航空法 第92条(操縦練習飛行等)
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- 航空機は、航空交通管制区又は航空交通管制圏においては、左に掲げる飛行(曲技飛行等を除く。)を行なつてはならない。ただし、国土交通大臣の許可を受けた場合は、この限りでない。
- 一操縦技能証明(自衛隊法(昭和二十九年法律第百六十五号)第百七条第五項の規定に基づき定められた自衛隊の使用する航空機に乗り組んで操縦に従事する者の技能に関する基準による操縦技能証明に相当するものを含む。次号において同じ。)を受けていない者が航空機に乗り組んで操縦の練習をする飛行
- 二操縦技能証明を有する者が当該操縦技能証明について限定をされた範囲の航空機以外の航空機に乗り組んで操縦の練習をする飛行
- 三航空機の姿勢をひんぱんに変更する飛行その他の航空交通の安全を阻害するおそれのある飛行で国土交通省令で定めるもの
- 2.前条第二項の規定は、航空機が前項第三号に掲げる飛行(これに該当する同項第一号又は第二号に掲げる飛行を含む。)を行なおうとする場合に準用する。
この条文の基本情報
操縦練習飛行等とは何ですか?
定義操縦練習飛行等とは、航空法第92条に定められた規定で、「航空機は、航空交通管制区又は航空交通管制圏においては、左に掲げる飛行(曲技飛行等を除く。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 航空法第92条(操縦練習飛行等)は、日本の航空法に含まれる条文です。
- 航空法第92条の条文原文は「航空機は、航空交通管制区又は航空交通管制圏においては、左に掲げる飛行(曲技飛行等を除く。」で始まります。
- 航空法第92条は第一節 航空機の運航に置かれています。
- 航空法の公布日は昭和27年7月15日です。
- 航空法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 航空法第92条の前の条は航空法第91条です。
- 航空法第92条の次の条は航空法第93条です。
- 航空法第92条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
航空法(昭和二十七年法律第二百三十一号)第92条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/327AC0000000231 - 本サイト収録
航空法(昭和二十七年法律第二百三十一号)第92条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/327AC0000000231/92
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点航空法92条は、管制区・管制圏の中で、無資格者の操縦練習、限定外の機体での練習、姿勢をひんぱんに変える飛行等を原則禁止とし、国土交通大臣の許可があれば認める。
Q · 空港の近くで操縦の練習をするのに、国の許可は要るの?
管制区・管制圏の中なら国土交通大臣の許可が必要
航空法92条1項により、航空交通管制区又は航空交通管制圏の中では、①技能証明を持たない者の操縦練習、②限定外の機体での操縦練習、③姿勢をひんぱんに変える等の国土交通省令で定める飛行が原則禁止されます。国土交通大臣の許可を受ければ行えます。資格のない訓練生の場合は、35条の操縦練習の許可とは別に、本条の空域の許可も必要になります。
解説
空港の周りの空は、自由に使える空ではない。管制塔の目が届く「航空交通管制圏」と、上空の航空路を中心に広がる「航空交通管制区」では、旅客機が分刻みで行き交っている。航空法92条は、そこで次の三つの飛行を原則禁止とする。一つ目は、技能証明(国が出すパイロットの資格)を持たない人が乗り込んで行う操縦練習。二つ目は、資格はあるが、その資格に付いた「限定」(操縦してよい機種や等級の範囲)の外の機体で行う練習。三つ目は、機体の姿勢をひんぱんに変えるなど、航空交通の安全を阻害するおそれがあり、国土交通省令で定める飛行。どれも国土交通大臣の許可があれば行える。ここで見落とされやすいのが、許可が二重になる点だ。資格のない訓練生は、まず35条の操縦練習の許可を受ける。それとは別に、管制区・管制圏の中で練習するなら92条の許可も必要になる。飛行学校の授業料に含まれているのは、操縦を教わる権利だけではない。その空域で練習してよいという、国の許可の段取りも含まれているはずだ。入学前に確認すべきなのはこの点である。
法的な位置づけ
航空法92条は、航空交通管制区及び航空交通管制圏における特定の飛行を制限する規定である。操縦技能証明を受けていない者の操縦練習飛行、限定された範囲外の航空機による操縦練習飛行、航空交通の安全を阻害するおそれのある国土交通省令で定める飛行の三類型を原則禁止し、国土交通大臣の許可を例外として定める。
よくある質問 AI による整理
Q1航空交通管制圏とは何ですか?
空港周辺で管制塔が航空機の離着陸を管制する空域です。航空法2条で定義され、本条の飛行制限がかかる範囲の一つです。
Q2航空法92条の許可はどこに申請しますか?
国土交通大臣の許可ですが、実務上の窓口は所管の地方航空局になるのが一般的です。申請前に書式と審査期間を確認しておくと安全です。
Q3管制区・管制圏の外なら操縦練習に92条の許可は要りませんか?
本条の制限は管制区・管制圏の中に限られます。ただし無資格者の練習には別途35条の操縦練習許可が必要で、その点は空域に関係ありません。
Q4航空法92条に違反するとどうなりますか?
航空法の罰則章による処罰の対象となりうるほか、運航者として行政上の指導や処分を受けるおそれがあります。適用条文は最新の法令で確認が必要です。
Q5自衛隊の操縦資格は航空法92条でどう扱われますか?
自衛隊法107条5項に基づく技能基準による操縦技能証明に相当するものは、本条では技能証明と同じに扱うと明記されています。
Q6外国のパイロット免許で日本の管制圏で練習できますか?
日本の技能証明として扱われるかが分かれ目です。扱われない場合は「技能証明を受けていない者」に当たる可能性があり、許可の要否を事前に確認すべきです。
Q7航空法92条1項3号の飛行とは具体的に何ですか?
航空機の姿勢をひんぱんに変更する飛行など、航空交通の安全を阻害するおそれがあるとして国土交通省令が定める飛行です。曲技飛行等は除かれます。
Q8限定変更の訓練をするときに92条の許可は必要ですか?
限定外の機体に乗って管制区・管制圏で練習するなら、92条1項2号により許可が必要です。管制空域外で訓練できるかも検討の余地があります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1教官が隣にいるなら、免許なしで操縦してもいいんじゃないの?
教官の同乗は前提の一つにすぎない。資格のない人の練習には航空法35条の操縦練習の許可が必要で、さらに管制区・管制圏の中で行うなら92条1項の大臣許可も必要になる。実務のポイント:スクールの見学では、訓練でどの空港・空域を使うかを聞くとよい。許可の管理がずさんな学校は、この質問への答えがはっきりしないことが多い
Q2自家用の免許を持ってるけど、友達の別の機体で練習するのもダメなの?
技能証明には機種や等級の「限定」が付く。限定の外の機体に乗って管制区・管制圏で練習するなら、92条1項2号により大臣の許可が要る。実務のポイント:「同じ小型機だから大丈夫」は通用しないことがある。単発機と多発機のように限定の区分が分かれていれば、法律上は別の機体として扱われる
Q3「姿勢をひんぱんに変える飛行」って、アクロバット飛行のこと?
違う。宙返りなどの曲技飛行等は91条で別に規律されていて、本条1項では除外されている。3号が対象とするのは、それ以外で航空交通の安全を阻害するおそれがあると国土交通省令が定める飛行である。実務のポイント:自分の飛行が91条と92条のどちらに当たるかで申請先の書式が変わる。迷ったら、申請前に地方航空局へ事前に相談するのが早い
間違えやすい点 AI による整理
- 「教官が隣に乗っていれば、無資格でも操縦練習は自由だ」と思われがちだが、教官の同乗で満たされるのは35条の操縦練習の要件の一部にすぎない。場所が管制区・管制圏であれば、92条の大臣許可という別の扉がもう一枚ある。二枚目の扉の存在を知らない人が多い
- 「ドローンにも92条が適用される」と考えて身構える人がいるが、問いの立て方がずれている。本条の対象は人が乗り込む「航空機」で、無人航空機は航空法の別の章(132条の85以下)で規律される。ドローンを飛ばす人が読むべき条文は、まったく別の場所にある
- 資格を持つパイロットから見れば、限定外の機体で練習するのは「腕の延長」にすぎない。だが法律から見れば、その機体については技能を国が確認していない人の飛行である。この認識の差が、2号違反という形で表に出てくる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律の対象 | 航空法92条:管制区・管制圏での操縦練習飛行・不安定な飛行 | 航空法91条:曲技飛行等 航空法35条:技能証明のない者の操縦練習 |
| 規制の軸 | 空域(管制区・管制圏の中かどうか) | 飛行の種類と空域・高度 操縦する人(資格の有無) |
| 例外の手段 | 国土交通大臣の許可 | 国土交通大臣の許可 国土交通大臣の操縦練習許可等 |
| 相互関係 | 曲技飛行等は除外、3号の飛行には91条2項を準用 | 曲技飛行等は本条ではなく91条で規律 無資格者が管制空域で練習するなら92条の許可も別途必要 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も管制空域での飛行をシカゴ条約附属書に沿って規律する。訓練飛行の空域・許可の具体的な条番号は要確認
韓国は2017年に航空法を分割し、飛行規則・操縦資格を航空安全法に集約した。訓練飛行の規律の具体的な条番号は要確認
ドイツでは EU 共通の飛行規則 SERA が基本となり、国内法 LuftVO が補完する。管制空域での飛行は管制許可を軸に規律される
米国では学生パイロットの単独飛行に教官のエンドースメントを求め、管制空域への進入にも別途要件を設ける。日本の大臣許可型とは手法が異なる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- パイロット養成スクールの体験搭乗で、教官が「ちょっと操縦桿を握ってみて」と言った。離陸した空港が管制圏の中にあるなら、その数分間も92条1項1号の「操縦の練習をする飛行」に当たりうる。学校が許可を取っているかどうかで、同じ体験が適法にも違法にもなる
- 単発機の限定を持つ自家用操縦士のあなたが、知人の双発機で「少しだけ慣れておこう」と管制圏内を飛ぼうとしている。限定外の機体での練習は2号にそのまま当たる。資格を持っているという安心感が、いちばん危ない
- もし、教官として生徒を乗せて管制区内で訓練していたとき、92条の許可期間が先月で切れていたことに気付いたら、どうなる? 責任を問われるのは生徒ではない。運航を組んだ側である
- 海外のフライトスクールで取った資格で日本に戻り、国内の空港で慣熟訓練を始めたい。外国の資格を日本の技能証明に切り替える前に飛ぶと、法律上は「技能証明を受けていない者」として扱われる可能性がある。まず確認すべきは、日本の資格をどの範囲で持っているかだ
- スクールの夏季集中コースの開講まであと2週間。許可申請の書類がまだ出ていないと事務局から連絡があった。審査期間を逆算すると、開講日に間に合わない日程が出てくる
取るべき行動
被害を受けた側:訓練生や体験搭乗の客として、許可の怪しい運航に乗せられた場合:1. 契約書・パンフレット・予約画面を保存する2. 運航会社に操縦練習許可と空域許可の有無を書面で問い合わせる3. 回答が曖昧なら、所管の地方航空局に相談する4. 訓練の中断で費用が無駄になった場合は、契約不適合(民法562条以下)や不法行為(民法709条)による返金・賠償請求を検討する
訴えられた側:教官・運航者として違反を指摘された場合:1. 飛行日時・空域・搭乗者・許可書の有効期間を時系列で整理する2. 飛行が管制区・管制圏の内側だったかを航跡記録で確かめる3. 限定の範囲や練習に当たるかの解釈を争えるか、航空法に詳しい弁護士に相談する4. 再発防止策(許可期限の管理表など)を作り、航空局への報告に添える
時効(請求できる期限):本条そのものに特定の時効はない。許可は飛行の前に取得しておく必要があり、事後の許可では違反は消えない。刑事罰が問われる場合の公訴時効は刑事訴訟法250条による。民事の請求には一般の消滅時効(民法166条、知った時から5年、行使できる時から10年)が適用される(最新の改正状況をご確認ください)
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和27年(1952年) 新設:航空法(昭和27年法律第231号)の制定。管制区・管制圏における操縦練習飛行等の制限を規定
- 航空法 第91条曲技飛行等の空域規制、本条の対
- 航空法 第35条操縦練習の許可、無資格練習の前提
- 航空法 第28条技能証明の業務範囲
- 航空法 第2条管制区・管制圏の定義
- 自衛隊法 第107条自衛隊機の操縦技能基準の根拠
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