航空法 第93条(計器飛行及び計器航法による飛行)
クイックジャンプ
航空機は、地上物標を利用してその位置及び針路を知ることができるときは、計器飛行又は計器航法による飛行を行なつてはならない。
この条文の基本情報
計器飛行及び計器航法による飛行とは何ですか?
定義計器飛行及び計器航法による飛行とは、航空法第93条に定められた規定で、「航空機は、地上物標を利用してその位置及び針路を知ることができるときは、計器飛行又は計器航法による飛行を行なつてはならない。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 航空法第93条(計器飛行及び計器航法による飛行)は、日本の航空法に含まれる条文です。
- 航空法第93条の条文原文は「航空機は、地上物標を利用してその位置及び針路を知ることができるときは、計器飛行又は計器航法による飛行を行なつてはならない。」で始まります。
- 航空法第93条は第一節 航空機の運航に置かれています。
- 航空法の公布日は昭和27年7月15日です。
- 航空法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 航空法第93条の前の条は航空法第92条です。
- 航空法第93条の次の条は航空法第94条です。
- 航空法第93条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
航空法(昭和二十七年法律第二百三十一号)第93条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/327AC0000000231 - 本サイト収録
航空法(昭和二十七年法律第二百三十一号)第93条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/327AC0000000231/93
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点航空法93条は、航空機が地上物標で位置と針路を知ることができるときは、計器飛行または計器航法による飛行を行ってはならないと定める。目視で飛べるなら目視を優先する原則である。
Q · 晴れて地上が見えているとき、計器だけを頼りに飛んでもいいの?
提示条文上は不可。ただし計器飛行方式を求める他条文もある
提示された航空法93条の文言は、地上物標(川・道路・山の稜線など)で位置と針路を知ることができるときは、計器飛行や計器航法による飛行を行ってはならないと定めています。一方、航空法94条の2など後に加わった規定は一定の空域で計器飛行方式を求めており、旅客機が晴天でも計器飛行方式で飛ぶのはこの枠組みによるものです。両者の関係と本条の現行文言は、e-Gov 法令検索で確認する必要があります。
解説
晴れた空なら、操縦士は地上の川や道路、山の稜線を見て自分の位置と進路を確かめる。提示された航空法93条の条文は、この「目で地上を見て飛べる状況」では、計器飛行(計器の表示だけを頼りに姿勢や高度を保つ飛び方)や計器航法(地上の目印を使わず、計器で位置を割り出して進む方法)で飛んではならないと定めている。言い換えれば、見えるなら見て飛べという原則である。ただし注意が要る。いまの旅客機は晴天でも計器飛行方式で飛ぶのが通常の運用であり、航空法94条の2など後から加わった規定は、一定の空域で計器飛行方式を義務づけている。提示された文言は旧仮名遣いの「行なつて」を含んでおり、現行条文と同じかどうかは確認しなければならない。小型機に乗る前、旅行先で遊覧飛行を予約する前に、その機体が有視界飛行か計器飛行か、天候が崩れたらどうするかを運航者に聞ける。それだけで、乗客としての安全の見え方が変わる
法的な位置づけ
航空法93条は、航空機の航法手段の選択に関する規定であり、地上物標を利用して自機の位置及び針路を知ることができる状況においては、計器飛行(計器の表示のみに依拠した姿勢・高度・針路の保持)又は計器航法(地上物標によらず計器で位置を算出する航法)による飛行を行ってはならない旨を定める。目視による航法を優先させる原則を示す規定である。
よくある質問 AI による整理
Q1航空法93条とは何ですか?
地上物標で位置と針路を知ることができるときは、計器飛行・計器航法による飛行を行ってはならないと定めた航空法の規定です。
Q2地上物標とは何ですか?
操縦士が上空から目で見て自機の位置や進路を確認するための地上の目印のことです。川、道路、鉄道、海岸線、山の稜線などが典型です。
Q3計器飛行と計器航法の違いは?
計器飛行は計器の表示だけで姿勢・高度・針路を保つ飛び方、計器航法は地上の目印を使わず計器で位置を割り出して進む航法を指します。
Q4有視界飛行とは何ですか?
操縦士が外の景色を目で見て、他機や障害物を自ら見張りながら飛ぶ方式です。雲や霧で視界が悪化すると継続できなくなります。
Q5航空法93条に違反するとどうなる?
本条単独の罰則の有無は現行条文で確認が必要です。操縦士の技能証明などについては、国土交通大臣による行政処分が問題となる余地があります。
Q6計器飛行証明がないと雲の中を飛べない?
計器飛行に関わる資格として航空法34条の計器飛行証明があります。資格のない操縦士が雲に入ると空間識失調に陥る危険が高く、法も厳しく制限しています。
Q7ドクターヘリが悪天候で飛べないのはなぜ?
有視界飛行で運航される場面が多く、地上や水平線が見えない天候では安全に飛べないためです。夜間や雲の低い日は出動判断が厳しくなります。
Q8航空法93条は今も有効?
提示された文言は旧仮名遣い「行なつて」を含み、現行条文と同一かは要確認です。e-Gov 法令検索の航空法本文で最新の条文を確認してください。
この条文についての質問 AI による整理
Q1晴れてるのに旅客機が計器飛行で飛ぶのは違法じゃないの?
提示された93条の文言だけを見ると疑問に感じるが、航空法94条の2は一定の空域で計器飛行方式を求めており、航空会社の運航はこの枠組みで行われている。条文同士の関係は現行条文で確かめるべきである。実務のポイント:実務の判断軸は「その日の天気」ではなく「どの空域を飛ぶか」と「どの飛行方式で計画したか」である
Q2遊覧ヘリが天気で欠航したら、料金は返ってくる?
返金は航空法ではなく、運航会社との契約や約款で決まる。ただし有視界飛行の運航では、地上の目印が見えない天候で飛ばない判断は安全上当然の範囲である(航空法93条、94条参照)。実務のポイント:予約時に「天候判断による欠航時の全額返金・振替条件」を確認し、メールで記録を残しておくと、当日の交渉で揉めにくい
間違えやすい点 AI による整理
- 「計器飛行のほうが高度で安全なのだから、いつでも計器で飛べばいい」と思いがちだが、提示された条文は地上の目印が使える状況での計器飛行・計器航法を禁じている。一方で、一定の空域では計器飛行方式が義務づけられているので(航空法94条の2)、両者の関係は現行条文で確かめる必要がある
- 晴天なら有視界飛行でどこでも飛べると考えるのは危険である。地上が見えるかどうかは一瞬で変わる。山岳地帯や海上で雲に入ると、計器飛行の資格(航空法34条の計器飛行証明)を持たない操縦士は、わずか数十秒で空間識失調(体の感覚が上下や旋回を誤認する状態)に陥ることがある。条文が想定する「知ることができるとき」がいつまで続くかを読み違えることこそ、本当のリスクである
- 旅客機の乗客にとってこの条文は関係ない、と考えるのは視点がずれている。乗客が多い路線ほど計器飛行方式の運用が中心で、乗客が直接影響を受けるのは小型機、遊覧飛行、離島便、ドクターヘリなどの有視界飛行の現場である。欠航の基準は乗客の側から見れば不便だが、法の側から見れば安全の土台である
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律の対象 | 航空法93条:地上物標が使えるときの計器飛行・計器航法の禁止 | 航空法94条:計器気象状態での飛行の制限 航空法94条の2:一定空域での計器飛行方式の義務づけ(現行効力を要確認) |
| 想定する気象・視界 | 地上の目印で位置と針路が分かる状況 | 雲・霧などで外が見えない計器気象状態 天候ではなく飛行する空域で判断 |
| 操縦士への要求 | 目視で航法できるなら目視を優先 | 見えない状況での安易な飛行を制限 管制と組み合わせた計器飛行方式で飛行 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も目視飛航規則(VFR)と儀器飛航規則(IFR)を区分し、ICAO 附属書2に沿った運用を行う
韓国は航空安全法で有視界飛行と計器飛行の区分を規律し、ICAO 標準に整合させている
ドイツを含む EU 加盟国は共通航空規則 SERA により VFR・IFR を規律し、国内の LuftVO が補完する
米国は連邦航空規則 Part 91で VFR の気象最低条件と IFR の要件を定める
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 遊覧ヘリを予約した当日、山にガスがかかり始めた。運航会社は「有視界飛行なので、雲が下がれば欠航します」と言う。払い戻しに不満を感じるかもしれないが、その判断は地上が見えるかどうかを飛行の前提にする法の考え方に沿っている
- 自家用操縦士のあなたは計器飛行証明を持っていない。離陸して20分、前方の雲が厚くなり、地上の目印が見えにくくなってきた。燃料は残り40分。引き返すか、進むか。今すぐ決めなければならない
- もし、晴天の訓練飛行で教官が「計器だけで飛んでみろ」とフードを被らせたら、本条に反するのか? 計器飛行の訓練には、航空法上、別の規律や安全措置(同乗教官による見張りなど)が関わる。条文の文言だけで白黒をつけず、運航規程と現行条文を確かめるべき場面である
- 航空会社の運航管理者であるあなたが、同じ区間について有視界飛行と計器飛行方式の飛行計画を使い分けていたとする。監査の場で法令上の根拠を聞かれたら、93条だけでなく94条の2や空域ごとの義務まで説明できなければならない
取るべき行動
被害を受けた側:1. 小型機・遊覧飛行で危険を感じた場合は、日時、便名、天候、機内での説明内容をすぐメモする2. 写真や動画が撮れていれば保存する3. 運航会社に飛行方式と天候判断の経緯を書面で問い合わせる4. 安全上の問題が疑われる場合は国土交通省航空局に情報提供する。事故・重大インシデントに当たれば運輸安全委員会の調査対象となりうる
訴えられた側:1. 飛行計画、気象情報、航法記録、交信記録を直ちに保全する2. 飛行時点で地上物標による位置確認が可能だったかを、気象観測値と飛行経路から客観的に整理する3. 94条の2など他の規定との関係、運航規程の定めを確認する4. 行政処分(国土交通大臣が操縦士や事業者に直接下す処分、例:技能証明の効力停止)の通知を受けたら、弁明・聴聞の機会を逃さず、航空法に詳しい弁護士に相談する
時効(請求できる期限):本条自体に特定の時効はない。違反に罰則がある場合は刑事訴訟法250条の公訴時効、行政処分を争う場合は処分を知った日から3か月の審査請求期間(行政不服審査法18条)または6か月の取消訴訟出訴期間(行政事件訴訟法14条)が問題となる(最新の改正状況をご確認ください)
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和27年(1952年) 新設:航空法(昭和27年法律第231号)の制定。その後の改正経緯と本条の現行文言は e-Gov 法令検索で要確認
ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。
ログインして共同ノートを始める