航空法 第34条(計器飛行証明及び操縦教育証明)
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- 定期運送用操縦士若しくは准定期運送用操縦士の資格についての技能証明(当該技能証明について限定をされた航空機の種類が国土交通省令で定める航空機の種類であるものに限る。)又は事業用操縦士若しくは自家用操縦士の資格についての技能証明を有する者は、その使用する航空機の種類に係る次に掲げる飛行(以下「計器飛行等」という。)の技能について国土交通大臣の行う計器飛行証明を受けていなければ、計器飛行等を行つてはならない。
- 一計器飛行
- 二計器飛行以外の航空機の位置及び針路の測定を計器にのみ依存して行う飛行(以下「計器航法による飛行」という。)で国土交通省令で定める距離又は時間を超えて行うもの
- 三計器飛行方式による飛行
- 2.次に掲げる操縦の練習を行う者に対しては、機長としてその使用する航空機を操縦することができる技能証明及び航空身体検査証明を有し、かつ、当該航空機の種類に係る操縦の教育の技能について国土交通大臣の行う操縦教育証明を受けている者(以下「操縦教員」という。)でなければ、操縦の教育を行つてはならない。
- 一定期運送用操縦士、事業用操縦士、自家用操縦士又は准定期運送用操縦士の資格についての技能証明(以下「操縦技能証明」という。)を受けていない者が航空機(第二十八条第三項の国土交通省令で定める航空機を除く。次号において同じ。)に乗り組んで行う操縦の練習
- 二操縦技能証明及び航空身体検査証明を有する者が当該技能証明について限定をされた種類以外の種類の航空機に乗り組んで行う操縦の練習
- 3.第二十六条第一項、第二十七条、第二十九条及び第三十条の規定は、前二項の計器飛行証明又は操縦教育証明について準用する。
この条文の基本情報
計器飛行証明及び操縦教育証明とは何ですか?
定義計器飛行証明及び操縦教育証明とは、航空法第34条に定められた規定で、「定期運送用操縦士若しくは准定期運送用操縦士の資格についての技能証明(当該技能証明について限定をされた航空機の種類が国土交通省令で定める航空機の種類であるものに限…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 航空法第34条(計器飛行証明及び操縦教育証明)は、日本の航空法に含まれる条文です。
- 航空法第34条の条文原文は「定期運送用操縦士若しくは准定期運送用操縦士の資格についての技能証明(当該技能証明について限定をされた航空機の種類が国土交通省令で定める航空機の種類であるものに限…」で始まります。
- 航空法第34条は第四章 航空従事者に置かれています。
- 航空法の公布日は昭和27年7月15日です。
- 航空法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 航空法第34条の前の条は航空法第33条です。
- 航空法第34条の次の条は航空法第35条です。
- 航空法第34条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
航空法(昭和二十七年法律第二百三十一号)第34条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/327AC0000000231 - 本サイト収録
航空法(昭和二十七年法律第二百三十一号)第34条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/327AC0000000231/34
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点航空法34条は、操縦士が計器飛行や計器飛行方式による飛行を行うには国土交通大臣の計器飛行証明を要すると定め、技能証明のない者等への操縦教育は操縦教育証明を持つ操縦教員に限る。
Q · 自家用操縦士の免許があれば、雲の中を計器だけで飛んでもいいの?
できない。計器飛行証明がなければ雲中の計器飛行は違法
航空法34条1項により、事業用・自家用操縦士などの技能証明を持つ人でも、国土交通大臣の計器飛行証明を受けていなければ、計器飛行、一定の距離・時間を超える計器航法による飛行、計器飛行方式(IFR)による飛行はできません。技能証明は目視で飛ぶ技能の証明にとどまり、計器だけで飛ぶ技能は別の証明で確認する仕組みです。また2項により、技能証明のない人などに操縦を教えられるのは、操縦教育証明を持つ操縦教員だけです。
解説
雲の中を、窓の外が真っ白なまま飛べるかどうか。それは操縦の上手い下手ではなく、免許の欄に一行あるかどうかで決まる。航空法34条は、自家用・事業用・准定期運送用・定期運送用の操縦士でも、国土交通大臣の「計器飛行証明」(計器だけを頼りに飛ぶ技能について、国が別に出すお墨付き)がなければ、計器飛行、一定の距離や時間を超える計器航法による飛行、計器飛行方式(IFR)による飛行をしてはならないと定める。ただし定期運送用・准定期運送用の技能証明のうち、国土交通省令で定める種類の航空機に限定されたものは対象から外れている。つまり自家用操縦士の技能証明を持っていても、空の半分は飛べない。第2項はもう一つの線を引く。免許のない人や、限定外の機種で練習する人に操縦を教えられるのは、「操縦教育証明」を持つ操縦教員だけである。腕のいいベテランの友人が横に座っていても、その証明がなければ法律上は教員ではない。体験飛行やフライトスクールを選ぶとき、あなたが確かめるべきは機体の新しさより、教官の証明である。
法的な位置づけ
航空法第34条は、操縦士の技能証明とは別個の資格として計器飛行証明と操縦教育証明を定める規定である。計器飛行証明は、計器飛行、一定の距離又は時間を超える計器航法による飛行及び計器飛行方式による飛行を行う技能を、操縦教育証明は、技能証明のない者等に操縦を教える技能を、それぞれ国土交通大臣が証明するものである。
よくある質問 AI による整理
Q1計器飛行証明とは何ですか?
外の景色に頼らず計器だけで航空機を飛ばす技能について、国土交通大臣が技能証明とは別に与える証明です。航空法34条1項が根拠です。
Q2計器飛行証明はどうやって取るの?
国土交通大臣が行う学科試験と実地試験に合格する必要があります(34条3項で29条を準用)。受験資格となる飛行経歴などの細目は省令で定められています。
Q3自家用操縦士は IFR で飛べる?
計器飛行証明がなければ飛べません。自家用操縦士の技能証明だけでは、計器飛行方式(IFR)による飛行は航空法34条1項で禁止されています。
Q4操縦教育証明とは何ですか?
技能証明のない人や、限定外の機種で練習する人に操縦を教える技能を国が証明するものです。これを受けた人が法律上の「操縦教員」になります(34条2項)。
Q5定期運送用操縦士にも計器飛行証明は必要?
原則として本条の対象外です。定期運送用・准定期運送用操縦士は、技能証明の限定機種が国土交通省令で定める種類である場合に限り、計器飛行証明が必要になります。
Q6海外の計器飛行資格は日本で使える?
日本の空で計器飛行等を行うには、原則として日本の制度上の証明が必要です。外国資格の扱いには別の手続があるため、事前に国土交通省へ確認すべきです。
Q7計器飛行証明は取り消されることがある?
あります。34条3項が技能証明の取消し等を定める30条を準用しているため、法令違反などがあれば取消しや効力停止の対象になります。
Q8計器航法による飛行とは何ですか?
計器飛行以外で、航空機の位置と針路の測定を計器だけに頼って行う飛行です。省令で定める距離や時間を超える場合に計器飛行証明が必要になります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1自家用の免許を持ってるけど、ちょっと雲をくぐるくらいならセーフですよね?
セーフではない。航空法34条1項は、計器飛行証明のない操縦士が計器飛行や計器飛行方式で飛ぶことを禁じている。短時間でも、外の景色を見ずに計器だけで姿勢を保てば計器飛行にあたる。実務のポイント:ベテランほど「一瞬なら」と考えがちで、事故調査ではその一瞬が出発点になっていることが多い。引き返す判断を早めに書いた飛行計画は、処分の場面でも有利な記録になる
Q2親戚がパイロットなんで、小型機でタダで操縦を教えてもらうのってダメですか?
親戚が操縦教育証明を持つ操縦教員でなければ、無免許のあなたに操縦を教えることは34条2項で禁止されている。有料か無料かは関係がない。さらに練習する側にも、航空機操縦練習の許可(35条)などの手続が要る。実務のポイント:非公式に習った時間は、正規の訓練時間として扱われないおそれがある。結局お金も時間も二重にかかるので、最初から証明を持つ教員の元で記録を残したほうが安く済む
間違えやすい点 AI による整理
- 「操縦免許を持っていれば、天気が悪くても慎重に飛べば違法ではない」と考えがちだが、免許の種類とは別に計器飛行証明が要る。雲の中を計器だけで飛んだ時点で、慎重さに関係なく34条違反になる
- 有視界の操縦士が雲に入ると危ないことは多くの人が知っている。だが、その危なさがどれほど深刻かは知られていない。外の景色が消えると平衡感覚が狂い(空間識失調)、本人は水平に飛んでいるつもりのまま機体が傾いていく。計器飛行証明は、この錯覚に勝つ訓練を受けたことを示す証明である
- 「誰が教えたか」は教わる側には関係ない、という見方がある。法律から見ると違う。2項が禁じているのは「操縦教員でない者が教えること」であり、教わった時間が正規の訓練として扱われるかどうかにも響きうる。安いからと非公式に習った時間が、後で役に立たないおそれがある
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律の対象 | 航空法34条:計器飛行等を行う操縦士と、操縦を教える者の資格 | 航空法35条:技能証明のない者等による操縦の練習の許可 航空法94条:計器気象状態での航空機の飛行方法 |
| 求められるもの | 計器飛行証明/操縦教育証明(国土交通大臣) | 操縦練習の許可と操縦教員の監督 計器気象状態では計器飛行によること(許可による例外あり) |
| 誰に向けた規定か | 技能証明を持つ操縦士と、教える側の教員 | これから操縦を学ぶ練習者 飛行中のすべての航空機 |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾でも航空人員は民航局の検定を受けて業務に就き、計器飛行と飛行教育は別の検定項目として扱われる
韓国も計器飛行証明と操縦教育証明を一つの条文で定め、日本とほぼ同じ構造をとる
米国は計器飛行に instrument rating を、操縦教育に flight instructor certificate を求め、資格の二層構造は日本と共通する
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 自家用操縦士として晴れた日に遊覧に出たところ、帰路の山越えで雲が下がってきた。計器飛行証明がないので、雲に入れば違法で、しかも危ない。引き返すか、着陸できる飛行場を探すか。燃料計を見ると、決断までの余裕はあと20分ほどしかない
- もし海外で計器飛行のレーティングを取ってきたなら、日本の空で IFR を飛べるのか? 答えは原則としてノーである。日本で飛ぶには日本の計器飛行証明が必要で、外国資格の扱いには別の手続がある。帰国してすぐ飛べると思い込んで予定を組むと、日程が丸ごと崩れる
- あなたは事業用操縦士で、教官経験はない。後輩に頼まれて、免許のない後輩を横に乗せ、操縦桿を握らせて練習させた。善意のつもりでも、操縦教育証明なしの操縦教育として34条2項違反になる
- ヘリの遊覧会社で働く操縦士が、社長から「この程度の雲なら大丈夫だろう」と出発を急かされる。計器飛行証明を持たない操縦士にとって、その一言は法律違反と事故の両方への誘いだ
- 子どもの将来のために民間フライトスクールを探している。説明会で「教官は全員元自衛隊のベテラン」と聞かされた。経歴の立派さと操縦教育証明の有無は別の話である
取るべき行動
被害を受けた側:1. 体験飛行・訓練で、教官が操縦教育証明を持っていなかった疑いがあれば、契約書・領収書・訓練記録(ログブック)を保全する2. スクールに証明の種類と番号の提示を書面で求める3. 回答がなければ地方航空局に情報提供する4. 訓練費の返還は、契約違反(民法415条)や消費者契約法の観点から弁護士・消費生活センターに相談する
訴えられた側:1. 違反の疑いを指摘されたら、飛行記録・気象情報・管制との交信記録を即座に保全する2. 計器気象状態に入ったのが予期しない急変だったのか、自分から入ったのかで評価が変わるので、時系列を整理する3. 技能証明の取消し・業務停止(30条)の前には聴聞等の手続があるため、航空法に詳しい弁護士と意見陳述の準備をする4. 処分に不服があれば審査請求・取消訴訟を検討する
時効(請求できる期限):本条そのものに時効の定めはない。違反を理由とする技能証明の取消し・業務停止処分に不服がある場合、審査請求は処分を知った日の翌日から3か月以内(行政不服審査法18条)、取消訴訟は処分を知った日から6か月以内(行政事件訴訟法14条)。刑事罰の公訴時効は法定刑によって決まる(最新の改正状況をご確認ください)
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和27年(1952年) 新設:航空法の制定。操縦士の技能証明制度とあわせて、計器飛行と操縦教育に関する証明の枠組みが設けられた
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