地方税法 第51条(法人税割の税率)
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- 法人税割の標準税率は、百分の一とする。ただし、標準税率を超える税率で課する場合においても、百分の二を超えることができない。
- 2.法人税割の税率は、第五十三条第一項に規定する法人税額の課税標準の算定期間の末日現在における税率による。
この条文の基本情報
法人税割の税率とは何ですか?
定義法人税割の税率とは、地方税法第51条に定められた規定で、「法人税割の標準税率は、百分の一とする。ただし、標準税率を超える税率で課する場合においても、百分の二を超えることができない。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 地方税法第51条(法人税割の税率)は、日本の地方税法に含まれる条文です。
- 地方税法第51条の条文原文は「法人税割の標準税率は、百分の一とする。ただし、標準税率を超える税率で課する場合においても、百分の二を超えることができない。」で始まります。
- 地方税法第51条は第一目に置かれています。
- 地方税法の公布日は昭和25年7月31日です。
- 地方税法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 地方税法第51条の前の条は地方税法第50条の10です。
- 地方税法第51条の次の条は地方税法第52条です。
- 地方税法第51条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
地方税法(昭和二十五年法律第二百二十六号)第51条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC0000000226 - 本サイト収録
地方税法(昭和二十五年法律第二百二十六号)第51条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/325AC0000000226/51
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点地方税法51条は、法人県民税の法人税割の標準税率を1%、上限となる制限税率を2% と定める。適用税率は事業年度の末日現在の税率による。
Q · 法人県民税の法人税割って、どこでも法人税額の1% で計算すればいいの?
いいえ。1% は標準税率で、県は条例で2% まで上げられる
地方税法51条1項は、道府県民税の法人税割の標準税率を1%、制限税率を2% と定めています。都道府県は条例でこの範囲内の税率を定めることができ、多くの都道府県が資本金の額や法人税額を基準に大きな法人へ超過税率を適用しています。適用する税率は、原則として事業年度末日現在のもの(同条2項)ですが、税率改定時は条例附則の経過措置も確認が必要です。
解説
法人県民税の法人税割は「法人税額の1%」。税理士向けの早見表にもそう書いてある。だが条文をよく読むと、1% は「標準税率」にすぎない。標準税率とは(国が示す目安の税率で、自治体が財政上必要と判断すれば従わなくてよい税率)のことであり、本当の上限は2%(制限税率)である。都道府県は条例でこの1% から2% の範囲で税率を上げられるし、実際に大半の都道府県がこの超過課税(標準より高い税率で課税すること)を行っている。しかも多くの県は、資本金の額や法人税額で線を引き、大きな法人にだけ高い税率をかける。そのため、同じ利益でも本店を置く県や会社の規模によって税額が変わる。第2項は、どの時点の税率を使うかを定めている。法人税の課税標準の算定期間、つまり事業年度の末日時点の税率である。ただし実際の税率改定では、条例の附則で事業年度の開始日を基準にする経過措置を置くことが多いので、「期末の税率だけを見れば足りる」とは言い切れない。早見表の1% をそのまま申告書に書く前に、本店所在地の県税条例を一度開いてほしい。
法的な位置づけ
地方税法51条は、道府県民税の法人税割の税率を定める規定である。標準税率を法人税額の100分の1、制限税率を100分の2とし、都道府県は条例によりこの範囲内で税率を定めることができる。適用税率は、法人税額の課税標準の算定期間の末日現在における税率による。
手順
- 1.課税される都道府県を洗い出す 本店と、支店・営業所・工場など事務所または事業所がある都道府県をすべて列挙する。複数の県にまたがる場合は、期末の従業者数も県ごとに集計しておく
- 2.各県の県税条例で超過課税の要件を確認 各都道府県の県税条例または公式サイトで、法人税割の超過課税の有無、対象要件(資本金の額、法人税額など)、適用期限を確認し、自社がどの税率区分に当たるかを判定する
- 3.適用時点と経過措置を確認 地方税法51条2項により事業年度末日現在の税率が原則となる。その年度に税率改定や超過課税の更新があった場合は、条例附則の経過措置で事業年度開始日基準になっていないかを確認する
- 4.税額を算出して申告納付 課税標準となる法人税額(分割法人は分割後の額)に各県の税率を掛けて法人税割額を算出し、均等割とあわせて申告期限までに申告・納付する
よくある質問 AI による整理
Q1法人税割とは何ですか?
法人住民税のうち、法人税額を課税標準として課される部分です。道府県民税分の税率は地方税法51条、市町村民税分は314条の4が定めます。
Q2法人税割の計算方法は?
課税標準となる法人税額に、本店や事業所がある都道府県の条例で定める税率を掛けて計算します。複数の県に事業所があれば従業者数で分割します。
Q3標準税率とは何ですか?
通常よるべき税率として法律が示す税率です。財政上の必要があれば、自治体は条例でこれと異なる税率を定めることができます(地方税法1条1項5号)。
Q4法人税割は2% を超えて課税できる?
できません。地方税法51条1項ただし書が制限税率を2% と定めており、どの都道府県も条例でこれを超える税率を設けることはできません。
Q5法人県民税の超過課税の対象になる法人は?
都道府県ごとに条例で決まります。資本金の額や法人税額が一定以上の法人に超過税率を適用し、中小法人は標準税率のままとする県が多くみられます。
Q6法人税割の申告期限はいつまで?
原則として事業年度終了の日の翌日から2か月以内です(地方税法53条1項)。法人税の申告期限が延長されている場合は延長の特例があります。
Q7法人税割を払い過ぎたら取り戻せる?
取り戻せます。税率区分の当てはめ誤りなどで過大に納付した場合、法定納期限から原則5年以内に更正の請求をすれば還付を受けられます。
Q8法人税割は損金に算入できる?
できません。法人住民税(法人税割・均等割)は法人税の計算上損金不算入です。損金算入できる法人事業税とは扱いが異なります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1法人県民税の税率って、どこの県でも同じじゃないの?
同じではない。地方税法51条1項が定める1% は標準税率であり、県は条例で2% まで引き上げられる。さらに同法6条2項の不均一課税により、規模の小さい法人には標準税率、大きい法人には超過税率を適用する県が多い。実務のポイント:超過課税の対象要件は県ごとに微妙に違う。資本金だけで判定する県もあれば、法人税額で判定する県もある。全国展開する会社ほど、県ごとの一覧表を自社で作っておくと申告ミスが激減する
Q2赤字なら法人住民税はゼロになりますか?
法人税割はゼロになりうる。課税標準が法人税額なので、欠損金の繰越などで法人税額がゼロなら法人税割もゼロである。ただし均等割(地方税法52条)は利益に関係なく課され、道府県分だけでも最低年2万円かかる。実務のポイント:休眠状態の会社でも、解散や休業の届出をしないまま放置すると均等割の請求が続く。使わない法人は放置せず、休業届か解散手続を早めに検討する
Q3期の途中で県の税率が変わったら、どっちの税率で計算するんですか?
地方税法51条2項の原則では、事業年度の末日時点の税率を使う。ただし税率を改定する条例の附則で、事業年度の開始日を基準にする経過措置を置くことが多く、その場合は改定前の税率が使われる。実務のポイント:平成26年度と平成28年度の国の税率引下げでも、適用は事業年度の開始日を基準に区切られた。改定のあった年度は、条文本則より先に附則を読むのが実務の鉄則である
間違えやすい点 AI による整理
- 「法人住民税の税率は全国一律」と思われがちだが、1% は標準税率にすぎない。都道府県は2% まで条例で上げることができ、大半の都道府県が超過課税を実施している。全国一律なのは上限の2% のほうである
- 経営者から見れば、法人税割は「法人税に付いてくるおまけの小さな税」だろう。しかし法人税割の課税標準は法人税額そのものなので、法人税を減らす努力(税額控除や欠損金の繰越)は、そのまま法人税割も減らす。逆に法人税の申告ミスは法人住民税と事業税にも連鎖する。おまけと見て放置すると、一つのミスが三つの税の修正申告になって返ってくる
- 「今期は何パーセントで計算すればいいか」という問い自体が不十分である。正しい問いは「どの県の、どの時点の、どの区分の税率か」。複数の都道府県に事業所があれば県ごとに税率が違い、資本金や法人税額による区分で税率が変わり、税率改定の年には第2項と条例附則でどの時点の税率を使うかが決まる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 対象となる税 | 地方税法51条:道府県民税の法人税割 | 地方税法314条の4:市町村民税の法人税割 地方税法52条:道府県民税の均等割 |
| 課税標準 | 法人税額 | 法人税額 なし(資本金等の額に応じた定額) |
| 税率の枠組み | 標準税率1%、制限税率2% | 標準税率6.0%、制限税率8.4% 資本金等の額の区分ごとの定額(最低年2万円) |
| 赤字の場合 | 法人税額がゼロならゼロ | 法人税額がゼロならゼロ 利益に関係なく課税される |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾では法人所得税は国税で、地方の法人所得課税はない。ただし地方政府が原規定税率の上限から30% の範囲で税率を引き上げられる仕組みがあり、地方の課税自主権に枠をはめる発想は日本の制限税率と共通する
韓国の法人地方所得税は法人の所得を課税標準とする地方税で、自治体が条例で標準税率から一定範囲の加減ができる点で日本の法人税割に近い
ドイツの営業税は市町村が賦課率(Hebesatz)を定め、最低200% の下限がある。日本は上限、ドイツは下限で自治体の裁量を枠付ける対照的な設計
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 申告期限まであと10日。経理担当のあなたは前期の申告書を参考に法人税割を1% で計算した。しかし今期は増資で資本金が1億円を超え、県の超過課税の対象になっていた。過少申告のまま提出すれば、あとから更正(役所が税額を正しく計算し直す決定)を受け、延滞金と過少申告加算金が付く
- 大阪に本店がある会社が、名古屋と福岡に営業所を出したらどうなる? 法人税割は従業者数を基準に三府県へ分割され(地方税法57条)、それぞれの府県の税率で計算される。一枚の申告書では済まなくなり、三府県の条例をそれぞれ確認しなければならない
- 増資で資本金が1億円を超えた。翌期から、多くの県で法人税割が超過税率に変わる。
- 創業3年目のスタートアップ代表として、あなたは本店をどの県に置くか迷っている。家賃と採用だけで比べていたが、本店県の超過課税の有無と対象要件で、利益が出始めたときの法人住民税は毎年変わってくる。移転前に条例を比べたかどうかが、10年分の差になる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 過去の申告書と納付書を並べ、各年度に適用した税率を確認する2. 本店県と事業所所在県の条例で、その年度の超過課税の対象要件(資本金、法人税額など)を確認する3. 対象外なのに超過税率で納めていた場合は、更正の請求で還付を求める4. 複数の県にまたがる場合は、分割基準(従業者数)の計算にも誤りがないか確認する。判断に迷う場合は税理士に相談する
訴えられた側:1. 県から過少申告の指摘を受けたら、まずどの税率区分の当てはめが問題になっているかを書面で確認する2. 資本金の額や法人税額が区分の境界にある場合は、判定の基準日を条例の文言で確かめる3. 誤りがあれば、更正を受ける前に自分から修正申告する。加算金の負担を抑えられる場合がある4. 処分に不服があれば、審査請求(役所の決定の見直しを求める手続)を検討する
時効(請求できる期限):申告納付期限は事業年度終了の日の翌日から原則2か月以内(地方税法53条1項、申告期限の延長特例あり)。払い過ぎに気付いた場合の更正の請求は法定納期限から原則5年以内(同法20条の9の3)。自治体側の更正・決定の期間制限も原則5年(同法17条の5)(最新の改正状況をご確認ください)
改正沿革 AI による整理
- 平成26年度(2014年)改正 標準税率を5.0% から3.2% に、制限税率を6.0% から4.2% に引き下げ。引下げ分は新設の地方法人税(国税)へ移し、地方交付税の原資とした
- 平成28年度(2016年)改正 標準税率を3.2% から1.0% に、制限税率を4.2% から2.0% に引き下げ。消費税率引上げの延期に伴い、令和元年(2019年)10月1日以後に開始する事業年度から適用
改正の年表
- 1.昭和25年(1950年) 新設:地方税法の制定により、道府県民税の法人税割の税率規定が置かれ、標準税率と制限税率の枠組みが整えられた
- 2.平成26年(2014年) 改正:標準税率を5.0% から3.2% に、制限税率を6.0% から4.2% に引下げ。引下げ分は新設の地方法人税(国税)に振り替え、地方交付税の原資とした
- 3.平成28年(2016年) 改正:標準税率を3.2% から1.0% に、制限税率を4.2% から2.0% に引下げ。令和元年(2019年)10月1日以後に開始する事業年度から適用
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