宅地建物取引業法 第80条の2
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第十六条の八第一項の規定に違反した者は、一年以下の拘禁刑又は百万円以下の罰金に処する。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 宅地建物取引業法第80条の2は、日本の宅地建物取引業法に含まれる条文です。
- 宅地建物取引業法第80条の2の条文原文は「第十六条の八第一項の規定に違反した者は、一年以下の拘禁刑又は百万円以下の罰金に処する。」で始まります。
- 宅地建物取引業法第80条の2は第八章 罰則に置かれています。
- 宅地建物取引業法の公布日は昭和27年6月10日です。
- 宅地建物取引業法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 宅地建物取引業法第80条の2の前の条は宅地建物取引業法第80条です。
- 宅地建物取引業法第80条の2の次の条は宅地建物取引業法第80条の3です。
- 宅地建物取引業法第80条の2には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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- 正式書式
宅地建物取引業法(昭和二十七年法律第百七十六号)第80条の2 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/327AC1000000176 - 本サイト収録
宅地建物取引業法(昭和二十七年法律第百七十六号)第80条の2(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/327AC1000000176/80_2
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点宅地建物取引業法80条の2は、指定試験機関の役職員や試験委員が試験事務上の秘密を漏らした場合に、1年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金を科す。親告罪ではない。
Q · 宅建業法80条の2で罰せられるのは、誰ですか?
宅建業者ではなく、試験を運営する側の人です
宅地建物取引業法80条の2の名宛人は、指定試験機関の役員・職員・試験委員、およびこれらの職にあった者です。16条の8第1項の秘密保持義務に違反して試験事務上の秘密を漏らすと、1年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金に処せられます。退職者も対象であり、被害者の告訴を要しない非親告罪です。金銭の授受があれば16条の8第2項のみなし公務員規定により、刑法の収賄罪が別途成立し得ます。
解説
宅建試験の問題を作っているのは、国土交通大臣でも都道府県知事でもない。指定試験機関、つまり民間の財団法人の職員と、そこから選任された試験委員である。毎年20万人前後が挑むあの試験の中身を、彼らは本番の数か月前から手元に抱えている。宅地建物取引業法80条の2は、その手元から一言でも漏れた瞬間に刑事罰を用意する。1年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金。ここで比べてほしいのは、宅建業者があなたの資産状況や家族事情を漏らした場合(45条違反)の罰則が、83条で50万円以下の罰金どまりで、しかも告訴がなければ起訴できない親告罪だという事実だ。片や自由刑つきで誰でも告発でき、片や罰金のみで被害者が動かなければ何も起きない。同じ「秘密を守れ」でも、守っている対象が個人の秘密か制度の信用かで、法が構える重さは倍以上変わる。
法的な位置づけ
宅地建物取引業法80条の2は、指定試験機関の役員、職員、試験委員およびこれらの職にあった者が、試験事務に関して知り得た秘密を漏らした場合の罰則を定める規定である。義務の本体は16条の8第1項にあり、本条はその違反に対して1年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金を定める身分犯の処罰規定である。
よくある質問 AI による整理
Q1宅建業法80条の2とは何ですか?
指定試験機関の役員・職員・試験委員が試験事務上の秘密を漏らしたときの罰則規定です。義務の本体は16条の8第1項にあり、本条は1年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金を定めます。
Q2宅建の試験問題を漏らすと違法ですか?
試験を運営する側の人が漏らせば違法です。宅建業法80条の2により1年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金。未遂処罰規定はありませんが、伝えた時点で既遂になります。
Q3指定試験機関とは何ですか?
国土交通大臣の指定を受けて宅建試験の事務を代行する民間法人です。公務員ではありませんが、16条の8第2項により刑法上は公務員とみなされます。
Q4みなし公務員はどこまで責任を負いますか?
16条の8第2項により、指定試験機関の役職員は刑法その他の罰則の適用について公務員とみなされます。金銭を受け取れば収賄罪(刑法197条)が別途成立し得ます。
Q5宅建業法80条の2の時効はいつまでですか?
法定刑が1年以下の拘禁刑であるため、公訴時効は3年です(刑事訴訟法250条)。起算点は秘密を漏らした時点で、退職後の漏洩ならその日から進行します。
Q6会社(指定試験機関)も罰金を科されますか?
科されません。両罰規定である84条の列挙に80条の2は含まれていないため、処罰されるのは漏らした個人のみです。法人には行政上の監督処分が及ぶにとどまります。
Q7宅建業法80条の2は誰でも告発できますか?
できます。本罪は親告罪ではないため、被害者を名乗る人がいなくても刑事訴訟法239条1項により何人でも告発できます。45条違反(83条)とはこの点が決定的に異なります。
Q8登録講習機関の職員も同じ罰則の対象ですか?
秘密漏示の罰則は指定試験機関側を対象としますが、講習機関が業務停止命令に違反すれば80条の3により同じく1年以下の拘禁刑に問われる立場にあります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1もう辞めた職員でも、あとから捕まることってあるんですか?
あります。16条の8第1項は「これらの職にあつた者」と明記しており、退職後の漏洩も80条の2の対象です。時効は漏らした日から3年(刑事訴訟法250条)。実務のポイント:退職時に書かされる守秘義務誓約書は民事上の賠償の根拠にすぎず、刑事責任は誓約書の有無と無関係に条文だけで成立します。誓約書を書かされなかったから安全、という理屈は通りません
Q2問題を教えてもらった受験生の方は、どうなるんですか?
80条の2の主体は役職員・元役職員・試験委員に限られる身分犯なので、受験生が正犯になることはありません。ただし唆せば教唆犯(刑法61条)、金銭を渡せば16条の8第2項のみなし公務員規定により贈賄罪(刑法198条)が成立し得ます。実務のポイント:刑事より先に効くのは17条です。合格が取り消されたうえ、情状により3年以内の受験禁止が付き、業界内での再起がその期間まるごと止まります
Q3同じ秘密漏洩なのに、業者より試験機関の方が重いのはなぜですか?
45条が守るのは個々の顧客の秘密なので、告訴がなければ起訴できない親告罪です(83条2項)。80条の2が守るのは資格試験制度そのものの信用で、被害者を特定できないため非親告罪です。実務のポイント:同じ1年以下でも、80条(47条2号違反)は拘禁刑と罰金を併科できるのに、80条の2は「又は」で併科できません。立法者は、この類型では自由刑か財産刑のどちらか一方で足りると判断しています
間違えやすい点 AI による整理
- 「宅建業法の罰則なのだから、罰せられるのは宅建業者だろう」という問いの立て方自体がずれている。80条の2の名宛人は業者ではなく、試験を運営する側の役員・職員・試験委員、しかも辞めた後の人間まで含む。業法の罰則章には、業者を一切名宛人としない条文が混じっている
- 守秘義務違反は「バレたらクビになる程度」と受け止められがちだが、実際には解雇という民事の帰結と刑事責任が並走する。さらに金銭が絡めば、16条の8第2項のみなし公務員規定により刑法197条の収賄罪(5年以下の拘禁刑)が重なる。本当に重いのは業法の1年ではなく、その先に接続している刑法である
- 組織ぐるみの不祥事なら法人も罰金を取られると思われがちだが、両罰規定である84条が挙げるのは79条・79条の2と、80条・81条から83条まで。80条の2はその列挙に入っていない。あなたから見れば「あの財団の失態」でも、法から見れば処罰されるのは漏らした個人ただ一人である
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 名宛人 | 80条の2:指定試験機関の役員・職員・試験委員および元役職員 | 83条(45条違反):宅建業者とその使用人・従業者 80条(47条2号違反):宅建業者等(手付貸与等の禁止違反) |
| 保護法益 | 資格試験制度そのものの信用 | 個々の顧客の秘密 取引の公正と相手方の財産的判断 |
| 法定刑 | 1年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金(併科なし) | 50万円以下の罰金のみ 1年以下の拘禁刑もしくは100万円以下の罰金、または併科 |
| 訴追要件・法人処罰 | 非親告罪。両罰規定84条の列挙外で法人は処罰されない | 親告罪(83条2項)。84条の両罰規定の対象 非親告罪。84条の両罰規定の対象 |
他国ではどう定めているか 5 か国
台湾も国家試験の典試委員・事務従事者に守秘義務と罰則を課す。不動産仲介士の資格制度自体は不動産経紀業管理条例が規律し、罰則の所在が日本と分かれる
韓国は公認仲介士試験の施行機関に関する規定を業法側に置きつつ、公務上秘密漏泄は刑法127条で処理する構造をとる
中国は業法ではなく刑法典に「組織試験不正罪」「試験問題・答案の違法販売提供罪」を置き、法律が定める国家試験全般を一括で保護する
ドイツは職務上の秘密漏示を刑法典で一元的に規律し、公務受託者(für den öffentlichen Dienst besonders Verpflichtete)を通じて民間受託者に拡張する
米国は不動産免許試験が州単位で運営され、試験不正は主として免許取消・受験禁止という行政処分で処理される。刑事罰は州法次第で差が大きい
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 試験委員に選ばれたあなたのもとに、親戚の受験生から「方向性だけでいいから」とLINEが届く。試験日まであと10日。返信しなければ角が立つが、「今年は権利関係が重い」の一行を送った時点で80条の2の構成要件は満たされる。相手が渡したのが謝礼なら、16条の8第2項のみなし公務員規定で刑法の収賄罪が上乗せされる
- もし、5年前に指定試験機関を辞めた元職員が、当時扱った受験者名簿を転職先に持ち込んだとしたら? 16条の8第1項は「これらの職にあつた者」を名指ししている。退職は免罪符にならず、漏らした日から公訴時効が動き出す
- 指定試験機関の職員が、居酒屋で同期に「今年は宅建業法の出題が偏る」と口を滑らせた。相手が受験生でなくても、秘密は漏れた時点で漏れている。未遂処罰規定はないが、既遂になるのは一瞬である
- 同僚が試験期間中に不審な外部接触を繰り返しているのを、あなたが目撃した。この罪は親告罪ではないため、被害者を名乗る人がいなくても、刑事訴訟法239条1項により何人でも告発できる。組織内の申告ルートが機能しないとき、外側にもう一本の道が残っている
取るべき行動
被害を受けた側:1. 漏洩を示す証拠(メッセージ、日時、接触相手)を改変せずそのまま保全する2. 試験実施前なら国土交通省の担当部局と指定試験機関の双方へ、同じ内容を記録の残る形で申告する3. 本罪は親告罪ではないため、被害者でなくても刑事訴訟法239条1項により告発できる4. 自分の受験情報が漏れた場合は、刑事とは別に民法709条の損害賠償と、使用者である機関への715条の責任追及を並行して検討する
訴えられた側:1. 弁明の前に争点を分ける。争えるのは(1)その情報が非公知の「秘密」か、(2)試験事務に関して知り得たものか、(3)「漏らした」といえる伝達があったか、の三点である2. 職務外で独自に得た情報や、既に公表済みの事項は構成要件から外れる3. 金銭授受があるなら、みなし公務員規定により収賄罪が併走するため、業法だけを見た弁明は危険4. 退職済みでも対象になるので、在職中の資料の所在を先に整理する
時効(請求できる期限):公訴時効は3年(1年以下の拘禁刑にあたる罪、刑事訴訟法250条)。起算点は犯罪行為が終わった時、すなわち秘密を漏らした時点であり、退職後に漏らした場合はその日から起算する。民事の損害賠償は民法724条により、損害と加害者を知った時から3年、行為時から20年
改正沿革 AI による整理
- 令和4年(2022年)公布、令和7年(2025年)6月1日施行 刑法の懲役・禁錮統合に伴い、法定刑の「一年以下の懲役」が「一年以下の拘禁刑」に改められた。刑期の上限と罰金額に変更はない
改正の年表
- 1.令和4年(2022年)公布・令和7年(2025年)6月1日施行 改正:刑法の懲役・禁錮統合に伴い、法定刑の「一年以下の懲役」が「一年以下の拘禁刑」に改められた。刑期の上限と罰金額に変更はない
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