宅地建物取引業法 第50条の7(売買契約等に係る件数等の公表)
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指定流通機構は、当該指定流通機構に登録された宅地又は建物について、国土交通省令で定めるところにより、毎月の売買又は交換の契約に係る件数その他国土交通省令で定める事項を公表しなければならない。
この条文の基本情報
売買契約等に係る件数等の公表とは何ですか?
定義売買契約等に係る件数等の公表とは、宅地建物取引業法第50条の7に定められた規定で、「指定流通機構は、当該指定流通機構に登録された宅地又は建物について、国土交通省令で定めるところにより、毎月の売買又は交換の契約に係る件数その他国土交通省令で定める…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 宅地建物取引業法第50条の7(売買契約等に係る件数等の公表)は、日本の宅地建物取引業法に含まれる条文です。
- 宅地建物取引業法第50条の7の条文原文は「指定流通機構は、当該指定流通機構に登録された宅地又は建物について、国土交通省令で定めるところにより、毎月の売買又は交換の契約に係る件数その他国土交通省令で定める…」で始まります。
- 宅地建物取引業法第50条の7は第二節 指定流通機構に置かれています。
- 宅地建物取引業法の公布日は昭和27年6月10日です。
- 宅地建物取引業法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 宅地建物取引業法第50条の7の前の条は宅地建物取引業法第50条の6です。
- 宅地建物取引業法第50条の7の次の条は宅地建物取引業法第50条の8です。
- 宅地建物取引業法第50条の7には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
宅地建物取引業法(昭和二十七年法律第百七十六号)第50条の7 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/327AC1000000176 - 本サイト収録
宅地建物取引業法(昭和二十七年法律第百七十六号)第50条の7(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/327AC1000000176/50_7
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点宅地建物取引業法50条の7は、指定流通機構に対し、登録された宅地・建物の毎月の売買・交換の契約に係る件数などを国土交通省令の定めに従い公表する義務を課している。
Q · レインズの成約件数って、業者じゃない一般の人も見られるんですか?
見られます。月次の集計公表は誰でも閲覧できます
宅地建物取引業法50条の7は、指定流通機構(レインズ)に対し、登録された宅地・建物について毎月の売買・交換の契約に係る件数その他国土交通省令で定める事項を公表する義務を課しています。公表されるのは成約に係る集計データであり、各機構のサイトで誰でも閲覧できます。物件ごとの詳細データベースは宅地建物取引業者専用ですが、専任媒介・専属専任媒介であれば、登録を証する書面に記載された ID で売主本人が自分の物件の登録内容とステータスを確認できます。
解説
毎月、あなたの街で何件の家が実際に売れたのか。その数字は誰かの善意ではなく、法律の命令で公表されている。宅地建物取引業法50条の7は、指定流通機構(通称レインズ、国土交通大臣が指定した不動産情報の共同データベースを運営する法人)に対し、登録された宅地・建物について毎月の売買・交換の契約件数などを、国土交通省令の定めに従って公表する義務を課す。ここで効くのは「契約に係る件数」、つまり成約という一語だ。ポータルサイトに並ぶのは売主の希望価格であり、売れなかった値段も混ざっている。本条が外に出させるのは、実際に契約が成立した件数と価格である。同じエリアで募集価格の平均と成約価格の平均が一割離れているとき、あなたが提示された査定額はどちらを基準にした数字なのか。この問いを立てられるかどうかで、数百万円が動く。
法的な位置づけ
宅地建物取引業法50条の7は、指定流通機構の公表義務を定める規定である。指定流通機構は、当該機構に登録された宅地又は建物につき、国土交通省令の定めるところにより、毎月の売買又は交換の契約に係る件数その他省令で定める事項を公表しなければならない。公表対象は個別取引の詳細ではなく、成約に係る集計情報に限られる。
よくある質問 AI による整理
Q1指定流通機構とは何ですか?
国土交通大臣が指定した不動産情報の共同データベース運営法人で、通称レインズです。宅地建物取引業法50条の2に基づき指定され、同50条の7で毎月の成約件数などの公表義務を負います。
Q2レインズの成約情報はどこで見られますか?
各指定流通機構が運営するサイトで、月次の成約件数・成約価格・在庫などの集計が公表されています。物件ごとの詳細は宅地建物取引業者専用ですが、集計は誰でも閲覧できます。
Q3成約価格と売出価格の違いは何ですか?
売出価格は売主の希望価格で、売れなかった価格も含まれます。成約価格は実際に契約が成立した価格です。50条の7の公表対象は成約に係る件数などであり、実体を示す数字です。
Q4レインズへの登録はいつまでにしないといけない?
専任媒介は契約日から7日以内、専属専任媒介は5日以内(いずれも業者の休業日を除く)です。根拠は宅地建物取引業法34条の2で、50条の7の公表義務とは別の規定です。
Q5囲い込みは違法ですか?
正当な理由なく他業者からの物件確認を拒む行為は、宅地建物取引業法65条の指示処分・業務停止処分の対象になり得ます。2025年1月1日施行の運用で明確化されました(最新の改正状況をご確認ください)。
Q6自分の物件がレインズに載っているか確認する方法は?
専任媒介・専属専任媒介であれば、登録を証する書面に記載された ID で確認画面にログインし、登録年月日と公開ステータスを自分で確認できます。書面の交付は業者の義務です。
Q7レインズのステータスが「紹介停止中」だとどうなる?
他の宅地建物取引業者は買主を紹介できなくなります。売主に心当たりのない紹介停止表示が続く場合、囲い込みの典型的な形として免許権者への相談対象になります。
Q8公表される成約件数は何の役に立ちますか?
値下げ提案の根拠が市況によるものか担当者の都合かを検証できます。成約件数だけが減っていれば市況の冷え込み、在庫も同時に減っていれば売り手の様子見と読み分けられます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1レインズって一般人は見られないって聞いたんですが、本当ですか?
物件ごとの詳細データベースは宅地建物取引業者専用です。ただし50条の7が命じる月次の集計(成約件数・成約価格・在庫)は各機構のサイトで誰でも読めます。さらに専任・専属専任媒介なら、登録を証する書面に記載されたIDで、売主本人が自分の物件の登録内容とステータスを確認できます。実務のポイント:この書面を渡すだけ渡して使い方を説明しない担当者は珍しくない。受け取ったその場でログイン画面を見せてもらうと、その後の対応が変わる
Q2うちの物件、レインズに載せましたって言われたけど、本当に載ってるか確かめられますか?
確かめられます。登録を証する書面のIDで確認画面に入り、登録年月日と公開ステータスを見ます。「書面による購入申込みあり」「売主都合で一時紹介停止中」の表示が出ていると、他社は買主を紹介できません。心当たりのない停止表示は囲い込みの典型的な形です。実務のポイント:ステータスの根拠を書面でくださいと一言頼むだけで、翌日に公開中へ戻ることがある
Q3成約件数の公表って、そんなに役に立ちますか。売出価格を見れば十分では?
売出価格は売主の希望であり、結局売れなかった値段も含まれます。50条の7の公表対象は成約、つまり実際に契約が成立した件数と価格です。両者の乖離が、いま値下げが必要か待てるかを分けます。実務のポイント:査定書に「周辺相場」とあっても、その出所が売出事例か成約事例かは書かれていないことが多い。どちらですかと聞くだけで、その査定額の信頼度が測れる
Q4囲い込みされていた場合、業者に損害賠償を請求できますか?
理論上は可能です。媒介契約は準委任として善管注意義務(プロとして当然払うべき注意、民法656条・644条)を伴い、その違反または不法行為(民法709条)として、より高く売れたはずの差額を請求します。難点は差額の立証で、公表統計と同種物件の成約事例が根拠になります。実務のポイント:賠償請求より先に免許権者へ申告するほうが業者に効く。監督処分は看板に直結するため、交渉の空気が変わる
間違えやすい点 AI による整理
- 「レインズって一般人は見られないんでしょ」という問いの立て方自体がずれている。物件ごとの詳細データベースは確かに宅地建物取引業者専用だが、本条が命じる月次の集計公表は誰でも読める。さらに専任媒介・専属専任媒介なら、登録を証する書面に記載されたIDで、売主本人が自分の物件の登録内容とステータスを確認できる。見られるか否かではなく、どの層をどの資格で見るかという構造の話である
- 成約件数が公表されていることを知っている人でも、その数字が「在庫」とセットでなければ意味を持たないところまでは意識していない。成約件数だけが減っていれば市況の冷え込み、在庫も同時に減っていれば売り手の様子見。同じ件数減が正反対のサインになる。片方だけ見て値付けすると、判断が逆に振れる
- あなたから見れば、担当者が熱心かどうかは連絡の頻度で測る話だ。法律から見れば、測る対象はレインズへの登録の有無、登録年月日、公開ステータス、他業者からの問い合わせに応じた記録である。この落差こそが、囲い込みを「まめに連絡をくれる良い担当者」に見せかける
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 義務の名宛人 | 50条の7:指定流通機構(レインズ運営法人) | 34条の2:媒介契約を締結した宅地建物取引業者 50条の2:国土交通大臣(機構を指定する側) |
| 義務の内容 | 毎月の売買・交換の契約に係る件数その他省令事項の公表 | 指定流通機構への物件登録と成約時の遅滞なき通知 一定の要件を満たす法人を指定流通機構として指定 |
| 情報の受け手 | 一般公衆(集計データとして誰でも閲覧可) | 指定流通機構および売主(登録を証する書面の交付) 制度の枠組みであり個別の受け手はない |
| 違反時の帰結 | 機構に対する国土交通大臣の監督(50条の2以下の枠組み) | 65条の指示処分・業務停止処分の対象 指定の取消し等(機構側の要件不充足) |
他国ではどう定めているか 6 か国
台湾は2012年から実価登録制度を導入し、内政部が成約価格を個別案件単位で公開する。日本の50条の7が「集計の公表」にとどまるのに対し、台湾は個別取引の価格まで公開する点で透明度が高い
韓国は取引当事者・仲介業者に実取引価格の申告義務を課し、国土交通部が実거래가 공개시스템で個別取引価格を公開する。申告義務主体が業者側である点は日本と共通するが、公開単位が個別取引である点が異なる
成約価格の申報義務と価格公示制度を定めるが、公示の粒度と実効性は地方政府ごとの運用差が大きい
ドイツは公証人が全売買契約の写しを鑑定委員会(Gutachterausschuss)に送付し、委員会が売買価格集を管理して基準地価を公表する。民間団体ではなく行政委員会が主体である点が日本と根本的に異なる
フランスは税務当局が保有する不動産取引データをオープンデータとして個別取引単位で公開する。行政が保有情報を直接開放する方式で、業界団体を介する日本方式とは経路が異なる
米国は連邦制定法ではなく、業界団体規則と州法で MLS の共有義務を規律する。Clear Cooperation Policy は日本でいう囲い込み規制に相当する機能を果たすが、法律ではなく私的規則である
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- もし、専任媒介で預けた家が三か月まったく内覧されなかったとしたら? レインズに登録済みと言われても、ステータスが「売主都合で一時紹介停止中」のままなら他社は買主を連れて来られない。登録を証する書面のIDで、その画面はあなた自身が見られる
- あなたは地場の宅地建物取引業者で、売主から預かった物件を他社に回さず自社で買主を探している。両手なら手数料は倍になる。だが正当な理由なく他業者の問い合わせを拒む囲い込みは監督処分の対象として明確化された(2025年1月1日施行、最新の改正状況をご確認ください)。毎月公表される成約統計と、レインズ上の登録日・ステータス履歴が、あとから照合される
- 媒介契約の更新期限まであと10日。担当者から査定額より二割下げろと迫られているが、根拠は口頭説明だけ。今月公表された自分の区の成約件数と在庫の推移を確認すれば、値下げが市況によるものか、担当者が早く決めたいだけなのかが分かれる
- 兄と実家の相続で揉めている。兄は「こんな家、二千万がいいところだ」と言う。同じ沿線・同じ築年帯の成約件数と平均価格が毎月公表されている以上、遺産分割調停での時価主張は感覚ではなく第三者データで組み立てられる
- 内覧した中古マンションで「この価格でもすぐ決まりますよ」と言われた。だが公表統計上、そのエリアは在庫が増え成約件数が減っている。急ぐ理由があるのは、あなたではなく売主側だ
取るべき行動
被害を受けた側:1. 媒介契約の種類を確認し、専任・専属専任なら登録を証する書面(宅地建物取引業法34条の2)の交付を求め、IDで自分の物件のステータスを毎週見る2. 指定流通機構が公表する月次統計で、自分のエリアの成約件数・成約価格・在庫を確認する3. 値下げ提案を受けたら、その根拠が募集価格ベースか成約ベースかを書面で質問する4. 心当たりのない紹介停止表示が続くなら、免許権者(都道府県知事または国土交通大臣)の宅地建物取引業担当窓口へ相談する
訴えられた側:1. 登録期限(専任は7日以内、専属専任は5日以内、いずれも休業日を除く)と成約時の遅滞なき通知を守り、その日付を媒介契約ファイルに残す2. 他社からの物件確認に応じた記録(日時・相手方・回答内容)を残す。囲い込みを否定できる証拠は、断っていない記録しかない3. ステータスを紹介停止にする場合は売主の書面による意思表示を必ず取る4. 行政指導や聴聞の段階で弁明の機会は与えられる(行政手続法13条)。処分が出る前が勝負
時効(請求できる期限):本条自体に期限の定めはない。関連する実務期限は、専任媒介は契約日から7日以内、専属専任媒介は5日以内(いずれも業者の休業日を除く)のレインズ登録義務と、成約時の遅滞なき通知(宅地建物取引業法34条の2)。媒介契約の有効期間は3か月以内。業者への損害賠償は、不法行為なら損害と加害者を知った時から3年(民法724条)、債務不履行なら権利を行使できると知った時から5年(民法166条1項)
学説
通説(不動産流通行政の趣旨論):指定流通機構制度は、宅地建物取引における情報の非対称を緩和し、媒介業者の情報優位に基づく価格形成の歪みを是正することを目的とする。50条の7の公表義務は、業者間共有にとどまる個別物件情報とは別に、市場全体に対する基準指標を提供する制度的装置と解される。
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