航空法 第111条の8(航空運送事業基盤強化計画)
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- 定期航空旅客運送事業者は、前条第一項の規定により航空運送事業基盤強化方針が定められたときは、国土交通省令で定めるところにより、当該航空運送事業基盤強化方針を踏まえ、当該定期航空旅客運送事業者が経営する航空運送事業の基盤強化に関する計画(以下「航空運送事業基盤強化計画」という。)を作成し、国土交通大臣に届け出なければならない。同条第五項の規定により航空運送事業基盤強化方針が変更されたときその他必要があると認める場合にこれを変更するときも、同様とする。
- 2.航空運送事業基盤強化計画には、次に掲げる事項を記載するものとする。
- 一当該定期航空旅客運送事業者が経営する航空運送事業の基盤強化の目標
- 二当該定期航空旅客運送事業者による航空機の運航に関し必要な事項
- 三当該定期航空旅客運送事業者が経営する航空運送事業の甚大影響事態における経営の状況を踏まえ、その継続を図るために必要な事項
- 四当該定期航空旅客運送事業者による輸送の安全の確保に関し必要な事項
- 五前各号に掲げるもののほか、当該定期航空旅客運送事業者が講ずる具体的措置その他の当該定期航空旅客運送事業者が経営する航空運送事業の基盤強化のために必要な事項
- 3.国土交通大臣は、第一項の規定による届出があつた航空運送事業基盤強化計画が航空運送事業基盤強化方針に適合していないと認めるときは、当該定期航空旅客運送事業者に対し、これを変更すべきことを求めることができる。
この条文の基本情報
航空運送事業基盤強化計画とは何ですか?
定義航空運送事業基盤強化計画とは、航空法第111条の8に定められた規定で、「定期航空旅客運送事業者は、前条第一項の規定により航空運送事業基盤強化方針が定められたときは、国土交通省令で定めるところにより、当該航空運送事業基盤強化方針を踏ま…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 航空法第111条の8(航空運送事業基盤強化計画)は、日本の航空法に含まれる条文です。
- 航空法第111条の8の条文原文は「定期航空旅客運送事業者は、前条第一項の規定により航空運送事業基盤強化方針が定められたときは、国土交通省令で定めるところにより、当該航空運送事業基盤強化方針を踏ま…」で始まります。
- 航空法第111条の8は第七章 航空運送事業等に置かれています。
- 航空法の公布日は昭和27年7月15日です。
- 航空法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 航空法第111条の8の前の条は航空法第111条の7です。
- 航空法第111条の8の次の条は航空法第111条の9です。
- 航空法第111条の8には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
航空法(昭和二十七年法律第二百三十一号)第111条の8 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/327AC0000000231 - 本サイト収録
航空法(昭和二十七年法律第二百三十一号)第111条の8(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/327AC0000000231/111_8
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点航空法111条の8は、国の航空運送事業基盤強化方針が定められたとき、定期航空旅客運送事業者に基盤強化計画の作成と国土交通大臣への届出を義務付ける。
Q · 航空会社が国に出す「基盤強化計画」って、何を書いてどこに出すもの?
旅客定期便の会社が非常時の継続策等を書き国交大臣に届け出る
航空法111条の8により、定期航空旅客運送事業者は、国の航空運送事業基盤強化方針が定められたとき、これを踏まえた航空運送事業基盤強化計画を作成し、国土交通大臣に届け出なければなりません。記載事項は、基盤強化の目標、運航に関する事項、甚大影響事態における事業継続策、輸送の安全確保、具体的措置の五つです。方針の変更時も変更届出が必要で、計画が方針に適合しないとき、大臣は変更を求めることができます。
解説
パンデミックで飛行機が飛ばなくなったとき、航空会社が国に何を約束しているのか。その答えの置き場所が本条である。国土交通大臣が「航空運送事業基盤強化方針」を定めると、定期便で旅客を運ぶ事業者は、方針を踏まえた自社の「航空運送事業基盤強化計画」を作り、大臣に届け出なければならない。記載事項は五つある。基盤強化の目標、運航に関する事項、甚大影響事態(需要が壊滅的に落ち込むような非常事態)での事業継続策、輸送の安全確保、具体的措置である。見落とされやすいのは、ここで求められているのが「許可」ではなく「届出」だという点だ。さらに方針に合わないとき大臣ができるのは、変更を「求める」ことにとどまる。強制命令ではない。それでも、需要が消えた局面で路線を残すのか、どこまで縮めるのかについて、会社が平時のうちに国へ示した「自社の約束」が文書として残る。地方路線の存続を気にする自治体、航空会社の株主や社債権者、そこで働く人にとって、この計画は会社の本音をうかがえる数少ない手がかりになる。
法的な位置づけ
航空運送事業基盤強化計画とは、航空法111条の8に基づき、定期航空旅客運送事業者が国土交通大臣の定める航空運送事業基盤強化方針を踏まえて作成し、同大臣に届け出る計画である。基盤強化の目標、航空機の運航、甚大影響事態における事業継続、輸送の安全確保、具体的措置を記載事項とし、方針に適合しない場合、大臣は変更を求めることができる。
手順
- 1.国の基盤強化方針の策定・変更を把握する 国土交通大臣が定める航空運送事業基盤強化方針(航空法111条の7)の策定・変更を常時モニタリングし、計画作成または変更届出の起点を逃さない
- 2.五つの法定記載事項を洗い出す 基盤強化の目標、運航に関する事項、甚大影響事態での事業継続策、輸送の安全確保、具体的措置の五項目について、経営企画・運航・安全・財務の各部門から材料を集める
- 3.方針との適合性と他の法定文書との整合を点検する 計画の各項目を方針の内容と突き合わせ、安全管理規程など他の法定文書と矛盾がないか確認する。必要に応じて提出前に航空局と事前調整を行う
- 4.国土交通省令に従い国土交通大臣へ届け出る 国土交通省令で定める様式・手続に従い、航空運送事業基盤強化計画を国土交通大臣に届け出る。変更を求められた場合は、理由を文書で確認し、対応方針を記録に残す
よくある質問 AI による整理
Q1航空運送事業基盤強化計画とは何ですか?
定期航空旅客運送事業者が、国の基盤強化方針を踏まえて作成し国土交通大臣に届け出る経営基盤強化の計画です(航空法111条の8)。
Q2基盤強化計画に書かなければならない事項は?
基盤強化の目標、運航に関する事項、甚大影響事態での事業継続策、輸送の安全確保、具体的措置その他必要な事項の五つです(同条2項)。
Q3甚大影響事態とはどんな状況ですか?
感染症の流行などで航空需要が著しく落ち込み、航空運送事業の経営に甚大な影響が生じる事態を指します。具体的な定義は前条以下の規定をご確認ください。
Q4基盤強化計画はいつ届け出る必要がありますか?
国の基盤強化方針が定められたとき、方針が変更されたとき、その他必要があって計画を変更するときです。具体的な手続は国土交通省令で定められます。
Q5LCC も基盤強化計画の届出対象ですか?
旅客の定期航空運送を行う事業者であれば、LCC かどうかを問わず文言上は対象です。区別の基準は運賃体系ではなく事業の種類です。
Q6貨物専用の航空会社は届出が必要ですか?
条文の義務主体は「定期航空旅客運送事業者」であり、貨物専業事業者は文言上対象外です。自社の事業許可の内容で該当性を確認してください。
Q7航空会社の基盤強化計画は一般人でも見られますか?
条文自体に公表義務の定めはありません。公開範囲は国土交通省や各社の開示方針によるため、航空局や会社の IR 資料で確認するのが現実的です。
Q8航空運送事業基盤強化方針は誰が決めますか?
国土交通大臣が航空法111条の7に基づいて定めます。各社の計画はこの方針を踏まえて作成され、適合性が審査の物差しになります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1この計画って、国の許可がないと実行できないんですか?
許可制ではなく届出制である(航空法111条の8第1項)。大臣ができるのは、方針に適合しないときに変更を求めることまでだ(同3項)。実務のポイント:法律上は届出でも、規制当局と事前にすり合わせてから出すのが実務の通例である。届出の文面より、提出前の協議で何を言ったかが重い
Q2変更を求められて断ったら、罰則とかあるんですか?
3項は「変更すべきことを求めることができる」と定めるだけで、命令や罰則を直接つないだ構造にはなっていない(罰則規定の有無は最新の条文をご確認ください)。実務のポイント:強制力がないからといって軽く扱うと、事業改善命令(112条)など別ルートの監督や、危機時の支援協議で不利な空気が生まれる。求めには理由を付けて文書で回答しておくのが安全である
間違えやすい点 AI による整理
- 大臣の「変更すべきことを求める」は業務改善命令と同じだと思われがちだが、3項は求めにとどまる。違反に直接の命令や罰則をつなげた構造にはなっていない。ただし実務上、規制当局からの求めを無視できる会社はまずない。法的強制力と事実上の拘束力の間にある落差を読む必要がある
- 危機対応は各社の BCP の話で、法律とは関係ないと考えるなら、問いの立て方がずれている。本条は甚大影響事態での事業継続策を、法定の記載事項として計画に組み込んだ。社内文書だった BCP が、国への届出事項になったということである
- 航空会社なら全部対象だと思われやすいが、義務を負うのは定期航空旅客運送事業者である。不定期便のみの事業者や貨物専業の事業者は文言上外れる。自社が該当するかは、事業許可の内容から確認すべきである
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定の役割 | 航空法111条の8:各社が基盤強化計画を作成・届出 | 航空法111条の7:国が基盤強化方針を策定 航空法112条:事業改善命令 |
| 主体 | 定期航空旅客運送事業者 | 国土交通大臣 国土交通大臣(航空運送事業者に対して発令) |
| 国の関与の強さ | 届出+方針不適合時の変更の「求め」(弱い関与) | 方針の策定・変更(各社計画の基準を設定) 命令(法的拘束力を伴う強い監督手段) |
他国ではどう定めているか 2 か国
台湾は民用航空運輸業を許可制で監督するが、非常時の事業継続計画を事業者に届け出させる本条のような独立の制度は確認できていない
米国はコロナ禍の給与支援の見返りとして航空会社に最低運航維持を求めた。平時の計画届出ではなく、危機時の支援条件として路線維持を確保した点が日本と異なる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 地元空港の唯一の東京便が減便されると聞いた。自治体の路線維持担当者は、その航空会社の基盤強化計画で地方路線がどう位置付けられているかを確認し、協議の材料にできる
- 航空会社の経営企画部に異動した初週、上司から「方針が改定されたから計画を直して届け出ろ」と言われる。方針変更による計画変更も、1項後段で届出の対象になっている
- もし次の感染症で国際線需要が9割消えたら、航空会社は何を拠り所に事業を続けるのか? 計画の3号事項(甚大影響事態での継続策)が、その備えにあたる
- 国交省から「計画が方針に適合していない、変更を」と求められた。応じるかどうか、社内の判断に残された時間は限られている。求めそのものに強制力はないが、その後の許認可や行政指導の空気は確実に変わる
- 貨物専業の航空会社なら、本条の届出義務はかかるのか? 対象は「定期航空旅客運送事業者」なので、文言上は旅客の定期運送を行う事業者に限られる
取るべき行動
被害を受けた側:路線縮小の影響を受ける自治体・利用者団体・従業員側の場合:1. 対象事業者が国に届け出た基盤強化計画と、国の方針の内容を確認する2. 運航に関する事項と甚大影響事態の継続策に、地域路線や雇用がどう書かれているかを洗い出す3. 方針との不整合が疑われれば、国交省航空局に情報提供や意見を伝える4. 方針改定のタイミングに合わせて、航空会社との協議を申し入れる
訴えられた側:定期航空旅客運送事業者の場合:1. 方針の策定・変更を常に把握し、省令に沿って計画の作成・変更届出のスケジュールを組む2. 五つの記載事項に漏れがないか、特に甚大影響事態の継続策と安全確保が具体的かを点検する3. 変更を求められたら、求めの理由を文書で確認し、応じる・協議するの方針を記録に残す4. 安全管理規程など他の法定文書との整合性を取る
時効(請求できる期限):本条に消滅時効のような期間制限はない。届出の時期は、方針が定められたとき、または変更されたときに発生し、具体的な期限・様式は国土交通省令で定められる(最新の改正状況をご確認ください)
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.令和4年(2022年) 新設:新型コロナウイルス感染症による航空需要の急減を受けた航空法改正により、航空運送事業基盤強化方針(111条の7)とあわせて、定期航空旅客運送事業者の基盤強化計画の作成・届出制度として新設(施行日・法律番号は原典で要確認)
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