地方税法 第710条(水利地益税等の納税管理人に係る虚偽の申告等に関する罪)
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- 前条第一項の規定により申告すべき納税管理人について虚偽の申告をし、又は偽りその他不正の手段により同項の承認若しくは同条第二項の認定を受けたときは、その違反行為をした者は、三十万円以下の罰金に処する。
- 2.法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者がその法人又は人の業務又は財産に関して前項の違反行為をした場合には、その行為者を罰するほか、その法人又は人に対し、同項の刑を科する。
この条文の基本情報
水利地益税等の納税管理人に係る虚偽の申告等に関する罪とは何ですか?
定義水利地益税等の納税管理人に係る虚偽の申告等に関する罪とは、地方税法第710条に定められた規定で、「前条第一項の規定により申告すべき納税管理人について虚偽の申告をし、又は偽りその他不正の手段により同項の承認若しくは同条第二項の認定を受けたときは、その違反行為を…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 地方税法第710条(水利地益税等の納税管理人に係る虚偽の申告等に関する罪)は、日本の地方税法に含まれる条文です。
- 地方税法第710条の条文原文は「前条第一項の規定により申告すべき納税管理人について虚偽の申告をし、又は偽りその他不正の手段により同項の承認若しくは同条第二項の認定を受けたときは、その違反行為を…」で始まります。
- 地方税法第710条は第七節に置かれています。
- 地方税法の公布日は昭和25年7月31日です。
- 地方税法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 地方税法第710条の前の条は地方税法第709条です。
- 地方税法第710条の次の条は地方税法第711条です。
- 地方税法第710条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
地方税法(昭和二十五年法律第二百二十六号)第710条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC0000000226 - 本サイト収録
地方税法(昭和二十五年法律第二百二十六号)第710条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/325AC0000000226/710
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点地方税法710条は、納税管理人について虚偽の申告をし、又は不正な手段で承認・認定を受けた者を30万円以下の罰金に処す。2項の両罰規定により法人や依頼主本人も罰せられる。
Q · 納税管理人の届出に嘘を書いたら、どんな罰を受けるの?
30万円以下の罰金。前科になり会社も罰せられる
地方税法710条1項により、水利地益税・共同施設税・宅地開発税などに係る納税管理人について虚偽の申告をしたり、不正な手段で承認や「納税管理人を置かなくてよい」との認定を受けたりすると、30万円以下の罰金に処されます。罰金は刑罰なので前科になります。さらに2項の両罰規定により、従業者や代理人が業務として違反した場合は、その法人や依頼主本人にも同じ罰金刑が科されます。単に届出をしなかった場合の過料とは別扱いです。
解説
海外へ移り住んだり、遠方の土地を相続したりすると、地方税の通知を代わりに受け取り、代わりに納める「納税管理人」を役所へ届け出なければならない場合がある。水利地益税・共同施設税・宅地開発税のように、受益地域にだけ課される目的税も同じである。届出を「とりあえず出しておく紙」と軽く考える人は多い。しかし本条は、その紙に嘘を書いた時点で行政上の過料(役所が科す金銭の制裁で、前科にはならない)を飛び越え、刑事罰である罰金(最大30万円)の対象になると定める。罰金は前科として残る。罰則の対象は三つある。一つ目は、名前を借りただけで実際には動かない人を納税管理人として申告すること。二つ目は、偽りや不正な手段で役所の「承認」を得ること。三つ目は、「納税管理人を置かなくてよい」という認定を不正に得ること。さらに2項の両罰規定(実際に違反した人だけでなく、その人を雇う会社や依頼主も罰する仕組み)により、手続を任された社員や代理人が嘘を書けば、会社や依頼主本人も同じ罰金刑を受ける。届出書の一行は、手続書類ではなく刑事責任の入口である。
法的な位置づけ
地方税法710条は、納税管理人に係る虚偽申告等の罪を定める罰則規定である。同法709条1項に基づく納税管理人の申告における虚偽、および偽りその他不正の手段による同項の承認または同条2項の認定の取得を処罰対象とし、法定刑を30万円以下の罰金とする。2項は法人・事業主に対する両罰規定である。
よくある質問 AI による整理
Q1納税管理人の虚偽申告とは何ですか?
実際には通知の受領や納付を担わない人を納税管理人として届け出るなど、事実と異なる内容を役所に申告することです。地方税法710条1項で罰金の対象になります。
Q2地方税法710条の罰金はいくらですか?
30万円以下の罰金です。罰金は刑罰のため前科として扱われ、行政上の制裁である過料とは性質がまったく異なります。
Q3納税管理人を届け出なかったら罰金ですか?
単なる不申告は原則として条例で定める過料の問題で、罰金ではありません。罰金になるのは、申告内容に虚偽がある場合や不正な手段で承認・認定を受けた場合です。
Q4納税管理人の届出を代行業者に頼んだら自分も罰せられる?
代行者が業務として虚偽の届出をした場合、地方税法710条2項の両罰規定により依頼主本人にも30万円以下の罰金が科される可能性があります。
Q5納税管理人不要の認定とは?
地方税法709条2項に基づき、納税管理人を定めなくても徴収に支障がないと役所が認めることです。この認定を偽りで受けると710条で処罰されます。
Q6納税管理人の虚偽申告の時効は何年?
法定刑が罰金のみのため、公訴時効は3年です(刑事訴訟法250条2項6号)。原則として虚偽申告や不正な承認・認定の取得時から進行します。
Q7記入ミスでも地方税法710条違反になる?
本条は故意犯のため、うっかりした記載ミスは原則として処罰対象外です。ただし誤りに気付いたら速やかに訂正届を出すことが重要です。
Q8両罰規定で会社が免責されることはある?
判例は、事業主が従業者の選任・監督に必要な注意を尽くしたことを証明すれば責任を免れうるとしています。社内規程や指示記録の有無が鍵です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1海外に住む前に、実家の親を納税管理人にしただけなんですけど、それも問題になります?
親本人が承諾し、実際に通知の受け取りや納付を担う意思と能力があるなら、まったく問題ない。本条(地方税法710条)が罰するのは、虚偽の申告や不正な手段による承認・認定である。実務のポイント:トラブルになるのは、親が高齢で施設に入っていたり、住所が実家から変わっていたりして、届出の内容が実態とずれていくケースである。届出後に事情が変わったら、変更の届出を出す習慣をつけておく
Q2代行業者が書いた書類なのに、なんで依頼した自分まで罰せられるんですか?
2項の両罰規定は、代理人や従業者が本人の業務・財産に関して違反した場合、本人にも同じ罰金刑を科すと定めているからである。実務のポイント:両罰規定について、判例は本人側が選任・監督に必要な注意を尽くしたことを証明すれば責任を免れうるという立場をとる(最大判昭和32.11.27)。何も指示せず丸投げした記録しかない人は、この反論の材料を自分から捨てていることになる
間違えやすい点 AI による整理
- 「届出をしなかった場合と嘘を書いた場合は、どちらも同じ手続ミス」と考えがちだが、法律は両者を明確に分けている。出さないことは原則として条例で定める過料の問題にとどまる。一方、嘘を書くことは刑罰としての罰金の問題になる。何も書かない人より、書いて嘘をついた人のほうが重く扱われる構造である
- 「罰金30万円なら払えば終わり」と金額だけを見ている人は、本当の重さを見落としている。罰金は刑罰なので前科として記録に残る。一部の国家資格や許認可には罰金刑で欠格事由に当たるものがあり、2項によって会社が罰金を受ければ、入札参加資格の審査などで不利に働くこともある
- 「税金を一円もごまかしていないのだから脱税ではない、問題ない」という発想自体がずれている。本条が守っているのは税額ではなく、役所が確実に通知を届け、徴収できるルートである。納めるべき額を全額納めていても、届出の中身が偽りなら罪は成立しうる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定の性質 | 地方税法710条:虚偽申告・不正承認等の罪(刑事罰) | 地方税法709条:納税管理人の申告・承認・認定の根拠規定(義務規定) 不申告への条例上の過料(行政上の秩序罰) |
| 対象となる行為 | 虚偽の申告、偽りその他不正の手段による承認・認定の取得 | 納税管理人を定めて申告し、又は承認・不設置の認定を受けること 正当な理由なく納税管理人を申告しないこと |
| 制裁の重さ | 30万円以下の罰金(前科あり)+両罰規定 | 罰則なし(違反時は710条・条例上の制裁へ接続) 過料(前科にならない) |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾は虚偽・不正による逃漏税を刑事罰で処罰し、法人の場合は責任者等に適用する。納税管理人の届出虚偽そのものを独立に処罰する日本型の規定とは構造が異なる
ドイツは虚偽申告による税の過少を脱税罪とし、法人には秩序違反法による過料で対応する。日本の両罰規定のように法人へ刑罰を科す仕組みは採らない
米国は税務上の虚偽申告を重罪として処罰し、法人も処罰対象となりうる。税額の過少がなくても虚偽記載自体が罪となる点で本条と発想が近い
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 海外赴任が決まり、出国まであと5日。宅地開発税がかかる土地の納税管理人欄に、承諾も得ないまま地方に住む叔父の名前を書こうとしている。叔父が通知を一度も受け取らないまま滞納が膨らめば、虚偽申告として本条の罰金が視野に入る
- もし、不動産管理会社の担当者が、オーナーの承諾を取らずに書類上だけの納税管理人を立てて役所の承認を取っていたら、どうなる? 担当者本人のほかに、2項によって管理会社そのものにも30万円以下の罰金が科されうる
- 役所への「納税管理人不要」の認定申請で、実際には届かない住所を連絡先として申告した。書類一枚の話では済まない
- 海外在住の友人から「納税管理人って誰でもいいの?名前だけ借りれば済む?」とLINEが来た。名前を貸す側も、実際の役割を果たさない前提で虚偽の申告に加われば、共犯として責任を問われる余地がある
取るべき行動
被害を受けた側:1. 承諾していないのに自分が納税管理人として届け出られていたと分かったら、すぐ課税自治体の税務担当課へ連絡し、事実と異なることを書面で申し出る2. 自分宛てに届いた納税通知書や督促状はすべて保管し、受領日を記録する3. 名義を勝手に使われたことによる不利益が生じた場合は、届け出た人に対して民法709条による損害賠償請求を検討する4. 悪質な場合は警察や自治体への告発相談も選択肢になる
訴えられた側:1. 届出書の控え、管理人の承諾書、当時のやり取り(メール・LINE)をすぐ確保する2. 誤記なのか故意の虚偽なのかを冷静に切り分ける。本条は故意犯であり、単純な記載ミスは原則として処罰対象外である3. 誤りがあれば自分から訂正の届出を出す4. 会社として2項の責任を問われる場合は、従業者の選任・監督に必要な注意を尽くしていたことを示す社内規程や指示記録をそろえ、刑事事件に詳しい弁護士へ相談する
時効(請求できる期限):法定刑が30万円以下の罰金のため、公訴時効は犯罪行為が終わった時から3年(刑事訴訟法250条2項6号)。起算点は原則として虚偽の申告をした日、または不正に承認・認定を受けた日。過料など行政上の扱いには別の期間が適用されうる(最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説(両罰規定・過失推定説):両罰規定による事業主処罰は、従業者の違反行為に対する選任・監督上の過失を推定したものと解され、事業主は無過失を立証すれば免責されうる。本条2項もこの枠組みで理解される。
通説(故意犯としての理解):本条1項は特に過失犯処罰の規定がないため故意犯であり、虚偽であることの認識が必要とされる。単純な記載ミスや誤解に基づく申告は原則として処罰されない。
改正沿革 AI による整理
- 改正時期要検証 前条第2項の「認定」(納税管理人を定めなくてよいことの認定)を罰則の対象に加える改正が行われたとみられるが、改正年と改正内容は人による検証が必要
改正の年表
- 1.昭和25年(1950年) 新設:地方税法(昭和25年法律第226号)の制定に伴い、目的税に係る納税管理人制度とその罰則が整備された(制定時の条文構成は要検証)
- 地方税法 第709条本条が罰する納税管理人申告・承認・認定の根拠
- 地方税法 第703条水利地益税の課税根拠
- 地方税法 第300条市町村民税における納税管理人の同型規定
- 地方税法 第302条市町村民税版の虚偽申告罪(現行効力を要確認)
- 国税通則法 第117条国税における納税管理人制度の対応規定
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