地方税法 第718条の10(普通徴収国民健康保険税額への繰入れ)
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- 市町村は、特別徴収対象被保険者が特別徴収対象年金給付の支払を受けなくなつたこと等により国民健康保険税を特別徴収の方法によつて徴収されないこととなつた場合においては、特別徴収の方法によつて徴収されないこととなつた額に相当する国民健康保険税額を、その特別徴収の方法によつて徴収されないこととなつた日以後において到来する第七百五条第一項の納期がある場合においてはそのそれぞれの納期において、その日以後に到来する同項の納期がない場合においては直ちに、普通徴収の方法によつて徴収しなければならない。
- 2.市町村は、特別徴収対象被保険者について、既に年金保険者から納入された特別徴収対象保険税額が当該特別徴収対象被保険者から徴収すべき特別徴収対象保険税額を超える場合(徴収すべき特別徴収対象保険税額がない場合を含む。)においては、当該過納又は誤納に係る税額は、第十七条の規定の例によつて当該特別徴収対象被保険者に還付しなければならない。ただし、当該特別徴収対象被保険者の未納に係る地方団体の徴収金がある場合においては、第十七条の二の規定の例によつてこれに充当することができる。この場合においては、当該年金保険者について第十七条及び第十七条の二の規定の適用はないものとする。
この条文の基本情報
普通徴収国民健康保険税額への繰入れとは何ですか?
定義普通徴収国民健康保険税額への繰入れとは、地方税法第718条の10に定められた規定で、「市町村は、特別徴収対象被保険者が特別徴収対象年金給付の支払を受けなくなつたこと等により国民健康保険税を特別徴収の方法によつて徴収されないこととなつた場合において…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 地方税法第718条の10(普通徴収国民健康保険税額への繰入れ)は、日本の地方税法に含まれる条文です。
- 地方税法第718条の10の条文原文は「市町村は、特別徴収対象被保険者が特別徴収対象年金給付の支払を受けなくなつたこと等により国民健康保険税を特別徴収の方法によつて徴収されないこととなつた場合において…」で始まります。
- 地方税法第718条の10は第七節に置かれています。
- 地方税法の公布日は昭和25年7月31日です。
- 地方税法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 地方税法第718条の10の前の条は地方税法第718条の9です。
- 地方税法第718条の10の次の条は地方税法第718条の11です。
- 地方税法第718条の10には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
地方税法(昭和二十五年法律第二百二十六号)第718条の10 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC0000000226 - 本サイト収録
地方税法(昭和二十五年法律第二百二十六号)第718条の10(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/325AC0000000226/718_10
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点地方税法718条の10は、年金からの国保税の天引きが止まった場合、残額を普通徴収で残りの各納期に、納期がなければ直ちに徴収し、取りすぎ分は市町村が還付すると定める。
Q · 年金から国保税が引かれなくなったら、もう払わなくていいの?
いいえ。残りは納付書で払い、取りすぎ分は市町村が返します
地方税法718条の10第1項により、死亡、75歳到達による資格喪失、転出、年金の支給停止などで天引きができなくなった国民健康保険税は、普通徴収(納付書・口座振替)に切り替わります。残りの納期があればその各納期に、なければ直ちに納めます。第2項により、年金から引きすぎた分は市町村が還付しますが、住民税などの未納があれば充当されることがあります。年金保険者は精算に関わりません。
解説
年金からの天引きは、止まるときに知らせてくれない。年金から国民健康保険税を天引き(特別徴収)されている世帯主が亡くなる、75歳で後期高齢者医療制度へ移る、他の市町村へ転出する、年金の支給が止まる。こうした理由で天引きができなくなっても、税金そのものが消えるわけではない。地方税法718条の10第1項により、引けなくなった分は「普通徴収」(自宅に届く納付書や口座振替で自分で納める方式)に自動で切り替わる。その年度の納期がまだ残っていれば残りの各納期に分けて、もう残っていなければ「直ちに」一括で納めることになる。逆に、年金から取りすぎていた分は第2項により市町村があなたに返す。ただし、住民税や固定資産税など同じ自治体への滞納があれば、還付金はそちらの支払いに先に回されることがある(充当)。もう一点押さえておきたいのは、年金を支払う日本年金機構などの年金保険者は、この精算に関わらないことだ。話をする相手は、最初から最後まで市町村の国保税担当である。
法的な位置づけ
地方税法718条の10は、国民健康保険税の特別徴収が中止された場合の事後処理を定める規定である。市町村に対し、徴収されなくなった税額を普通徴収の方法で残りの納期ごとに、または直ちに徴収する義務を課すとともに、年金保険者から納入された額の過誤納分を特別徴収対象被保険者へ還付し、未納の徴収金に充当できる旨を定める。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.天引き停止の事情を把握する 死亡、75歳到達、転出、年金の支給停止など、特別徴収が止まる事情が生じた(または予定がある)ことを確認し、年金振込通知書や年金額改定通知書で天引き額の推移を確認する
- 2.市町村の国保税担当に三点を照会する 「特別徴収の中止日」「年金保険者からの納入済額」「普通徴収に切り替わった額と納期」の三点を市町村の国保税担当課に問い合わせる。年金事務所ではなく市町村が窓口になる
- 3.納期限を確認し口座振替を申し込む 届いた納付書の納期限を確認する。残りの納期がない場合は直ちに一括納付となる。再発防止と納め忘れ防止のため、普通徴収分の口座振替を申し込む
- 4.一括納付が難しければ期限前に相談する 一括で払えない場合は、納期限を過ぎる前に分割納付や徴収猶予(地方税法15条)を市町村に相談する。期限後は延滞金(地方税法723条)が発生する
- 5.還付・充当の内容を確認する 還付通知が届いたら振込口座を届け出る。還付額が想定より少なければ、どの未納に充当されたか通知の内訳を確認する。世帯主死亡の場合は還付金を相続財産として扱う
よくある質問 AI による整理
Q1国保税の特別徴収が中止される理由は?
世帯主の死亡、75歳到達による後期高齢者医療制度への移行、他市町村への転出、年金の支給停止などで、年金からの天引きを続けられなくなった場合です。
Q2国保税 普通徴収に切り替わる いつから?
天引きが止まった日以後に到来する条例上の納期から普通徴収になります。その年度の納期が残っていなければ、残額を直ちに一括で納めます。
Q3国保税の納付書が届いたら年金天引きと二重払い?
多くは二重払いではなく、天引きできなかった残額の請求です。年金で引きすぎていた場合は、その超過分が市町村から還付されます。
Q4国保税の還付金はどこから振り込まれる?
年金を支払う日本年金機構などではなく、課税した市町村から還付されます。地方税法718条の10第2項後段が年金保険者を精算から外しています。
Q5国保税の還付金が住民税に充当されるのは違法?
違法ではありません。同条2項ただし書により、同じ地方団体の未納の徴収金があれば、地方税法17条の2の例によって還付金を充当できます。
Q6亡くなった親の国保税は誰が払う?
未納の国保税は相続人が承継します(地方税法9条)。相続放棄を検討中なら、自分の財産から支払う前に家庭裁判所での手続期限を確認しましょう。
Q7国保税 一括請求 払えない場合どうする?
納期限前に市町村の国保税担当へ分割納付や徴収猶予(地方税法15条)を相談します。期限を過ぎると延滞金が加算されていきます。
Q8国保税の還付請求はいつまでできる?
過誤納金の還付請求権は、請求できる日から5年で時効により消滅します(地方税法18条の3)。通知が届いたら早めに手続をしてください。
この条文についての質問 AI による整理
Q1年金から引かれてたのに納付書まで来たんだけど、これって二重払いじゃないの?
多くの場合、二重払いではありません。本条1項により、年金から引けなくなった分だけが普通徴収に切り替わります。それでも年金の支払で天引きされた額が本来の額より多かったなら、その超えた分は2項によって市町村から還付されます。実務のポイント:年金の支払は偶数月なので、天引きの中止処理とのタイミングがずれ、切り替え直後は二重に見えることがあります。照会するときは「中止日」と「納入済額」を指定して聞くと、話が一回で済みます
Q2還付のお知らせが来たのに、振り込まれた額が少なかった。何で?
本条2項ただし書により、同じ市町村に住民税や固定資産税などの未納があると、還付金はその未納の支払いに充当されることがあります。また、還付するのは年金保険者ではなく市町村です(2項後段)。実務のポイント:年金事務所に問い合わせても答えは出ません。市町村の担当課に充当先の内訳を聞いてください。還付請求権は5年で消えるので(地方税法18条の3)、通知を放置しないことです
間違えやすい点 AI による整理
- 「天引きが止まったのだから、もう払い終わったのでは?」という問い自体がずれている。特別徴収はあくまで集め方の一つであって、税額を決める仕組みではない。止まったのは引き落としの経路であり、払うべき額はそのまま残っている。だから本条1項は、残った額を普通徴収で「徴収しなければならない」と、市町村に義務として書いている
- あなたにとって還付金は「戻ってくるお金」でも、法律の上では市町村が持つ「未納と相殺してよい原資」でもある。2項ただし書により、同じ自治体への住民税や固定資産税の滞納があれば、還付金はそこへ充当されうる。分納の交渉中に還付金をあてにして資金繰りを組むと、その計算は崩れる
- 国保税を年金から天引きされている人は多いが、自分の市町村が国保を「税」で集めているのか「料」で集めているのかを知る人は少ない。地方税法718条の10が適用されるのは税方式の市町村だけである。料方式なら国民健康保険法が根拠になり、時効の長さも違ってくる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律する場面 | 718条の10:特別徴収が止まった後の切替と精算 | 706条:国保税の徴収方法と特別徴収の根拠 17条の2:過誤納金の未納徴収金への充当 |
| 徴収の方法 | 普通徴収へ自動切替(残り納期ごと、なければ直ちに) | 普通徴収または特別徴収(年金天引き) 徴収ではなく還付金を未納に振り替える |
| 還付・充当の主体 | 市町村(年金保険者には17条・17条の2を適用しない) | 特別徴収では年金保険者が天引き・納入を担う 地方団体の長 |
| 納税者が注意すべき点 | 納付書の納期限と還付金の充当先 | 自分が特別徴収対象かどうか 還付金が他税目の滞納に回る可能性 |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾の全民健康保険は中央健康保険署が保険料を徴収し、年金天引きによる税方式の仕組みはない。過納分の還付は稅捐稽徵法の一般規定で処理される
ドイツでは公的年金の支給機関が疾病保険料を年金から差し引いて納入する仕組みがあり、年金からの保険料徴収という点で本条の特別徴収と同種の場面を規律する
米国では Medicare Part B の保険料を社会保障給付から控除する仕組みがあり、給付停止時には直接請求に切り替わる点で類似する
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 父が亡くなって二か月後、父宛ての国保税の納付書が届いた。年金から引かれていたはずなのに、なぜか。死亡によって年金が止まり、天引きできなくなった残りの額が普通徴収に切り替わったのである。亡くなった人の未納の税は相続人が引き継ぐ(地方税法9条)。相続放棄を考えているなら、この納付書を自分のお金で払う前に一度手を止めたほうがよい
- 75歳の誕生月に年金明細から国保税の天引きが消えた。もう払わなくていいということなのか? そうではない。後期高齢者医療制度へ移ったことで国民健康保険の資格を失っただけで、移行前の月までの国保税は残る。その残りが納付書で届く。後期高齢者医療保険料の天引きが始まるまでの間も、しばらくは納付書で納めることになりやすい
- その年度最後の納期がすでに過ぎていたので、残額全部の一括請求が来た。納期限を一日過ぎれば延滞金が付き始める。期限まであと十日しかない
取るべき行動
被害を受けた側:1. 天引きと納付書の両方で払っているように見えたら、まず市町村の国保税担当に「特別徴収の中止日」「年金保険者からの納入済額」「普通徴収に切り替わった額」の三点を照会する2. 取りすぎが確認できたら還付の手続を確認し、振込口座を届け出る(受け取る相手は年金事務所ではなく市町村) 3. 還付額が予定より少なかったら、どの未納に充当されたのかを示す通知の内容を確かめる4. 世帯主が亡くなっていれば、還付金は相続財産として扱い、相続人の間で共有する
訴えられた側:1. 届いた納付書の納期限をすぐに確認する。残りの納期がない場合は「直ちに」の一括請求になっている2. 一括で払うのが難しいときは、納期限の前に市町村へ分割納付や徴収猶予(地方税法15条)を相談する。期限を過ぎてからだと延滞金が膨らむ3. 再発を防ぐために口座振替を申し込む4. 相続人の立場で届いたものなら、相続放棄を検討しているうちは支払いを保留し、家庭裁判所での手続の期限(原則3か月)を優先する
時効(請求できる期限):特別徴収が止まった日以後に残っている各納期(市町村の条例で定める地方税法705条1項の納期)ごとに納付する。残る納期がなければ直ちに納付する。納期限を過ぎると延滞金がかかる(地方税法723条)。過誤納金の還付請求権は、請求できる日から5年で時効消滅する(地方税法18条の3)。(最新の改正状況をご確認ください)
- 地方税法 第706条国保税の徴収方法と特別徴収の根拠
- 地方税法 第705条普通徴収の納期を条例で定める
- 地方税法 第17条過誤納金の還付手続の準拠先
- 地方税法 第17条の2過誤納金の未納徴収金への充当
- 地方税法 第723条普通徴収国保税の延滞金(現行効力を要確認)
- 国民健康保険法 第76条保険料方式と税方式の選択関係
- 国民健康保険法 第110条料方式の徴収・還付時効2年
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