地方公務員法 第26条の6(配偶者同行休業)
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- 任命権者は、職員が申請した場合において、公務の運営に支障がないと認めるときは、条例で定めるところにより、当該申請をした職員の勤務成績その他の事情を考慮した上で、当該職員が、三年を超えない範囲内において条例で定める期間、配偶者同行休業(職員が、外国での勤務その他の条例で定める事由により外国に住所又は居所を定めて滞在するその配偶者(届出をしないが事実上婚姻関係と同様の事情にある者を含む。第五項及び第六項において同じ。)と、当該住所又は居所において生活を共にするための休業をいう。以下この条において同じ。)をすることを承認することができる。
- 2.配偶者同行休業をしている職員は、当該配偶者同行休業を開始した日から引き続き配偶者同行休業をしようとする期間が前項の条例で定める期間を超えない範囲内において、条例で定めるところにより、任命権者に対し、配偶者同行休業の期間の延長を申請することができる。
- 3.配偶者同行休業の期間の延長は、条例で定める特別の事情がある場合を除き、一回に限るものとする。
- 4.第一項の規定は、配偶者同行休業の期間の延長の承認について準用する。
- 5.配偶者同行休業の承認は、当該配偶者同行休業をしている職員が休職若しくは停職の処分を受けた場合又は当該配偶者同行休業に係る配偶者が死亡し、若しくは当該職員の配偶者でなくなつた場合には、その効力を失う。
- 6.任命権者は、配偶者同行休業をしている職員が当該配偶者同行休業に係る配偶者と生活を共にしなくなつたことその他条例で定める事由に該当すると認めるときは、当該配偶者同行休業の承認を取り消すものとする。
- 7.任命権者は、第一項又は第二項の規定による申請があつた場合において、当該申請に係る期間(以下この項及び次項において「申請期間」という。)について職員の配置換えその他の方法によつて当該申請をした職員の業務を処理することが困難であると認めるときは、条例で定めるところにより、当該業務を処理するため、次の各号に掲げる任用のいずれかを行うことができる。この場合において、第二号に掲げる任用は、申請期間について一年を超えて行うことができない。
- 一申請期間を任用の期間(以下この条において「任期」という。)の限度として行う任期を定めた採用
- 二申請期間を任期の限度として行う臨時的任用
- 8.任命権者は、条例で定めるところにより、前項の規定により任期を定めて採用された職員の任期が申請期間に満たない場合には、当該申請期間の範囲内において、その任期を更新することができる。
- 9.任命権者は、第七項の規定により任期を定めて採用された職員を、任期を定めて採用した趣旨に反しない場合に限り、その任期中、他の職に任用することができる。
- 10.第七項の規定に基づき臨時的任用を行う場合には、第二十二条の三第一項から第四項までの規定は、適用しない。
- 11.前条第二項、第三項及び第六項の規定は、配偶者同行休業について準用する。
この条文の基本情報
配偶者同行休業とは何ですか?
定義配偶者同行休業とは、地方公務員法第26条の6に定められた規定で、「任命権者は、職員が申請した場合において、公務の運営に支障がないと認めるときは、条例で定めるところにより、当該申請をした職員の勤務成績その他の事情を考慮した上で、…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 地方公務員法第26条の6(配偶者同行休業)は、日本の地方公務員法に含まれる条文です。
- 地方公務員法第26条の6の条文原文は「任命権者は、職員が申請した場合において、公務の運営に支障がないと認めるときは、条例で定めるところにより、当該申請をした職員の勤務成績その他の事情を考慮した上で、…」で始まります。
- 地方公務員法第26条の6は第四節の二 休業に置かれています。
- 地方公務員法の公布日は昭和25年12月13日です。
- 地方公務員法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 地方公務員法第26条の6の前の条は地方公務員法第26条の5です。
- 地方公務員法第26条の6の次の条は地方公務員法第27条です。
- 地方公務員法第26条の6には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
地方公務員法(昭和二十五年法律第二百六十一号)第26条の6 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC0000000261 - 本サイト収録
地方公務員法(昭和二十五年法律第二百六十一号)第26条の6(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/325AC0000000261/26_6
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点地方公務員法26条の6は、配偶者の外国赴任等に同行するため、職員が身分を保ったまま最長3年休業できる配偶者同行休業を定める。承認は任命権者の裁量で、休業中は無給となる。
Q · 配偶者の海外赴任が決まったら、公務員は辞めるしかないの?
公務に支障がなければ最長3年、身分を保って同行休業できる
地方公務員法26条の6により、職員は外国での勤務等で外国に滞在する配偶者(事実婚を含む)と生活を共にするため、条例で定める3年以内の期間、配偶者同行休業を申請できます。承認は任命権者の裁量で、公務の運営への支障や勤務成績などが考慮されます。休業中は職員の身分を保有しますが給与は支給されません。延長は原則1回で、離婚や配偶者の死亡、休職・停職処分により承認は効力を失います。
解説
夫や妻の海外赴任が決まったとき、公務員に残された道は「退職する」か「単身赴任してもらう」かの二つだけではない。地方公務員法26条の6は、条例で定める期間(上限3年)、公務員の身分を保ったまま配偶者の赴任先で一緒に暮らせる「配偶者同行休業」を定めている。対象は市役所の職員だけではない。公立学校の教員、警察官、消防職員にも及び、婚姻届を出していない事実婚の配偶者も含まれる。ただし、承認は職員の権利ではない。任命権者(あなたの人事権を持つ首長や教育委員会など)が「公務の運営に支障がない」と判断し、勤務成績なども考えたうえで出す裁量判断である。休業中の給与は出ない。延長は原則1回だけで、配偶者と離婚したり配偶者が亡くなったりすると、承認はその時点で自動的に効力を失う。制度を知って早めに動いた人は職を失わずに済む。知らないまま退職届を出した人は、同じ職に戻る道を自分で閉ざしてしまう。
法的な位置づけ
配偶者同行休業とは、地方公務員法26条の6に基づき、職員が外国での勤務その他条例で定める事由により外国に滞在する配偶者(事実上婚姻関係と同様の事情にある者を含む)と生活を共にするため、任命権者の承認を得て、3年を超えない範囲で条例が定める期間、職員の身分を保有したまま職務に従事せず無給で休業する制度をいう。
よくある質問 AI による整理
Q1配偶者同行休業とは何ですか?
地方公務員が外国に滞在する配偶者と生活を共にするため、身分を保ったまま休業できる制度です。根拠は地方公務員法26条の6で、期間は3年以内で条例が定めます。
Q2配偶者同行休業は何年まで取れる?
法律上の上限は3年で、具体的な期間は各自治体の条例で定めます。延長は原則1回に限られ、条例で定める特別の事情がある場合のみ再延長が認められます。
Q3配偶者同行休業の対象になる赴任理由は?
条文は「外国での勤務その他の条例で定める事由」と定めます。多くの条例は外国での勤務、事業経営、外国の大学等での修学などを挙げています。
Q4配偶者の国内転勤でも配偶者同行休業は使える?
使えません。本条の対象は配偶者が外国に住所または居所を定めて滞在する場合に限られます。国内転勤は別の制度や人事異動での対応を検討することになります。
Q5配偶者同行休業中に休職や停職になるとどうなる?
第5項により、休業中の職員が休職または停職の処分を受けた場合、配偶者同行休業の承認はその時点で効力を失います。
Q6配偶者同行休業の代わりの職員はどう採用される?
配置換え等で対応困難な場合、任命権者は申請期間を限度とする任期付採用か臨時的任用を行えます。臨時的任用は1年が上限です(第7項)。
Q7警察官や教員も配偶者同行休業を取れる?
取れます。地方公務員法の一般職の職員が対象で、公立学校の教員、警察官、消防職員も含まれます。具体的な運用は所属する自治体の条例によります。
Q8国家公務員にも配偶者同行休業はある?
あります。国家公務員には「国家公務員の配偶者同行休業に関する法律」があり、地方公務員の本条とほぼ同時期に整備された並行制度です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1休業中ってお給料ゼロですか?ボーナスは?
給与は支給されない。第11項が自己啓発等休業の規定(26条の5第3項)を準用しているためで、期末・勤勉手当も休業期間に応じて減る。実務のポイント:多くの自治体では退職手当の勤続期間からも休業期間が差し引かれる。さらに共済組合の掛金は、育児休業のような免除がなく負担が続く運用もある。出発前に共済組合の窓口で、休業中に払う金額を確かめておきたい
Q2事実婚なんですけど、それでも使えますか?
使える。第1項は、届出をしていないが事実上婚姻関係と同様の事情にある者も配偶者に含めている。ただし、実態を証明する資料の提出を求められる。実務のポイント:同性パートナーがこれに含まれるかは、条例や運用によって扱いが分かれうる。自治体のパートナーシップ制度との関係もあるため、人事課に書面で見解を確かめるのが確実である
Q3申請を断られたら、もう諦めるしかない?
承認は任命権者の裁量(26条の6第1項)だが、打てる手はある。まず理由を具体的に聞き、代わりの職員の手配案を自分から示す。それでも承認されなければ、人事委員会または公平委員会への措置要求(46条)という手段がある。実務のポイント:却下を取消訴訟などで争えるかは解釈が分かれる。現実に効くのは、申請時期を早めて「支障」の根拠をなくすことである
Q4予定より早く帰国したら、すぐ職場に戻れますか?
配偶者と生活を共にしなくなったときは、任命権者が承認を取り消す(第6項)。これにより職務に戻ることになる。そのほかの取消事由は条例で定められる。実務のポイント:早く復帰したいという職員の申出が取消事由に入っているかは、条例によって違う。代わりの任期付職員の任期との調整も必要になるので、帰国の見通しが立った時点で早めに人事へ連絡しておく
間違えやすい点 AI による整理
- 「制度があるなら申請すれば必ず取れる」と思われがちだが、条文は「承認することができる」と書いている。任命権者の裁量であり、公務の運営への支障や勤務成績も判断材料になる。育児休業のように、要件を満たせば原則として承認しなければならない制度とは性格が違う
- 無給になることは知っていても、その影響がどこまで及ぶかは見落とされやすい。給与だけでなく、多くの自治体の条例では退職手当を計算する勤続期間からも休業期間が差し引かれる。昇給や復職後の給与調整のルールも条例や規則しだいである。3年休めば、生涯の収入に3年分以上の差が出ることもある(最新の条例をご確認ください)
- 「現地で離婚したら、落ち着いてから帰国すればいい」という発想には、前提から問題がある。第5項により、承認は離婚や配偶者の死亡と同時に自動的に効力を失う。その瞬間から職務に戻る義務が生じるため、手続が済むまで海外にとどまれば、その期間は欠勤とされるおそれがある。本人から見れば家庭の問題でも、法律から見れば職務に就くべき状態に戻っている。このずれが、懲戒処分の火種になりうる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 休業の目的 | 地公法26条の6:外国に滞在する配偶者と生活を共にする | 地公法26条の5:大学等での修学や国際貢献活動(自己啓発等休業) 地方公務員育児休業法:子の養育 |
| 承認の性格 | 任命権者の裁量(「承認することができる」) | 任命権者の裁量(公務の運営に支障がない場合) 要件を満たせば原則として承認 |
| 身分と給与 | 身分保有・職務に従事せず・無給(26条の5の規定を準用) | 身分保有・職務に従事せず・無給 身分保有・無給(別途、共済組合の育児休業手当金あり) |
| 期間の上限 | 3年以内で条例が定める期間、延長は原則1回 | 3年以内で条例が定める期間 子が3歳に達する日まで |
他国ではどう定めているか 2 か国
台湾でも配偶者の国外赴任に伴う公務員の留職停薪(身分保有・無給の休業)が認められている。具体的な期間や要件は同辦法の最新版で確認が必要
韓国の地方公務員にも配偶者の国外勤務等に同行するための休職制度がある。日本の本条と同じく家族同居と人材流出防止の調整を図る制度
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 商社勤務の夫にシンガポール駐在の内示が出た。赴任は3か月後。あなたは市立中学の教員で、学年の途中に抜ければ教育委員会の人員配置に響く。職場への相談が1週間遅れるごとに、代替教員の手配が難しくなり、「公務の運営に支障あり」と判断される材料が増えていく
- 事実婚のパートナーが、ドイツの大学で研究員をすることになったらどうなる? 入籍していないからダメだと思い込む必要はない。条文は「届出をしないが事実上婚姻関係と同様の事情にある者」を配偶者に含めている。問題は届出ではなく、同居の実態、住民票、家計が一緒かどうかを証明できるかどうかだ
- あなたは県庁の人事担当として、同行休業の申請を受けた。代わりの職員を配置換えでは用意できない。このとき選べるのは、休業期間を上限とする任期付採用か、1年を上限とする臨時的任用である。どちらを選ぶかで、代替要員の募集のしかたも更新手続も変わる
- 赴任して2年目に夫婦関係が壊れ、離婚が成立した。その日を境に同行休業の承認は効力を失う。帰国の準備も整わないまま、職場に戻る義務だけが先に発生する
- 同僚の警察官から相談された。「妻の海外転勤についていきたいけど、辞めるしかないよね?」 あなたは3分で、第26条の6と自分の県の条例を確認するよう伝えられる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 所属する自治体の「職員の配偶者同行休業に関する条例」と規則で、上限期間、認められる事由、申請期限を確認する2. 内示の段階で上司と人事に非公式に打診し、代わりの職員の手配に時間を渡す3. 赴任を証明する書類と、事実婚なら同居実態を示す資料を用意する4. 承認されなかった場合は、理由を書面で求める。そのうえで、人事委員会または公平委員会への勤務条件に関する措置要求(地方公務員法46条)を検討する
訴えられた側:任命権者として判断する側の立場から:1. 公務への支障は具体的に検討する。まず配置換えで対応できるかを見て、無理なら第7項の任期付採用か臨時的任用(1年上限)を試算する2. 承認しないときは、その理由を記録に残す。恣意的な運用だと争われないための備えになる3. 休業中の職員について、同居しなくなったなどの取消事由(第6項)が生じていないか、定期的に届出を求める
時効(請求できる期限):本条に固有の時効はない(一般消滅時効として民法166条が問題になる場面はほとんどない)。実務の時間軸は次のとおり。休業期間は条例で定める期間で上限3年、延長は原則1回、第7項の臨時的任用は1年が上限。申請の提出期限は条例や規則で事前に定められていることが多い(最新の条例をご確認ください)
改正沿革 AI による整理
- 平成25年(2013年)地方公務員法改正(平成26年2月施行) 配偶者同行休業制度を新設。国家公務員の配偶者同行休業に関する法律と同時期に整備され、配偶者の外国赴任等に伴う退職を防ぐことが狙いとされた
- 平成29年(2017年)地方公務員法改正(令和2年4月施行) 会計年度任用職員制度の創設に伴い、臨時的任用の根拠規定が第22条の3に移ったことから、第10項の引用条文が改正された
改正の年表
- 1.平成25年(2013年) 新設:地方公務員法改正により配偶者同行休業制度を新設(平成26年2月施行)。国家公務員の配偶者同行休業に関する法律と同時期に整備され、配偶者の外国赴任等に伴う職員の退職防止が狙いとされた
- 2.平成29年(2017年) 改正:会計年度任用職員制度の創設に伴い臨時的任用の根拠規定が第22条の3に移ったため、第10項の引用条文を改正(令和2年4月施行)
- 地方公務員法 第26条の5自己啓発等休業、身分保有と無給の準用元
- 地方公務員法 第22条の3臨時的任用の一般規定、第10項で適用除外
- 地方公務員法 第46条勤務条件に関する措置要求の救済手段
- 地方公務員法 第28条休職処分、承認失効事由との関係
- 国家公務員の配偶者同行休業に関する法律 第3条国家公務員版の同制度、条例設計の参照元
- 地方公務員の育児休業等に関する法律 第2条別枠の休業制度、承認の性格が異なる
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