宅地建物取引業法 第19条の2(登録の移転)
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第十八条第一項の登録を受けている者は、当該登録をしている都道府県知事の管轄する都道府県以外の都道府県に所在する宅地建物取引業者の事務所の業務に従事し、又は従事しようとするときは、当該事務所の所在地を管轄する都道府県知事に対し、当該登録をしている都道府県知事を経由して、登録の移転の申請をすることができる。ただし、その者が第六十八条第二項又は第四項の規定による禁止の処分を受け、その禁止の期間が満了していないときは、この限りでない。
この条文の基本情報
登録の移転とは何ですか?
定義登録の移転とは、宅地建物取引業法第19条の2に定められた規定で、「第十八条第一項の登録を受けている者は、当該登録をしている都道府県知事の管轄する都道府県以外の都道府県に所在する宅地建物取引業者の事務所の業務に従事し、又は従事し…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 宅地建物取引業法第19条の2(登録の移転)は、日本の宅地建物取引業法に含まれる条文です。
- 宅地建物取引業法第19条の2の条文原文は「第十八条第一項の登録を受けている者は、当該登録をしている都道府県知事の管轄する都道府県以外の都道府県に所在する宅地建物取引業者の事務所の業務に従事し、又は従事し…」で始まります。
- 宅地建物取引業法第19条の2は第三章 宅地建物取引士に置かれています。
- 宅地建物取引業法の公布日は昭和27年6月10日です。
- 宅地建物取引業法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 宅地建物取引業法第19条の2の前の条は宅地建物取引業法第19条です。
- 宅地建物取引業法第19条の2の次の条は宅地建物取引業法第20条です。
- 宅地建物取引業法第19条の2には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
宅地建物取引業法(昭和二十七年法律第百七十六号)第19条の2 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/327AC1000000176 - 本サイト収録
宅地建物取引業法(昭和二十七年法律第百七十六号)第19条の2(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/327AC1000000176/19_2
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点宅地建物取引業法19条の2は、登録県以外の事務所で従事するとき、現在の登録知事を経由して登録の移転を申請できると定める。任意の手続で、事務禁止処分の期間中は申請できない。
Q · 引っ越したら宅建士の登録も移さないといけないの?
引っ越しでは移せない。勤務先が県境を越えたときだけ移せる
宅地建物取引業法19条の2が移転の要件にしているのは住所ではなく、従事する事務所の所在地です。登録した都道府県以外にある宅地建物取引業者の事務所で業務に従事し、または従事しようとするときに、現在の登録知事を経由して移転先の知事へ申請できます。しかも「することができる」規定であり義務ではありません。住所や勤務先が変わっただけなら20条の変更の登録(こちらは遅滞なくの義務)で足ります。なお68条2項・4項の事務禁止処分の期間中は、但書により移転申請そのものができません。
解説
東京都知事登録の宅地建物取引士が、神奈川県に引っ越した。よくある勘違いは、ここで登録を神奈川へ移さなければならないと考えることだ。19条の2が移転の条件にしているのは住所ではなく、勤務先である。登録した都道府県以外の都道府県にある宅地建物取引業者の事務所で業務に従事する、または従事しようとするとき、はじめて移転を申請できる。しかも条文は「することができる」と書いている。義務ではない。東京都知事登録のまま大阪の事務所で働き続けても、それ自体は違反ではない。申請先は移転先の知事だが、直接ではなく今の登録知事を経由して出す。そして但書。68条2項または4項の事務禁止処分を受け、その期間が満了していない者は移転できない。処分から逃げるための県外移動を封じる一文である。ここまでが条文に書いてあること。書いていない最重要事項は、移転すると手元の宅地建物取引士証が効力を失い、新しい証の有効期間は5年ではなく従前の証の残り期間しかない、という点だ(22条の2)。
法的な位置づけ
宅地建物取引業法19条の2は登録の移転を定める規定であり、同法18条1項の登録を受けた者が、登録をしている都道府県知事の管轄外に所在する宅地建物取引業者の事務所の業務に従事し、または従事しようとする場合に、当該登録知事を経由して移転先の知事へ申請できる旨を規定する。申請は任意であり、68条2項または4項の禁止処分の期間中は認められない。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.要件を住所ではなく事務所で確認する 移転できるのは、登録している都道府県以外に所在する宅地建物取引業者の事務所で業務に従事し、または従事しようとするときだけ。自宅の引っ越しは要件ではないため、住所変更のみなら20条の変更の登録で足りることを先に確定させる
- 2.取引士証の裏面の有効期限から申請日を逆算する 移転に伴い交付される新しい証の有効期間は5年ではなく従前の証の残存期間まで(22条の2)。法定講習を受けた直後に移せば残存期間がほぼ5年引き継がれ、更新直前に移せば数か月後にまた講習と手数料が来る。異動時期を数週間動かせる立場なら、期限日を基準に申請日を選ぶ
- 3.事務禁止処分の有無と期間満了日を確認する 68条2項・4項の禁止処分を受けている場合、但書により禁止期間が満了するまで移転申請そのものが受理されない。満了日を正確に押さえ、それ以前は申請できない前提で異動計画を組む
- 4.現在の登録知事を経由して移転申請を提出する 申請先は移転先の事務所所在地を管轄する知事だが、直接ではなく現在登録している知事を経由して提出する。申請書の様式・添付書類・手数料は都道府県により運用が異なるため、事前に窓口で確認する
- 5.取引士証の交付申請を同時に出す 移転申請と移転先知事あての取引士証交付申請を同時に出せば法定講習の受講は不要(22条の2)。別々に出すと証のない空白期間が生まれ、その間は取引士としての事務を担当できない
- 6.空白期間の実務体制を上司と共有する 新証の交付までの間は重要事項説明や35条書面・37条書面への記名を担当しない体制を明示する。会社側は専任の宅地建物取引士の人数要件(31条の3)を割らないよう、他の有資格者で穴を埋めておく
よくある質問 AI による整理
Q1登録の移転とは?
宅地建物取引士の資格登録を、現在の都道府県知事から別の都道府県知事へ移す手続です。宅地建物取引業法19条の2が根拠で、登録県以外の事務所で従事することが要件になります。
Q2宅建士の登録移転はどこに申請する?
移転先の事務所所在地を管轄する知事あてですが、直接ではなく現在登録している知事を経由して提出します。経由申請とすることで登録簿の記録の連続性が保たれる仕組みです。
Q3登録の移転に期限はある?
ありません。19条の2は「することができる」規定で、いつまでに申請せよという定めはありません。ただし勤務先の変更自体は20条の変更の登録として遅滞なく申請する義務があります。
Q4事務禁止処分中でも登録移転できる?
できません。19条の2但書により、68条2項または4項の禁止処分を受け期間が満了していない者は申請できません。県外へ移って処分を実質リセットする道を塞ぐ規定です。
Q5登録の移転と変更の登録の違いは?
移転は登録先の知事そのものを変える任意の手続、変更の登録(20条)は氏名・住所・勤務先など登録事項の内容を直す義務の手続です。義務と任意が世間では逆に理解されがちです。
Q6登録の移転は義務ですか?
義務ではありません。東京都知事登録のまま他県の事務所で何年働いても、それ自体は違反になりません。移す理由は法令遵守ではなく、更新手続をどの窓口で行うかという利便性の問題です。
Q7登録移転すると法定講習は必要?
移転申請と宅地建物取引士証の交付申請を同時に出せば、法定講習の受講は不要です(22条の2)。別々に出すと証のない空白期間が生まれるため、窓口で同時申請を選べるか確認してください。
Q8登録移転の手続中に重要事項説明はできる?
できません。移転があった時点で従前の取引士証は効力を失うため、新しい証の交付を受けるまで35条書面・37条書面への記名も含め、取引士としての事務を担当できない期間が生じます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1引っ越したら登録も移さないとダメですよね?
移す必要はない。19条の2の要件は住所ではなく、登録県以外の都道府県にある事務所で業務に従事することだからだ。住所が変わっただけなら20条の変更の登録(こちらは遅滞なく届け出る義務)で足りる。実務のポイント:移転が任意である以上、東京都知事登録のまま他県で何年も働く取引士は普通に存在する。移さないこと自体は違反ではない。動かす理由は法令遵守ではなく、更新手続をどの窓口でやりたいかという利便性の計算にすぎない。
Q2登録を移すと、宅建士証はどうなるんですか?
従前の宅地建物取引士証は効力を失い、移転先の知事から新たな交付を受けることになる(22条の2)。移転申請と同時に交付申請を出せば法定講習の受講は不要。ただし新しい証の有効期間は5年ではなく、従前の証の残存期間までしかない。実務のポイント:更新の直前に移すと、数か月後にまた法定講習と手数料が来る。異動時期を選べる立場なら、講習を受けた直後に移すのが最も得をする。この一点を先に教えてくれる会社は、まずない。
間違えやすい点 AI による整理
- 「引っ越したから登録を移さなければ」という問いの立て方そのものが誤っている。19条の2が見ているのは従事する事務所の所在地であり、住所ではない。しかも移転は任意、住所や勤務先の変更登録(20条)のほうが遅滞なくの義務。義務と任意が世間では逆に理解されている。
- 登録を移せば取引士証も自動で書き換わると思われているが、そうはならない。従前の証は効力を失い、移転先の知事に交付申請をして初めて新しい証が出る。申請を出し忘れたまま重要事項説明を行えば、証の提示義務違反という別の問題に踏み込む。
- 登録移転が任意であることは知られている。知られていないのは、その代償の重さのほうだ。移転後に交付される取引士証の有効期間は5年ではなく、従前の証の残存期間まで(22条の2)。法定講習を受けた直後に移せばほぼ5年が引き継がれ、更新直前に移せば数か月後にまた講習と手数料が来る。同じ手続が、時期次第で価値が何倍も違う。
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| トリガーとなる事実 | 19条の2:従事する事務所が登録県の外にある(またはその予定) | 20条:氏名・住所・勤務先など登録事項が変わった 22条の2:取引士証の有効期間の満了・登録の移転 |
| 義務か任意か | 任意(「することができる」)。移さなくても違反にならない | 義務(遅滞なく変更の登録を申請する) 証を使い続けるなら実質必須(交付申請をしないと事務ができない) |
| 取引士証への影響 | 従前の証は効力を失い、新証の有効期間は従前の残存期間まで | 氏名・住所の変更は証の書換え交付の対象、有効期間は変わらない 更新なら5年、移転に伴う交付なら残存期間まで |
| できない場合 | 68条2項・4項の事務禁止処分の期間が満了していないとき(但書) | 特段の除外事由はなく、事実が生じれば常に義務 法定講習未了(移転と同時申請なら講習不要) |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は不動産経紀人の証書を中央(内政部)が、経紀業の営業登録を直轄市・県市が扱う二層構造。人の資格登録が都道府県単位で完結し県境越えに移転手続を要する日本と異なり、県境をまたぐ「登録の移転」に相当する独立規定は置かれていない。
韓国は登録官庁が市・郡・区単位であり、事務所を他の登録官庁の管轄へ移すときは移転届出を行う。日本の経由申請と同様に、従前の登録官庁から書類が引き継がれる仕組みが採られている。
ドイツは不動産仲介を営業許可制で規律し、許可は営業所所在地の所轄官庁が付与する。人の資格登録簿を県単位で持つ日本と異なり、営業所単位の許可であるため「登録の移転」ではなく所轄官庁の変更として処理される。
米国はライセンスが州単位で、州をまたぐ場合は州間の reciprocity 協定や license portability の枠組み、またはその州での再取得が必要になる。任意の移転手続として設計されている日本より、越境のハードルが高い。
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 来月から埼玉の支店に配属される。今の登録は千葉県知事。移転を申請したら、手元の取引士証はどうなる? 移転があった時点で従前の証は効力を失う。新しい証の交付を受けるまでの間、あなたは重要事項説明もできず、35条書面・37条書面に記名する立場にも立てない。異動初日から契約現場に入る予定なら、逆算して申請しないと実務が止まる。
- 事務禁止処分を受けた。期間中に他県の会社へ移り、登録ごと動かしてしまえば実質リセットできると考えた。その道は但書が閉じている。
- 同僚が「引っ越したから登録移転しないと」と慌てて年休を取ろうとしている。移転の要件は従事する事務所の所在地であって、住所ではない。住所が変わっただけなら20条の変更の登録で足りる。あなたはその場で三分で説明し、同僚の年休を一日守れる。
取るべき行動
被害を受けた側:1. 要件確認:住所ではなく、登録県以外の都道府県にある事務所で従事する(またはその予定)であること2. 取引士証の有効期限を確認し、直近の法定講習との距離で申請時期を決める3. 現在の登録知事の窓口へ、経由申請として移転申請書と勤務先を証する書類を提出4. 同時に移転先知事あての取引士証交付申請も出す(同時申請なら法定講習は不要、22条の2) 5. 従前の証は効力を失うため、交付までの間は重要事項説明や書面への記名を担当しない体制を上司と共有する
訴えられた側:事務禁止処分(68条2項・4項)を受けている間は、但書により移転申請そのものができない。禁止期間の満了日を正確に押さえ、それ以前は受理されない前提で異動計画を組み直す。会社側の立場なら、社員の移転手続中に取引士証が失効する期間を織り込み、専任の宅地建物取引士の人数要件(31条の3)を割らないよう他の有資格者で穴を埋めておく。監督処分の端緒は、多くがこの人数要件の一時的な不足である。
時効(請求できる期限):登録の移転自体に申請期限はない。任意の手続であり、いつまでに申請せよという規定はない。ただし勤務先の変更は登録事項の変更として遅滞なく変更の登録を申請する義務がある(20条)。また事務禁止処分を受けている者は、その禁止期間が満了するまで移転申請ができない(本条但書)。取引士証の有効期間は5年(22条の2)で、移転に伴い交付される新証の有効期間は従前の証の残存期間まで(最新の改正状況をご確認ください)。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.平成26年(2014年) 改正:宅地建物取引主任者から宅地建物取引士へ名称が変更され(施行は平成27年4月1日)、本条を含む登録関係規定の文言も取引士に統一された。制度の骨格である「登録県外の事務所で従事するときに経由申請できる任意の手続」という構造自体は維持されている。
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