地方公務員法 第47条(審査及び審査の結果執るべき措置)
クイックジャンプ
前条に規定する要求があつたときは、人事委員会又は公平委員会は、事案について口頭審理その他の方法による審査を行い、事案を判定し、その結果に基いて、その権限に属する事項については、自らこれを実行し、その他の事項については、当該事項に関し権限を有する地方公共団体の機関に対し、必要な勧告をしなければならない。
この条文の基本情報
審査及び審査の結果執るべき措置とは何ですか?
定義審査及び審査の結果執るべき措置とは、地方公務員法第47条に定められた規定で、「前条に規定する要求があつたときは、人事委員会又は公平委員会は、事案について口頭審理その他の方法による審査を行い、事案を判定し、その結果に基いて、その権限に属する…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 地方公務員法第47条(審査及び審査の結果執るべき措置)は、日本の地方公務員法に含まれる条文です。
- 地方公務員法第47条の条文原文は「前条に規定する要求があつたときは、人事委員会又は公平委員会は、事案について口頭審理その他の方法による審査を行い、事案を判定し、その結果に基いて、その権限に属する…」で始まります。
- 地方公務員法第47条は第三款 勤務条件に関する措置の要求に置かれています。
- 地方公務員法の公布日は昭和25年12月13日です。
- 地方公務員法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 地方公務員法第47条の前の条は地方公務員法第46条です。
- 地方公務員法第47条の次の条は地方公務員法第48条です。
- 地方公務員法第47条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
地方公務員法(昭和二十五年法律第二百六十一号)第47条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC0000000261 - 本サイト収録
地方公務員法(昭和二十五年法律第二百六十一号)第47条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/325AC0000000261/47
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点地方公務員法47条は、措置要求を受けた人事委員会・公平委員会に審査と判定を義務付け、権限内の事項は自ら実行し、それ以外は権限ある機関へ勧告させる規定である。
Q · 公務員が勤務条件の改善を人事委員会に求めたら、委員会は何をしなければならないの?
審査して判定し、実行または勧告する義務を負う
地方公務員法47条により、措置要求を受けた人事委員会または公平委員会は、口頭審理その他の方法で審査し、事案を判定しなければなりません。判定結果に基づき、委員会自身の権限に属する事項は自ら実行し、それ以外は市長や教育委員会など権限を持つ機関に勧告します。勧告に法的拘束力はありませんが、却下・棄却の判定は判例上、取消訴訟の対象になりうるとされています。
解説
役所で働く人には、民間の会社員が持つストライキという切り札がない(地方公務員法37条)。その代わりに法が用意したのが、46条の措置要求と、それを受け止める本条の審査手続である。あなたが給与、勤務時間、休暇などの勤務条件について人事委員会または公平委員会に要求を出すと、委員会には審査し、判定し、結果に応じて動く義務が生じる。委員会自身の権限に属すること(例:委員会の規則で定める事項)は自ら実行し、それ以外は市長や教育委員会など権限を持つ機関に勧告する。押さえるべき点は二つある。第一に、勧告には法的な強制力がなく、当局が従わなくても直ちに違法にはならない。第二に、要求を却下・棄却した判定は、判例上、取消訴訟(裁判所に処分の取消しを求める訴え)の対象になりうる。言っても無駄な制度ではない。判定という公式記録を残し、次の交渉や訴訟の足場にする制度である。
法的な位置づけ
地方公務員法47条は、勤務条件に関する措置要求の審査手続を定める規定であり、同法46条の要求を受けた人事委員会または公平委員会に対し、口頭審理その他の方法による審査、事案の判定、ならびに判定結果に基づく自らの実行または権限ある地方公共団体の機関への勧告を義務付ける。争議行為禁止の代償措置として位置づけられる。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.勤務実態の証拠を集める 出退勤ログ、メールの送信時刻、休暇申請の却下記録など、勤務条件の実態を示す客観的な資料を集める。書面審理だけで終わる前提で準備する
- 2.提出先委員会と様式を確認する 所属団体の人事委員会または公平委員会(事務委託先の県人事委員会を含む)を特定し、48条に基づく委員会規則で定める要求書の様式と記載事項を確認する
- 3.求める措置を具体的に書いて提出する 「改善してほしい」ではなく「自分の時間外勤務を月45時間以内に収める措置」のように、求める措置を具体的に書いた措置要求書を46条に基づき提出する
- 4.審査・判定に対応する 委員会からの照会や口頭審理の呼出しに応じ、主張を補充する。判定書と勧告書は写しを必ず保管する
- 5.却下・棄却なら取消訴訟を検討する 判定理由を精査し、判定を知った日から6か月、判定の日から1年の出訴期間(行政事件訴訟法14条)内に取消訴訟を提起するか弁護士と検討する
よくある質問 AI による整理
Q1措置要求の審査とは何ですか?
職員の勤務条件に関する要求を、人事委員会または公平委員会が審査・判定し、実行または勧告まで行う手続です。地方公務員法47条が根拠です。
Q2措置要求の判定が出るまでどのくらいかかる?
法律上の審査期間の定めはありません。事案の内容や各委員会の運用によって異なるため、提出時に委員会事務局へ見通しを確認するのが確実です。
Q3措置要求の審査は公開されますか?
47条は「口頭審理その他の方法」と定めるだけで、公開の口頭審理を保証していません。書面審理で終わることも想定しておく必要があります。
Q4人事委員会がない市町村では誰が審査する?
人事委員会を置かない市町村では公平委員会が審査します。公平委員会の事務を都道府県人事委員会に委託している団体もあります。
Q5人事委員会の勧告に従わないと違法?
47条の勧告には法的拘束力がなく、当局が従わなくても直ちに違法とはなりません。ただし判定と勧告は公文書として残ります。
Q6措置要求の判定に不服があるときは?
却下・棄却の判定は判例上、取消訴訟の対象になりうるとされています。出訴期間は行政事件訴訟法14条の定めに従います。
Q7措置要求で残業代を払ってもらえる?
措置要求は勤務条件の改善を求める手続で、未払手当の支払を強制する制度ではありません。未払分は別途請求を検討します。
Q8措置要求をしたら不利益な扱いを受ける?
措置要求を理由とする不利益取扱いは許されないと解されています。不利益処分を受けた場合は50条の審査請求などで争う道があります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1勧告が出ても役所が無視したら、もう打つ手はないんですか?
勧告に法的拘束力はなく、当局が従わなくても直ちに違法とはなりません(47条は「勧告」としか定めていない)。ただ、判定と勧告は公文書として残ります。実務のポイント:人事委員会の中には、措置要求の件数や判定の概要を年次報告などで公表しているところがある。議員が議会質問で取り上げる材料になり、当局にとっては裁判より議会の方が痛いことも多い。判定書の写しは必ず保管しておく
Q2委員会に「その内容は措置要求の対象外」と門前払いされました。本当に対象外なんですか?
対象は給与・勤務時間その他の勤務条件(46条)で、組織編成や予算そのものなど管理運営事項は対象外とするのが行政実例です。ただし管理運営事項でも勤務条件に影響する側面は対象になりえます。却下の判定は判例上、取消訴訟の対象とされています(最判昭和36.3.28)。実務のポイント:「人を増やせ」は却下されやすいが、「自分の勤務時間を適正化する措置」と勤務条件の側から書き直すと受理されることがある
間違えやすい点 AI による整理
- 「措置要求は職員組合が出すもの」と思われがちだが、要求できるのは職員個人(複数人の共同も可)であり、職員団体そのものは要求者になれないとするのが行政実例である。組合の名前ではなく、あなたの名前で出す制度だ
- 「勧告に強制力がないなら意味がない」という問い自体がずれている。本条の価値は勧告の拘束力ではなく、委員会に審査と判定を義務付け、却下・棄却なら判例上取消訴訟の対象になりうる公式の結論を生む点にある。黙殺を許さない手続であって、命令書ではない
- 職員から見れば「言い分を口頭で聞いてもらえる場」だが、条文は「口頭審理その他の方法」としか書いていない。不利益処分の審査請求(50条)のように、請求すれば公開の口頭審理が保証されるわけではない。書面審理だけで終わる前提で、最初の要求書に証拠を詰め込む必要がある
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 対象 | 47条:勤務条件に関する措置要求(46条)の審査 | 50条:不利益処分に対する審査請求の審査 46条:措置要求を行う権利そのもの |
| 審理方法 | 口頭審理その他の方法(公開口頭審理の保証なし) | 請求があれば公開の口頭審理を行う (要求の提出段階。審理方法の定めなし) |
| 結論の効力 | 権限内は委員会が自ら実行、それ以外は勧告(法的拘束力なし) | 処分の承認・修正・取消しを判定し、処分者を拘束する 要求を受けた委員会に47条の審査義務を生じさせる |
| 条件付採用職員 | 利用可能(29条の2の適用除外に含まれない) | 利用不可(29条の2により適用除外) 要求可能 |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾では服務機関の管理措置や工作条件に不服がある公務員は、申訴・再申訴を公務人員保障暨培訓委員会に提起できる。日本と同じく独立機関による救済ルートを持つ
韓国では地方公務員が勤務条件等について苦情審査を請求できる制度がある。日本の措置要求と同じく労働基本権制限を補う性格を持つ
ドイツの官吏はストライキが認められず、申立てや不服申立て(Beschwerde)を職務上の経路で行う。独立委員会による判定という日本型とは構造が異なる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- もし、時間外勤務が月80時間を超える部署に三年据え置かれ、職員課に何度言っても「予算がない」で終わっていたら? 措置要求を出せば、人事委員会は審査して判定を出す義務を負う。少なくとも聞き流しはできなくなる
- あなたは市の人事課長。職員の措置要求を受けて、人事委員会から勤務体制の見直しを求める勧告が届いた。法的拘束力はない。だが放置した経過は、後の議会質問や損害賠償訴訟で「把握していながら手を打たなかった」事情として読まれうる
- 会計年度任用職員として採用されて二か月。休暇の扱いに納得がいかない。任期満了まであと四か月、退職すると措置要求はできないとするのが行政実例だ
取るべき行動
被害を受けた側:1. 出退勤ログ、メール送信時刻、休暇申請の却下記録など勤務実態の証拠を集める2. 人事委員会(町村なら公平委員会、または事務を委託された県人事委員会)の規則で要求書の様式を確認する3. 求める措置を具体的に書き、46条に基づき提出する4. 却下・棄却の判定なら理由を精査し、取消訴訟を検討する5. 未払の時間外勤務手当は措置要求とは別に請求できる
訴えられた側:1. 勧告を受けたら、拘束力の有無より「どう対応したか」の記録を残すことを優先する2. 対応できない部分は理由を文書化し、委員会と職員に説明する3. 要求者への報復と受け取られる異動や評価は避ける。別の紛争(不利益処分審査請求、損害賠償)を呼ぶ4. 同種の要求が続くなら、個別対応ではなく規則や定数の見直しを検討する
時効(請求できる期限):措置要求そのものに法定の提出期限はない(ただし退職すると要求者の資格を失うとする行政実例がある)。却下・棄却の判定を取消訴訟で争う場合は、判定を知った日から6か月、判定の日から1年(行政事件訴訟法14条)。給与未払の請求には別途時効が進行する(最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説:措置要求制度とこれに対する47条の審査・判定・勧告は、争議行為禁止(37条)など労働基本権制限の代償措置であり、委員会には審査と判定を行う法的義務がある。ただし勧告は当局を法的に拘束しない
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和25年(1950年) 新設:地方公務員法の制定により、措置要求制度(46条)とその審査・判定・勧告の手続(47条)が設けられた
ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。
ログインして共同ノートを始める