地方税法 第373条(固定資産税に係る滞納処分)
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- 固定資産税に係る滞納者が次の各号の一に該当するときは、市町村の徴税吏員は、当該固定資産税に係る地方団体の徴収金につき、滞納者の財産を差し押えなければならない。
- 一滞納者が督促を受け、その督促状を発した日から起算して十日を経過した日までにその督促に係る固定資産税に係る地方団体の徴収金を完納しないとき。
- 二滞納者が繰上徴収に係る告知により指定された納期限までに固定資産税に係る地方団体の徴収金を完納しないとき。
- 2.第二次納税義務者又は保証人について前項の規定を適用する場合には、同項第一号中「督促状」とあるのは、「納付の催告書」とする。
- 3.固定資産税に係る地方団体の徴収金の納期限後第一項第一号に規定する十日を経過した日までに、督促を受けた滞納者につき第十三条の二第一項各号の一に該当する事実が生じたときは、市町村の徴税吏員は、直ちにその財産を差し押えることができる。
- 4.滞納者の財産につき強制換価手続が行われた場合には、市町村の徴税吏員は、執行機関(破産法第百十四条第一号に掲げる請求権に係る固定資産税に係る地方団体の徴収金の交付要求を行う場合には、その交付要求に係る破産事件を取り扱う裁判所)に対し、滞納に係る固定資産税に係る地方団体の徴収金につき、交付要求をしなければならない。
- 5.市町村の徴税吏員は、第一項から第三項までの規定により差押をすることができる場合において、滞納者の財産で国税徴収法第八十六条第一項各号に掲げるものにつき、すでに他の地方団体の徴収金若しくは国税の滞納処分又はこれらの滞納処分の例による処分による差押がされているときは、当該財産についての交付要求は、参加差押によりすることができる。
- 6.第三百六十四条第五項の規定によつて徴収する固定資産税について滞納処分をする場合においては、当該固定資産について第三百八十九条第一項の規定による通知が行われる日までの間は、財産の換価は、することができない。
- 7.前各項に定めるものその他固定資産税に係る地方団体の徴収金の滞納処分については、国税徴収法に規定する滞納処分の例による。
- 8.第一項から第五項まで及び前項の規定による処分は、当該市町村の区域外においても行うことができる。
この条文の基本情報
固定資産税に係る滞納処分とは何ですか?
定義固定資産税に係る滞納処分とは、地方税法第373条に定められた規定で、「固定資産税に係る滞納者が次の各号の一に該当するときは、市町村の徴税吏員は、当該固定資産税に係る地方団体の徴収金につき、滞納者の財産を差し押えなければならない。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 地方税法第373条(固定資産税に係る滞納処分)は、日本の地方税法に含まれる条文です。
- 地方税法第373条の条文原文は「固定資産税に係る滞納者が次の各号の一に該当するときは、市町村の徴税吏員は、当該固定資産税に係る地方団体の徴収金につき、滞納者の財産を差し押えなければならない。」で始まります。
- 地方税法第373条は第三款に置かれています。
- 地方税法の公布日は昭和25年7月31日です。
- 地方税法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 地方税法第373条の前の条は地方税法第372条です。
- 地方税法第373条の次の条は地方税法第374条です。
- 地方税法第373条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
地方税法(昭和二十五年法律第二百二十六号)第373条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC0000000226 - 本サイト収録
地方税法(昭和二十五年法律第二百二十六号)第373条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/325AC0000000226/373
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点地方税法373条は、固定資産税の滞納者が督促状発付日から10日を経過した日までに完納しないとき、市町村の徴税吏員に財産の差押えを義務付ける。手続は国税徴収法の例による。
Q · 固定資産税を滞納したら、どのくらいで差し押さえられるの?
督促状から10日経過で差押えが義務になり、判決は不要
地方税法373条1項により、督促状を発した日から起算して10日を経過した日までに完納しなければ、市町村の徴税吏員は滞納者の財産を差し押さえなければなりません。督促状は原則として納期限後20日以内に発せられる(371条)ため、納期限からおよそ1か月が目安です。手続は国税徴収法の例によるので判決は不要で、預金・給与・不動産が対象になります。ただし換価の猶予(15条の6)などの救済制度もあります。
解説
「差し押えなければならない」。地方税法373条1項は、市町村の徴税吏員(税金を取り立てる権限を持つ市町村職員)に「差し押さえない自由」を与えていない。固定資産税の督促状が発せられた日から起算して10日を経過した日までに完納しなければ、差押えは条文上の義務になる。督促状は納期限後20日以内に発するのが原則(371条)なので、納期限を過ぎてからおよそ1か月で、あなたの預金口座・給与・不動産が差押えの対象に入る計算だ。しかも7項により、手続は国税徴収法の滞納処分の例による。裁判所の判決は要らない。役所が自分で差し押さえ、自分で公売まで進められる。ただし実務では、督促後すぐには動かず、催告書や電話で分納相談の余地を残す自治体が多い。この期間を「まだ大丈夫」と読むか「交渉できる最後の時間」と読むかで、家と口座の運命が分かれる。申請による換価の猶予(15条の6)は、納期限から6か月以内しか申請できない。
法的な位置づけ
地方税法373条は、固定資産税に係る滞納処分の要件と手続を定める規定である。督促後10日の経過または繰上徴収の納期限徒過を要件として市町村の徴税吏員に差押えを義務付け、強制換価手続における交付要求、参加差押え、国税徴収法の準用、区域外での処分について定める。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.督促状の発付日から期限を計算する 督促状に記載された発付日を確認し、その日から起算して10日を経過する日をカレンダーに書き込む。この日を過ぎると差押えが条文上の義務になるため、行動の締切として扱う
- 2.期限前に納税課へ連絡し分納を申し出る 10日を経過する前に市町村の納税課へ電話または来庁し、収入と支出を示したうえで分納計画を提示する。黙っている滞納者ほど預金照会などの調査が先行しやすい
- 3.換価の猶予・徴収猶予を申請する 一時に納付すると生活や事業の継続が困難な場合は、納期限から6か月以内に申請による換価の猶予(15条の6)を申請する。災害・病気などの事情があれば徴収猶予(15条)も検討する
- 4.差押え後は差押禁止財産を確認して申し出る 差押通知が届いたら差押調書を確認し、差し押さえられた口座に児童手当・年金など差押禁止の給付が入っていないか入金履歴で確かめる。該当すれば直ちに窓口へ解除を求め、必要に応じて3か月以内に審査請求する
よくある質問 AI による整理
Q1固定資産税 滞納 差押え いつから?
督促状を発した日から起算して10日を経過した日までに完納しないと、差押えが義務になります(地方税法373条1項)。納期限からおよそ1か月が目安です。
Q2固定資産税の差押えで給料も取られる?
取られる可能性があります。国税徴収法の例により給与も差押え対象ですが、生活に必要な一定額は差押禁止とされます(国税徴収法76条の例)。
Q3固定資産税の滞納処分に裁判は必要?
不要です。地方税法373条7項により国税徴収法の滞納処分の例によるため、市町村が自ら差押え、公売まで進めることができます。
Q4他県に住んでいても実家の固定資産税で差し押さえられる?
差し押さえられます。373条8項により、差押えなどの処分は当該市町村の区域外でも行えるため、遠方に住む相続人の預金も対象になり得ます。
Q5固定資産税 差押え 解除 方法は?
滞納額と延滞金を完納すれば差押えは解除されます(国税徴収法79条の例)。分納中でも、換価の猶予が認められれば換価は止まります。
Q6固定資産税の延滞金はいくら?
納期限の翌日から1か月までと、それ以後で率が異なり、後半は本則年14.6%を基準とします(369条)。現在は特例で軽減されているため最新の率を確認してください。
Q7競売中の不動産に固定資産税の滞納があるとどうなる?
市町村は執行機関に交付要求をしなければならず(373条4項)、売却代金から税金分の配当を受けます。債権者の配当額が減る原因になります。
Q8固定資産税の差押えに不服がある場合は?
処分があったことを知った日の翌日から3か月以内に審査請求ができます(地方税法19条、行政不服審査法18条)。期限を過ぎると争いにくくなります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1督促状を放っておいたら、いきなり口座を止められました。予告なしってアリなんですか?
アリである。督促状そのものが法律上の予告であり、10日経過後の差押えは373条1項が定める義務だ。差押えの直前に改めて通知することは法律上求められていない。実務のポイント:差押えの前には、国税徴収法141条の例による金融機関への預金照会が先に行われていることが多く、照会されたことは本人に知らされない。「何も来ないから安全」は、すでに調べが進んでいるサインかもしれない
Q2家を差し押さえられたら、すぐに出ていかないといけないんですか?
差し押さえられただけなら、そのまま住み続けられる。不動産を差し押さえられても、滞納者は通常の用法に従って使用・収益できる(国税徴収法69条の例)。退去が問題になるのは、公売で買受人に所有権が移った後だ。実務のポイント:完納すれば差押えは解除される(国税徴収法79条の例)。実務では公売予告の通知が届いた段階が最後の交渉窓口になることが多く、ここで分納を約束して公売を止めた例は珍しくない
間違えやすい点 AI による整理
- 「差押えには裁判が必要だから、訴えられるまでは大丈夫」と考える人が多い。実際には7項により国税徴収法の滞納処分の例が使えるため、市町村は判決なしで預金・給与・不動産を差し押さえ、公売まで自力で進められる。民間の借金とは、そもそも土俵が違う
- 差押えが怖いことは知っていても、時間が積み上げる重さは見落とされがちだ。延滞金は納期限の翌日から1か月までと、それ以後とで率が変わり、後半は本則年14.6%を基準とする(369条、現在は特例で軽減、最新の改正状況をご確認ください)。滞納が1年続くと、元の税額に比べて延滞金の重みは無視できない水準になる
- 「家を差し押さえられるのか」という問いの立て方からしてずれている。実務上は、すぐお金に換えられる預金や給与が先に狙われることが多い。本当に問うべきは、差し押さえられたときに何が守られるか、である。生活に必要な一定額の給与(国税徴収法76条)や差押禁止財産(同75条)には線が引かれているが、口座に入った手当の扱いをめぐっては今も争いがある
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定する場面 | 地方税法373条:督促後10日経過などによる差押えの義務 | 地方税法371条:固定資産税の督促(納期限後20日以内) 地方税法15条の6:申請による換価の猶予 |
| 滞納者から見た効果 | 預金・給与・不動産などの財産が差し押さえられる | 督促状が届き、差押えまでの10日のカウントが始まる 猶予期間中は差押財産の換価が止まり、延滞金が一部免除される |
| 時間軸 | 督促状発付日から起算して10日を経過した日の後 | 納期限後20日以内 納期限から6か月以内に申請 |
| 主導するのは誰か | 市町村の徴税吏員(義務) | 市町村の徴税吏員(原則義務) 滞納者からの申請が必要 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾では税務機関が自ら差し押さえるのではなく、滞納税を法務部行政執行署に移送して強制執行する二段階構造であり、日本の自力執行とは担い手が異なる。
期限内に納付しない場合、税務機関が銀行預金の差押えや財産の査封・競売などの強制執行措置を自ら採れる点で、日本の自力執行に近い。
租税債権は行政執行により判決なしで執行される。Grundsteuer は市町村が徴収し、各州の行政執行法が適用される。
財産税の滞納は不動産上の lien となり tax sale で処理されるのが一般的。連邦最高裁は滞納額を超える剰余の没収を収用条項違反と判断している。
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 親が亡くなった後、地方の実家を相続したまま固定資産税を放置していたらどうなるのか。納税義務は相続人が引き継ぐ(地方税法9条)。さらに8項により、差押えは市町村の区域外でもできる。東京に住むあなたの給与口座も、地方の小さな町の差押えの射程に入っている
- 督促状の日付を見てほしい。その日から10日を経過した日を過ぎれば、条文上は差押えが義務になる。手元に資金がないなら、残り数日のうちに納税課へ電話し、分納計画と換価の猶予の申請を同時に相談すること。何も言わない滞納者から順番に、金融機関への預金照会が始まっていく
- あなたは銀行の融資担当で、債務者の不動産を競売にかけた。そこへ市から交付要求(ほかの手続で売られる財産の代金から、税金分の配当を求めること)が届く。4項により、市はこの交付要求を「しなければならない」。配当表を見て初めて税金の割り込みに気付く担当者は少なくない
取るべき行動
被害を受けた側:1. 差押通知書と差押調書を確認し、何が・いくら・いつ差し押さえられたかを書き出す2. 差し押さえられた口座に児童手当・年金・生活保護費など差押禁止の入金がないか、通帳で確かめる3. 該当するものがあれば、入金履歴を持って直ちに解除を申し出る4. 処分そのものに不服があれば審査請求(地方税法19条、行政不服審査法)を検討する5. 生活が立ち行かないなら、換価の猶予や滞納処分の停止(15条の7)を相談する
訴えられた側:1. 督促状の発付日を確認し、10日を経過する日をカレンダーに書き込む2. 期限より前に納税課へ連絡し、分納計画を示す3. 災害・病気・事業の休廃止などに当たるなら徴収猶予(15条)を、事情を問わず一時に払えないなら申請による換価の猶予(15条の6)を検討する4. 共有名義なら、共有者全員が連帯して納税義務を負う(10条の2)ことを家族と共有しておく5. 相続した空き家は、相続放棄の期限と税の負担をあわせて判断する
時効(請求できる期限):督促状の発付日から起算して10日を経過した日までに完納しないと、差押えが義務になる(1項1号)。督促状は納期限後20日以内に発するのが原則(371条)。申請による換価の猶予は納期限から6か月以内(15条の6)。差押えへの審査請求は、処分があったことを知った日の翌日から3か月以内(行政不服審査法18条)。徴収権は法定納期限の翌日から5年で時効消滅する(地方税法18条)が、差押えなどで時効は更新される
学説
通説:1項の「差し押えなければならない」は徴税吏員の裁量を否定する規定と読まれるが、実務上は換価の猶予・滞納処分の停止など別条文の救済制度との組合せで運用され、差押えの時期には一定の幅があると理解されている。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和25年(1950年) 新設:地方税法の制定に伴い、固定資産税の滞納処分に関する規定として設けられた。
- 地方税法 第371条固定資産税の督促、10日の起算点
- 地方税法 第369条固定資産税の延滞金の計算
- 地方税法 第13条の2繰上徴収、3項の即時差押え要件
- 地方税法 第15条の6申請による換価の猶予
- 地方税法 第343条固定資産税の納税義務者
- 国税徴収法 第75条差押禁止財産、7項で準用
- 国税徴収法 第86条参加差押え、5項の手続根拠
- 破産法 第114条破産手続での租税等の交付要求
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