地方税法 第718条の9(特別徴収対象年金給付の支払を受けなくなつた場合の取扱い)
クイックジャンプ
- 年金保険者は、当該年金保険者が第七百六条第二項若しくは第三項、第七百十八条の七第一項若しくは第二項又は前条第一項の規定により徴収すべき特別徴収対象保険税額に係る特別徴収対象被保険者が当該年金保険者から特別徴収対象年金給付の支払を受けないこととなつた場合その他総務省令で定める場合においては、その事由が発生した日の属する月の翌月以降徴収すべき特別徴収対象保険税額は、これを徴収して納入する義務を負わない。
- 2.前項に規定する場合においては、年金保険者は、総務省令で定めるところにより、特別徴収対象年金給付の支払を受けないこととなつた特別徴収対象被保険者その他総務省令で定める者の氏名、当該特別徴収対象被保険者に係る国民健康保険税徴収の実績その他必要な事項を、特別徴収に係る納入金を納入すべき市町村に通知しなければならない。
この条文の基本情報
特別徴収対象年金給付の支払を受けなくなつた場合の取扱いとは何ですか?
定義特別徴収対象年金給付の支払を受けなくなつた場合の取扱いとは、地方税法第718条の9に定められた規定で、「年金保険者は、当該年金保険者が第七百六条第二項若しくは第三項、第七百十八条の七第一項若しくは第二項又は前条第一項の規定により徴収すべき特別徴収対象保険税額に係る…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 地方税法第718条の9(特別徴収対象年金給付の支払を受けなくなつた場合の取扱い)は、日本の地方税法に含まれる条文です。
- 地方税法第718条の9の条文原文は「年金保険者は、当該年金保険者が第七百六条第二項若しくは第三項、第七百十八条の七第一項若しくは第二項又は前条第一項の規定により徴収すべき特別徴収対象保険税額に係る…」で始まります。
- 地方税法第718条の9は第七節に置かれています。
- 地方税法の公布日は昭和25年7月31日です。
- 地方税法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 地方税法第718条の9の前の条は地方税法第718条の8です。
- 地方税法第718条の9の次の条は地方税法第718条の10です。
- 地方税法第718条の9には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
地方税法(昭和二十五年法律第二百二十六号)第718条の9 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC0000000226 - 本サイト収録
地方税法(昭和二十五年法律第二百二十六号)第718条の9(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/325AC0000000226/718_9
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点地方税法718条の9は、年金の支払が止まった場合等に、事由発生月の翌月以降の国保税について年金保険者の天引き義務をなくし、徴収実績を市町村へ通知させる規定。
Q · 親が亡くなったら、年金から天引きされていた国保税はどうなるの?
翌月分から天引きは止まり、残りは普通徴収になる
地方税法718条の9第1項により、受給者の死亡などで年金の支払が止まると、その事由が発生した月の翌月以降の国民健康保険税について、年金保険者は天引きと納入の義務を負わなくなります。同条2項により年金保険者は氏名と徴収実績を市町村に通知し、市町村は残額を普通徴収(納付書・口座振替)で請求します。死亡の場合、納税義務は相続人に承継されます(同法9条)。
解説
年金からの天引きは、一度始まれば自動で続く仕組みだと思われている。実際は違う。国民健康保険税を年金から差し引く「特別徴収」は、年金の支払が止まった瞬間に途切れる。本条によれば、受給者が亡くなった、年金の支払が差し止められた、総務省令で定める事由が生じた、といった場合、年金保険者は天引きと納入の義務を負わなくなる。年金保険者とは、日本年金機構など年金を支払う側のことだ。対象になるのは、その事由が生じた月の翌月以降に徴収すべき分である。では残りの税はどうなるか。消えるわけではない。年金保険者から市町村へ通知が送られ、残りは普通徴収に切り替わる。普通徴収とは、納付書や口座振替を使って自分で納める方式のことだ。危ないのは、納付書が届くまでの空白期間である。届いた封筒を「年金から引かれているはず」と思い込んで放置すると、期限を過ぎた日から延滞金が日割りで積み上がる。天引きが止まったら、納める役目があなた(または相続人)に戻ったと読むべきである
法的な位置づけ
地方税法718条の9は、国民健康保険税の特別徴収(年金からの天引き)の終了を定める規定である。特別徴収対象被保険者が年金の支払を受けなくなった場合その他総務省令で定める場合、事由発生月の翌月以降の税額について年金保険者の徴収・納入義務を消滅させ、対象者の氏名と徴収実績等を市町村へ通知する義務を年金保険者に課す。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.天引きが止まった理由と月を特定する 死亡、年金の支払差止め、転出など、どの事由がいつ生じたかを確認する。本条の効果は事由が発生した月の翌月以降の分から生じるため、起点となる月を押さえることが最初の作業になる
- 2.市町村の国保担当に徴収実績と残額を問い合わせる 年金保険者から市町村へ送られる通知(本条2項)には徴収実績が記載される。天引きでどこまで納められたか、残額はいくらか、普通徴収の第1期の納期限はいつかを電話または窓口で確認する
- 3.普通徴収の納付方法を決める 届いた納付書で納めるか、口座振替を申し込むかを決める。口座振替は自動では設定されないため、希望する場合は市町村へ申込みが必要
- 4.相続が絡む場合は納付前に方針を決める 死亡による停止の場合、納税義務は相続人に承継される(地方税法9条)。相続放棄を検討しているなら、相続財産から納める前に司法書士や弁護士に相談する。放棄の期間は相続の開始を知った時から3か月(民法915条)
- 5.過不足があれば還付・充当や分割を相談する 徴収実績と税額を照合し、天引きのしすぎがあれば還付または充当を求める(地方税法17条、17条の2)。一度に納められない場合は徴収猶予(同法15条)や分割納付を相談する
よくある質問 AI による整理
Q1国民健康保険税の特別徴収とは?
国民健康保険税を年金から差し引いて、年金保険者が市町村へ納入する仕組みです。いわゆる「年金天引き」で、地方税法706条2項等が根拠です。
Q2国保税の年金天引きが止まるのはどんなとき?
受給者の死亡や年金の支払差止めなど、年金の支払を受けなくなった場合です。そのほか総務省令で定める事由でも止まります(地方税法718条の9第1項)。
Q3天引きが止まったら何月分から自分で払う?
事由が発生した日の属する月の翌月以降に徴収すべき分からです。その分は年金保険者の手を離れ、市町村による普通徴収に切り替わります。
Q4国保税の天引き停止後、納付書はいつ届く?
年金保険者から市町村への通知を受け、市町村が残額を計算した後に送られます。時期は市町村によって異なるため、国保担当へ直接確認するのが確実です。
Q5国保税の延滞金はいつからかかる?
普通徴収の各期の納期限の翌日から、納付日までの日数に応じて加算されます。天引きが止まったと気付かないまま放置すると延滞金がつきます。
Q6国保税を天引きで払いすぎたら返金される?
過誤納金は還付され、未納の税があればそこに充当されることもあります(地方税法17条、17条の2)。市町村は年金保険者の通知で徴収実績を把握しています。
Q7国保税の時効は何年?
地方税の徴収権は、法定納期限の翌日から5年で時効により消滅します(地方税法18条)。ただし督促などで時効は更新されるため、放置して消えるとは考えないでください。
Q8引っ越したら国保税の年金天引きはどうなる?
市町村の区域外へ転出すると、総務省令で定める事由として天引きが止まる場合があります。転出先の市町村で改めて普通徴収から始まるのが一般的です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1親が亡くなってから、国保税の納付書が届きました。年金から引かれてたんじゃないんですか?
死亡によって年金の支払が止まると、事由が生じた月の翌月以降の分について、年金保険者は天引きの義務を負わなくなります(地方税法718条の9第1項)。残りは普通徴収に切り替わり、納税義務は相続人が引き継ぎます(同法9条)。実務のポイント:相続放棄を考えているなら、少額でも納める前に手を止めてください。支払いが単純承認の材料にされるおそれがあります
Q2年金天引きをやめて、子どもの口座から払うことってできますか?
多くの市町村では、申出によって年金天引きから口座振替へ切り替えられる運用があります(地方税法706条の徴収方法による。可否と手続は各市町村にご確認ください)。実務のポイント:生計を一にする子の口座から納めれば、その子が社会保険料控除(所得税法74条)を使える場合があります。年金天引きのままだと、控除できるのは本人だけです。子の所得税率が高いほど、切り替える意味は大きくなります
間違えやすい点 AI による整理
- 「年金から引かれる税金は払い忘れようがない」と思われがちだが、天引きが続くのは年金が実際に支払われている間だけである。支払が止まれば、翌月以降の分は本条によって年金保険者の手を離れ、普通徴収に変わる。口座振替は自動では設定されないので、届いた納付書で自分で納めない限り未納になる
- 死亡すれば税金も消える、というのは本人の視点の話にすぎない。法律から見ると、亡くなった人が納めるべきだった税は相続人が引き継ぐ(地方税法9条)。天引きの停止は「納める人が変わった」という合図であって、「税がなくなった」という意味ではない。この見方の違いが、遺族に予想外の延滞金をもたらす
- 停止の通知に「徴収の実績」まで書き込まれる点(本条2項)は、多くの人が見落としている。市町村は、どこまで天引きで納められたかを把握したうえで残りを計算する。つまり、天引きされすぎた分も足りない分も、役所の記録を見れば確かめられる。過大な天引きがあれば、還付や充当を求める根拠になりうる(地方税法17条、17条の2)
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定の役割 | 地方税法718条の9:特別徴収の終了と市町村への通知 | 地方税法706条:普通徴収・特別徴収という徴収方法の選択 地方税法9条:死亡時の納税義務の相続人への承継 |
| 主な名あて人 | 年金保険者(義務の消滅と通知義務) | 市町村(徴収方法を定める側) 相続人(納税義務を引き継ぐ側) |
| 効果が生じる時点 | 事由発生日の属する月の翌月以降に徴収すべき分 | 市町村が特別徴収または普通徴収を行う年度・期 相続の開始時 |
| 納税者側の実務 | 普通徴収への切替を把握し、納期限内に自分で納める | 天引きか納付書・口座振替かで納め方が決まる 故人の未納税を相続分に応じて納める(放棄すれば承継しない) |
他国ではどう定めているか 2 か国
ドイツでは公的年金の支払主体が医療保険料を年金から差し引いて納める仕組みがあり、年金の支払と保険料徴収を連動させる点で本条の前提となる特別徴収と発想が近い
米国では Medicare Part B の保険料を社会保障給付から控除する仕組みがあり、給付が止まれば別途の支払方法に移る点で構造が類似する
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 父が亡くなり葬儀や相続の手続に追われていた二か月後、市役所から国民健康保険税の納付書が父の名前で届いた。「年金から引かれていたはずでは?」と思うが、死亡で年金の支払が止まった時点で天引きは終わり、残りは普通徴収に切り替わっている。この税の納税義務は、相続人であるあなたに引き継がれている(地方税法9条)
- 年金の支払が一時差し止められたことに気付かないまま、毎月引かれていると信じて過ごしていたら、どうなる? 市町村から届いた納付書の第1期の期限は、あと10日で切れる。この期限を過ぎた日から、延滞金の計算が始まる
- 市役所の国保担当として、年金保険者から特別徴収をやめたという通知を受け取った。通知に載っている徴収実績と、年度当初に決めた税額を照らし合わせ、まだ納められていない分を普通徴収として改めて通知する。この照合がずれると、二重に請求したり請求し漏らしたりする苦情の火種になる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 天引きが止まった理由を特定する(死亡、年金の差止め、転出など)2. 市町村の国保担当に、年金保険者からの通知(本条2項)に載っている徴収実績と残額を問い合わせる3. 普通徴収の納期限を確認し、必要なら口座振替を申し込む4. 天引きされすぎていれば、還付または充当を求める(地方税法17条、17条の2)5. 相続が絡む場合は、放棄を検討しているうちは納付を保留し、司法書士や弁護士に相談する
訴えられた側:1. 滞納の督促が届いたら、まず天引きが止まった月と、その後に届いた通知の記録を確かめる2. 普通徴収への切替の通知が届いていなかった(転居などで)なら、その事情を市町村に説明する3. 一度に払えないなら、分割納付や徴収猶予(地方税法15条)について相談する4. 延滞金の計算期間が正しいか確認する5. 放置すると財産の差押えにつながりうるため、督促状を受け取った段階で連絡する
時効(請求できる期限):本条の効果は、事由が生じた月の翌月以降の分から生じる(本条1項)。切り替わった後は、普通徴収の各期の納期限を過ぎると延滞金が日割りで加算される。地方税の徴収権は、法定納期限の翌日から5年で時効により消滅する(地方税法18条)。相続放棄の期間は、相続の開始を知った時から3か月(民法915条)
ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。
ログインして共同ノートを始める