航空法 第29条の2(技能証明の限定の変更)
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- 国土交通大臣は、第二十五条第二項又は第三項の限定に係る技能証明につき、その技能証明に係る航空従事者の申請により、その限定を変更することができる。
- 2.前条の規定は、前項の限定の変更を行う場合に準用する。
この条文の基本情報
技能証明の限定の変更とは何ですか?
定義技能証明の限定の変更とは、航空法第29条の2に定められた規定で、「国土交通大臣は、第二十五条第二項又は第三項の限定に係る技能証明につき、その技能証明に係る航空従事者の申請により、その限定を変更することができる。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 航空法第29条の2(技能証明の限定の変更)は、日本の航空法に含まれる条文です。
- 航空法第29条の2の条文原文は「国土交通大臣は、第二十五条第二項又は第三項の限定に係る技能証明につき、その技能証明に係る航空従事者の申請により、その限定を変更することができる。」で始まります。
- 航空法第29条の2は第四章 航空従事者に置かれています。
- 航空法の公布日は昭和27年7月15日です。
- 航空法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 航空法第29条の2の前の条は航空法第29条です。
- 航空法第29条の2の次の条は航空法第30条です。
- 航空法第29条の2には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
航空法(昭和二十七年法律第二百三十一号)第29条の2 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/327AC0000000231 - 本サイト収録
航空法(昭和二十七年法律第二百三十一号)第29条の2(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/327AC0000000231/29_2
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点航空法29条の2は、航空従事者の申請により国土交通大臣が技能証明の限定を変更できると定める。変更には前条(29条)の試験規定が準用される。
Q · 会社の機材が変わったら、パイロットの技能証明の限定は自動で書き換わるの?
変わらない。本人の申請と試験が必要
航空法29条の2第1項により、技能証明の限定(25条2項・3項)の変更は、航空従事者本人の申請に基づき国土交通大臣が行います。会社の機材変更で自動的に変わることはありません。同条2項により29条の試験規定が準用されるため、原則として学科試験・実地試験が必要です。ただし29条の免除規定も準用され、指定航空従事者養成施設の課程を修了した場合などは試験の全部または一部が免除されることがあります。
解説
パイロットの免許は「飛行機を飛ばせる許可」ではない。正確には「技能証明に書かれた限定の範囲でだけ飛ばせる許可」である。航空法25条2項・3項に基づき、技能証明には航空機の等級や型式などの限定が付く。限定の外にある機体の操縦席に座れば、技能証明を持っていても無資格操縦と同じ扱いになる。限定を広げたり書き換えたりする手続が本条である。ポイントは二つある。第一に、変更は航空従事者本人の申請で始まる。会社が機材を入れ替えても、あなたの限定は自動では変わらない。第二に、2項で前条(29条)の試験規定が準用される。限定変更は書類の差し替えではなく、学科試験と実地試験を伴う「小さな国家試験」である。ただし29条の免除規定も準用されるため、指定航空従事者養成施設の課程を修了すれば試験の全部または一部が免除されうる。どのルートで限定を取るかで、費用も期間も大きく変わる。
法的な位置づけ
航空法第29条の2は、技能証明に付された航空機の等級・型式等の限定(同法25条2項・3項)を、航空従事者の申請に基づき国土交通大臣が変更する手続を定める規定である。限定の変更には29条の試験および試験免除の規定が準用され、既存の技能証明を維持したまま限定部分のみを試験により改める仕組みとして機能する。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.現在の技能証明の限定内容を確認 技能証明書に記載された資格の種類と、等級・型式などの限定を確認する。新しく乗務・整備する機体の等級・型式と照合し、限定変更が必要かどうかを判断する
- 2.試験ルートか養成施設ルートかを決定 29条の準用により、指定航空従事者養成施設の課程を修了すれば試験の全部または一部が免除されうる。勤務先や訓練機関が指定養成施設を持つかを確認し、費用負担と訓練費返還条件もあわせて書面で確認する
- 3.訓練の実施と飛行経歴の記録 新しい型式・等級に関する訓練を受け、飛行時間や訓練内容を正確に記録する。記録は申請や試験の基礎資料になり、後の紛争時の証拠にもなる
- 4.国土交通大臣への限定変更申請と試験受験 航空法施行規則等の定める手続に従い、本人名義で限定変更を申請する。準用される29条に基づき、必要な学科試験・実地試験を受験する(免除対象部分を除く)
- 5.限定変更後の技能証明を確認し乗務へ 変更後の技能証明の限定欄を確認してから、新しい機材での業務に就く。会社側は乗員の限定管理台帳を更新し、限定外乗務が生じないようにする
よくある質問 AI による整理
Q1型式限定とは何ですか?
技能証明に付され、操縦や整備ができる航空機の型式を特定のものに限る仕組みです。航空法25条に根拠があり、限定外の型式では業務を行えません。
Q2技能証明の限定変更はどこに申請しますか?
航空法29条の2により、限定の変更は国土交通大臣が行うため、申請先は国土交通大臣です。具体的な申請手続や書式は航空法施行規則等で定められています。
Q3限定外の機体を操縦したら違法ですか?
技能証明を持っていても、限定の範囲外の機体を業務として操縦することは航空法28条等に反し、罰則の対象となりえます。限定の範囲を事前に必ず確認してください。
Q4限定変更の試験に落ちたら今の資格はどうなりますか?
本条は既存の技能証明に付いた限定を変更する手続なので、試験に不合格でも、現在の技能証明と既存の限定がそれだけで失われることはありません。
Q5航空整備士も限定変更の対象ですか?
本条は25条2項・3項の限定に係る技能証明を対象とします。整備士の技能証明にも型式等の限定が付く場合があり、その変更には本条の手続が関係しえます。
Q6ドローンの操縦資格も航空法29条の2の対象ですか?
対象ではありません。無人航空機の操縦者技能証明は航空法の別の章で定める別制度であり、本条は有人機の航空従事者の技能証明に関する規定です。
Q7限定変更にかかる期間はどのくらい?
法令上一律の期間はなく、訓練、学科試験、実地試験の日程次第です。養成施設の課程修了で試験が免除されるルートかどうかで、期間は大きく変わります。
Q8外国の型式限定は日本でそのまま使えますか?
本条は日本の技能証明に付された限定の変更を定めるもので、外国の限定をそのまま日本の限定とする規定ではありません。外国資格の扱いは別の規定によります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1機種を変えるたびに、また全部試験を受け直すんですか?
限定の変更には29条の試験規定が準用されるので、原則として試験が必要です(航空法29条の2第2項)。ただし29条の免除規定も準用されるため、指定航空従事者養成施設の課程を修了すれば、試験の全部または一部が免除される場合があります。実務のポイント:同じ型式の限定でも、自力で実地試験を受けるルートと、養成施設を持つ会社の移行訓練ルートでは、期間も費用負担も大きく違います。入社前に養成施設の有無を確認する人は少ないのが実情です
Q2会社が出した型式限定の訓練費、辞めたら返さなきゃいけないんですか?
契約内容しだいですが、一律に有効とは限りません。労働基準法16条は違約金や損害賠償額の予定を禁じており、訓練費の返還条項がこれに当たるかが争点になりえます。業務に不可欠な訓練かどうか、金銭消費貸借として独立しているかなどで判断が分かれ、実務上も解釈が分かれています。実務のポイント:限定は会社ではなくあなたの技能証明に付く資産です。だからこそ会社は返還条項で縛ろうとする。サインする前に、返還額が期間に応じて減っていく設計かを確認するだけで、将来の交渉力が変わります
間違えやすい点 AI による整理
- 「上位の資格を持っていれば下位の機体は何でも操縦できる」と思われがちだが、技能証明の資格(定期運送用操縦士・事業用操縦士など)と限定(等級・型式など)は別軸である。定期運送用操縦士でも、限定の外にある型式は操縦できない。資格の高さは、限定の欠落を埋めてくれない
- 限定変更を事務手続の一つと考え、軽く見る人が多い。だが2項の準用により、手続の中身は29条の試験そのものである。実地試験で不合格になれば、新しい機材への移行は止まり、乗務スケジュールにも給与にも直結する。手続の重さを知らないまま移行訓練に入る人ほど、計画が崩れる
- 「会社の命令で機材が変わるのだから、限定変更は会社の手続だ」という発想そのものがずれている。本条の申請者は航空従事者本人である。会社は訓練や養成施設を用意できても、限定はあなた個人の技能証明に付く。転職すれば一緒に持ち出すのも、あなたの限定である
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律対象 | 29条の2:既存技能証明の限定の変更 | 29条:技能証明の試験と試験免除 25条:技能証明への限定の付与 |
| 手続の起点 | 航空従事者本人の申請 | 技能証明を受けようとする者の受験 国土交通大臣が技能証明に限定を付す |
| 試験の要否 | 29条準用により原則必要、養成施設修了等で免除の余地 | 学科試験・実地試験が原則、免除規定あり 限定の内容自体を定める規定 |
| 効果 | 技能証明を維持したまま限定部分のみ改まる | 合格により技能証明の付与へ 限定の範囲内でのみ業務可能となる |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も航空人員の検定証に航空機の等級・型別を付し、新たな型別には追加の検定を要する仕組みで、日本の限定変更と同じ発想に立つ
韓国も資格証明に航空機の種類・等級・型式の限定を付す制度を持ち、限定外の業務を認めない点で日本と類似する
ドイツを含む EU 加盟国では、クラス・型式の限定は EU 共通規則の Part-FCL で規律され、国内法単独の制度ではない
米国は一定の大型機・ジェット機に型式限定(type rating)を要求し、追加の限定には実地試験等を課す
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 勤務先の航空会社が機材を B737から A320系へ切り替えると発表した。あなたの技能証明の型式限定は B737のままだ。会社の移行訓練で新しい型式限定を取り切るまでは、A320の操縦席で業務として操縦できない
- 自家用操縦士の資格で単発機を飛ばしてきたあなたが、友人の双発機を「少しだけ」操縦してみたくなった。等級の限定が単発のみなら、その数分間の操縦は限定外の操縦として航空法上の問題になる
- 外資系のビジネスジェット運航会社から内定が出た。入社条件は「3か月以内に当該型式の限定を取得すること」。訓練枠、実地試験の日程、試験官の手配を逆算すると、残された時間は見た目よりずっと短い。今週中に養成施設経由か自力受験かを決めないと間に合わない
- もし型式限定の訓練費を会社が立て替え、「2年以内に退職したら全額返還」という誓約書にサインしていたら、転職のときどうなる?
取るべき行動
被害を受けた側:1. 限定変更の申請が却下された、または試験の扱いに納得できない場合、まず却下理由を書面で確認する2. 処分に不服があれば、行政不服審査法に基づく審査請求または取消訴訟を検討する3. 会社都合の機材変更で訓練費の返還を求められた場合、返還条項が労働基準法16条に抵触しないか、労働問題に詳しい弁護士に相談する4. 訓練記録、飛行時間の記録、会社とのやり取りはすべて保存しておく
訴えられた側:1. 限定外の機体を操縦した疑いを指摘されたら、技能証明の限定内容と当日の機体の等級・型式を照合する2. 教官同乗の訓練飛行など、限定外でも適法となる場面に当たらないか確認する3. 運航会社として指摘された場合は、乗員の限定管理台帳を即時点検し、国土交通省への報告の要否を確認する4. 説明の前に事実関係を時系列で整理し、航空法に詳しい専門家の助言を得る
時効(請求できる期限):本条自体に期限はない。ただし申請却下などの処分に不服がある場合、審査請求は処分を知った日の翌日から3か月以内(行政不服審査法18条)、取消訴訟は処分を知った日から6か月以内(行政事件訴訟法14条)。学科試験合格の有効期間など試験側の期限は航空法施行規則等で定められているため、最新の改正状況をご確認ください
- 航空法 第25条変更対象となる技能証明の限定の根拠
- 航空法 第29条準用される試験と試験免除の規定
- 航空法 第28条資格別の業務範囲と限定外業務の禁止
- 航空法 第22条技能証明制度の基本規定
- 労働基準法 第16条訓練費返還条項の有効性判断
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