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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年4月5日読了 9 分9 分9 分

地方公務員法 第32条(法令等及び上司の職務上の命令に従う義務)

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職員は、その職務を遂行するに当つて、法令、条例、地方公共団体の規則及び地方公共団体の機関の定める規程に従い、且つ、上司の職務上の命令に忠実に従わなければならない。

この条文の基本情報

法令等及び上司の職務上の命令に従う義務とは何ですか?

定義法令等及び上司の職務上の命令に従う義務とは、地方公務員法第32条に定められた規定で、「職員は、その職務を遂行するに当つて、法令、条例、地方公共団体の規則及び地方公共団体の機関の定める規程に従い、且つ、上司の職務上の命令に忠実に従わなければならない…」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 地方公務員法第32条(法令等及び上司の職務上の命令に従う義務)は、日本の地方公務員法に含まれる条文です。
  2. 地方公務員法第32条の条文原文は「職員は、その職務を遂行するに当つて、法令、条例、地方公共団体の規則及び地方公共団体の機関の定める規程に従い、且つ、上司の職務上の命令に忠実に従わなければならない…」で始まります。
  3. 地方公務員法第32条は第六節 服務に置かれています。
  4. 地方公務員法の公布日は昭和25年12月13日です。
  5. 地方公務員法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
  6. 地方公務員法第32条の前の条は地方公務員法第31条です。
  7. 地方公務員法第32条の次の条は地方公務員法第33条です。
  8. 地方公務員法第32条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式地方公務員法(昭和二十五年法律第二百六十一号)第32条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC0000000261
  • 本サイト収録地方公務員法(昭和二十五年法律第二百六十一号)第32条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/325AC0000000261/32
裁判例 12件に引用されています

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わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点地方公務員法32条は、職員に法令等に従う義務と上司の職務上の命令に忠実に従う義務を課す。ただし重大かつ明白な瑕疵がある命令には従う義務がないと解される。

Q · 公務員は上司に命令されたら、何でも従わないといけないの?

原則従う義務があるが、明白に違法な命令は例外

地方公務員法32条は、職員に法令等に従う義務と、上司の職務上の命令に忠実に従う義務を課しています。職務命令は、権限のある上司が職務に関して発し、実行可能な内容であることが必要です。重大かつ明白な瑕疵がある命令や犯罪を内容とする命令には従う義務がないと解されますが、違法の疑いにとどまる場合は、意見を伝えたうえで従うのが原則とされます。違反すれば29条の懲戒処分の対象になります。

解説

「上司に言われたから、やった」。役所で不祥事が発覚するたびに繰り返されるこの弁明は、法律上の盾にならない場合がある。地方公務員法32条は、職員に二つの義務を課している。一つは法令・条例・規則・規程に従う義務、もう一つは上司の職務上の命令に忠実に従う義務である。条文の並び順を見てほしい。法令が先で、上司が後である。職務命令が有効になるには、権限のある上司が、職務に関して、法律上も事実上も実行できる内容を命じていることが必要である。命令に重大かつ明白な違法(誰が見ても分かる致命的な欠陥)があれば、従う義務はないと解されている。一方、違法の疑いがある程度なら、原則として従う義務が残る。どこで線を引くかは、実務上も解釈が分かれている。だから、あなたが取るべき道は「従う」か「逆らう」かの二択ではない。疑問を書面やメールで伝え、記録を残してから動くという三つ目の道がある。命令に違反すれば29条の懲戒処分(戒告・減給・停職・免職)に直結する。しかし記録を残した職員は、後の審査請求で戦える。

法的な位置づけ

地方公務員法32条は、一般職の地方公務員に対し、職務遂行にあたって法令・条例・規則・規程に従う義務と、上司の職務上の命令に忠実に従う義務を定める服務規定である。職務命令は権限ある上司が職務に関して発し、実行可能な内容であることを要し、重大かつ明白な瑕疵がある場合は無効と解される。

手順

  1. 1.命令内容をその日のうちに記録する 命令の日時、発令者、内容、同席者をメモし、「確認のため」として命令の要約を上司にメールで送る。口頭命令の存在と内容を後から立証できる状態にする
  2. 2.三つの関所で命令を点検する 発令者に指揮監督権があるか、職務に関する命令か、法律上・事実上実行可能で重大かつ明白な違法がないかの三点を確認する。根拠となる規程名も調べる
  3. 3.疑問を意見として書面で伝える 違法の疑いがある場合は、疑問点と根拠を意見としてメールや書面で上司に伝える。犯罪にあたる命令は拒否し、内部通報窓口や公益通報窓口を利用する
  4. 4.処分が出たら処分説明書を精読する 懲戒処分を受けたら処分説明書(49条)の処分事由と根拠条文を確認し、命令の有効性と処分の重さの二つの軸で反論材料を整理する
  5. 5.期限内に審査請求を行う 処分を知った日の翌日から3か月以内に、人事委員会または公平委員会へ審査請求を行う。裁決に不服があれば、裁決を知った日から6か月以内に取消訴訟を提起する

よくある質問 AI による整理

Q1職務命令とは何ですか?

上司が部下の職員に対し、職務の遂行について発する命令です。地方公務員法32条により職員は忠実に従う義務を負い、形式は問われず口頭でも成立します。

Q2職務命令違反の懲戒処分はどのくらい重い?

29条の懲戒処分は戒告・減給・停職・免職の4種類です。量定は命令の内容や違反の態様、過去の処分歴などを踏まえ、任命権者の裁量で判断されます。

Q3会計年度任用職員にも服従義務はある?

あります。会計年度任用職員も一般職の地方公務員であり、32条の服従義務と29条の懲戒処分が正規職員と同様に適用されます。

Q4上司の私的な頼みごとは断れる?

断れます。32条が及ぶのは職務上の命令に限られ、引っ越しの手伝いなど職務と無関係な指示には従う義務がありません。不利益な扱いはハラスメントの問題になりえます。

Q5上司の命令で違法行為をしたら責任は誰に?

実行した職員自身も責任を問われます。犯罪を内容とする命令には従う義務がなく、「上司の指示だった」は情状として考慮されても免責の理由にはなりません。

Q6議員からの指示は職務命令になる?

なりません。職務命令を発せるのは、職員に対して職務上の指揮監督権を持つ上司だけです。議員や外郭団体の役員、他部署の幹部の依頼は32条の命令ではありません。

Q7懲戒処分の審査請求はいつまで?

処分を知った日の翌日から3か月以内、かつ処分の日の翌日から1年以内です(地方公務員法49条の3)。期限を過ぎると取消訴訟も原則として起こせなくなります。

Q8公立学校の先生に職務命令を出すのは誰?

通常は校長などの上司です。県費負担教職員については、地方教育行政の組織及び運営に関する法律43条が服従義務の特則を定めています。

この条文についての質問 AI による整理

Q1上司の口頭の指示も「職務命令」になるんですか?

なる。職務命令は決まった形式を必要としない行為とされており、口頭でも成立する(32条)。問題になるのは、後で争いになったときである。口頭の命令は「言った、言わない」の水掛け論になりやすい。実務のポイント:確認メールは、あなたを守るだけでなく、上司にとっても命令の内容を明確にする手段になる。「お互いのために」と一言添えて送れば、角が立ちにくい

Q2明らかにおかしい命令でも、従わないとクビになりますか?

重大かつ明白な瑕疵がある命令は無効であり、従う義務はないと解されている。犯罪を内容とする命令も同じである。一方、違法の疑いがある程度であれば、意見を伝えたうえで従うのが原則とされ、その線引きは実務上解釈が分かれている。違反した場合の処分は29条による。実務のポイント:処分を争うとき、「命令が違法だった」という主張よりも「処分が重すぎる」という主張の方が通りやすい傾向がある(最判平成24.1.16)

Q3職務命令そのものを、裁判で取り消してもらうことはできないんですか?

最判平成24.2.9は、起立斉唱を命じる職務命令について、行政処分(役所が国民の権利義務を直接決める行為)には当たらないと判断した。そのため、命令そのものの取消訴訟は難しい。一方で、懲戒処分の取消訴訟や、一定の要件を満たす差止訴訟・当事者訴訟の余地はある。実務のポイント:争いの起点は「命令」ではなく「処分」になる。命令を受けた時点では記録を残すことに徹し、処分が出た時点で全面的に反論するのが定石である

間違えやすい点 AI による整理

  • 「違法な命令なら従わなくてよい」と考える人は多い。だが通説と実務では、命令に重大かつ明白な瑕疵がない限り、命令は有効と推定される。「違法だと思った」という自分の判断だけで拒否すれば、後で命令が有効だったと判断されたとき、懲戒処分を受けるのはあなたである
  • 「従うべきか、拒否すべきか」という問いの立て方自体が、職員を追い詰めている。現実の選択肢には「疑問を意見として伝えたうえで従い、その経過を記録する」という中間の道がある。後の審査請求や訴訟で効いてくるのは、このときの記録である
  • あなたから見れば「職場で一番偉い人の指示」でも、法律から見て職務命令になるのは、あなたに対して職務上の指揮監督権を持つ上司の命令だけである。隣の課の部長や、議員、外郭団体の役員の「お願い」は、32条の命令ではない。この区別がつかないと、従う義務のない指示に従い、その責任だけを負うことになる
  • 命令違反の懲戒処分を「戒告くらいなら大したことはない」と軽く見る人がいる。だが処分歴は人事記録に残り、条例や規則の定め方しだいでは、昇給や勤勉手当、昇任選考にも長く響くことがある(最新の条例・規則をご確認ください)
比較の観点この条文ほかの条文
義務の内容32条:法令等と上司の職務上の命令に従う義務30条:全体の奉仕者として公共の利益のために勤務する根本基準
35条:勤務時間中は職務に専念する義務
性質具体的な行為規範(命令への服従)服務全体の理念規定
具体的な行為規範(職務専念)
違反の典型例職務命令の拒否、規程に反する事務処理単独で処分根拠となることは少ない
勤務時間中の私用、無断離席
違反した場合29条の懲戒処分他の服務規定違反と併せて29条の懲戒処分
29条の懲戒処分(法律・条例に定めがあれば免除あり)

他国ではどう定めているか 6 か国

台湾
公務員服務法第3条・公務員保障法第17条

台湾は長官の監督範囲内の命令への服従義務を定めつつ、違法と認める場合の報告義務と、書面による命令の要求を制度化している。記録を残すという点で日本の実務上の知恵を明文化した形である。

韓国
지방공무원법 제49조

韓国も地方公務員に職務上の命令への服従義務を課す。日本と同様、明白に違法な命令への服従義務は否定されると解されている。

中国
中华人民共和国公务员法 第60条

上級の決定・命令に誤りがあると考える場合は改正・撤回の意見を提出でき、上級が維持すれば執行するが、明らかに違法な命令を執行した場合は責任を負うと定める。

ドイツ
Beamtenstatusgesetz § 35・§ 36

ドイツは服従義務と並んで、疑義を上申するRemonstration(異議申立て)の手続を明文化し、上申後に命令が維持された場合は職員の個人責任を原則免除する。

フランス
Code général de la fonction publique art. L121-10

フランスは、命令が明白に違法で公益を著しく害するおそれがある場合に限り、服従義務の例外を認める。

アメリカ
5 U.S.C. § 2302(b)(9)(D)

米国連邦法は、法令違反を要求する命令を拒否した職員への報復人事を禁止事項として定め、拒否する側の保護から制度化している。

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 課長から「この補助金の申請書、受付日を前にずらして受理扱いにしておいて」と口頭で指示されたら、どうなる? 公文書の内容を偽ることは、刑法156条(虚偽公文書作成等)に触れうる。犯罪を内容とする命令には従う義務がない。従えば、被疑者になるのはあなた自身である。「課長の指示でした」は情状として考慮されることはあっても、免罪符にはならない
  • 公立学校の教員であるあなたは、卒業式の国歌斉唱で起立しなかった。校長の職務命令に違反したとして懲戒処分を受けた。最判平成23.5.30は、起立斉唱を命じる職務命令が憲法19条に違反しないと判断した。一方で最判平成24.1.16は、戒告は裁量の範囲内としつつ、減給以上の処分には慎重な考慮が必要だとして、処分の一部を取り消した。勝負の分かれ目は、命令の是非よりも処分の重さにある
  • 市立図書館で週4日働く会計年度任用職員も、一般職の地方公務員である。32条は正規職員と同じようにあなたにも及ぶ
  • 命令違反を理由とする停職1か月の処分書が、今朝届いた。審査請求の期限は、処分を知った日の翌日から3か月である(49条の3)。この期限を過ぎると、処分の取消訴訟も原則として起こせなくなる(51条の2、審査請求前置)。今週中に処分説明書の理由欄を読み込み、反論の材料を集め始める必要がある
  • 同期から相談を受けた。「係長が毎週末、自分の引っ越しの手伝いに来いと言う。断ったら命令違反になる?」 職務と関係のない私的な指示は職務上の命令に当たらず、従う義務はない。断ったことを理由とする不利益な扱いは、ハラスメントの問題になりうる

取るべき行動

被害を受けた側:1. 命令の日時、発令者、内容、同席者をその日のうちに記録する。2. 発令者に権限があるか、職務に関する命令か、実行可能で違法ではないか、の三点で命令を点検する。3. 疑問があれば、意見としてメールや書面で伝える。4. 犯罪にあたる行為を命じられた場合は拒否し、内部通報窓口や公益通報の窓口を使う。ハラスメント的な命令であれば、人事委員会または公平委員会の苦情相談も選択肢になる

訴えられた側:1. 処分説明書(49条)を受け取り、処分の理由と根拠条文を確認する。2. 命令が有効だったか(権限・職務関連性・重大明白な違法の有無)と、処分が重すぎないか(最判平成24.1.16)の二つの軸で反論を組み立てる。3. 期限内に人事委員会または公平委員会へ審査請求を行う。4. 裁決に不服があれば取消訴訟を起こす。自分が意見を伝えていた記録を最優先で集めておく

時効(請求できる期限):32条違反による懲戒処分について、地方公務員法に処分時効の定めはない。処分への審査請求は、処分を知った日の翌日から3か月以内に行う必要があり、処分の日の翌日から1年を過ぎると行えない(49条の3)。取消訴訟は審査請求を経た後でなければ起こせず(51条の2)、裁決を知った日から6か月以内に提起する必要がある(行政事件訴訟法14条)

学説

通説(重大明白説):職務命令は有効と推定され、職員は原則として服従義務を負う。命令に重大かつ明白な瑕疵がある場合に限り無効となり、服従義務は生じない。

有効要件論:職務命令の有効要件として、権限ある上司からの発令、職務に関する命令であること、法律上・事実上実行可能であることの三要件が挙げられる。

意見具申論:違法の疑いがある命令に対しては、職員は意見を述べることができ、述べたうえで従うのが原則とされる。どこまで拒否が許されるかは解釈が分かれる。

改正沿革 AI による整理

改正の年表

  1. 1.昭和25年(1950年) 新設:地方公務員法の制定により新設。国家公務員法98条1項と同趣旨の服従義務を定め、服従の対象に条例・地方公共団体の規則・機関の定める規程を加えた。

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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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