航空法 第132条の68(指定試験機関がした処分等に係る審査請求)
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指定試験機関が行う試験事務に係る処分又はその不作為については、国土交通大臣に対し審査請求をすることができる。この場合において、国土交通大臣は、行政不服審査法(平成二十六年法律第六十八号)第二十五条第二項及び第三項、第四十六条第一項及び第二項、第四十七条並びに第四十九条第三項の規定の適用については、指定試験機関の上級行政庁とみなす。
この条文の基本情報
指定試験機関がした処分等に係る審査請求とは何ですか?
定義指定試験機関がした処分等に係る審査請求とは、航空法第132条の68に定められた規定で、「指定試験機関が行う試験事務に係る処分又はその不作為については、国土交通大臣に対し審査請求をすることができる。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 航空法第132条の68(指定試験機関がした処分等に係る審査請求)は、日本の航空法に含まれる条文です。
- 航空法第132条の68の条文原文は「指定試験機関が行う試験事務に係る処分又はその不作為については、国土交通大臣に対し審査請求をすることができる。」で始まります。
- 航空法第132条の68は第二款に置かれています。
- 航空法の公布日は昭和27年7月15日です。
- 航空法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 航空法第132条の68の前の条は航空法第132条の67です。
- 航空法第132条の68の次の条は航空法第132条の69です。
- 航空法第132条の68には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
航空法(昭和二十七年法律第二百三十一号)第132条の68 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/327AC0000000231 - 本サイト収録
航空法(昭和二十七年法律第二百三十一号)第132条の68(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/327AC0000000231/132_68
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点航空法132条の68は、ドローン国家資格の指定試験機関が行う試験事務の処分や不作為について、国土交通大臣に審査請求できると定める。採点内容そのものは原則争えない。
Q · ドローン国家資格の試験機関に受験を止められたら、国に不服を申し立てられる?
はい。国土交通大臣に審査請求できます
航空法132条の68により、指定試験機関が行う試験事務の処分(受験申請の不受理、受験停止など)やその不作為について、国土交通大臣に審査請求できます。大臣は上級行政庁とみなされるため、執行停止、処分の取消し・変更、処分を行うよう機関に命じることが可能です。期限は処分を知った日の翌日から3か月以内が原則です。ただし合否判定の中身そのものは、審査になじまないとされています。
解説
ドローン国家資格(無人航空機操縦者技能証明)の学科試験や実地試験を運営しているのは、国土交通省ではない。国から指定を受けた民間法人、つまり指定試験機関である。そのため、受験申請が受け付けられなかった、不正を疑われて受験を止められた、申請したのに何か月も放置されている、といった目に遭うと、「相手は民間団体だから、もう打つ手はない」と考える人が多い。本条はその考えを否定する。指定試験機関が試験事務として下した処分(役所があなたに直接下す具体的な決定、例:受験申請の却下)や、何もしないこと(不作為)について、国土交通大臣に審査請求(行政に対して決定の見直しを求める正式な不服申立て)ができる。さらに大臣は「上級行政庁」とみなされるため、処分の取消しや変更、処分を出すよう機関に命じること、効力を一時停止させることまでできる。民間の窓口の向こうには、国土交通大臣という監督者が控えている。
法的な位置づけ
航空法第132条の68は、無人航空機操縦者技能証明に関する試験事務を行う指定試験機関の処分又は不作為について、国土交通大臣への審査請求を認める規定である。同大臣は行政不服審査法25条2項・3項、46条1項・2項、47条及び49条3項の適用上、指定試験機関の上級行政庁とみなされる。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.通知と当日の記録を保存する 不受理・受験停止の通知書やメール、受験票、試験当日の状況メモを日付が分かる形で保存する。処分を知った日が審査請求期限の起算点になるため、受領日も記録する
- 2.処分の理由と根拠規程を書面で求める 指定試験機関に対し、処分の理由と適用した試験事務規程の条項を書面で示すよう求める。後から理由が補充されるほど、審査請求で理由の不備を指摘しやすくなる
- 3.争点を手続面・事実面に絞る 採点や合否判定の中身ではなく、受験資格の誤判断、規程に反する手続、事実誤認といった点に争点を整理する
- 4.国土交通大臣に審査請求書を提出する 行政不服審査法19条の記載事項を満たした審査請求書を国土交通大臣宛てに提出する。申請が放置されている場合は不作為についての審査請求とする
- 5.必要に応じて執行停止を同時に申し立てる 次の試験枠を逃す、受注を失うなど急ぎの損害がある場合は、行政不服審査法25条に基づく執行停止の申立てを審査請求と同時に行う
よくある質問 AI による整理
Q1指定試験機関とは何ですか?
国から指定を受け、国家試験の実施事務を代わりに行う法人です。ドローン国家資格では学科・実地試験の運営を担い、その決定は行政処分として扱われます。
Q2ドローン試験の審査請求はいつまでにすればいい?
処分を知った日の翌日から3か月以内、かつ処分の日の翌日から1年以内です(行政不服審査法18条)。不作為についての審査請求には期限がありません。
Q3ドローン実地試験で受験停止になったらどうする?
まず停止の理由と根拠規程を書面で求め、当日の記録を保存します。そのうえで国土交通大臣に審査請求し、急ぐ場合は執行停止も申し立てます。
Q4審査請求に費用はかかる?
行政不服審査法上の審査請求に手数料はかかりません。郵送費や書類準備の実費、弁護士や行政書士に依頼する場合の報酬は別途必要です。
Q5審査請求書には何を書けばいい?
請求人の氏名・住所、処分の内容、処分を知った日、審査請求の趣旨と理由、教示の有無などを記載します(行政不服審査法19条)。
Q6受験申請を放置されたら違法?
法令に基づく申請を相当期間放置すれば不作為にあたり得ます。本条により、不作為についても国土交通大臣に審査請求できます。
Q7審査請求と裁判はどちらを先にすべき?
原則としてどちらを選んでも構いません(行政事件訴訟法8条1項の自由選択主義)。審査請求は無料で「不当」まで審査される点が利点です。
Q8審査請求中に次の試験は受けられる?
受験停止の効力が続く限り、原則として受けられません。次の枠を逃すおそれがあるなら、大臣に執行停止(行政不服審査法25条)を申し立てます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1ドローンの学科試験に落ちたんですが、納得いかないので審査請求すれば合格にしてもらえますか?
点数や合否判定の中身を変えてもらうのは、ほぼ無理と考えるべきである。最高裁は国家試験の合否判定を、裁判所の判断になじまない専門的評価として扱っている(最判昭和41.2.8)。審査請求で意味があるのは、受験資格の誤判断や手続違反、事実誤認である(航空法132条の68)。実務のポイント:問題の正誤そのものではなく「規程どおりに実施されたか」を軸に書面を組み立てると、門前払いされにくい
Q2審査請求ってどこに出すんですか?試験をやってる財団ですか?
本条により、審査請求の宛先は国土交通大臣である。大臣は上級行政庁とみなされるため、処分の取消しや変更、機関に処分のやり直しを命じることまでできる(行政不服審査法46条・49条3項)。実務のポイント:ただし裁判で争う場合の被告は、国ではなく試験機関そのものになる(行政事件訴訟法11条2項)。不服申立てと訴訟で相手先が違う点は、専門家でも間違えやすい
間違えやすい点 AI による整理
- 「試験を運営しているのは民間の財団だから、決定に不服があっても民事でクレームを言うしかない」と思われがちだが、法律上、指定試験機関が試験事務として下す決定は行政処分として扱われる。だから行政不服審査法による審査請求や取消訴訟の対象になる。民間か役所かという見た目ではなく、国から委ねられた権限を使って決めたかどうかで判断される
- 審査請求が認められれば点数が上がって合格になる、という期待は前提から外れている。最高裁は国家試験の合否判定そのものについて、学問上・技術上の知識や能力の判断であるため裁判所の審判対象にはならないとしている(最判昭和41.2.8)。勝負どころは採点の中身ではなく、受験資格を誤って判断していないか、受験停止の手続が規程どおりだったか、事実の認定を誤っていないか、といった手続面と事実面である
- 裁判所から見れば違法でなければ取り消せない処分も、大臣が審査請求で見るときは「不当」(違法とまでは言えないが妥当でない)かどうかまで検討できる(行政不服審査法1条)。審査請求は訴訟の前座ではない。裁判では争えない問題を持ち込める、別の入口である
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾では、委託を受けて公権力を行使する団体が自らの名義で行った処分について、原委託機関に訴願を提起する。日本の本条とほぼ同じ発想で、民間受託者の決定を委託元の官庁が是正する
韓国でも公権力を委託された私人は行政庁に含まれ、その処分は行政審判の対象となる。ドローン操縦資格は항공안전법に基づく
ドイツでは公権力を委ねられた私人(Beliehene)の行政行為に対し、異議審査手続(Widerspruch)を経て取消訴訟に進む構造が一般的である
米国のドローン操縦者資格はFAAの規則に基づき、試験は承認を受けた試験センターが実施する。救済は連邦行政手続の枠組みによる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 実地試験の当日、試験官に「操作中に補助者と私語をした」と受け取られ、その場で受験を打ち切られた。あなたとしては機体の状況確認を伝えただけだった。次回の受験枠まで数か月待てば、受注していた空撮案件を他社に取られる。受験停止の通知を受け取った日から、審査請求の期限(3か月)のカウントが始まっている
- 受験申請から2か月たっても、受付完了の連絡が来ない。問い合わせても「確認中です」と繰り返されるだけ。法令に基づく申請を相当期間放置することは不作為にあたり、本条によって大臣に不作為についての審査請求ができる
- 指定試験機関から受験申請の不受理を通知された受験者が、国土交通大臣に審査請求をしてきたら、機関の担当者であるあなたはどうなる? 機関は大臣から弁明書の提出を求められ、手続を誤っていたと判断されれば、大臣から処分のやり直しを命じられる立場に立つ
取るべき行動
被害を受けた側:1. 通知書・メール・受験票・当日の状況メモを、日付が分かる形で保存する2. 機関に対して処分の理由と根拠規程を書面で示すよう求める3. 争点を、受験資格の判断ミス、規程違反の手続、事実誤認などの手続面に絞る(採点内容は原則として争えない) 4. 国土交通大臣宛てに審査請求書を提出する。急ぎの事情があれば執行停止の申立ても同時に出す5. 申請が放置されている場合は不作為についての審査請求を選ぶ
訴えられた側:(指定試験機関側)1. 受験停止・不受理などの決定ごとに、根拠規程と事実を記録し、理由を書面で示す運用にする2. 審査請求が出たら、大臣から求められる弁明書のために当日の記録や試験官の報告を速やかに集める3. 申請の処理期間を内部で管理し、不作為と評価される放置を防ぐ4. 大臣から取消しや措置の命令が出た場合に備え、再試験の枠を確保する手順を整えておく
時効(請求できる期限):処分についての審査請求は、処分があったことを知った日の翌日から3か月以内、かつ処分の日の翌日から1年以内(行政不服審査法18条)。不作為についての審査請求は、不作為が続いているあいだは期限がない。取消訴訟は処分を知った日から6か月以内(行政事件訴訟法14条)(最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説:指定試験機関は委任された試験事務の範囲で行政庁として扱われ、その決定は処分性を持つ。本条は行政不服審査法4条の審査庁の原則に対する特則として、所管大臣を審査庁に定め、みなし上級行政庁として是正権限を与えたものと解される
改正沿革 AI による整理
- 令和3年(2021年)改正(推定、要検証) 無人航空機操縦者技能証明制度の創設に伴い、指定試験機関に関する規定の一部として置かれたとみられる(施行は令和4年(2022年)12月5日とみられる)。新設か、既存条文の番号移動を伴うかは人的検証が必要
改正の年表
- 1.令和3年(2021年) 新設:無人航空機操縦者技能証明制度の創設に伴い、指定試験機関に関する規定群が整備され、試験事務の処分に対する大臣への審査請求が置かれた(令和4年12月5日施行)
- 航空法 第132条の40無人航空機操縦者技能証明の根拠(現行効力を要確認)
- 航空法 第132条の85飛行禁止空域、資格の実務上の効用(現行効力を要確認)
- 航空法 第132条の86飛行の方法、資格による特例の前提(現行効力を要確認)
- 行政不服審査法 第18条審査請求期間、3か月・1年の制限
- 行政不服審査法 第46条処分の取消し・変更と措置命令
- 行政事件訴訟法 第11条取消訴訟の被告は指定試験機関自身
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