宅地建物取引業法 第17条(合格の取消し等)
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- 都道府県知事は、不正の手段によつて試験を受け、又は受けようとした者に対しては、合格の決定を取り消し、又はその試験を受けることを禁止することができる。
- 2.指定試験機関は、前項に規定する委任都道府県知事の職権を行うことができる。
- 3.都道府県知事は、前二項の規定による処分を受けた者に対し、情状により、三年以内の期間を定めて試験を受けることができないものとすることができる。
この条文の基本情報
合格の取消し等とは何ですか?
定義合格の取消し等とは、宅地建物取引業法第17条に定められた規定で、「都道府県知事は、不正の手段によつて試験を受け、又は受けようとした者に対しては、合格の決定を取り消し、又はその試験を受けることを禁止することができる。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 宅地建物取引業法第17条(合格の取消し等)は、日本の宅地建物取引業法に含まれる条文です。
- 宅地建物取引業法第17条の条文原文は「都道府県知事は、不正の手段によつて試験を受け、又は受けようとした者に対しては、合格の決定を取り消し、又はその試験を受けることを禁止することができる。」で始まります。
- 宅地建物取引業法第17条は第三章 宅地建物取引士に置かれています。
- 宅地建物取引業法の公布日は昭和27年6月10日です。
- 宅地建物取引業法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 宅地建物取引業法第17条の前の条は宅地建物取引業法第16条の19です。
- 宅地建物取引業法第17条の次の条は宅地建物取引業法第17条の2です。
- 宅地建物取引業法第17条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
宅地建物取引業法(昭和二十七年法律第百七十六号)第17条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/327AC1000000176 - 本サイト収録
宅地建物取引業法(昭和二十七年法律第百七十六号)第17条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/327AC1000000176/17
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点宅地建物取引業法17条は、不正の手段で試験を受けた者の合格決定を取り消し、又は受験を禁止できると定める。情状により三年以内の受験禁止期間を付すこともできる。
Q · 宅建試験の不正って、その場で退場させられて終わりじゃないんですか?
終わりません。合格後でも取り消され、受験禁止も付きます
宅地建物取引業法17条1項により、都道府県知事は不正の手段によって試験を受け、又は受けようとした者について、合格の決定を取り消し、又は受験を禁止できます。2項では指定試験機関も同じ職権を行えます。さらに3項により、情状に応じて三年以内の期間を定めて受験そのものを封じることが可能です。条文に遡及の期限規定はないため、合格して宅地建物取引士として稼働していても、当時の不正が判明すれば合格は取り消され、登録の土台が失われます。いずれも行政処分であり、処分前には聴聞、処分後には審査請求と取消訴訟の道が残ります。
解説
試験の不正といえば、その場で退場させられて終わり、と受け止められている。宅地建物取引業法17条の射程はそこで止まらない。1項が都道府県知事に与えているのは、合格の決定そのものを取り消す権限と、その試験を受けることを禁止する権限の二つである。しかも対象は「不正の手段によつて試験を受け、又は受けようとした者」であり、答案に手をつける前、受けようとした段階でも射程に入る。3項はさらに、情状により三年以内の期間を定めて受験そのものを封じることを認める。合格から年月が経ち、宅地建物取引士として現場に立っていても、当時の不正が明らかになれば合格は取り消され、登録の土台が消える。ここであなたが握っておくべき事実は一つ、これらはすべて行政処分(役所があなたに直接下す具体的な決定)であり、処分の前には聴聞(言い分を述べる正式な場)があり、処分の後には審査請求と取消訴訟という道が残っているという点だ。
法的な位置づけ
宅地建物取引業法17条は、宅地建物取引士資格試験における不正受験者への処分を定める規定である。都道府県知事は、不正の手段により試験を受け又は受けようとした者について、合格の決定を取り消し、又は受験を禁止することができ、情状により三年以内の期間を定めて受験できないものとすることができる。指定試験機関も委任都道府県知事の職権を行使しうる。
よくある質問 AI による整理
Q1宅建試験でカンニングが見つかるとどうなりますか?
宅地建物取引業法17条1項により、都道府県知事が合格の決定を取り消し、又は受験を禁止できます。3項で情状により三年以内の受験禁止を併せて課すことも可能です。
Q2合格してから何年も後に不正が発覚した場合も取り消されますか?
17条には遡及の期限規定がありません。合格後に宅地建物取引士として稼働していても、当時の不正が明らかになれば合格の決定自体が取消しの対象になり得ます。
Q3合格が取り消されると宅地建物取引士の登録はどうなりますか?
資格登録は試験合格を前提とするため(18条)、合格取消しで登録の土台が失われます。勤務先の専任宅地建物取引士の人数要件(31条の3)にも波及します。
Q4処分をするのは都道府県知事と指定試験機関のどちらですか?
原則は都道府県知事ですが、17条2項により指定試験機関も委任都道府県知事の職権を行えます。不服申立ての宛先が変わるため、通知書の処分庁欄を最初に確認してください。
Q5聴聞の通知が届いたらまず何をすべきですか?
期日出席の準備より先に、行政手続法18条の文書閲覧請求を出し、処分の原因とされる事実の資料を確認します。相手の手札を見てから反論を組み立てる順序が有効です。
Q6受験禁止の期間中は他の都道府県で受験できますか?
17条は禁止の地域的範囲を明示していません。試験は全国同一日に指定試験機関の事務で実施されるため、他県受験で回避できると考えるのは危険です。範囲は処分書の記載で確認してください。
Q7合格取消しは勤務先や会社に影響しますか?
影響します。専任の宅地建物取引士として届け出られていれば、事務所ごとの人数要件(31条の3)が割れ、会社側が監督処分を受ける立場に回り得ます。
Q817条の処分を受けると前科がつきますか?
つきません。17条の処分は行政処分であり刑罰ではありません。ただし替え玉受験や願書の虚偽記載など、行為態様によっては別途刑事責任を問われる余地があります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1試験中に注意されただけなんですが、これって処分されるんですか?
注意と処分は別物である。17条1項の合格取消し・受験禁止は知事(2項により指定試験機関も)が行う行政処分であり、資格的地位を奪う不利益処分として原則的に聴聞の手続を経る(行政手続法13条)。実務のポイント:試験当日に書かされる報告書や確認書が、後の聴聞でほぼ唯一の証拠として扱われる。事実と違う内容には署名しない、署名したならその場で写真を残す。
Q2三年の受験禁止って、必ず三年になるんですか?
ならない。3項は「情状により、三年以内の期間を定めて」と書いており、三年は上限であって既定値ではない。動機や態様、その後の事情で期間は変わる。実務のポイント:聴聞では行政手続法18条により、処分の原因となる事実を証する資料の閲覧を請求できる。通知に書かれた期日だけを見て出席する人と、先に資料を見てから臨む人とでは、反論の精度がまるで違う。
Q3もう処分されてしまいました。取り消してもらう方法はありますか?
二つある。行政不服審査法に基づく審査請求(処分を知った日の翌日から三か月)と、行政事件訴訟法3条2項の取消訴訟(処分を知った日から六か月、同14条)である。実務のポイント:処分通知書の末尾には、不服申立ての宛先と期限を書いた教示欄が必ず付いている。本文より先にそこを読む。教示が誤っていた、または欠けていた場合には救済の仕組みが用意されている。
間違えやすい点 AI による整理
- 「不正が見つかったら受験できなくなるのか」という問いの立て方が、すでにずれている。17条1項が最初に奪うのは将来の受験機会ではなく、すでに手にした合格そのものである。問うべきは「何年前まで遡られるのか」であり、17条自身にその期限は書かれていない
- 受験禁止の上限が三年であることは知られている。だがその三年が自動ではなく、3項の「情状により、三年以内の期間を定めて」という裁量の幅であるところまで意識している人は少ない。聴聞で何を語ったかで、期間そのものが動く
- あなたから見れば試験会場での一瞬の出来事だが、法律から見れば行政庁による不利益処分の入口である。この落差が痛いのは、刑事事件と違って弁護人選任権の説明を誰もしてくれないまま、聴聞の期日だけが淡々と進んでいく点にある
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律する段階 | 17条:試験の不正受験(合格の効力と受験機会) | 16条:試験の実施そのもの 18条:合格後の資格登録 |
| 処分の内容 | 合格の決定の取消し/受験の禁止(3項で三年以内の期間指定) | 処分規定ではなく試験の実施根拠 登録の要件・欠格事由の枠組み |
| 職権の主体 | 都道府県知事(2項により指定試験機関も行使可) | 都道府県知事・指定試験機関 都道府県知事 |
| 第三者への波及 | 合格取消しで登録の土台が消え、事務所の専任要件(31条の3)にまで及ぶ | 直接の波及なし 登録の可否が就業要件に直結 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は不動産経紀人の資格を国家試験で付与し、試験の不正には合格の撤銷と一定期間の受験禁止が予定される。資格法と考試法が分業する構造で、処分主体が試験主管機関側に寄る点が日本と異なる
韓国も試験不正行為者について試験の無効と一定期間の受験資格停止を定める。宅建に相当する資格法の中に処分規定を置く構造は日本17条と近い
ドイツの不動産仲介業は営業許可制で、合格試験を前提としない。したがって試験不正に対する合格取消し規定を持たず、信頼性審査と継続教育義務で質を担保する
米国は州ごとに免許試験を実施し、試験の不正は受験資格の否認・免許の拒否や取消しに直結する。連邦統一法はなく州間の取扱いが分かれる点が日本と大きく異なる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 試験中に隣席の答案を見たと監督員に指摘され、その場で報告書への署名を求められた。二週間後、都道府県から聴聞の通知が届く。期日まであと十日。この十日に何を用意するかで、合格取消しだけで済むか、受験禁止三年まで乗るかが分かれる
- もし、願書に書いた氏名や住所が事実と違っていたら? それも「不正の手段」に当たりうる。合格発表の後に判明すれば、合格の決定そのものが取り消されうる
- 同僚が「昔の宅建試験でまずいことをした」と打ち明けてきた。会社は彼を専任の宅地建物取引士として届け出ている。合格が取り消されれば彼一人の問題では終わらず、事務所の専任宅地建物取引士の人数要件(31条の3)が割れ、会社が監督処分を受ける側に回る
- 処分の通知を出してきたのが都道府県知事ではなく指定試験機関だった。誰を相手に、どこへ不服を申し立てるのか。2項が指定試験機関にも知事の職権行使を認めている以上、この分岐を最初に見極めないまま日数だけが進む
取るべき行動
被害を受けた側:公正に受験した側、あるいは不正を目撃した側の一手。1. 見た事実を当日中に時刻・座席位置・具体的行為に分けて書き残す。記憶は三日で輪郭を失う2. 通報先は試験実施機関(指定試験機関)と試験地の都道府県知事の二系統、どちらに出したかを記録する3. 匿名通報は受理されても事実確認の裏が取りにくい。氏名を出すか否かで扱いが変わる点を織り込んで判断する4. 自分の成績や合格に影響が及ぶ話ではないので、その不安で通報をためらう必要はない
訴えられた側:1. 試験当日に署名した報告書・確認書の内容を写真かコピーで確保する。後の聴聞ではこれがほぼ唯一の一次証拠になる2. 聴聞通知が届いたら期日より先に、行政手続法18条の文書閲覧請求を出し、処分の原因とされる事実の資料を確認する3. 3項の期間は情状で動く。動機・態様・反省・生活への影響を裏づける資料を期日までに揃える4. 処分が出た後は通知書末尾の教示欄を最初に読み、審査請求か取消訴訟かを期限内に選ぶ
時効(請求できる期限):17条自体には、いつまで遡って合格を取り消せるかの期限規定がない。受験禁止は3項により最長三年で、処分で定められた期間の始期から起算する。処分を争う側の期限は、審査請求が処分を知った日の翌日から三か月かつ処分の日の翌日から一年(行政不服審査法18条)、取消訴訟が処分を知った日から六か月かつ処分の日から一年(行政事件訴訟法14条)
改正沿革 AI による整理
- 平成26年(2014年)改正、平成27年(2015年)4月1日施行 「宅地建物取引主任者」が「宅地建物取引士」に改称され、法全体の用語が整理された。17条の文言そのものへの改正の有無および指定試験機関に関する2項の追加時期は未検証であり、人的確認を要する
改正の年表
- 1.平成26年(2014年)改正、平成27年(2015年)4月1日施行 改正:「宅地建物取引主任者」の名称が「宅地建物取引士」に改められ、法全体の用語が整理された。17条本文の文言そのものへの改正の有無および2項の追加時期は未検証であり、人的確認を要する
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