要点宅地建物取引業法 56 条は、指定保証機関が手付金等保証事業以外の事業を営むことを禁じる。買主の利益保護に支障がないとして国土交通大臣の承認を受けた場合のみ例外となる。
Q · 手付金を保証してくれる会社って、ほかの商売もやっていいの?
原則禁止。国土交通大臣の承認がある場合だけ例外
宅地建物取引業法 56 条 1 項により、指定保証機関は手付金等保証事業以外の事業を営むことができません。他事業の損失が保証債務の履行原資に及べば、買主の手付金保全が崩れるからです。ただし書により、買主の利益の保護のため支障を生ずることがないと認められるものについて国土交通大臣の承認を受けたときは例外が認められます。また 2 項により、指定保管機関の指定(41 条の 2 第 1 項第 1 号)を受けたときは、この承認を受けたものとみなされます。
新築マンションの申込みで手付金を数百万円振り込むとき、その金を守っているのは売主の良心ではない。第三者による保全措置である。担い手の一つが指定保証機関、国土交通大臣に指定され、宅地建物取引業者の手付金等返還債務を連帯して保証する専門機関だ(41 条 1 項 1 号)。56 条は、その機関に「手付金等保証事業以外の事業を営んではならない」と命じる。理由は単純で、他の商売で穴を開けた機関に、あなたの手付金の保証を任せるわけにはいかないからだ。例外は国土交通大臣の承認を受けた場合だけ。しかも承認の物差しは「買主の利益の保護のため支障を生ずることがない」という一点に絞られている。名宛人は保証機関だが、守られている財布はあなたのものである。
宅地建物取引業法 56 条は、指定保証機関の兼業制限を定める規定である。手付金等保証事業以外の事業を営むことを原則として禁じ、買主の利益の保護のため支障を生ずることがないと認められるものについて国土交通大臣の承認を受けた場合にのみ例外を認める。指定保管機関の指定を受けた場合は、その承認を受けたものとみなされる。
AI 輔助整理,以條文原文為準
宅地建物取引業者の手付金等返還債務を保証する、国土交通大臣の指定を受けた機関です(宅建業法 41 条 1 項 1 号)。手付金等の保全措置の担い手の一つです。
銀行等、保険会社、指定保証機関(41 条 1 項 1 号)、完成物件では指定保管機関(41 条の 2 第 1 項第 1 号)の四系統です。契約書と重要事項説明書で担い手名を確認できます。
原則できません。宅建業法 56 条 1 項が兼業を禁じています。買主の利益保護に支障がないと認められるものについて国土交通大臣の承認を受けた場合のみ例外です。
指定保証機関が指定保管機関の指定(41 条の 2 第 1 項第 1 号)を受けたときは、1 項ただし書の兼業承認を受けたものとみなす規定です。重複した承認申請が不要になります。
保全措置の担い手を特定し、保証機関へ書面で保証債務の履行を請求します。応答がなければ免許行政庁(国土交通大臣または都道府県知事)へ申し出ます。
宅建業法 41 条・41 条の 2 のただし書により、一定額以下の手付金等では保全措置が不要とされています。自分の支払額が対象に入るか、契約前に確認してください。
当然には無効になりません。56 条は業務範囲の監督規制であり、売買契約や保証委託契約の私法上の効力とは別の次元で処理されます。
他人の資金を預かる主体に本業以外をさせないという設計思想が共通です。銀行法 12 条、保険業法 100 条と同型のリスク遮断規制です。
あります。担い手は銀行等、保険会社、指定保証機関(41 条 1 項 1 号)、指定保管機関(41 条の 2 第 1 項第 1 号)に分かれ、後ろ盾の性質がそれぞれ違います。56 条が指定保証機関に兼業を禁じているのは、その後ろ盾を薄めさせないためです。業界裏話ヒント:重要事項説明書の保全措置欄は「講じる」の一文で済まされ、担い手名は口頭でしか出ないことがある。その場で名称を確認し書面に残せば、後の請求先が一発で決まる
当然に無効になるわけではありません。56 条は保証機関に対する業務範囲の規制で、違反はまず監督上の問題として処理されます。買主の売買契約や保証委託契約の私法上の効力とは別の次元にあります。業界裏話ヒント:規制違反と契約の効力は別レイヤーで動く。「違法だから無効」という主張は通りにくく、買主が実際に握れるのは保証債務の履行請求と監督官庁への申出という二本の線である
指定保証機関が指定保管機関の指定(41 条の 2 第 1 項第 1 号)も受けた場合、手付金等の寄託を受ける業務は本業外に当たりますが、改めて 1 項ただし書の承認を取る手続が不要になります。買主保護という目的が同じだからです。業界裏話ヒント:この種のみなし承認は、二つの制度が同じ立法目的で設計されているときに置かれる。条文に「みなす」が出たら、背後で制度同士が接続されているサインだと読める
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 規律の対象 | 56 条:指定保証機関の業務範囲(兼業制限) | — |
| 適用場面 | 保証機関が本業以外の事業を営もうとするとき | — |
| 買主から見た意味 | 保全の担い手の資力が他事業の損失から遮断される | — |
| 例外・緩和 | 国土交通大臣の承認、および 2 項のみなし承認 | — |
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