地方税法 第276条(道府県法定外普通税に係る更正及び決定)
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- 道府県知事は、前条第二項の規定による納入申告書(第二百七十四条の二第一項の規定による申告書を含む。以下道府県法定外普通税について同様とする。)又は第二百七十四条の二第二項の規定による修正申告書の提出があつた場合において、納入申告(第二百七十四条の二第一項の規定による申告を含む。以下道府県法定外普通税について同様とする。)又は修正申告に係る課税標準額又は税額がその調査したところと異なるときは、これを更正することができる。
- 2.道府県知事は、納税者又は特別徴収義務者が前項の納入申告書を提出しなかつた場合においては、その調査によつて、納入申告すべき課税標準額及び税額を決定することができる。
- 3.道府県知事は、前二項の規定によつて更正し、又は決定した課税標準額又は税額について、調査によつて、過大であることを発見した場合、又は過少であり、且つ、過少であることが納税者又は特別徴収義務者の詐偽その他不正の行為に因るものであることを発見した場合に限り、これを更正することができる。
- 4.道府県知事は、前三項の規定によつて更正し、又は決定した場合においては、遅滞なく、これを納税者又は特別徴収義務者に通知しなければならない。
この条文の基本情報
道府県法定外普通税に係る更正及び決定とは何ですか?
定義道府県法定外普通税に係る更正及び決定とは、地方税法第276条に定められた規定で、「道府県知事は、前条第二項の規定による納入申告書(第二百七十四条の二第一項の規定による申告書を含む。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 地方税法第276条(道府県法定外普通税に係る更正及び決定)は、日本の地方税法に含まれる条文です。
- 地方税法第276条の条文原文は「道府県知事は、前条第二項の規定による納入申告書(第二百七十四条の二第一項の規定による申告書を含む。」で始まります。
- 地方税法第276条は第二章 道府県の普通税に置かれています。
- 地方税法の公布日は昭和25年7月31日です。
- 地方税法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 地方税法第276条の前の条は地方税法第275条です。
- 地方税法第276条の次の条は地方税法第277条です。
- 地方税法第276条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
地方税法(昭和二十五年法律第二百二十六号)第276条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC0000000226 - 本サイト収録
地方税法(昭和二十五年法律第二百二十六号)第276条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/325AC0000000226/276
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点地方税法276条は、道府県法定外普通税の申告額が調査と異なれば知事が更正し、無申告なら決定できると定める。再度の増額は納税者の不正が原因の場合に限られる。
Q · 県の独自税で一度更正されて払ったのに、また増額の通知が来た。従うしかないの?
不正がない限り、二度目の増額更正はできない
地方税法276条3項により、道府県知事が一度更正・決定した法定外普通税の税額をさらに増額できるのは、過少であることが納税者または特別徴収義務者の詐偽その他不正の行為に因る場合に限られます。県の調査不足による過少は再増額の根拠になりません。一方、過大だった場合の減額はこの限定なく行えます。不服があれば、処分を知った日の翌日から3か月以内に審査請求できます。
解説
県が条例で独自に設けた税(法定外普通税)でも、納税者の申告と県の調査の数字が食い違うことはある。本条はその食い違いの処理ルールを定める。申告額が県の調査結果と違えば、知事は更正(役所が申告額を書き換えて正しい税額を確定させる決定)ができる。申告そのものがなければ、決定(役所が調査に基づいて税額を一方的に確定させること)ができる。ここまでは国税と同じだ。違いが出るのは第3項である。いったん更正・決定をした後で県が「まだ少なかった」と気付いても、さらに増額できるのは、少なかった原因が納税者側の詐偽その他不正の行為にある場合に限られる。県の調査ミスで低く確定した税額は、原則としてそのまま動かない。過大だった場合の減額は、この限定なしに行える。国税通則法26条の再更正には、この「不正」という要件がない。二度目の増額通知を受け取った事業者が最初に確かめるべきなのは、金額が正しいかどうかではない。県が不正の事実を示しているかどうかである
法的な位置づけ
地方税法第276条は、道府県法定外普通税の更正及び決定を定める規定である。知事は、納入申告又は修正申告に係る課税標準額・税額が調査結果と異なる場合に更正し、申告がない場合に決定することができる。更正・決定後の再更正は、過大な場合、又は過少が納税者等の詐偽その他不正の行為に因る場合に限られ、処分は遅滞なく通知される。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.通知書が一度目か二度目かを確認する 更正・決定の通知書を受け取ったら、同じ年度・同じ税目について過去に更正・決定を受けているかを確認する。二度目の増額であれば276条3項の不正要件が争点になる
- 2.不正の行為の認定根拠を特定する 二度目の増額の場合、県が詐偽その他不正の行為をどの事実で認定しているかを通知書の理由欄から特定する。記載が不十分なら県税事務所に理由の説明を求める
- 3.県の調査結果と自社帳簿の差異を整理する 課税標準額の算定項目ごとに、県の数字と自社帳簿の数字を並べ、差異の原因が計算ミス・解釈の違い・県の見落としのどれかを分類する。意図的な仮装・隠蔽でないことを示す資料も確保する
- 4.3か月以内に知事へ審査請求する 処分を知った日の翌日から3か月以内に、知事へ審査請求書を提出する。再増額のケースでは、計算の当否より先に不正要件の欠如を第一の争点に置く
よくある質問 AI による整理
Q1法定外普通税の更正とは何ですか?
県独自の税について、納税者の申告額が県の調査結果と異なるとき、知事が税額を正しい額に書き換える処分です。地方税法276条1項が根拠です。
Q2県税の決定とはどういう意味?
納入申告書が提出されなかった場合に、知事が自らの調査に基づいて課税標準額と税額を確定させる処分です(地方税法276条2項)。
Q3県税の再更正はいつまでできる?
原則として法定納期限の翌日から5年です。偽りその他不正の行為で税を免れた場合は7年に延びます(地方税法17条の5)。
Q4県の更正通知に不服があるときの期限は?
処分があったことを知った日の翌日から3か月以内に、知事へ審査請求をします(行政不服審査法18条)。期限を過ぎると原則争えません。
Q5県税の増額更正は何回でもできる?
できません。法定外普通税で一度更正・決定した後の増額は、過少が納税者側の詐偽その他不正の行為に因る場合に限られます(276条3項)。
Q6更正や決定の通知は必ず届く?
届きます。地方税法276条4項は、知事が更正・決定をしたときは遅滞なく納税者または特別徴収義務者に通知しなければならないと定めています。
Q7特別徴収義務者も更正の対象になる?
なります。276条は納税者だけでなく特別徴収義務者の納入申告についても、更正・決定と再更正の制限を同じく適用しています。
Q8核燃料税の申告ミスはどう処理される?
核燃料税は道府県法定外普通税なので、申告と調査がずれれば地方税法276条に基づき知事が更正します。再増額には不正の要件が必要です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1一回目の調査で追徴されて払ったのに、また別の項目で増額されるって言われた。これって拒否できないの?
法定外普通税については、地方税法276条3項により、更正・決定の後でさらに増額できるのは、過少の原因があなた側の詐偽その他不正の行為にある場合に限られる。単なる計算ミスや、県が最初の調査で見落としていた項目なら、再増額の要件を満たさない可能性がある。実務のポイント:国税の再更正(国税通則法26条)にはこの制限がないため、国税の感覚で対応している担当者ほど、この反論に気付かない
Q2申告をうっかり出し忘れてた。もう県が決めた金額を払うしかない?
決定の通知が来る前なら、期限後申告で自分の数字を出せる(地方税法274条の2)。決定後は、更正の請求(同法20条の9の3)や審査請求で争うことになる。実務のポイント:決定は県の手元にある資料だけで計算されるため、減価や除外対象といった有利な事情が漏れやすい。加算金の扱いも申告の有無で変わりうるため、気付いた時点で一日でも早く申告するのが最も安い(具体的な率は条例と最新の改正状況をご確認ください)
間違えやすい点 AI による整理
- 納税者から見れば、一度目の更正も二度目の更正も同じ「県からの追徴」に見える。しかし法律上、二度目の増額は別物で、第3項の「詐偽その他不正の行為」が要件になる。この違いを知らずに金額の計算だけを争うと、最も強い反論を自分から捨てることになる
- 申告しなければ県が税額を決定する、というところまでは多くの人が知っている。見落とされがちなのはその先だ。決定は県の調査資料だけを基に作られるので、事業の実態を反映した有利な事情は自分から出さない限り考慮されない。さらに不正の行為で税を免れたと認定されれば、更正・決定ができる期間は原則の5年から7年に延びる(地方税法17条の5)
- 「県の独自税なのだから、県が好きに作り、好きに取り立てられる」という前提がそもそも誤っている。法定外普通税の新設・変更には総務大臣の同意が必要であり(地方税法259条)、法律の趣旨に反する税は無効になりうる。実際、神奈川県臨時特例企業税は最高裁で地方税法に違反し無効と判断された(最判平成25.3.21)
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 主体 | 276条:知事が職権で更正・決定 | 20条の9の3:納税者からの更正の請求 17条の5:更正・決定の期間制限 |
| 方向 | 増額・減額とも可。ただし再増額は不正時のみ | 減額(納税者に有利な方向)のみ 方向を問わず期間で一律に制限 |
| 期間 | 本条自体に期間の定めなし(17条の5に従う) | 法定納期限から原則5年以内に請求 原則5年、不正の行為があれば7年 |
| 納税者の対応 | 通知を受けて審査請求で争う | 自ら請求書を提出して減額を求める 期間経過を主張して処分の違法を争う |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は核課期間を原則5年、故意の脱税等は7年とする点で日本の期間制限と近い。地方税の独自課税は地方稅法通則の特別稅課・臨時稅課で行う
韓国は地方税の賦課・更正と賦課除斥期間を地方税基本法で一般的に定める。日本のような法定外税ごとの再更正制限の規定は確認できていない
ドイツは確定後の新事実による変更を認めるが、税務調査後の増額変更は脱税等がない限り制限される(同条2項)点で、本条3項と発想が近い
米国連邦税は原則3年の賦課期間を置き、不正(fraud)の場合は期間制限なしとする。不正の有無で課税庁の権限が変わる構造は共通する
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 県の税務調査で一度更正を受け、追徴分も納めた。その半年後、同じ年度分についてもう一度増額の更正通知が届いたら、どうなる? 本条第3項によれば、県が二度目の増額をするには、過少の原因があなた側の詐偽その他不正の行為であることを示す必要がある。最初の調査で県が見落としていただけなら、再増額の根拠は崩れる
- 宮城県で森林を切り開いて太陽光発電所を運営している事業者の経理担当者が、県独自の再エネ新税の申告期限を見落とした。県は調査に基づいて税額を決定し、通知を送ってくる。数字は事業者が把握している発電設備の実態ではなく、県が集めた資料から出したものだ。自分で申告していれば自分の数字で勝負できた
- 決定通知書が届いた日から3か月で、審査請求の期限が来る。経理部内で回覧しているうちに、すでに1か月が過ぎていた
取るべき行動
被害を受けた側:1. 更正・決定の通知書を受け取ったら、一度目か二度目かをまず確認する2. 二度目の増額であれば、県が詐偽その他不正の行為をどの事実で認定しているかを特定する。記載がなければ理由の開示を求める3. 一度目であっても、県の調査結果と自社帳簿の差異を項目ごとに整理する4. 通知を受けた日の翌日から3か月以内に知事へ審査請求する。税理士が関与しているなら、受領したその日のうちに共有する
訴えられた側:1. 申告漏れや過少申告を指摘されたら、意図的な仮装・隠蔽ではなく計算ミスや解釈の違いだったことを示す資料(社内メール、計算シート、過去の申告との一貫性)を確保する。不正と認定されるかどうかで、再更正の可否も期間制限の長さも変わる2. 自分から過少に気付いたら、県の更正より先に修正申告を出す3. 申告を忘れた場合は、決定通知が届く前に期限後申告をする
時効(請求できる期限):更正・決定は、原則として法定納期限の翌日から5年を経過するとできない。偽りその他不正の行為で税を免れた場合は7年(地方税法17条の5)。不服がある場合は、処分を知った日の翌日から3か月以内に知事へ審査請求する(行政不服審査法18条)。取消訴訟は原則として裁決を経てから(地方税法19条の12)、裁決を知った日から6か月以内に提起する(行政事件訴訟法14条)。(最新の改正状況をご確認ください)
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