地方税法 第371条(固定資産税に係る督促)
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- 納税者が納期限までに固定資産税に係る地方団体の徴収金を完納しない場合においては、市町村の徴税吏員は、納期限後二十日以内に、督促状を発しなければならない。但し、繰上徴収をする場合においては、この限りでない。
- 2.特別の事情がある市町村においては、当該市町村の条例で前項に規定する期間と異なる期間を定めることができる。
この条文の基本情報
固定資産税に係る督促とは何ですか?
定義固定資産税に係る督促とは、地方税法第371条に定められた規定で、「納税者が納期限までに固定資産税に係る地方団体の徴収金を完納しない場合においては、市町村の徴税吏員は、納期限後二十日以内に、督促状を発しなければならない。但し、繰…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 地方税法第371条(固定資産税に係る督促)は、日本の地方税法に含まれる条文です。
- 地方税法第371条の条文原文は「納税者が納期限までに固定資産税に係る地方団体の徴収金を完納しない場合においては、市町村の徴税吏員は、納期限後二十日以内に、督促状を発しなければならない。但し、繰…」で始まります。
- 地方税法第371条は第三款に置かれています。
- 地方税法の公布日は昭和25年7月31日です。
- 地方税法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 地方税法第371条の前の条は地方税法第370条です。
- 地方税法第371条の次の条は地方税法第372条です。
- 地方税法第371条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
地方税法(昭和二十五年法律第二百二十六号)第371条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC0000000226 - 本サイト収録
地方税法(昭和二十五年法律第二百二十六号)第371条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/325AC0000000226/371
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点地方税法371条は、固定資産税を納期限までに完納しない場合、市町村の徴税吏員が納期限後20日以内に督促状を発しなければならないと定める。繰上徴収の場合は不要。
Q · 固定資産税の督促状が届いたら、どれくらい危ないの?
差押えの前提。発付日から10日で差押え要件がそろう
地方税法371条により、固定資産税を納期限までに完納しないと、市町村の徴税吏員は納期限後20日以内に督促状を発しなければなりません。督促状は差押えの前提要件で、督促状を発した日から起算して10日を経過した日までに完納しなければ、市町村は財産を差し押さえなければなりません(373条)。延滞金は督促状の日付に関係なく納期限の翌日から生じます(369条)。払えない場合は、10日以内に納税課へ連絡して分納や猶予を相談するのが現実的です。
解説
固定資産税の督促状が届いても、慌てる必要はないと考える人は多い。「まだ催促の段階だ」と思うからだ。法律上の意味はまったく違う。371条は、納期限までに完納しなかったとき、市町村の徴税吏員(税の取立てを担当する職員)が納期限後20日以内に督促状を出さなければならないと定める。督促状は差押えの前提条件である。373条により、督促状を発した日から起算して10日を経過しても完納しなければ、市町村は財産を差し押さえなければならない。「差し押さえることができる」ではなく「しなければならない」と書かれている。つまり督促状は、自治体の側で差押えへの秒読みが始まった合図である。一方で「20日以内」は、実務上は職員の事務処理の目安(訓示規定)と解されており、督促状が遅れて届いても督促が無効になるとは考えにくい。延滞金は督促状の日付とは関係なく、納期限の翌日から日割りで増え続ける。督促状を受け取った日ではなく、最初の納期限からすでに時計は動いている。この点を知っているかどうかで、届いた封筒をその日のうちに開けるかどうかが変わる。
法的な位置づけ
地方税法371条は、固定資産税に係る地方団体の徴収金を納期限までに完納しない納税者に対し、市町村の徴税吏員が納期限後20日以内に督促状を発付する義務を定める規定である。繰上徴収の場合は適用されず、特別の事情がある市町村は条例で異なる期間を定めることができる。督促は同法373条の差押えの前提要件となる。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.督促状の発付日を確認し10日後をカレンダーに書く 封筒はその日のうちに開け、督促状の発付日を確認する。発付日から起算して10日を経過する日が差押え要件がそろう目安になる(373条)。同時に税目(固定資産税・都市計画税)、期別、金額、督促手数料を確認する
- 2.課税内容に誤りがないか確認 売却済み、取壊し済み、相続人の宛名違い、共有者の記載などに誤りがないかを確認する。評価額への不服は固定資産評価審査委員会への審査申出(432条)で別途争う。争っていても徴収は止まらない点に注意
- 3.10日以内に納税課へ連絡し事情を伝える 払えない事情(失業、病気、事業不振など)を具体的に伝え、分割納付や徴収の猶予(15条)、換価の猶予(15条の5・15条の6)を相談する。換価の猶予の申請は納期限から6か月以内である
- 4.分納計画を書面で提出し一部でも納付 毎月の納付額と期間を書いた分納計画書(誓約書)を提出する。一部でも納付すれば延滞金の元になる税額が減る。共有不動産なら共有者との負担割合も同時に調整する(10条の2)
よくある質問 AI による整理
Q1固定資産税の督促状とは?
納期限までに固定資産税を完納しなかった人に、市町村が納期限後20日以内に送る法定の通知です(地方税法371条)。差押えの前提要件になります。
Q2固定資産税の督促状を無視したらどうなる?
督促状を発した日から起算して10日を経過した日までに完納しないと、市町村は財産を差し押さえなければなりません(373条)。預金・給与・不動産が対象になります。
Q3固定資産税の滞納で差押えはいつ来る?
法律上は督促状発付日から10日経過で差押えの要件がそろいます。実際の時期は自治体の運用次第ですが、預金調査はその前から始まることがあります。
Q4固定資産税は分納できる?
多くの自治体は納税相談で分割納付に応じています。差押え前に分納計画書を出すほうが応じてもらいやすく、要件を満たせば徴収や換価の猶予も申請できます。
Q5固定資産税の延滞金はいつから?
督促状の日付ではなく、納期限の翌日から日割りで生じます(369条)。最初の1か月とそれ以降で割合が異なるため、早く納めるほど負担は軽くなります。
Q6督促状なしで差押えされたら違法?
督促は差押えの法定要件のため、繰上徴収などの例外を除き、督促を経ない差押えには違法の疑いがあります。発付記録の確認を求め、専門家に相談しましょう。
Q7固定資産税の滞納に時効はある?何年?
徴収権は法定納期限の翌日から5年で時効消滅します(18条)。ただし督促によって時効は更新されるため(18条の2)、放置すれば消えるというものではありません。
Q8家を売った後の固定資産税は誰が払う?
1月1日時点の所有者が1年分の納税義務を負います(343条・359条)。買主との日割り精算は契約上の話で、督促状や差押えは売主に届きます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1督促状が納期限から1か月以上たってから届いたんですけど、これって無効じゃないですか?
371条の「20日以内」は、実務上は職員の事務処理の目安(訓示規定)と解されているため、期限を過ぎた督促状も有効とされるのが一般的です。延滞金も督促状の日付には関係なく、納期限の翌日から計算されます(369条)。実務のポイント:督促状の遅れを指摘しても、得られるものはほとんどありません。それよりも、遅れたぶん差押えまでに残された時間を分納交渉に使うほうが、実際の負担は確実に減ります
Q2督促手数料ってなんですか? 数百円でも払わないとダメですか?
督促状を発したとき、市町村は条例の定めにより督促手数料を徴収します(372条)。金額は条例で決まり、数十円から100円前後が多いです。本税と同じく地方団体の徴収金なので、払わなければ滞納として残ります。実務のポイント:口座振替の残高不足でも督促手数料はかかります。手数料そのものより重要なのは、督促状が出たという事実です。それによって差押えの要件の一つがすでに満たされています
間違えやすい点 AI による整理
- 「督促状が20日を過ぎてから届いたので無効だ」と主張する人がいる。しかし実務上、20日は職員向けの事務処理期間(訓示規定)と解されており、期限を過ぎて出された督促状も有効とされるのが一般的である。この主張に時間を使うほど、延滞金は増えていく
- 督促状を「最終通告の手前の、もう一度の請求書」程度に考えているなら、深刻さを見誤っている。督促には時効をいったん止めて新たに数え直させる効果がある(18条の2)。しかも差押えの法定要件そのものになる。督促状を受け取ってから10日が過ぎれば、預金・給与・不動産のどれでも差し押さえられる状態になる
- 「払えない」と「払わない」の違いは、法律から見ると非常に大きい。払えない事情があれば、徴収の猶予(15条)や換価の猶予(15条の5、15条の6)を求める道がある。ところが何も連絡しなければ、どちらの場合も同じ「滞納者」として処理される。自分の事情を役所が知っているはずだという思い込みが、差押えを招く
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律する段階 | 371条:滞納後の督促状発付 | 373条:督促後の差押え 369条:納期限後の延滞金 |
| 期間・起算点 | 納期限後20日以内(条例で変更可) | 督促状発付日から起算して10日経過 納期限の翌日から納付日まで日割り |
| 行政側の義務 | 督促状を発しなければならない(義務) | 財産を差し押えなければならない(義務) 延滞金を加算して徴収 |
| 滞納者側の対応 | 届いた日に開封し10日後を把握 | 差押え前に分納・猶予を相談 一部納付で計算の元本を減らす |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾では房屋税・地価税を納付期限までに納めないと滞納金が加算され、一定期間経過後に行政執行分署へ移送されて強制執行される。日本のような督促状を独立の前提要件とする構造とは異なる
中国では期限内に納付しないと日割りの滞納金が課され、税務機関は期限を定めて納付を命じたうえで強制執行措置をとることができる
ドイツでは強制執行の前に原則として督促(Mahnung)を行う。Grundsteuer は市町村が徴収する
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 3月に実家を売って代金も受け取ったのに、5月にあなた宛ての固定資産税納税通知書が届いた。固定資産税は1月1日時点の所有者に課される(343条、359条)ので、売却後でも納税義務はあなたにある。買主との精算は売買契約上の別問題で、市町村には関係がない。放置すれば、売った家ではなくあなた名義の預金口座に督促と差押えが向かう
- 口座振替の残高不足に気付かないまま、第2期の納期限が過ぎていた。ある日、督促状と一緒に督促手数料の請求が届く。その日付から10日を過ぎれば差押えの要件がそろう。給与口座が凍結されれば家賃の引き落としも止まる。動ける時間は10日しかない
- 親が亡くなり、相続人が決まらないまま実家の固定資産税が滞納になったら、誰に督促状が届く? 相続人は被相続人の納税義務を承継する(9条)。遺産分割協議中でも、督促は法定相続人の一人に届きうる。兄弟の誰も払わないまま、あなたの預金だけが差し押さえられることもある
取るべき行動
被害を受けた側:1. 課税内容そのものに疑問がある場合(売却済み、家屋が取り壊し済み、評価額が高すぎるなど)は、督促への対応とは別に課税の是正を求める。評価額に関する不服は、固定資産評価審査委員会への審査申出(432条)で争う2. 申出の期限は原則として納税通知書を受け取った日から3か月以内である3. 争っている間も徴収は止まらないため、差押えを避けたい場合は納付してから還付を求める方法も検討する4. 督促状の宛名、相続関係、共有者の記載に誤りがないか確認する
訴えられた側:1. 督促状の発付日を確認し、10日経過日を把握する2. その日までに納税課へ電話し、払えない事情(失業、病気、事業不振)を具体的に伝える3. 徴収の猶予(15条)や換価の猶予(15条の5、15条の6)の要件に当たるか確認し、分納計画を書面で出す4. 共有不動産の場合は共有者が連帯して納税義務を負う(10条の2)ため、共有者との負担割合を早めに調整する5. 一部だけでも納付すれば、延滞金の元になる税額を減らせる
時効(請求できる期限):督促状の発付期限は納期限後20日以内(条例で別の期間を定めることもできる)。督促状を発した日から起算して10日を経過しても完納しなければ、差押えの要件がそろう(373条)。延滞金は納期限の翌日から生じ、最初の1か月とそれ以降で割合が異なる(369条、附則3条の2。最新の改正状況をご確認ください)。徴収権の消滅時効は法定納期限の翌日から5年(18条)だが、督促によって時効は更新される(18条の2)
学説
通説・実務:371条1項の20日以内という期間は訓示規定と解され、期間経過後の督促状も有効とされる。督促自体は差押えの法定要件であり、繰上徴収の場合を除き省略できない。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和25年(1950年) 新設:現行地方税法の制定とともに、固定資産税の創設に合わせて督促の規定が置かれた
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