地方公務員法 第50条(審査及び審査の結果執るべき措置)
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- 第四十九条の二第一項に規定する審査請求を受理したときは、人事委員会又は公平委員会は、直ちにその事案を審査しなければならない。この場合において、処分を受けた職員から請求があつたときは、口頭審理を行わなければならない。口頭審理は、その職員から請求があつたときは、公開して行わなければならない。
- 2.人事委員会又は公平委員会は、必要があると認めるときは、当該審査請求に対する裁決を除き、審査に関する事務の一部を委員又は事務局長に委任することができる。
- 3.人事委員会又は公平委員会は、第一項に規定する審査の結果に基いて、その処分を承認し、修正し、又は取り消し、及び必要がある場合においては、任命権者にその職員の受けるべきであつた給与その他の給付を回復するため必要で且つ適切な措置をさせる等その職員がその処分によつて受けた不当な取扱を是正するための指示をしなければならない。
この条文の基本情報
審査及び審査の結果執るべき措置とは何ですか?
定義審査及び審査の結果執るべき措置とは、地方公務員法第50条に定められた規定で、「第四十九条の二第一項に規定する審査請求を受理したときは、人事委員会又は公平委員会は、直ちにその事案を審査しなければならない。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 地方公務員法第50条(審査及び審査の結果執るべき措置)は、日本の地方公務員法に含まれる条文です。
- 地方公務員法第50条の条文原文は「第四十九条の二第一項に規定する審査請求を受理したときは、人事委員会又は公平委員会は、直ちにその事案を審査しなければならない。」で始まります。
- 地方公務員法第50条は第四款 不利益処分に関する審査請求に置かれています。
- 地方公務員法の公布日は昭和25年12月13日です。
- 地方公務員法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 地方公務員法第50条の前の条は地方公務員法第49条の3です。
- 地方公務員法第50条の次の条は地方公務員法第51条です。
- 地方公務員法第50条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
地方公務員法(昭和二十五年法律第二百六十一号)第50条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC0000000261 - 本サイト収録
地方公務員法(昭和二十五年法律第二百六十一号)第50条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/325AC0000000261/50
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点地方公務員法50条により、人事委員会・公平委員会は審査請求を直ちに審査し、処分を承認・修正・取消しする。職員が請求すれば口頭審理を公開で行う。
Q · 懲戒処分に審査請求したら、公平委員会は処分を本当に変えられるの?
承認・修正・取消しができ、給与回復も指示できる
地方公務員法50条により、人事委員会又は公平委員会は審査請求を受理すると直ちに審査しなければなりません。職員が請求すれば口頭審理を行い、さらに請求があれば公開で行います。審査の結果、処分を承認・修正・取消しでき、必要なら任命権者に受けるべきであった給与等を回復させる措置を指示します。指示に故意に従わない者には同法60条の罰則があります。
解説
懲戒処分の辞令を受け取った公務員の多くは、それを「確定した結論」と受け取ってしまう。だが法律上は、あなたが審査請求(処分の見直しを第三者機関に求める手続)を出した瞬間に、人事委員会または公平委員会は審査を始めなければならない。しかも本条には、あなたが請求するだけで発動する二つの権利がある。一つは口頭審理(書面だけでなく、あなたが直接意見を述べ、証人や証拠を突き合わせる場)、もう一つはその公開である。委員会には、処分をそのまま認める「承認」、処分を軽くする「修正」、処分そのものをなかったことにする「取消し」の三つの結論がある。さらに、受け取れたはずの給与を回復させるよう任命権者(あなたを任命し処分した首長や教育委員会など)に指示する権限まである。処分を下した側とは別の機関が、あなたの処分を書き換えられる。この事実を知っているかどうかで、辞令を受け取った後の三か月の使い方がまるで変わる。
法的な位置づけ
地方公務員法50条は、懲戒処分等の不利益処分に対する審査請求の審査手続を定める規定である。人事委員会又は公平委員会は審査請求の受理後直ちに審査し、職員の請求があれば口頭審理を公開で行う。審査結果に基づき処分を承認・修正・取消しし、必要に応じ任命権者に給与回復等の是正措置を指示する。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.期限と提出先を確定する 処分を知った日を記録し、翌日から3か月の審査請求期限を算出する。自治体の例規集で、審査するのが人事委員会か公平委員会か、共同設置・事務委託先かを確認する
- 2.処分説明書を請求する 交付を受けていなければ任命権者に処分説明書を請求する(地方公務員法49条)。処分理由を書面で固定し、後からの理由差し替えを防ぐ
- 3.審査請求書を提出し口頭審理・公開を請求する 委員会規則の様式に沿って審査請求書を提出し、同時に口頭審理と公開を請求する(地方公務員法50条1項)
- 4.証拠と証人を準備する 事実経過のメモ、メール、記録、目撃者の証言を整理し、口頭審理で処分理由の事実認定を争えるよう準備する
- 5.給与減額の明細を保管し裁決に備える 修正・取消し裁決後の給与回復指示(50条3項)を見据え、減額・不支給の明細を保管する。3か月経過しても裁決がなければ取消訴訟の並行提起を検討する
よくある質問 AI による整理
Q1公平委員会とは何ですか?
地方公共団体に置かれる行政委員会で、職員の不利益処分に対する審査請求などを審査します。人事委員会を置かない市町村などに設置されます。
Q2懲戒処分の審査請求の方法は?
処分説明書を確認し、人事委員会又は公平委員会の規則に沿った審査請求書を提出します。期限は処分を知った日の翌日から3か月以内です(地方公務員法49条の3)。
Q3審査請求 口頭審理 できる?
できます。処分を受けた職員が請求すれば、委員会は口頭審理を行わなければなりません(地方公務員法50条1項)。書面審理だけに限定されません。
Q4口頭審理は非公開になることもある?
職員が公開を請求しなければ、非公開で行われるのが通常です。公開は職員の請求があって初めて義務になります(地方公務員法50条1項)。
Q5修正裁決とは何ですか?
委員会が処分自体は認めつつ、その内容を軽くする裁決です。例えば懲戒免職を停職に、停職を減給に改めるものが該当します。
Q6処分取消し後の給与はどうなる?
委員会は任命権者に対し、受けるべきであった給与その他の給付を回復する措置を指示します(地方公務員法50条3項)。
Q7公平委員会の指示に従わないと違法?
違法です。50条3項の指示に故意に従わなかった者は、地方公務員法60条3号により刑事罰の対象となります。
Q8審査は委員以外が担当することもある?
あります。裁決を除く審査事務の一部は、委員又は事務局長に委任できます(地方公務員法50条2項)。ただし裁決そのものは委員会が行います。
この条文についての質問 AI による整理
Q1口頭審理って、公開にしたほうが有利なんですか?
本条1項により、あなたが請求すれば口頭審理は公開で行われる。公開には、処分側に説明責任の緊張感を与えるという効果がある。一方で、処分の原因となった私生活や健康の情報も傍聴者の前で語られる。実務のポイント:支援者や組合員に傍聴してもらうと、委員会の審理の進み方そのものが丁寧になる傾向がある。ただし被害者のいる事案では、公開が相手方の反発を招くこともあるので、事案の性質を見て選ぶ
Q2裁決まで何年もかかるって聞きました。待つしかないんですか?
本条1項は「直ちに審査しなければならない」と定めるが、裁決の期限を定めた規定はなく、口頭審理を重ねると年単位になることも珍しくない。ただし審査請求から3か月を過ぎても裁決がなければ、裁決を待たずに取消訴訟を起こせる(行政事件訴訟法8条2項1号、地方公務員法51条の2)。実務のポイント:審査を続けながら訴訟を並行させる戦略もあり、委員会での証拠調べの記録を訴訟の証拠として使える
間違えやすい点 AI による整理
- 「公平委員会も結局は役所の身内で、処分を追認するだけだ」と考える人は多い。だが委員は議会の同意を得て選ばれた外部者が中心で、実際に免職を停職に修正した裁決や処分取消しの裁決も存在する。ただし、書面だけで済ませて口頭審理を請求しなければ、処分側の記録だけで判断されやすくなる。結果は、あなたが権利を使ったかどうかに大きく左右される
- 「処分が取り消されても、失った給料は戻ってこない」と諦めるのは早すぎる。本条3項は、受けるべきであった給与その他の給付を回復する措置まで、委員会が任命権者に指示すると明記している。免職が停職に修正されれば、停職期間を超えた分の給与回復が射程に入る。「白か黒か」ではなく「どこまで削れるか」で考える発想が、実際の回収額を決める
- 問いの立て方そのものがずれていることもある。「いきなり裁判を起こせるか」ではなく、不利益処分の取消訴訟は原則として審査請求の裁決を経た後でなければ起こせない(地方公務員法51条の2)。審査請求は遠回りに見えて、実は裁判への唯一の入口である。ここを飛ばして弁護士に「訴えたい」と相談しても、最初に言われるのは期限の確認だ
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律内容 | 地方公務員法50条:審査の手続と裁決(承認・修正・取消し) | 地方公務員法49条の2:審査請求できる職員と処分 地方公務員法51条の2:取消訴訟の審査請求前置 |
| 職員側の主なアクション | 口頭審理・公開の請求 | 審査請求書の提出 裁決後の取消訴訟提起 |
| 判断主体 | 人事委員会又は公平委員会 | 人事委員会又は公平委員会(請求先) 裁判所 |
| 期間 | 「直ちに」審査、裁決期限の定めなし | 期間は49条の3(知った日の翌日から3か月、処分の翌日から1年) 裁決を知った日から6か月以内(行政事件訴訟法14条) |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は考試院の公務人員保障暨培訓委員會が復審・再申訴を集中的に審理する中央集権型。日本は自治体ごとの委員会が審査する分散型である
韓国も地方公務員の懲戒等に対し訴請審査委員会による審査を設け、行政訴訟の前置とする点で日本と類似する
ドイツは公務員の不服について異議手続(Widerspruchsverfahren)を経て行政裁判所へ進む構造で、独立委員会型ではない
米国連邦では独立機関 MSPB が不利益処分の不服を審査し、州・地方では各 Civil Service Commission が担う。日本の制度はこの型を範とした
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 市役所に勤めて15年目、飲酒運転の同乗を理由に懲戒免職の辞令を受けた。運転していたのは同僚で、自分は止めようとした。審査請求期間は処分を知った日の翌日から3か月、すでに3週間が過ぎている。残りの日数で、処分説明書の請求、請求書の作成、口頭審理の請求までを済ませなければならない
- 公立中学の教員が、生徒への指導を体罰とされ停職3か月。本人は「行き過ぎた指導ではなかった」と考えている。口頭審理を請求して当日の目撃生徒の証言や記録を出し、事実認定から争えば、減給への修正を勝ち取る余地がある
- もしあなたが処分を下した総務課の担当者で、公平委員会から「処分を取り消し、停職期間中の給与を支払え」と指示されたらどうなる? 指示に故意に従わなければ、刑事罰の対象になる(地方公務員法60条3号)。処分を出した側も、決して安全圏にいるわけではない
取るべき行動
被害を受けた側:1. 処分を知った日を記録し、審査請求期限(知った日の翌日から3か月)をカレンダーに入れる2. 処分説明書を受け取っていなければ任命権者に請求する(49条) 3. 提出先の人事委員会または公平委員会を確認し、規則に沿った様式で審査請求書を出す4. 同時に口頭審理と公開を請求し、証人・記録・メール等の証拠を整理する5. 裁決までの給与減額分も、3項の給与回復を見据えて明細を保管しておく
訴えられた側:処分を下した任命権者側の立場なら:1. 処分理由と事実認定の根拠記録(事情聴取録、弁明の機会の記録)を即座に整理する2. 口頭審理で理由を後から差し替えるのは不利なので、処分説明書と一貫した主張を組む3. 修正または取消しの裁決と是正指示が出たら、速やかに給与回復などの措置を実行する。故意に従わなければ地方公務員法60条3号の罰則(1年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金)がある(最新の改正状況をご確認ください)
時効(請求できる期限):審査請求:処分があったことを知った日の翌日から3か月以内、処分があった日の翌日から1年を経過すると不可(地方公務員法49条の3)。裁決後の取消訴訟:裁決があったことを知った日から6か月以内(行政事件訴訟法14条)。審査請求から3か月を経ても裁決がなければ、裁決を待たずに出訴できる(行政事件訴訟法8条2項1号)
学説
通説:人事委員会・公平委員会による審査は、任命権者から独立した機関による準司法的な救済手続であり、行政不服審査法の一般規定に対する特則として地方公務員法が審査機関と手続を定めている。
改正沿革 AI による整理
- 平成26年(2014年)行政不服審査法全部改正に伴う整備(平成28年施行) 「不服申立て」から「審査請求」への用語整理など、行政不服審査法改正に合わせた改正が行われたとみられる。改正回数と具体的な文言変更は人的検証が必要
改正の年表
- 1.昭和25年(1950年) 新設:地方公務員法の制定により、人事委員会・公平委員会による不利益処分の審査制度が設けられた
- 2.平成26年(2014年) 改正:行政不服審査法の全部改正に伴う整備(平成28年施行)により、「不服申立て」から「審査請求」への用語整理等が行われた。具体的な文言変更は原典で要確認
- 地方公務員法 第49条処分説明書の交付、審査の前提書面
- 地方公務員法 第49条の2不利益処分に対する審査請求の根拠
- 地方公務員法 第49条の3審査請求期間(3か月・1年)
- 地方公務員法 第51条の2取消訴訟の審査請求前置
- 地方公務員法 第60条本条3項の指示違反に対する罰則
- 行政事件訴訟法 第8条3か月経過で裁決前の出訴を許容
- 行政事件訴訟法 第14条裁決後の取消訴訟の出訴期間
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