要点宅地建物取引業法 57 条は、指定保証機関に未経過保証契約の責任準備金計上を義務づける。1 号と 2 号のうち多い金額を計上し、当年度は損金、翌年度は益金に算入する。
Q · 手付金を保証してくれる会社って、ちゃんとお金を積んでいるんですか?
はい。宅建業法 57 条が責任準備金の計上を義務づけています
宅地建物取引業法 57 条により、指定保証機関は事業年度末に未経過の保証契約があるとき、1 号(未経過期間対応の保証料総額)と 2 号(当期受取保証料から支払保証金・支払備金・事業費を控除した残額)のうち多い方を責任準備金として計上しなければなりません。2 項でその金額は当該事業年度の損金に算入され、3 項で翌事業年度の益金に戻されます。つまり恒久的な減税ではなく課税の繰延べであり、国は税収を一年待つ代わりに保証の支払原資を社内に留めさせています。
新築マンションの契約で、引渡し前に手付金 500 万円を売主業者に預けたとする。その業者が翌月に倒産したら、その 500 万円はどこから戻ってくるのか。答えの一つが指定保証機関であり、本条はその保証機関の財布の中身を規律している。受け取った保証料のうち、保証期間がまだ経過していない部分は、現金が手元にあっても利益として使ってはならない。責任準備金として計上させ、しかも二つの計算式のうち多い方を採らせる。さらに 2 項と 3 項で、積んだ金額はその事業年度の損金に算入し、翌事業年度に益金へ戻す。国は税収を一年待ってでも、積立を先にさせているということだ。重要事項説明で聞き流した「保全措置」という言葉の背後には、この会計規律が立っている。
宅地建物取引業法 57 条は、指定保証機関の責任準備金計上義務を定める規定である。事業年度末に未経過の保証契約がある場合、未経過期間に対応する保証料の総額と、当期受取保証料から支払保証金・支払備金・事業費を控除した残額のうち多い金額を責任準備金として計上させ、その額を当該年度の損金、翌年度の益金に算入する洗替方式を採る。
保証期間がまだ経過していない契約について、将来の支払に備えて計上する会計上の負債です。宅建業法 57 条 1 項が指定保証機関に計上を義務づけています。
宅地建物取引業者が受領する手付金等について保証を引き受ける、国土交通大臣の指定を受けた法人です。保全措置の受け皿の一つとなります。
事業年度末が基準時です。決算日時点で未経過の保証契約があるかを判定し、事業年度ごとに計上します(宅建業法 57 条 1 項)。
1 号は未経過期間に対応する保証料の総額、2 号は当期受取保証料から支払保証金・支払備金・当期事業費を控除した残額。両方を試算し多い方を採ります。
なります。宅建業法 57 条 2 項が法人税法上の損金算入を認めています。ただし 3 項で翌事業年度に益金へ戻す洗替方式です。
支払備金は既に発生した支払事由に対する見積計上、責任準備金は未経過期間のリスクに対する計上です。2 号では支払備金が控除項目になります。
宅建業法 57 条 1 項は「計上しなければならない」と定める義務規定であり、不足計上は業法上の監督対象となります。税務上の否認とは別ルートです。
保証委託契約方式なら、保証書に記載された指定保証機関に直接請求します。同時に売主の破産手続における債権届出も検討してください。
指定保証機関は国土交通大臣の指定を受け、本条で未経過保証料相当額を毎期責任準備金として積む義務を負う。ただし積立は会計上の負債計上であり、あなたの手付金が個別に隔離されているわけではない。業界裏話ヒント:保全措置には保証や保険のほか、完成物件なら指定保管機関による寄託(第 41 条の 2)がある。寄託は資金そのものが第三者へ移るため、倒産隔離の強さが違う。どの方式かを説明の場で必ず聞く
引当金は将来の費用や損失の見積計上で、税務上認められる範囲が限られる。本条の責任準備金は法律が計上を命じ、2 項で損金算入まで担保している点が違う。ただし 3 項で翌事業年度に益金へ戻す洗替方式であり、恒久的な減税ではなく繰延べにすぎない。業界裏話ヒント:洗替である以上、実質的な節税額は毎期の積立増加分だけである。保証残高が横ばいの機関では税負担はほぼ動かない
1 号は未経過期間に対応する保証料の総額、2 号は当期に受け取った保証料から支払保証金・支払備金・当期事業費を控除した残額である。事故が少なく事業費も軽い年は 2 号が膨らみ、保証金の支払が多い年は 1 号が上回る。多い方を採るのは、どちらの計算でも安全側へ倒すためである。業界裏話ヒント:期末直前に事業費の計上時期を動かすと 2 号の金額が変わる。税務調査で最初に見られるのはそこである
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 制度の性質 | 宅建業法 57 条:指定保証機関の責任準備金計上義務(財務規律) | — |
| 名宛人 | 指定保証機関 | — |
| 買主から見た効果 | 保証の支払原資が確保され、間接的に回収可能性が高まる | — |
| 税務上の扱い | 計上額は損金算入(2 項)、翌期に益金算入(3 項)の洗替 | — |
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