航空法 第31条(航空身体検査証明)
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- 国土交通大臣又は指定航空身体検査医(申請により国土交通大臣が指定した国土交通省令で定める要件を備える医師をいう。以下同じ。)は、申請により、技能証明を有する者で航空機に乗り組んでその運航を行なおうとするものについて、航空身体検査証明を行なう。
- 2.航空身体検査証明は、申請者に航空身体検査証明書を交付することによつて行なう。
- 3.国土交通大臣又は指定航空身体検査医は、第一項の申請があつた場合において、申請者がその有する技能証明の資格に係る国土交通省令で定める身体検査基準に適合すると認めるときは、航空身体検査証明をしなければならない。
この条文の基本情報
航空身体検査証明とは何ですか?
定義航空身体検査証明とは、航空法第31条に定められた規定で、「国土交通大臣又は指定航空身体検査医(申請により国土交通大臣が指定した国土交通省令で定める要件を備える医師をいう。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 航空法第31条(航空身体検査証明)は、日本の航空法に含まれる条文です。
- 航空法第31条の条文原文は「国土交通大臣又は指定航空身体検査医(申請により国土交通大臣が指定した国土交通省令で定める要件を備える医師をいう。」で始まります。
- 航空法第31条は第四章 航空従事者に置かれています。
- 航空法の公布日は昭和27年7月15日です。
- 航空法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 航空法第31条の前の条は航空法第30条です。
- 航空法第31条の次の条は航空法第32条です。
- 航空法第31条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
航空法(昭和二十七年法律第二百三十一号)第31条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/327AC0000000231 - 本サイト収録
航空法(昭和二十七年法律第二百三十一号)第31条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/327AC0000000231/31
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点航空法31条は、航空機を運航しようとする技能証明保有者に対し、国土交通大臣または指定航空身体検査医が申請に基づき航空身体検査証明を行い、基準適合なら証明を義務づける規定。
Q · パイロットのライセンスを持っていれば、身体検査なしで飛べるの?
いいえ、別に有効な航空身体検査証明が必要です
航空機に乗り組んで運航するには、技能証明(ライセンス)とは別に、航空法31条の航空身体検査証明が必要です。証明を行うのは国土交通大臣か、大臣が指定した指定航空身体検査医に限られます。申請者が国土交通省令の身体検査基準に適合すると認められれば、証明をしなければなりません(同条3項)。証明には有効期間があり(32条)、期間内でも基準に適合しなくなれば乗務できません(71条)。
解説
操縦桿を握る資格は、二枚の紙で成り立っている。一枚は技能証明、つまり「飛ばす腕がある」ことの証明である。もう一枚が本条の航空身体検査証明で、「今のその体で飛ばしてよい」ことの証明だ。前者は原則として一生ものだが、後者には有効期間がある(32条)。期限が切れれば、ベテラン機長でも乗務できない。証明を出すのは国土交通大臣か、大臣が指定した「指定航空身体検査医」(申請に基づき国が指定した、航空身体検査を担当する医師)である。3項は「基準に適合すると認めるときは、証明をしなければならない」と書いている。医師の好き嫌いで断ることはできない、ということだ。逆に、基準に合わなければ証明は出ない。しかも証明を受けた後で基準に合わなくなったら、有効期間の途中でも乗務できなくなる(71条)。手元の証明書は「今も飛べる」ことまでは保証しない。基準を外れた瞬間から、何も言わずに乗務を続けることはできなくなる。
法的な位置づけ
航空法31条は航空身体検査証明を定める規定であり、技能証明を有し航空機に乗り組んで運航を行おうとする者について、国土交通大臣または指定航空身体検査医が申請に基づき身体検査基準への適合を確認し、航空身体検査証明書を交付する制度を規定する。基準適合が認められる場合、証明は義務とされる。
よくある質問 AI による整理
Q1航空身体検査証明とは何ですか?
航空機に乗り組んで運航する人が、国土交通省令の身体検査基準に適合していることを示す証明です。航空法31条が根拠で、証明書の交付によって行われます。
Q2航空身体検査はどこで受けられますか?
国土交通大臣が指定した指定航空身体検査医のもとで受けます。一般の病院の健康診断では代用できません。指定医の所在は国土交通省の公表情報で確認できます。
Q3航空身体検査証明の有効期間はいつまで?
有効期間は航空法32条と施行規則で区分ごとに定められ、第一種は原則1年で年齢等により短縮されます。最新の区分は施行規則で確認が必要です。
Q4航空身体検査に落ちたらどうなる?
証明が出ないため乗務できません。ただし治療で改善すれば再申請でき、基準外でも大臣判定で条件付きの適合が認められる余地があります。理由の説明も求められます。
Q5降圧剤を飲んでいてもパイロットになれる?
薬の種類や血圧の安定状況によっては適合と判断される余地があります。服薬は必ず申告し、事前に指定医へ相談して経過データをそろえておくことが重要です。
Q6航空身体検査証明の期限が切れたら乗務できる?
できません。有効期間が切れた時点で乗務の要件を欠きます。技能証明が有効でも同じです。指定医の予約は期限の2か月前には入れるのが安全です。
Q7自家用操縦士にも航空身体検査は必要?
必要です。本条は技能証明を有して航空機を運航しようとする者全般が対象で、自家用操縦士も含まれます。区分(第一種・第二種)は資格に応じて異なります。
Q8航空身体検査の不適合に不服申立てはできる?
不適合の結論は行政処分にあたるため、行政不服審査法による審査請求(原則3か月以内)や取消訴訟(6か月以内)を検討できます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1検査で引っかかったら、もう二度とパイロットになれないんですか?
そうとは限りません。31条3項は基準に適合すれば証明しなければならないと定めているので、治療で数値が改善すれば再申請で適合となり得ます。基準を満たさない場合でも、大臣判定で条件付きの適合が認められることがあります。実務のポイント:判定を左右するのは病名よりも、どれだけ安定しているかを示す経過データです。治療開始時からデータを残している人ほど、早く空に戻っています
Q2ライセンスと身体検査証明って、何が違うんですか?
技能証明(22条以下)は操縦の知識と技能の証明で、期限はありません。航空身体検査証明(31条)は体の状態の証明で、有効期間があります(32条)。乗務には両方が必要です。実務のポイント:パイロットの間では、実技の審査よりも身体検査の更新月のほうが怖いとよく言われます。腕は努力で保てても、体の数値はいつ基準を外れるか読めないからです
Q3どこの病院でも航空身体検査は受けられますか?
受けられません。証明できるのは国土交通大臣と、大臣の指定を受けた指定航空身体検査医だけです(31条1項)。一般の健康診断の結果をそのまま使うことはできません。実務のポイント:指定医は地域によって数が少なく、更新時期が集中すると予約が取りにくくなります。期限の2か月前には予約を入れるのが、現場で引き継がれている知恵です
間違えやすい点 AI による整理
- 「技能証明(ライセンス)さえ持っていれば飛べる」と思われがちだが、運航するには有効な航空身体検査証明が別に必要である。腕が落ちていなくても、検査証明の期限が一日切れれば乗務はできない
- 「証明書の有効期間中は何があっても大丈夫」という理解は危うい。航空法71条は、身体検査基準に適合しなくなったら有効期間内でも乗務してはならないと定めている。証明書は過去の検査結果を示すものにすぎず、乗務のたびに自分の体調を自分で確かめる責任はパイロット本人に残る
- 「病気が見つかったら操縦人生は終わり」と考える人は多いが、その問いの立て方がずれている。基準に適合しない場合でも、条件付きで乗務を認める国土交通大臣の判定という仕組みが実務上ある。終わりかどうかを決めるのは病名ではなく、治療・経過観察を含めた評価の結果である(制度の詳細は最新の運用をご確認ください)
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律の対象 | 航空法31条:航空身体検査証明を誰が・どう行うか | 航空法32条:航空身体検査証明の有効期間 航空法71条:基準不適合となった後の乗務禁止 |
| 名あて人 | 国土交通大臣・指定航空身体検査医(証明する側) | 証明を受けた航空従事者(期間の管理) 航空従事者本人(自ら乗務を控える義務) |
| 効果が働く時点 | 申請・検査の時点(基準適合なら証明義務) | 証明交付後、期間満了まで 有効期間中に基準を外れた瞬間から |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も航空人員に検定と体格検査の双方を求め、体格検査の基準を下位規範で定める構造は日本と近い
韓国も技能証明とは別に航空身体検査証明を要求し、資格ごとに区分と有効期間を設けている
ドイツは EU 共通の Part-MED で医学適性証明を規律し、国内法は補完的な位置づけにとどまる
米国は FAA が指定する Aviation Medical Examiner が医学証明を発行し、基準外でも特別発行の仕組みがある
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 趣味で自家用操縦士を続けている50代。会社の健診で高血圧と言われ、降圧剤を飲み始めた。次の航空身体検査でそれを申告すべきか迷っている。薬の種類によっては適合と判断される余地があるが、隠して受検し、後で発覚した場合のほうがはるかに重い問題になる
- 証明書の有効期限まであと10日。かかりつけの指定航空身体検査医の予約が三週間先まで埋まっている。期限が過ぎた日から、乗務予定はすべて白紙になる
- 指定航空身体検査医として、長い付き合いのあるパイロットから「今回だけ見逃してくれ」と頼まれた。基準外の数値を適合と書けば、その一筆で乗客数百人の安全と、あなたの指定そのものを危険にさらすことになる
- 家族がパイロットで、最近眠れない、気分が沈むと漏らすようになったら、どうすればいい? 精神面の不調も航空身体検査の評価対象である。本人が受診をためらう心理と、乗務停止を恐れて黙ってしまう構造を知っているかどうかで、家族として最初にかける言葉が変わる
- 航空会社の訓練生として入社し、事業用操縦士を目指しているのに、第一種の身体検査で視力の項目に引っかかった。不適合の結論は、役所が申請者に直接下す具体的な決定(行政処分)にあたる。理由の説明を求め、再検査や不服申立ての道を検討できる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 不適合の結論を受けたら、どの基準のどの項目に適合しなかったのか、書面で理由を確認する2. 専門医の追加検査や治療経過の記録を集め、再申請や大臣判定の申請ができるか指定医と相談する3. 判断に納得できなければ、行政不服審査法に基づく審査請求や取消訴訟を検討する。期限があるため、結論を受けた日付は必ず記録しておく
訴えられた側:1. 指定医として受検者から虚偽申告を疑う事情や基準外のデータがあれば、適合と書かずに記録を残す2. 受検者として申告漏れを指摘された場合は、すぐに正確な情報を出し直す。隠し続けるほど資格への影響は大きくなる3. 有効期間中に体調が変わったら、71条により自分から乗務を控える。これが自分の身を守る最も確実な方法である
時効(請求できる期限):本条自体に時効はない。証明の有効期間は航空法32条と施行規則で区分ごとに定められている(第一種は原則1年で、年齢や運航形態により短縮される。最新の改正状況をご確認ください)。不適合の処分に不服がある場合、審査請求は処分を知った日の翌日から3か月以内(行政不服審査法18条)、取消訴訟は処分を知った日から6か月以内(行政事件訴訟法14条)
改正沿革 AI による整理
- 平成11年(1999年)公布、平成13年(2001年)施行 中央省庁等改革 中央省庁再編に伴い、権限の主体が「運輸大臣」から「国土交通大臣」に改められたとみられる。指定航空身体検査医制度の導入時期などは人による確認が必要
改正の年表
- 1.昭和27年(1952年) 新設:航空法制定により航空身体検査証明制度を創設。証明の主体は当時の運輸大臣とされた
- 2.平成11年(1999年)公布、平成13年(2001年)施行 改正:中央省庁等改革に伴い、権限の主体が運輸大臣から国土交通大臣に改められた
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