宅地建物取引業法 第59条(保証基金)
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- 指定保証機関は、定款の定めるところにより、保証基金を設けなければならない。
- 2.指定保証機関は、責任準備金をもつて保証債務を支払うことができない場合においては、当該保証債務の弁済に充てる場合に限り、保証基金を使用することができる。
この条文の基本情報
保証基金とは何ですか?
定義保証基金とは、宅地建物取引業法第59条に定められた規定で、「指定保証機関は、定款の定めるところにより、保証基金を設けなければならない。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 宅地建物取引業法第59条(保証基金)は、日本の宅地建物取引業法に含まれる条文です。
- 宅地建物取引業法第59条の条文原文は「指定保証機関は、定款の定めるところにより、保証基金を設けなければならない。」で始まります。
- 宅地建物取引業法第59条は第三節 指定保証機関に置かれています。
- 宅地建物取引業法の公布日は昭和27年6月10日です。
- 宅地建物取引業法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 宅地建物取引業法第59条の前の条は宅地建物取引業法第58条です。
- 宅地建物取引業法第59条の次の条は宅地建物取引業法第60条です。
- 宅地建物取引業法第59条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
宅地建物取引業法(昭和二十七年法律第百七十六号)第59条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/327AC1000000176 - 本サイト収録
宅地建物取引業法(昭和二十七年法律第百七十六号)第59条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/327AC1000000176/59
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点宅地建物取引業法59条は、指定保証機関に保証基金の設置を義務づける。責任準備金で保証債務を払えない場合に、その弁済に充てるときだけ使用できる。
Q · 手付金の保全措置に出てくる「保証基金」って、いったい何のためのお金?
責任準備金で払えないときだけ開く、弁済専用の第二原資
宅地建物取引業法59条は、指定保証機関に定款に基づく保証基金の設置を義務づけます(1項)。保証機関はまず責任準備金から保証債務を支払い、それで足りない場合に限り、しかも当該保証債務の弁済に充てる場合に限って保証基金を使用できます(2項)。運転資金や他事業への流用はできません。売主業者が倒産して手付金の返還が問題になったとき、あなたの回収を最後に支える二段目の原資が、この保証基金です。
解説
新築マンションの契約書には「手付金等の保全措置」という欄がある。そこに指定保証機関との保証委託契約と書かれていたら、あなたが払った数百万円の背後で、二段構えの財布が動いている。一段目は責任準備金、通常の保証債務はここから支払われる。それでも足りない非常時にだけ開くのが、本条が設置を義務づける保証基金だ。しかも2項は使い道を一本に縛る。保証債務の弁済に充てる場合に限り、と。運転資金にも、役員報酬にも、他事業の穴埋めにも回せない。つまりこの基金は、保証機関の帳簿に載っていながら、実質的にはあなたへの弁済のために凍結された資産である。売主の宅地建物取引業者が倒産した日、あなたの手付金が戻るかどうかは、この二段目が生きているかにかかっている。
法的な位置づけ
保証基金とは、宅地建物取引業法59条に基づき指定保証機関が定款の定めるところにより設置する基金であり、責任準備金をもって保証債務を支払うことができない場合において、当該保証債務の弁済に充てる場合に限り使用が認められる資産をいう。手付金等の保全措置における最終弁済原資として機能する。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.契約書の「手付金等の保全措置」欄で方式を特定する 重要事項説明書と売買契約書の保全措置欄を開き、保証委託契約(銀行等・指定保証機関)/保証保険契約(保険事業者)/指定保管機関への寄託のどれかを確認する。方式が違えば請求先も原資も違うため、ここが起点になる
- 2.相手方の名称と証書の交付を求める 指定保証機関の保証であれば、その機関の正式名称と保証委託契約に基づく証書の交付を売主に求める。名称欄が空白のまま契約するケースは実務で珍しくなく、倒産後に請求先を探す手間の原因になる
- 3.措置未了なら支払を留保する 基準額(未完成は代金の5% または1000万円超、完成は10% または1000万円超)を超える手付金等について保全措置が未了であれば、宅地建物取引業法41条により支払を拒む。払う前にしか使えない札である
- 4.返還事由が生じたら保証機関へ書面請求する 解除や引渡し不能により売主の返還債務が現実化したら、売主ではなく保証機関へ書面で保証債務の履行を請求する。契約書・領収書・振込記録を添付し、約款上の請求期限から逆算して日数を管理する
- 5.応答がなければ免許行政庁へ申し出る 保証機関や売主から応答がない場合、国土交通大臣または都道府県知事(免許行政庁)へ申し出る。監督処分の端緒となり、同種被害の拡大防止にもつながる
よくある質問 AI による整理
Q1保証基金とは何ですか?
指定保証機関が定款に基づき設ける基金です。宅地建物取引業法59条が根拠で、責任準備金では保証債務を払えないときの最終弁済原資として機能します。
Q2指定保証機関とは何ですか?
手付金等の保全措置のうち保証委託契約を引き受ける機関として、国土交通大臣の指定を受けた法人です。銀行等と並ぶ保証の担い手にあたります。
Q3責任準備金と保証基金の違いは?
責任準備金は通常の保証債務を支払う一段目の原資、保証基金は責任準備金で足りない場合にだけ開く二段目の原資です。使途制限の強さが違います。
Q4保証基金は他の用途に使えますか?
使えません。59条2項が「当該保証債務の弁済に充てる場合に限り」と限定しており、運転資金や役員報酬、他事業の補填には流用できません。
Q5手付金等の保全措置はいくらから必要ですか?
未完成物件は代金の5% または1000万円を超えるとき、完成物件は10% または1000万円を超えるときに、宅地建物取引業法41条・41条の2の措置が必要です。
Q6売主が倒産したら手付金はどこに請求する?
保証委託契約方式なら請求先は保証機関です。売主の破産債権の配当を待つ必要はなく、契約書・領収書・振込記録を添えて書面で請求します。
Q7保証委託契約と保証保険契約は何が違う?
保証委託契約は銀行等・指定保証機関が連帯保証する方式、保証保険契約は保険事業者が保険で塡補する方式です。請求先も原資も異なります。
Q8保全措置がされていない場合はどうすればいい?
宅地建物取引業法41条により、買主は手付金等の支払を拒むことができます。支払前に措置の完了を求めるのが最も強い交渉手段です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1手付金が戻ってこないとき、保証機関に直接請求できるんですか?
できる。宅地建物取引業法41条1項の保証委託契約は、売主の返還債務を銀行等や指定保証機関が連帯して保証する形なので、請求先は売主ではなく保証機関である。その原資は責任準備金、足りない場合に本条2項の保証基金が充てられる。実務のポイント:契約書の保全措置欄に相手方の名称が入っていない例は実務で珍しくない。契約時に名称と証書の交付を求めておくと、倒産後に請求先を探す手間が消える
Q2保全措置って、いくらから必要になるんですか?
未完成物件は代金の5% または1000万円を超えるとき、完成物件は10% または1000万円を超えるときに、宅地建物取引業法41条・41条の2の保全措置が必要になる。実務のポイント:基準額をわずかに下回る手付金額に設定して措置を省く運用は違法ではないが、その分あなたは無保護のまま残される。手付金の交渉は額の大小だけでなく、保全のラインを越えるかどうかで意味が変わる
Q3保証機関の経営が苦しくなったら、その基金は取り崩されませんか?
本条2項が、保証債務の弁済に充てる場合に限ると使途を限定している。運転資金にも他事業の補填にも使えず、責任準備金で払えない場合の最後の原資として残る。実務のポイント:この使途制限は、国土交通大臣による指定と継続的な監督とセットで初めて機能する。相手方が指定を受けた機関なのか、売主の関連会社が出した私的な保証なのかで、安全度はまったくの別物になる
間違えやすい点 AI による整理
- 保全措置があること自体は知っていても、その原資が枯れうると法が想定している事実まで見ている人は少ない。保証機関はまず責任準備金で保証債務を払い、それで足りない場合にだけ保証基金に手を伸ばす。二段目を法律がわざわざ用意しているという構造そのものが、この制度の緊張度を示している
- 「手付金は誰が守ってくれるのか」という問いの立て方が、すでにずれている。守るのは制度一般ではなく、あなたの契約書が選んだ措置である。銀行の保証、保険事業者の保証保険、指定保管機関への寄託、指定保証機関の保証、どれを選んだかで請求先も原資も違う。問うべきは「誰が」ではなく「どの方式か」だ
- 保証基金は保証機関の自己資本の一部だから、経営判断で自由に取り崩せると考えるのは誤り。2項は保証債務の弁済に充てる場合に限ると使途を限定しており、資金繰りが苦しくても他へ流用できない。あなたから見れば他人の会社の内部留保だが、法から見ればあなたへの弁済のために封をされた資産である
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律の対象 | 宅建業法59条:指定保証機関の内部資産(保証基金) | 宅建業法41条:未完成物件における売主の保全措置義務 宅建業法25条:宅建業者が供託する営業保証金 |
| 誰を守るか | 保証債務の債権者となる買主(弁済原資の確保) | 手付金等を前払いした買主(措置未了なら支払拒否可) 宅建業に関する取引で債権を有する相手方一般 |
| 資金の性質 | 責任準備金で足りない場合に開く二段目の弁済原資 | 保証・保険・寄託のいずれかの措置そのもの 主たる事務所・支店ごとに法務局へ供託する金銭等 |
| 使途の縛り | 当該保証債務の弁済に充てる場合に限り使用可(2項) | 措置を講じるまで手付金等を受領できない 還付は取引により生じた債権への充当に限定 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は予売住宅の履約担保機制(不動産開発信託・価金信託・同業連帯保証・公会連帯保証など)を定型化契約で強制する方式をとる。日本のように保証機関の内部基金を業法で直接規律する構造とは異なる
韓国は住宅都市保証公社(HUG)による分譲保証を制度の中心に据え、公的機関が保証の担い手となる。日本の指定保証機関+基金という民間機関規律型とは担い手の設計が異なる
ドイツは Bauträger が受領する金銭について保証や工事進捗連動の分割受領を義務づける。保証機関側の基金規律ではなく、受領行為そのものを縛る構造
米国は第三者エスクローによる分別管理が中心で、州法とライセンス規制により信託資金の混同を禁じる。連邦統一法ではなく州ごとに枠組みが分かれる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- もし引渡し前に売主が民事再生を申し立てたら、あなたが払った手付金800万円はどうなる? 契約書の保全措置欄が指定保証機関の保証委託契約であれば、請求先は倒産した売主ではなく保証機関であり、破産債権者の配当の列に並ぶ必要はない。ただし約款上の請求手続に期限が置かれていることが多く、通知書を放置した数週間が回収の可否を分ける
- 自ら売主として青田売りをするあなたは、手付金等を受領する前に保全措置を講じる義務を負う。措置を怠れば、買主は宅地建物取引業法41条により支払を拒める。入金前提で組んだ資金繰りが、一行の手続漏れで止まる
- 友人が「手付金には保険がかかってるから平気だよ」と言ってきた。実は保証保険契約(保険事業者)と保証委託契約(銀行等・指定保証機関)は別物で、請求先も原資も違う。指定保証機関ルートなら、その原資の最終防衛線が本条の保証基金であり、責任準備金が尽きたときにだけ開く。どちらのルートかを契約書で確認するだけで、いざというときの動き方が変わる
- 完成済みの物件を買うあなたが、契約書に指定保管機関への寄託と書かれているのを見つけた。これは宅地建物取引業法41条の2の系統で、保証基金の話とは別線である。契約まであと3日なら、どちらの措置か、手付金額が基準(未完成は代金の5% または1000万円超、完成は10% または1000万円超)を越えるのかを、今夜のうちに確認しておく
取るべき行動
被害を受けた側:1. 契約書と重要事項説明書の「手付金等の保全措置」欄を確認し、方式(保証委託・保証保険・寄託)と相手方名を特定する2. 指定保証機関の保証であれば、売主ではなく保証機関へ書面で保証債務の履行を請求、契約書・領収書・振込記録を添付する3. 売主の破産手続が始まっても保証は別系統なので、配当を待たずに動く4. 応答がなければ免許行政庁(国土交通大臣または都道府県知事)へ申出、監督の端緒になる
訴えられた側:自ら売主となる宅地建物取引業者であれば、基準額を超える手付金等を受領する前に保全措置を完了させる。措置なしの受領は業法違反として監督処分の対象になり、買主からは支払を拒まれる。保証機関の側であれば、保証基金を保証債務の弁済以外に充当できないことを社内規程と会計処理で物理的に分離しておく。ここでの混同は、指定そのものの維持を危うくする
時効(請求できる期限):本条自体に期間の定めはない。保証機関に対する保証債務の履行請求権には一般消滅時効(民法166条、権利を行使できることを知った時から5年、または権利を行使できる時から10年)が適用され、起算点は売主の返還債務が現実化した時(解除や引渡し不能の確定時)と解される。実務上は保証委託契約や約款が定める請求手続の期限が先に効くため、通知を受けた時点で日数を数え始めること
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