適合の確認で、行政の裁量の幅が狭い。許可は、市街地の環境整備改善に資すると特定行政庁が判断する裁量処分で、5項により44条2項が準用され建築審査会の同意が必要になる。代わりに3項・4項では容積率や高さの限度を超えることが許される。実務のポイント:設計事務所が「認定でいけます」と言うか「許可が要ります」と言うかで、事業のスケジュールが数か月、費用も大きく変わる。提案を受けた時点でどちらの条項を使うのかを必ず確認する

Q4対象区域内に自分の土地があるのに、同意を求められなかったら?

6項は、申請者以外に対象区域内の土地について所有権または借地権を有する者があるときは、あらかじめこれらの者の同意を得なければならないと定める。同意を欠いた認定・許可は、手続上の瑕疵を主張して争う余地がある。実務のポイント:借地権者も同意対象だという点が見落とされやすい。登記のない借地権や、相続で権利関係が複雑化した持分は事業者側の調査から漏れやすく、そこが後から計画を止める最大の穴になる

間違えやすい点 AI による整理

  • 「一団地認定は昔の団地の話で、今の自分には関係ない」という前提そのものがずれている。問うべきは「関係あるか」ではなく「自分の物件が対象区域内にあるか」だ。これは所有者の意識と無関係に、特定行政庁の公告によって土地に張り付いている。大規模マンション、工場、病院、大学キャンパス、商業施設群、いずれも86条の対象になりうる
  • 一団地認定は「複数の建物をまとめて建てやすくする優遇制度」として理解されがちだが、その深刻度が知られていない。まとめられた瞬間、容積率も接道も一体で計算されるため、片方の棟が容積を使い切っていると、もう片方は建て替え時に現在の規模を再現できないことがある。認定を受けた時点で、各棟は互いの容積を奪い合う関係に入っている。それが数十年後の建て替え決議で表面化する
  • 所有者の目から見れば「自分の土地は自分のもの」だが、法律の目から見れば、対象区域内の土地は一つの敷地の一部として建築規制の計算単位に組み込まれている。この落差が、団地の建て替えや区画の売却で所有者を追い詰める。自分の持分だけを切り離して単独利用しようとしたとき、はじめて自分の土地が単独では建築不可能だったと知る
  • 「認定さえ取れば永久に安泰」と考えるのは誤り。10項は、新たな認定・許可が公告された日から従前の認定・許可が将来に向かって失効すると定める。認定は土地に固着した既得権ではなく、上書き可能な行政の判断である
比較の観点この条文ほかの条文
根拠と性質86条:一団地を一の敷地とみなす認定(1項・2項)と許可(3項・4項)86条の2:公告対象区域内で、既に認定を受けた区域に追加で建築等をする場合の特例
59条の2:単一敷地で一定の空地を確保した総合設計に対する容積率・高さの緩和
敷地の擬制複数の土地を一の敷地とみなす(敷地の擬制あり)既存の公告対象区域を前提に擬制が継続
擬制なし。敷地は単一のまま
緩和の範囲3項・4項の許可なら容積率・各部分の高さの限度を超えられる区域内の追加建築について特例対象規定を一体適用
容積率および斜線・高さ制限の緩和
手続の重さ6項の地権者全員同意+8項の公告、許可は5項により44条2項準用で建築審査会の同意従前の公告対象区域との整合確認が前提
許可処分として建築審査会の同意が必要

他国ではどう定めているか 6 か国

台湾
建築法第11条、建築技術規則建築設計施工編 第15章(綜合設計)

台湾は建築基地が数宗にまたがる場合、申請前に「合併為一宗」つまり物理的な合筆を求める。日本のように登記を動かさず擬制だけで一体化する仕組みではないため、権利関係の整理コストが先に来る

韓国
건축법 제2조 제1항 제1호、건축법 시행령 제3조

韓国は大地(대지)の定義を施行令で操作し、二以上の筆を一つの大地とみなす場合を列挙する方式。日本のような個別の認定・許可+公告という行政処分の形式ではなく、政令の類型該当性で処理する点が異なる

中国
中華人民共和国城郷計画法 第37条・第38条

中国は控制性詳細規劃が地塊(用地)単位で容積率・建築密度を指定し、建設用地計画許可証で確定する。敷地の一体化は計画段階の地塊設定で行われ、既存の筆をまとめる事後的な擬制制度という発想が薄い

ドイツ
Musterbauordnung § 4、各州建築法の Vereinigungsbaulast

ドイツは Baulast(公法上の負担)を土地台帳とは別の Baulastenverzeichnis に登録し、複数の Grundstück を建築法上一体として扱う。登記とは別の公示簿で管理する点は、日本の公告・縦覧制度と機能的に近い

フランス
Code de l'urbanisme art. R.151-21

フランスは同一敷地上に複数建築物を建てる場合、都市計画規則を各建物ごとに見るか計画全体で見るかを PLU の定めで切り替える。行政処分による個別認定ではなく、計画規則の適用単位の問題として構成される

アメリカ
Planned Unit Development(PUD)条例、NYC Zoning Resolution § 12-10(zoning lot)

米国は zoning lot を所有者の宣言(declaration)で複数筆から構成でき、その結果として未使用容積の移転(air rights)市場が成立している。日本の86条は容積の配分を内部的に固定する方向に働き、取引可能な権利として外部化されていない

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 築40年の団地を建て替える話が出た。ところが調べると、自分の棟が建つ区画は単独では接道義務を満たさず、86条の一団地認定によってはじめて適法に建っていた。認定を外して単独敷地に戻せば、建て替えどころか既存不適格にすらならず「再建築不可」になる。ここで管理組合の議論は、建て替え費用の話から敷地の法的性質の話へ一気に移る
  • あなたが団地の一住戸を売却しようとしたところ、買主の銀行から「一団地認定の公告図書の写しを出してください」と言われた。86条8項で特定行政庁の事務所に備え置かれ一般の縦覧に供されている図書のことだ。この存在を知らない売主は「そんなものは持っていない」と答えてしまい、融資が止まる。役所に行けば誰でも見られるという一点を知っているかどうかで、決済日が守れるかが変わる
  • 隣接する土地の所有者から「うちも一団地に入れてほしい」と相談された。6項により、対象区域内に所有権または借地権を持つ者全員の事前同意が必要。逆に言えば、あなたが区域内に土地または借地権を持っているなら、あなたの同意なしにこの計画は前に進まない。小さな持分が交渉カードになる
  • デベロッパーから「3項の総合的設計による一団地認定を取るので、容積率を上乗せできます」と提案された。3項・4項は政令で定める空地と規模を条件に、特定行政庁の許可で容積率や高さの限度を超えられる。ただし認定(1項・2項)と違い許可であり、裁量の幅が広く、44条2項準用で建築審査会の同意まで要る。期間は数か月単位。事業スケジュールの前提が根本から変わる
  • もし、あなたのマンションの敷地の一部が、隣の新築計画の対象区域に取り込まれたらどうなる? 10項により、公告対象区域の全部を含む区域について新規認定・新規許可が出ると、従前の認定・許可は公告日から将来に向かって効力を失う。あなたの建物の容積率の計算根拠が、あなたの知らないところで差し替わる可能性がある

取るべき行動

被害を受けた側:1. 自分の土地・建物が公告対象区域内かを、特定行政庁(市役所建築指導課または都道府県建築主事部局)の窓口で確認。8項により図書は一般の縦覧に供されているので、所有者でなくても閲覧できる2. 区域内なら、容積率・建蔽率が一団地全体でどう配分されているかを確認、自分の棟の建て替え余地を数値で把握3. 隣接計画によって10項の新規認定が申請されそうな兆候があれば、6項の同意手続で自分に同意を求めてくるはずなので、その場で条件交渉4. 説明なく認定が出された疑いがあれば、行政不服審査法による審査請求または行政事件訴訟法による取消訴訟を検討、ただし原告適格・審査請求適格の判断は弁護士へ

訴えられた側:1. 事業者側として認定・許可を取るなら、6項の同意取得を最優先で工程表に入れる。所有権者だけでなく借地権者も対象なので、登記簿に現れない借地関係の洗い出しが必須2. 1項・2項の認定と3項・4項の許可を区別、後者は容積率・高さの緩和が可能だが、政令の空地要件・規模要件を満たし、かつ5項により44条2項が準用されるため建築審査会の同意が要る。期間とリスクが桁違い3. 計画変更が生じたら、10項の新規認定申請による上書きが必要か検討4. 認定・許可は8項の公告によって効力を生じる(9項)ため、公告前の着工は建築基準法違反

時効(請求できる期限):本条自体に特定の時効はない。ただし認定・許可の効力は8項の公告によって発生し(9項)、10項の新規認定・新規許可の公告があった日から従前のものは将来に向かって失効する。認定・許可に不服がある場合の審査請求は、処分があったことを知った日の翌日から3か月以内かつ処分の日の翌日から1年以内(行政不服審査法18条)、取消訴訟は処分を知った日から6か月以内かつ処分の日から1年以内(行政事件訴訟法14条)。ただし公告型の処分については起算点の解釈が実務上分かれているため、期限が近い場合は速やかに弁護士へ(最新の改正状況をご確認ください)

学説

通説:86条は所有権や筆界を動かさず、建築規制の適用局面に限って複数の土地を一の敷地と扱う「敷地の擬制」と理解されている。1項・2項の認定は基準適合の確認として裁量の幅が狭く、3項・4項の許可は市街地環境の整備改善という政策判断を含む裁量処分として区別される。

改正沿革 AI による整理

改正の年表

  1. 1.平成10年(1998年) 改正:既存建築物の位置と構造を前提に総合的見地からした設計を認める連担建築物設計制度(現2項)が創設され、新規開発の団地だけでなく既成市街地の建て詰まり解消にも敷地擬制が使えるようになった

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建築基準法の全文を見る所属する編章節を開く:第六章 雑則

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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