第十六条の十五第二項又は第十七条の十四の規定による試験事務又は講習業務の停止の命令に違反したときは、その違反行為をした指定試験機関の役員若しくは職員又は登録講習機関(その者が法人である場合にあつては、その役員)若しくはその職員(第八十三条の二において「指定試験機関等の役員等」という。)は、一年以下の拘禁刑又は百万円以下の罰金に処する。
要点宅地建物取引業法 80 条の 3 は、試験事務・講習業務の停止命令に違反した場合、違反行為をした指定試験機関や登録講習機関の役員・職員個人を、一年以下の拘禁刑または百万円以下の罰金に処すと定める。
Q · 宅建試験の運営団体が業務停止命令を無視したら、罰を受けるのは会社ですか、それとも担当者ですか?
会社ではなく、違反行為をした役員・職員個人が罰せられます
宅地建物取引業法 80 条の 3 は、試験事務または講習業務の停止命令(16 条の 15 第 2 項、17 条の 14)に違反した場合、「その違反行為をした」指定試験機関の役員・職員、登録講習機関の役員・職員を、一年以下の拘禁刑または百万円以下の罰金に処すると定めます。停止命令という行政処分の名宛人は団体でも、刑事責任は実際に違反行為をした個人に向かいます。会社が罰金を肩代わりしても、前科は個人に残ります。
宅地建物取引士資格試験の問題を作り、採点し、合格通知を出しているのは国土交通省ではない。国から指定を受けた民間団体(指定試験機関)である。5問免除の登録講習を実施しているのも、国に登録された民間の講習会社(登録講習機関)だ。国は公権力の一部を民間の手に預けた代わりに、逃げ道のない鍵を一本だけ握っている。不正や適格性の欠如があれば試験事務や講習業務の停止を命じ(第16条の15第2項、第17条の14)、その命令を無視した瞬間、罰は団体にではなく、命令に背いた役員または職員という「個人」に落ちる。一年以下の拘禁刑または百万円以下の罰金。あなたが受験生なら、自分の合格証が誰の刑事責任の上に成り立っているかを知ることになる。あなたがその運営側で働いているなら、社の方針に従っただけでも被告席に座るのは自分だと知ることになる。
宅地建物取引業法 80 条の 3 は、指定試験機関または登録講習機関に対する試験事務・講習業務の停止命令に違反した場合の罰則規定である。処罰の対象は団体ではなく、当該違反行為をした役員または職員であり、法定刑は一年以下の拘禁刑または百万円以下の罰金と定められている。民間委託された公権力行使の実効性を個人の刑事責任で担保する仕組みである。
試験事務・講習業務の停止命令に違反した場合の罰則規定です。処罰されるのは団体ではなく、違反行為をした指定試験機関・登録講習機関の役員または職員個人で、一年以下の拘禁刑または百万円以下の罰金が科されます。
国土交通大臣の指定を受け、宅地建物取引士資格試験の実施事務を国に代わって行う民間法人です。試験問題の作成、採点、合格発表までを担い、国の監督下で公権力の一部を行使します。
宅建試験の 5 問免除が得られる登録講習を実施する、国に登録された民間機関です。宅地建物取引業に従事する者向けに講習を行い、修了者は試験の一部が免除されます。
違います。80 条の 3 の主語は「その違反行為をした」役員または職員であり、刑事責任は個人に向かいます。会社が事実上肩代わりしても、有罪判決による前科は個人に残ります。
続けると違反になります。審査請求や取消訴訟を起こしても処分の効力は原則止まりません(行政事件訴訟法 25 条 1 項)。従いながら争い、必要なら執行停止を申し立てるのが正しい順序です。
雇用形態ではなく職務の実質で判断されるため、短期雇用でも当然に対象外とは言い切れません。条文は肩書ではなく「その違反行為をした」者で線を引いています。
影響します。宅地建物取引業法違反による罰金刑は、宅地建物取引業の免許(5 条)および宅地建物取引士登録(18 条)の欠格事由となり、一定期間その業務に就けなくなります。
制度としては止まらない設計です。指定の取消しや試験事務の停止の際は、国土交通大臣が自ら試験事務を行う仕組みが用意されており、受験者への影響を最小化するよう組まれています。
本条が名宛人にしているのは「その違反行為をした」役員または職員だからである。業務命令に従っただけでも、実行したのが自分なら対象になりうる。上司の指示は量刑上の情状にはなるが、犯罪の成立自体を消しはしない。業界裏話ヒント:この種の事件で最初に守られるのは会社の看板であって現場担当者ではない。指示者と指示内容をメールやチャットで残した人だけが、後から「自分は反対した」と証明できる。口頭の反対は存在しなかったのと同じ扱いになる
争う手段は審査請求と取消訴訟だが、いずれも原則として処分の効力を止めない(行政事件訴訟法 25 条 1 項)。従わずに争えば、最終的に勝っても違反行為の事実は残る。正しい順序は従いながら争うことで、必要なら執行停止を申し立てる。業界裏話ヒント:執行停止の申立ては本案訴訟より先に結論が出る。実務上、ここで通るかどうかが事実上の勝敗を決めることが多い
金額の問題ではない。拘禁刑が選択肢に入っている以上これは刑事罰であり、有罪なら前科が個人に残る。さらに宅地建物取引業法違反による罰金刑は、宅地建物取引業の免許と宅地建物取引士の登録の欠格事由になる(第 5 条、第 18 条)。業界裏話ヒント:罰金一つで、その後数年間は業界内で職を変える道まで塞がれる。しかも会社による肩代わりは給与や賞与として課税対象になりうるため、払ってもらっても二重に痛む
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 条文の役割 | 80 条の 3:停止命令違反に対する刑事罰(行為者個人) | — |
| 名宛人 | 違反行為をした役員・職員という自然人 | — |
| 効果 | 一年以下の拘禁刑または百万円以下の罰金 | — |
| 争い方 | 刑事手続で争う(起訴後は刑事裁判) | — |
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