地方公務員法 第23条の4(人事評価に関する勧告)
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人事委員会は、人事評価の実施に関し、任命権者に勧告することができる。
この条文の基本情報
人事評価に関する勧告とは何ですか?
定義人事評価に関する勧告とは、地方公務員法第23条の4に定められた規定で、「人事委員会は、人事評価の実施に関し、任命権者に勧告することができる。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 地方公務員法第23条の4(人事評価に関する勧告)は、日本の地方公務員法に含まれる条文です。
- 地方公務員法第23条の4の条文原文は「人事委員会は、人事評価の実施に関し、任命権者に勧告することができる。」で始まります。
- 地方公務員法第23条の4は第三節 人事評価に置かれています。
- 地方公務員法の公布日は昭和25年12月13日です。
- 地方公務員法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 地方公務員法第23条の4の前の条は地方公務員法第23条の3です。
- 地方公務員法第23条の4の次の条は地方公務員法第24条です。
- 地方公務員法第23条の4には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
地方公務員法(昭和二十五年法律第二百六十一号)第23条の4 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC0000000261 - 本サイト収録
地方公務員法(昭和二十五年法律第二百六十一号)第23条の4(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/325AC0000000261/23_4
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点地方公務員法23条の4は、人事委員会が人事評価の実施に関し任命権者に勧告できると定める。勧告は制度運用全体が対象で、個々の評価点を直接変える権限はない。
Q · 人事委員会は役所の人事評価に口を出せるの?
制度運用への勧告はできるが、個人の点数は直せない
地方公務員法23条の4により、人事委員会は人事評価の実施に関し任命権者に勧告することができます。勧告の対象は評価制度の運用全体で、個々の職員の評価点を書き換える権限はありません。また勧告に従う法的義務はないと一般に解されています。なお人事委員会を置くのは都道府県・政令指定都市と一部の市・特別区に限られ(同法7条)、公平委員会には本条の勧告権がありません。
解説
条文はわずか一文だが、見落とされがちな前提が二つある。一つ目は、この権限を持つのが「人事委員会」だけだという点である。人事委員会を置かなければならないのは都道府県と政令指定都市だけで、特別区と人口15万以上の市は、人事委員会か公平委員会かを選べる(地方公務員法7条)。それ以外の市町村には公平委員会しかない。つまり、あなたの勤める役所に人事評価の運用を外から正す役がいるかどうかは、自治体の規模と選択で決まる。二つ目は、ここでいう「勧告」は命令ではなく、法的拘束力はないと一般に解されている点である。それでも軽くは扱えない。人事評価は任用、給与、分限(本人の意思によらない降任や免職)の基礎になる(23条)。評価制度にゆがみがあれば、昇任も給与も身分も連鎖してゆがむ。本条は、任命権者(職員を採用・昇任させる権限を持つ首長や教育委員会など)が自分で作り自分で回す評価制度に、専門の第三者機関が口を出せるようにした安全弁である。不満を個人で抱え込む前に、その安全弁がどこにあり、どこまで効くのかを知っておくべきだ。
法的な位置づけ
地方公務員法23条の4は、人事委員会に対し、人事評価の実施に関して任命権者へ勧告する権限を与える規定である。任命権者が自ら設計・運用する人事評価制度について、専門の第三者機関が運用改善を求める回路を法定したものであり、個別の評価結果を取り消し・変更する権限までは含まない。平成26年改正で旧40条2項の勧告権を引き継いで新設された。
よくある質問 AI による整理
Q1地方公務員法23条の4とは?
人事委員会が、人事評価の実施について任命権者に改善を勧告できると定めた条文です。平成26年改正で新設され、平成28年4月から施行されています。
Q2人事委員会の勧告に法的拘束力はある?
条文は「勧告することができる」とだけ定め、従う義務や罰則はありません。法的拘束力はないと一般に解されていますが、議会等で対応を問われる材料になります。
Q3人事委員会がある自治体はどこ?
都道府県と政令指定都市は必置です。特別区と人口15万以上の市は人事委員会か公平委員会を選べ、それ以外の市町村は公平委員会を置きます(地方公務員法7条)。
Q4公平委員会は人事評価の勧告ができる?
できません。本条の勧告権は人事委員会だけに与えられています。公平委員会が扱えるのは苦情処理や勤務条件の措置要求など個別の救済ルートです。
Q5公務員の人事評価はいつから始まった?
平成26年の地方公務員法改正で従来の勤務評定に代わって導入され、平成28年(2016年)4月1日から施行されました。
Q6人事評価の結果は何に使われる?
地方公務員法23条により、任用、給与、分限その他の人事管理の基礎として活用されます。昇任や昇給だけでなく降任・免職の判断材料にもなりえます。
Q7人事委員会の勧告は公表される?
条文に公表義務の定めはありません。ただ実務では給与勧告に併せた報告などの形で公表されることがあり、評価制度の運用に言及される場合もあります。
Q8教員の人事評価は誰が行う?
県費負担教職員は、都道府県教育委員会の計画の下で市町村教育委員会が行います(地方教育行政の組織及び運営に関する法律44条)。
この条文についての質問 AI による整理
Q1人事委員会の勧告って、役所は絶対に従わないといけないんですか?
地方公務員法23条の4は「勧告することができる」と定めるだけで、従う義務や罰則は書かれていない。法的拘束力はないと一般に解されている。ただ、勧告は公表されることも多く、議会や職員団体が追及する材料になる。実務のポイント:実務で効くのは法的な強制力ではなく、説明責任の重さである。勧告を受けた任命権者は、次の議会答弁で「どう対応したか」を聞かれることを最も警戒する
Q2うちの市には公平委員会しかないんですが、評価の不満はどこに持ち込めばいいんですか?
公平委員会には本条の勧告権がない。ただし、苦情処理(8条2項3号)と勤務条件に関する措置要求(46条)は公平委員会も扱う。個人の不利益はこちらで争うことになる。実務のポイント:公平委員会は他の自治体と共同で設けたり、事務を委託したりしていることがある。まず自分の自治体の例規集で「公平委員会」を検索し、実際の窓口がどこにあるかを確かめる
間違えやすい点 AI による整理
- 「自分の評価に納得できないから、人事委員会に勧告を出してもらおう」という発想は、問いの立て方がずれている。本条の勧告は評価制度の実施全体に向けたもので、あなた個人の点数を直す手続ではない。個人の不満なら、苦情処理(地方公務員法8条1項11号)や勤務条件に関する措置要求(46条)という別ルートを使う
- 職員の側から見ると、人事委員会は任命権者を監視する頼れる存在に見える。しかし法的には、勧告に従わなくてもそれだけで違法になるわけではないと一般に解されている。「勧告が出たから必ず是正される」と期待して待つと、何も変わらないまま異動期を迎えることになる
- 人事評価はボーナスの査定程度のものだと軽く見られがちだが、23条は人事評価を任用、給与、分限その他の人事管理の「基礎」と位置づけている。低い評価が続けば、昇任が止まるだけでなく、分限処分(降任や免職)の判断材料にもなりうる。勧告権があるのは、それだけ影響が大きい制度だからである
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 目的 | 23条の4:評価制度の運用全体を正す | 8条(苦情処理):個々の職員の苦情に対応 46条:勤務条件について個人が措置を求める |
| 担い手 | 人事委員会のみ | 人事委員会・公平委員会の双方 人事委員会・公平委員会の双方 |
| 起点 | 人事委員会の判断で任命権者に勧告 | 職員からの苦情の申出 職員からの措置要求 |
| 効果 | 勧告(法的拘束力はないと一般に解される) | 相談・調整による解決 判定と、必要に応じた勧告(47条) |
他国ではどう定めているか 2 か国
台湾では考績は各機関が行い、不服は公務人員保障暨培訓委員會への救済手続で争う。制度運用全体への勧告よりも個別救済が中心となる
米国連邦公務員は法律で業績評価制度の枠組みを定め、州・地方公務員は各州の Civil Service Commission 等が人事制度を所管する
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 評価者によって同じ仕事ぶりへの点数が大きく違う。課が違うだけで昇給に差がつく状態を、県の人事委員会が把握したらどうなる? 人事委員会は任命権者に、評価者研修や調整の仕組みを改めるよう勧告できる。ただし、個々の点数を直接書き換える権限はない
- 市役所の人事課で評価制度の見直しを担当しているあなたに、人事委員会から運用改善を求める勧告が届く。従う法的義務はないと一般に解されているが、無視したことは議会や職員団体の目に触れる。次の予算議会まで、対応方針をまとめる時間は三か月しかない
- 人口8万人の町役場に勤める友人が「人事委員会に訴えたい」と言ってきた。その町には公平委員会しかない。まず確認すべきは、訴え先となる機関が実在するかどうかである
学説
一般的な解釈:本条の勧告は「することができる」と定めるにとどまり、任命権者に従う義務を課すものではないため、法的拘束力はないと解されている。実効性は公表や議会での説明責任を通じて担保される
改正沿革 AI による整理
- 平成26年(2014年)法律第34号(平成28年(2016年)4月1日施行) 勤務成績の評定制度(旧40条)を人事評価制度に改めた改正で新設された。旧40条2項にあった、勤務成績の評定に関する人事委員会の勧告権を引き継いだ規定である
改正の年表
- 1.平成26年(2014年) 新設:平成26年法律第34号により、勤務成績の評定制度(旧40条)を人事評価制度に改める改正で新設。旧40条2項の人事委員会の勧告権を引き継いだ。平成28年(2016年)4月1日施行
- 地方公務員法 第23条人事評価の根本基準と活用目的
- 地方公務員法 第23条の2任命権者による人事評価の定期実施
- 地方公務員法 第23条の3評価結果に応じた措置義務
- 地方公務員法 第8条人事委員会・公平委員会の権限配分
- 地方公務員法 第46条勤務条件に関する個人の措置要求
- 地方教育行政の組織及び運営に関する法律 第44条県費負担教職員の人事評価の特則
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