地方公務員法 第33条(信用失墜行為の禁止)
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職員は、その職の信用を傷つけ、又は職員の職全体の不名誉となるような行為をしてはならない。
この条文の基本情報
信用失墜行為の禁止とは何ですか?
定義信用失墜行為の禁止とは、地方公務員法第33条に定められた規定で、「職員は、その職の信用を傷つけ、又は職員の職全体の不名誉となるような行為をしてはならない。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 地方公務員法第33条(信用失墜行為の禁止)は、日本の地方公務員法に含まれる条文です。
- 地方公務員法第33条の条文原文は「職員は、その職の信用を傷つけ、又は職員の職全体の不名誉となるような行為をしてはならない。」で始まります。
- 地方公務員法第33条は第六節 服務に置かれています。
- 地方公務員法の公布日は昭和25年12月13日です。
- 地方公務員法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 地方公務員法第33条の前の条は地方公務員法第32条です。
- 地方公務員法第33条の次の条は地方公務員法第34条です。
- 地方公務員法第33条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
地方公務員法(昭和二十五年法律第二百六十一号)第33条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC0000000261 - 本サイト収録
地方公務員法(昭和二十五年法律第二百六十一号)第33条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/325AC0000000261/33
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点地方公務員法33条は、職員がその職の信用を傷つける行為と、職員の職全体の不名誉となる行為を禁じる。罰則はないが、違反は29条の懲戒処分の事由となる。
Q · 休日に飲酒運転をしたら、地方公務員は懲戒処分されるの?
される。33条は勤務時間外の行為にも及ぶ
地方公務員法33条は、職の信用を傷つける行為と、職員の職全体の不名誉となる行為を禁じています。後段の「職全体の不名誉」には勤務時間の内外の区別がないと解されており、私用車での休日の酒気帯び運転も違反となります。違反は29条の懲戒処分の事由となり、多くの自治体の懲戒基準では免職または停職が標準です。処分に不服があれば、処分を知った日の翌日から3か月以内に審査請求ができます(49条の3)。
解説
罰則が一つも付いていない。それでも、地方公務員の懲戒処分の根拠として頻繁に使われる条文である。33条が禁じる行為は二つある。自分の職の信用を傷つける行為と、公務員の職全体の不名誉となる行為だ。後者があるため、勤務時間外の飲酒運転、休日の盗撮、匿名アカウントでの差別的な投稿も対象になる。これが行政実務と裁判例の大勢である。違反すれば29条の懲戒処分(戒告、減給、停職、免職)につながる。免職になれば、退職手当条例によって退職金の全部または一部が支給されない可能性がある。一方で、何が「不名誉」に当たるかは条文に書かれていない。だから、処分が重すぎないかは争うことができる。処分を知った日の翌日から3か月以内に審査請求をすること(49条の3)。これが、あとで裁判所に処分の取消しを求めるための前提条件になる。
法的な位置づけ
地方公務員法33条は信用失墜行為の禁止を定める規定であり、地方公務員である職員に対し、その職の信用を傷つける行為および職員の職全体の不名誉となる行為を禁止する。罰則規定はないが、違反は同法29条1項に基づく懲戒処分(戒告・減給・停職・免職)の事由となり、勤務時間外の私的行為も対象となり得る。
よくある質問 AI による整理
Q1信用失墜行為とは何ですか?
公務員が職の信用を傷つけ、または公務員全体の不名誉となる行為のことです。地方公務員は地方公務員法33条、国家公務員は国家公務員法99条で禁止されています。
Q2信用失墜行為の具体例は?
飲酒運転、盗撮・痴漢、窃盗、住民を揶揄するSNS投稿、公金の私的流用などが典型例です。勤務時間外の私的行為でも該当し得ます。
Q3公務員 飲酒運転 懲戒免職になる?
多くの自治体の懲戒処分基準では、酒気帯び運転は免職または停職が標準です。事故の有無や同乗者の有無などで量定が変わります。
Q4公務員のSNS投稿は処分対象になる?
なり得ます。住民への揶揄や差別的な投稿は、匿名アカウントでも身元が特定されれば33条違反として懲戒処分の対象になります。
Q5信用失墜行為に罰則はある?
33条違反そのものに刑事罰はありません。ただし29条の懲戒処分の事由となり、行為が犯罪に当たれば刑事責任は別途問われます。
Q6懲戒免職されると退職金はどうなる?
各自治体の退職手当条例により、全部または一部が支給されないことがあります。退職手当の支給制限は懲戒処分とは別の処分として扱われます。
Q7公務員の懲戒処分は公表される?
各自治体が定める公表基準によります。多くの自治体は人事院の公表指針を参考に、免職・停職など一定以上の処分を公表しています。
Q8国家公務員の信用失墜行為とは何が違う?
内容はほぼ同じです。国家公務員には国家公務員法99条が適用され、懲戒処分は同法82条に基づきます。審査機関は人事院です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1休みの日にやったことまで処分されるなんて、おかしくないですか?
実務では、おかしくないとされている。33条後段の「職全体の不名誉」は勤務時間の内外を問わないと解されており、私生活上の飲酒運転などで処分された例は多い。ただし、私生活のすべてが対象になるわけではない。実務のポイント:処分の重さは、自治体が公表している懲戒処分の基準でほぼ決まる。先にそれを読んでおけば、弁明で何を強調すべきかが分かる
Q2不起訴になったのに懲戒処分って、二重処罰じゃないの?
二重処罰には当たらない。憲法39条は刑事罰についての規定であり、懲戒処分は組織の秩序を保つための別系統の制裁である(29条)。不起訴でも、事実が確認できれば33条違反として処分されうる。実務のポイント:地方公務員法には懲戒処分の時効がない。刑事の結論を待ってから、数か月後に処分が出ることも珍しくない
Q3処分に納得いかない。いきなり裁判できる?
原則としてできない。まず人事委員会または公平委員会に審査請求をし、その裁決を経る必要がある(51条の2)。期限は、処分を知った日の翌日から3か月以内である(49条の3)。実務のポイント:審査請求から3か月たっても裁決が出ない場合は、行政事件訴訟法8条2項により、裁決を待たずに提訴できる。審査が長引いても、裁判所へ進む道は残っている
間違えやすい点 AI による整理
- 「勤務時間外の私生活は自由だ」と考えがちだが、33条後段の「職全体の不名誉」には勤務時間の内外の区別がない。休日の私的な行為であっても、公務への信頼を損なう程度のものであれば処分の対象になる
- 刑事罰がないから軽い義務だ、と受け取られやすい。しかし実際の影響は刑事罰より重いことがある。懲戒免職になると、退職手当の全部または一部が支給されないことがある。さらに、処分の日から2年間は同じ地方公共団体の職員になれない(16条)。数千万円の退職金と職業上の経歴が、一度に失われうる
- 「不起訴になったのだから処分されないはずだ」という前提は誤っている。懲戒処分は、刑事手続とは別の仕組みで行われる。検察が起訴しなかったとしても、事実関係が確認できれば、任命権者は33条違反として処分できる
- 匿名アカウントなら職員の投稿とは分からない、と考えるのは本人の見方にすぎない。法律から見れば、問われるのは身元が特定された後に、その投稿が公務員の職の信用をどれだけ傷つけるかである。アカウントを作った時点で匿名だったことは、処分を軽くする事情にならない
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定の性格 | 地公法33条:信用失墜行為を禁止する具体的な服務義務 | 地公法29条:義務違反に対する懲戒処分の根拠と種類 地公法30条:全体の奉仕者として公共の利益のために勤務する根本基準 |
| 勤務時間外への適用 | 及ぶ(特に後段「職全体の不名誉」) | 33条違反等があれば私生活上の行為でも処分可 勤務のあり方の基本理念で、私生活を直接規律しない |
| 違反した場合の効果 | 懲戒事由となる(刑事罰なし) | 戒告・減給・停職・免職のいずれか 単独では処分根拠となりにくく、33条等と併せて適用される |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も公務員の名誉・政府の信用を損なう行為を禁止し、職務外の違法行為でも政府の信用を著しく損なえば懲戒対象となる点で日本と近い
韓国は「品位維持の義務」として職務内外を問わず品位を損なう行為を禁止し、日本の33条と構造が類似する
ドイツは職務内外の行動に尊敬と信頼に値する態度を求めるが、職務外の行為は信頼を特に重大に損なう場合に限り懲戒対象とする限定がある
フランスは公務員に品位・誠実・清廉の義務を課し、私生活上の行為も公務の評判を損なえば懲戒の対象となり得る
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 休日に友人の車を運転していて、前夜の酒が残ったまま検問で基準値を超えたらどうなるか? 勤務時間外で、私用車で、事故もない。それでも多くの自治体の懲戒基準では、酒気帯び運転は免職または停職が標準とされている。33条違反として処分される。「朝だから抜けていると思った」という言い分は、処分の重さを決めるときに考慮されにくい
- あなたは市役所の窓口担当である。クレーム客への苛立ちを、職場が分からない程度にぼかしたつもりで X に書いた。ところが、そのスクショが市の代表メールに届き、人事課から呼び出される。住民を揶揄する投稿は個人の感想として扱われない。「職全体の不名誉」に当たるかどうかが審査される
- 公立中学の教員が、休日に盗撮で逮捕された。報道には必ず「○○市立中学校教諭」と載る。その肩書きが報じられること自体が、33条が私生活に及ぶ理由を示している
- 停職3か月の処分説明書を受け取ってから、落ち込んでいるうちに2か月半が過ぎた。審査請求の期限まで、残りは約2週間である。処分が重すぎると思うなら、今週中に人事委員会または公平委員会へ審査請求書を出す必要がある。期限を過ぎると、原則として処分の重さを争う道が閉じる
- 議員や住民から「あの職員の態度が悪い」と苦情が入った。それだけで33条違反になるのか? 接遇が下手という程度なら、ふつうは指導や注意で終わる。懲戒の対象になるのは、社会通念上、非難に値する行為に限られる。これが実務の目安である
取るべき行動
被害を受けた側:1. 職員の非行で被害を受けたら、日時、場所、言動を記録し、警察や自治体の窓口に事実として届け出る2. 職務中の行為による損害は、国家賠償法1条に基づき自治体に請求する。職員個人には、原則として直接請求できない3. 懲戒処分をするかどうかは任命権者の裁量であり、市民には処分を求める権利がない。現実的な手段は、処分の公表状況を確認することと、議会へ働きかけることである
訴えられた側:1. 事情聴取では事実を正確に話し、推測で話を膨らませない。話した内容は処分の重さを決める資料になる2. 自治体の懲戒処分基準で、自分の行為に対する標準的な処分を確認する。被害の回復、反省、これまでの勤務実績を書面で出す3. 処分説明書(49条)を受け取ったら、処分事由と教示欄を確認する4. 処分が重すぎると考えるなら、3か月以内に審査請求をする。退職手当の不支給は別の処分なので、別途争う必要がある
時効(請求できる期限):懲戒処分に対する審査請求は、処分を知った日の翌日から3か月以内で、かつ処分の日の翌日から1年以内にしなければならない(49条の3)。取消訴訟は原則として裁決を経た後に、裁決を知った日から6か月以内に提起する(行政事件訴訟法14条)。懲戒処分そのものには時効の定めがない
学説
通説・行政実務:33条前段は職務に関連する行為、後段は勤務時間外の私的行為も含むと解され、公務全体への住民の信頼を損なう程度の行為であれば私生活上の行為も規律対象となる。
限定解釈論:私生活の自由や表現の自由(憲法21条)との関係から、対象は社会通念上非難に値し公務への信頼を具体的に損なう行為に限られ、処分の量定も比例原則に服すべきとする。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和25年(1950年) 新設:地方公務員法の制定(昭和25年法律第261号)とともに、国家公務員法99条と同旨の信用失墜行為の禁止として規定された。
- 地方公務員法 第29条違反時の懲戒処分の根拠と種類
- 地方公務員法 第30条服務の根本基準、全体の奉仕者
- 地方公務員法 第16条懲戒免職後2年間の欠格
- 地方公務員法 第49条の3懲戒処分への審査請求期間
- 地方公務員法 第51条の2審査請求前置、取消訴訟の前提
- 国家公務員法 第99条国家公務員に対する同旨の信用失墜禁止
- 行政事件訴訟法 第8条審査請求前置の例外(裁決遅延時等)
- 国家賠償法 第1条職務上の非行による住民被害の賠償責任
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