航空法 第132条の92(捜索、救助等のための特例)
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第百三十二条の八十五、第百三十二条の八十六(第一項を除く。)及び第百三十二条の八十七から第百三十二条の八十九までの規定は、都道府県警察その他の国土交通省令で定める者が航空機の事故その他の事故に際し捜索、救助その他の緊急性があるものとして国土交通省令で定める目的のために行う無人航空機の飛行については、適用しない。
この条文の基本情報
捜索、救助等のための特例とは何ですか?
定義捜索、救助等のための特例とは、航空法第132条の92に定められた規定で、「第百三十二条の八十五、第百三十二条の八十六(第一項を除く。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 航空法第132条の92(捜索、救助等のための特例)は、日本の航空法に含まれる条文です。
- 航空法第132条の92の条文原文は「第百三十二条の八十五、第百三十二条の八十六(第一項を除く。」で始まります。
- 航空法第132条の92は第四節に置かれています。
- 航空法の公布日は昭和27年7月15日です。
- 航空法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 航空法第132条の92の前の条は航空法第132条の91です。
- 航空法第132条の92の次の条は航空法第133条です。
- 航空法第132条の92には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
航空法(昭和二十七年法律第二百三十一号)第132条の92 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/327AC0000000231 - 本サイト収録
航空法(昭和二十七年法律第二百三十一号)第132条の92(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/327AC0000000231/132_92
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点航空法132条の92は、都道府県警察など省令で定める者が事故時の捜索・救助等のために行う無人航空機の飛行に、飛行禁止空域や飛行方法の規制を適用しないと定める。
Q · 災害や事故の捜索でドローンを飛ばすとき、航空法の許可や承認はいらないの?
警察や依頼を受けた者等の捜索救助目的の飛行に限り不要
航空法132条の92により、都道府県警察その他の国土交通省令で定める者が、事故等に際し捜索・救助など省令で定める緊急目的で無人航空機を飛ばす場合、飛行禁止空域の規制(132条の85)や夜間・目視外などの飛行方法の規制(132条の86第2項以下)が適用されません。主体と目的の両方を満たす必要があり、依頼を受けていない個人の善意の飛行は対象外です。また飲酒等の禁止や飛行前点検を定める132条の86第1項は除外されません。
解説
警察のドローンが夜の山林を低空で飛び、人家の上空を横切っても違法にならない。その根拠が航空法のこの条文である。都道府県警察や、国土交通省令で定める者(国・地方公共団体、またはその依頼を受けて捜索・救助を行う者など)が、事故や災害の捜索・救助など省令で定める緊急の目的で飛ばす場合に限って、飛行禁止空域の規制(132条の85)、夜間飛行・目視外飛行・人や物との30m距離などの飛行方法の規制(132条の86第2項以下)、それに続く132条の87から89までの規律が外れる。ここで見落とされやすい点が二つある。第一に、外れるのは「誰が・何のために」の両方がそろったときだけである。善意で被災地へ駆けつけた個人ドローンは、依頼を受けていなければ特例の外にいる。第二に、132条の86第1項はわざわざ除外から外されている。アルコール・薬物の影響下で飛ばさないこと、飛行前の点検、衝突の予防といった基本の安全義務は、緊急時でも消えない。特例は「何でも許される」許可証ではない。手続の時間を削るための例外である
法的な位置づけ
航空法132条の92は、無人航空機の飛行規制に関する適用除外規定であり、都道府県警察その他の国土交通省令で定める者が、事故に際しての捜索・救助その他省令で定める緊急目的のために行う飛行について、飛行禁止空域、132条の86第2項以下の飛行方法、132条の87から132条の89までの規定を適用しない旨を定める。同条の86第1項の安全義務は除外の対象外である。
よくある質問 AI による整理
Q1航空法132条の92とは?
警察など国土交通省令で定める者が、事故時の捜索・救助等の緊急目的で行うドローン飛行について、空域・飛行方法などの規制を外す特例規定です。
Q2捜索救助の特例 ドローン 誰が使える?
都道府県警察のほか、国土交通省令で定める者に限られます。国・地方公共団体やその依頼を受けた者などが想定され、依頼のない個人や企業は対象外です。
Q3特例が使える目的はどこまで?
航空機の事故その他の事故に際しての捜索、救助その他の緊急性がある目的として国土交通省令で定めるものに限られます。平時の点検や撮影は含まれません。
Q4特例飛行でも飲酒は禁止?
禁止されたままです。本条は132条の86第1項を除外していないため、アルコール・薬物の影響下での飛行禁止や飛行前点検の義務は緊急時も残ります。
Q5捜索救助の特例 夜間飛行 できる?
要件を満たせば可能です。夜間飛行や目視外飛行を定める132条の86第2項以下の規制は、本条の特例によって適用が外れます。
Q6特例飛行で事故 賠償責任は?
免除されません。本条が外すのは航空法上の飛行規制だけで、公務なら国家賠償法1条、民間の受託者なら民法709条による賠償責任が問題になります。
Q7緊急用務空域 一般ドローン 飛ばせる?
原則として飛ばせません。災害時に緊急用務空域が指定されると、包括許可を持つ事業者でもその空域では飛行できないのが原則です。
Q8重要施設周辺 特例 適用される?
本条は航空法内の規定を外すだけです。小型無人機等飛行禁止法など別の法律による飛行禁止は、本条の特例の射程に入りません。
この条文についての質問 AI による整理
Q1災害ボランティアでドローン飛ばすのって、許可いらないんですか?
依頼を受けていない個人であれば、原則として通常どおり許可・承認が必要になる。航空法132条の92の特例は、警察や省令で定める者(国・地方公共団体、またはその依頼を受けた者など)に限られるからである。実務のポイント:現場で本当に重宝されるのは、平時に自治体と協定を結び、操縦者名簿まで提出している事業者や団体である。当日に駆けつける個人より、前の年に書類を出していた人のほうが先に空へ上がれる
Q2警察のドローンが夜中に家の上を飛んでたんですけど、違法じゃないの?
捜索・救助など省令で定める目的の飛行であれば、夜間飛行も人家の上空の飛行も、本条により航空法の規制から外れる。ただし酒気帯びでの操縦の禁止や飛行前の点検といった132条の86第1項の義務は残る。実務のポイント:特例が外すのは航空法上の飛行ルールであって、撮影映像の保存や利用のルールまで外すものではない。目的外の撮影が気になる場合は、情報公開請求などで映像の取扱いを確認する道がある
間違えやすい点 AI による整理
- 「人命救助のためなら誰が飛ばしても許される」と思われがちだが、本条が適用されるのは都道府県警察と省令で定める者の飛行に限られる。目的が正しくても、主体の要件を満たさなければ特例は使えない。行政から依頼を受けていない個人や企業は、通常どおり許可・承認の枠内で動くことになる
- 特例の範囲は知っていても、その「狭さ」まで理解している人は少ない。除外されるのは列挙された条文だけである。132条の86第1項の基本的な安全義務はそのまま残り、機体登録や事故報告といった他の章の義務も本条の列挙に入っていない(現行効力を要確認)。さらに、重要施設周辺の飛行を禁じる別の法律や民事上の賠償責任は、航空法の特例の射程外にある
- 「緊急時にドローンを飛ばしてよいか」と問う前に、確認すべきことがある。そのとき自分は依頼を受けた側か、それとも依頼を受けていない側か。捜索の現場では警察・消防のヘリが低空を飛んでおり、無関係なドローンが一機入り込むだけで救助活動が止まりうる。法律から見れば、あなたは「手伝う人」ではなく「空域の障害物」として扱われる可能性がある
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律の内容 | 132条の92:捜索・救助等の緊急飛行に関する適用除外 | 132条の85:飛行禁止空域(空港周辺・人口集中地区上空など) 132条の86:飛行方法(第1項=基本的安全義務、第2項以下=夜間・目視外・30m距離など) |
| 本条の特例による扱い | 主体(警察・省令で定める者)と目的(省令で定める緊急目的)の両方を満たすと発動 | 特例飛行には適用されない 第1項は残り、第2項以下のみ適用されない |
| 平時の通常ルート | 要件該当時は個別の許可・承認が不要 | 国土交通大臣の許可等が必要 第2項以下の方法によらない飛行は国土交通大臣の承認等が必要 |
他国ではどう定めているか 3 か国
韓国も国家機関等が災害・捜索救助等の公共目的で無人飛行装置を運用する場合に、一部の規定の適用を除外する特例を置いている
EU 共通規則は警察・捜索救助・消防等の活動を規則の適用範囲から外し、加盟国の国内規律に委ねる設計
米国は公的機関の運航を Public Aircraft Operations として民間機規制と区別し、FAA の COA 等で別途管理する
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 台風の翌朝、地元で空撮をしている人が「行方不明者探しに役立ちたい」と自分のドローンで河川敷を目視外飛行させた。市からも消防からも依頼は受けていない。この場合、本条の特例は使えない。善意であっても無許可飛行になりうるうえ、緊急用務空域が指定されていれば、捜索ヘリの進路をふさぐ危険も生じる
- 自治体から正式に依頼を受けて土砂災害の現場で人家の上空を飛ばしている最中に、機体が落ちて住宅の屋根を壊したらどうなるか。特例が外すのは航空法上の飛行規制であって、損害賠償の責任までは消えない。依頼書の文言と保険の補償範囲を、飛ばす前に確認できていたかが分かれ目になる
- 依頼を受けた捜索の三日目、徹夜明けの操縦者が眠気覚ましに酒を口にした。特例が適用される飛行でも、132条の86第1項の飲酒等の禁止は残る
- SNS に「警察のドローンが夜中にうちの上を飛んでいた、違法では?」と書き込もうとしている隣人がいる。捜索・救助など省令で定める目的での飛行であれば、夜間飛行も人家の上空も航空法上は適法になりうる。ただし、撮影した映像の扱いは別の問題として残る
取るべき行動
被害を受けた側:1. 捜索中のドローンによって財産に損害を受けたら、写真・日時・機体の特徴を記録する2. 飛ばしていた主体(警察か、自治体か、委託事業者か)を確認する。公務として飛ばしていた場合は国家賠償法1条、民間の受託者であれば民法709条が請求の入口になる3. 本条は航空法上の飛行規制を外すだけであり、損害賠償の責任までは免除しない。「救助のためだったから」という理由で泣き寝入りする必要はない
訴えられた側:1. 無許可飛行を指摘されたら、主体の要件(警察、国・地方公共団体、またはその依頼を受けた者)と目的の要件(捜索・救助など)の両方を満たしていた証拠、とくに依頼の記録を提示する2. 依頼がなかった場合、本条による正当化は難しい。速やかに飛行を中止し、事実関係を整理する3. 特例が適用されても、飲酒等の禁止、飛行前点検、衝突予防の義務は残る。これらの遵守記録(点検表など)を保管しておく
時効(請求できる期限):特定の時効はないが、一般消滅時効(民法166条、債権5年または10年)が適用される。飛行による損害の賠償請求は、損害および加害者を知った時から3年(人の生命・身体の侵害は5年、民法724条・724条の2)。航空法違反の罰則の公訴時効は法定刑によって変わる(最新の改正状況をご確認ください)
改正沿革 AI による整理
- 平成27年(2015年)改正(要検証) 無人航空機の規制導入に伴い、捜索・救助等のための特例が旧132条の3として設けられたとみられる。年次と条番号は人による検証が必要
- 令和3年(2021年)改正、令和4年(2022年)12月施行(要検証) 機体認証・操縦者技能証明制度の創設に伴う第11章の再編により、現行の132条の92へ移ったとみられる。準用・除外対象の条番号もあわせて改められた可能性がある
- 航空法 第132条の85特例で外れる飛行禁止空域の規制
- 航空法 第132条の86第2項以下の飛行方法の規制のみ除外
- 航空法 第132条の87特例で外れる飛行規律(現行効力を要確認)
- 重要施設の周辺地域の上空における小型無人機等の飛行の禁止に関する法律 第10条航空法の特例が及ばない別系統の禁止(通称 小型無人機等飛行禁止法)
- 国家賠償法 第1条公務での飛行による損害の賠償責任
- 民法 第709条受託事業者の飛行事故の賠償責任
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