要点宅地建物取引業法 17 条の 11 は、登録講習機関に財務諸表等の作成と 5 年間の備置きを義務づけ、登録講習を受けようとする者その他の利害関係人に業務時間内の閲覧・謄写請求権を認める。
Q · 宅建の 5 問免除講習をやっている機関の決算書って、申し込む前でも見られるんですか?
見られます。業務時間内なら誰でも閲覧を請求できます
宅地建物取引業法 17 条の 11 第 2 項により、登録講習を受けようとする者その他の利害関係人は、登録講習機関の業務時間内であればいつでも財務諸表等の閲覧・謄写を請求できます。まだ申し込んでいない検討段階の人も、正面からの権利者です。1 項により財務諸表等は 5 年間事務所に備え置かれるため、5 期分を並べて傾向を読むことができます。ただし謄本・抄本の請求(2 号)と、電磁的方法による提供・書面交付の請求(4 号)には、機関の定めた費用の支払が必要です。
宅建士試験の5問免除、その資格を与える登録講習を売っている機関は、毎事業年度の経過後3か月以内に財産目録・貸借対照表・損益計算書(または収支計算書)・事業報告書を作り、5年間、事務所に備え置かなければならない。ここまでは内部管理の話に見える。効くのは2項だ。登録講習を受けようとする者、つまりまだ申し込んでいないあなたも「利害関係人」として、業務時間内であればいつでも、その書類の閲覧または謄写を請求できる。費用を払う必要があるのは、謄本・抄本の請求(2号)と、電磁的方法による提供・書面交付の請求(4号)だけである。窓口で見るだけなら、条文上、対価の根拠はない。数万円の受講料を振り込む前に、その機関が黒字か、債務超過か、講習事業がどれだけの規模で回っているかを、法律上の権利として確認できる。機関が途中で潰れても、試験日は動いてくれない。
宅地建物取引業法 17 条の 11 は、登録講習機関の財務諸表等の作成・備置義務と、利害関係人の閲覧等請求権を定める規定である。1 項は毎事業年度経過後 3 か月以内の作成と 5 年間の事務所備置きを課し、2 項は登録講習を受けようとする者その他の利害関係人に、業務時間内の閲覧・謄写、謄本抄本の交付、電磁的記録の表示物の閲覧、電磁的方法による提供の各請求を認める。
宅地建物取引業法に基づく登録を受け、宅建士試験の一部免除(5 問免除)の対象となる登録講習を実施する民間の機関です。一般社団法人や株式会社の一事業部門であることが多く、学校法人とは限りません。
宅地建物取引業に従事している者が、登録講習機関の登録講習を受講し修了することが前提です。修了により試験の一部が免除されます(同法 16 条)。修了証がなければ免除は付きません。
5 年間です。17 条の 11 第 1 項により、登録講習機関は財産目録・貸借対照表・損益計算書または収支計算書・事業報告書を 5 年間その事務所に備え置かなければなりません。
毎事業年度経過後 3 か月以内です。3 月決算なら 6 月末が期限で、決算確定が遅れて 7 月にずれ込んだ時点で 1 項違反が成立します。
「登録講習を受けようとする者その他の利害関係人」が請求できます。まだ申し込んでいない検討段階の人も含まれる点が、株主・債権者に限る会社法 442 条との大きな違いです。
財務諸表等をめぐる義務違反については第 85 条の 2 に罰則規定が置かれています。1 項が「第八十五条の二において『財務諸表等』という」と明示的に引用しています。具体的な適用範囲は条文で確認してください。
本条は受講料の返還を保証する規定ではありません。修了証がなければ免除は付かず、試験日も動きません。だからこそ 2 項は、申込前に財務状態を確認する手段を用意しています。
2 項は「業務時間内は、いつでも」と定めており、事前予約を必須とする運用に条文上の根拠はありません。実務上事前連絡は円滑ですが、予約がないことを理由に拒否することはできません。
2項は権利者を「登録講習を受けようとする者その他の利害関係人」と定めており、検討段階の人が正面からの権利者である。遠慮する立場ではない。業界裏話ヒント:窓口担当者が本条を知らないことは珍しくない。「17条の11第2項の閲覧請求です」と条番号で言うと、その場で上長へ上がり、対応の質が一段変わる。
貸借対照表の純資産がマイナスでないか、収支計算書の講習事業区分が黒字か、事業報告書の受講者数が伸びているか。1項により5年分が備え置かれているので、単年ではなく傾向で読む。業界裏話ヒント:受講者数が減っているのに固定費が動いていない機関は、翌年度に単価を上げるか事業から撤退する。先に緩むのは事業報告書の「今後の見通し」の書きぶりである。
財務諸表等が電磁的記録で作成されていれば、2項4号により電磁的方法での提供または書面の交付を請求できる。書面でしか作られていない場合は2号の謄本・抄本請求になる。いずれもただし書により有償で、金額は機関の定めによる。業界裏話ヒント:費用の定めを規程化して公開している機関と、聞かれてから決める機関がある。先に「費用の定めはいくらですか」と尋ねると、その回答の速さ自体が管理水準の指標になる。
2項に拒否権は書かれていないため、正当な理由のない拒否は監督上の問題となる。財務諸表等をめぐる義務違反については罰則規定(第85条の2)も置かれている(適用範囲は条文で確認されたい)。請求日時・応対者・理由を記録し、登録行政庁へ情報提供する。業界裏話ヒント:拒否そのものより、拒否の記録が残ることが効く。行政は単発の苦情では動かないが、同一機関について記録が複数集まると、立入りの優先順位が上がる。
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 対象となる書類 | 17 条の 11:登録講習機関の財務諸表等(財産目録・貸借対照表・損益計算書または収支計算書・事業報告書) | — |
| 備置き・保存期間 | 5 年間、登録講習機関の事務所に備置き | — |
| 閲覧できる人 | 登録講習を受けようとする者その他の利害関係人(未契約でも可) | — |
| 費用負担 | 閲覧・謄写(1 号・3 号)は費用支払の対象外、謄本抄本(2 号)と電磁的提供・書面交付(4 号)は機関の定めた費用が必要 | — |
ログインすると、他の読者と一緒にこの条文へメモを残せます。
ログインして共同ノートを始める以下は各文が単独で意味の通る客観的事実です。引用は e-Gov法令検索を基準としてください。