道路法 第35条(国の行う道路の占用の特例)
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国の行う事業のための道路の占用については、第三十二条第一項及び第三項の規定にかかわらず、国が道路管理者に協議し、その同意を得れば足りる。この場合において、同条第二項各号に掲げる事項及び第三十九条に規定する占用料に関する事項については、政令でその基準を定めることができる。
この条文の基本情報
国の行う道路の占用の特例とは何ですか?
定義国の行う道路の占用の特例とは、道路法第35条に定められた規定で、「国の行う事業のための道路の占用については、第三十二条第一項及び第三項の規定にかかわらず、国が道路管理者に協議し、その同意を得れば足りる。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 道路法第35条(国の行う道路の占用の特例)は、日本の道路法に含まれる条文です。
- 道路法第35条の条文原文は「国の行う事業のための道路の占用については、第三十二条第一項及び第三項の規定にかかわらず、国が道路管理者に協議し、その同意を得れば足りる。」で始まります。
- 道路法第35条は第三節 道路の占用に置かれています。
- 道路法の公布日は昭和27年6月10日です。
- 道路法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 道路法第35条の前の条は道路法第34条です。
- 道路法第35条の次の条は道路法第36条です。
- 道路法第35条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
道路法(昭和二十七年法律第百八十号)第35条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/327AC1000000180 - 本サイト収録
道路法(昭和二十七年法律第百八十号)第35条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/327AC1000000180/35
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点道路法35条は、国の事業のための道路占用について、32条の許可に代えて道路管理者との協議と同意で足りると定める。占用条件と占用料の基準は政令で定め得る。
Q · 国の事業で道路に機器や工事区画を置くとき、道路管理者の許可は要らないの?
許可は不要。ただし道路管理者との協議と同意が必要です
道路法35条により、国の行う事業のための道路占用は、32条の占用許可に代えて、国が道路管理者に協議し同意を得れば足ります。許可手続が協議・同意に置き換わるだけで、管理者のチェックがなくなるわけではありません。占用の目的・期間・場所・構造・工事方法・復旧方法や占用料については政令で基準を定められます。また、道路交通法77条の道路使用許可など警察側の手続は別系統です。
解説
道路に電柱や看板、工事用の足場を置くには、本来は道路管理者の「許可」(役所が個別に審査して下す決定)が要る。道路法32条の世界だ。ところが国の事業だけは、この許可の列に並ばない。35条によって、国は道路管理者と「協議」して「同意」を得ればそれで足りる。申請書を出して審査を待つ民間とは、手続の格がまるで違う。ただし、同意さえ取ればどこにでも何でも置けるわけではない。協議の中身になる占用の目的・期間・場所・構造・工事方法・復旧方法、それに占用料については、政令で基準を定められる仕組みになっている。あなたの店先に国の機器や工事区画が現れたとき、相手は「許可を受けた業者」ではなく「協議を済ませた国」かもしれない。その違いが分かれば、文句をどこへ持ち込むべきか、どの書類を請求すべきかが見えてくる
法的な位置づけ
道路法35条は、国の行う事業のための道路占用に関する特例規定であり、同法32条1項・3項が定める道路管理者の占用許可に代えて、国が道路管理者に協議しその同意を得ることで足りる旨を定める。後段は、32条2項各号の事項および39条の占用料に関する事項について、政令で基準を定め得るとする。
よくある質問 AI による整理
Q1道路占用の特例とは何ですか?
道路法35条などが定める、一般の占用許可(32条)とは別の手続です。国の事業の場合、許可に代えて道路管理者との協議・同意で占用できます。
Q2道路法35条の「国の行う事業」に地方自治体は含まれますか?
条文の主体は「国」であり、都道府県や市町村、都道府県警察は含まれません。自治体の占用は原則として32条の許可ルートで扱われます。
Q3国の道路占用に道路管理者は同意を拒めますか?
35条は「同意を得れば足りる」と定めるため、同意は道路管理者の判断に委ねられています。協議の中で場所や構造、期間の変更を求める余地があります。
Q4国の道路占用の協議記録は開示請求できますか?
道路管理者が国なら行政機関情報公開法、自治体なら各自治体の情報公開条例に基づいて請求できます。不開示情報に当たる部分は黒塗りされることがあります。
Q5道路法35条と36条の違いは?
35条は国の事業による占用を協議・同意で足りるとする特例です。36条は水道・電気・ガス等の公益物件について、一定の要件の下で許可を与えるべき場面を定める規定です。
Q6国の占用でも道路使用許可は必要ですか?
道路法35条が置き換えるのは道路管理者の占用許可だけです。道路交通法77条の警察署長による道路使用許可は別の手続です(扱いは所轄警察署に確認が必要)。
Q7国の占用物でけがをしたら誰に請求できますか?
設置や管理に瑕疵があれば、国家賠償法2条に基づき、占用物を設置・管理する国に賠償を請求する余地があります。道路自体の瑕疵なら道路管理者も問題になります。
Q8国の事業が民営化されたら道路占用はどうなりますか?
民営化後の事業主体は「国」ではないため、原則として35条の特例を外れ、32条の占用許可を受ける必要があります。個別の経過措置がないかを確認します。
この条文についての質問 AI による整理
Q1国の工事なら、近所に何の説明もなく道路をふさいでいいんですか?
35条が省いているのは道路管理者の「許可」であって、周辺への配慮まで免除しているわけではありません。協議で決めた場所・期間・工事方法の範囲を超えれば、適法な占用とは言えなくなります。実務のポイント:住民説明の有無は、多くの場合、協議の条件や発注者の内規で決まっています。同意書を情報公開請求すると、説明会を開く約束が書き込まれていることがある
Q2国が道路を使うときも、占用料は払っているんですか?
35条後段は、占用料に関する事項について政令で基準を定められるとしています。徴収そのものの根拠は39条です。国の事業では、実際の取扱いが道路管理者ごとの条例や運用に左右されます(最新の運用は各管理者に要確認)。実務のポイント:自治体の占用料条例には、国・公共団体向けの減免規定が置かれていることが多い。自治体の財政資料を見ると、どれだけ免除しているかの実態が見えることがある
間違えやすい点 AI による整理
- 許可を受けていない占用物はすべて違法だと思われがちだが、国の事業による占用は協議と同意で適法に成立する。許可証が見当たらないことは、違法の証拠にならない
- 特例というと国が好き勝手できると考えがちだが、問いの立て方がずれている。問うべきは「国は許可が要らないのか」ではなく「同意の条件として何が決められたか」だ。政令で占用の場所や構造、復旧方法の基準を定められる以上、争点は協議の中身にある
- 住民の目には「役所がやっていること」に見えても、法律の目には、道路管理者と国という二つの主体の間の協議にすぎない。住民はその当事者に含まれない。この距離感を知らずに道路管理者を責め続けても、話はほとんど前に進まない
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 手続の性質 | 道路法35条:国が道路管理者に協議し同意を得る | 道路法32条:道路管理者の占用許可(申請・審査) 道路法36条:水道・電気・ガス等の公益物件の占用許可の特例 |
| 対象となる主体 | 国(国の行う事業) | 民間事業者・個人・自治体など国以外の者 法定の公益事業を営む者 |
| 占用条件・占用料の扱い | 32条2項各号の事項と占用料について政令で基準を定め得る | 申請書に目的・期間・場所・構造等を記載し審査を受ける 一定の基準に適合すれば許可を与える方向で扱われる |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾でも道路の使用・掘削には主管機関の許可が必要とされる。政府機関向けの協議特例については個別の規定を確認する必要がある
建設事業のために道路を占用・掘削する場合、事前に交通主管部門の同意を得なければならないとする。同意方式という点で日本と共通する部分がある
連邦長距離道路の特別使用(Sondernutzung)には道路建設当局の許可が必要とされる。公的主体の扱いは個別の規定による
公物の占用には権限ある当局の許可が必要とされる。公物占用の一般原則として位置づけられる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 店の前の歩道に、ある朝いきなり国の出先機関の観測機器と囲いが設置された。役所の道路課に問い合わせると「許可は出していない、協議で同意済み」と言われる。許可がないのは違法ではなく、35条という別ルートを通っているからだ
- 国の事業を下請けで受注し、道路上に資材置き場を作る段取りを任されたのはあなた。同意を得た範囲を一区画はみ出しただけで、その部分は誰の許可も同意もない占用になる。監督処分(道路法71条)の対象になるのは現場の側だ
- 県警が設置する防犯カメラも「国の事業」として35条の特例を受けられるのか? 都道府県警察は国の機関ではない。特例の入口は「国が行う事業か」で決まり、公的なものかどうかでは決まらない
- 国の工事の着工まであと10日。占用に関する協議は済んだと聞いているが、道路交通法77条の道路使用(警察署長側の手続)の調整がまだ。道路法の特例は警察側の手続まで飛ばしてはくれない(具体的な取扱いは所轄警察署に要確認)
取るべき行動
被害を受けた側:1. 設置物の写真、日時、出入口や通行への影響を記録する2. 道路管理者に、許可による占用か35条の協議による占用かを確認する3. 協議による占用なら、同意の内容(場所・期間・構造・復旧方法)を情報公開請求する4. 条件から外れていれば、事業を行う国の機関と道路管理者の両方に書面で是正を求める5. 設置や管理の不備でけがや損害を受けたら、国家賠償法1条・2条による請求を検討する
訴えられた側:1. 国の事業を請け負う側なら、同意書と占用図面の写しを元請けから必ず受け取る2. 同意範囲、期間、復旧方法の条件を現場の全員に共有し、はみ出しを防ぐ3. 道路交通法77条の道路使用など警察側の手続が別途必要か、着工前に確認する4. 工期が延びそうなら、期限前に発注者を通じて協議の変更を依頼する。期限を過ぎてからの対応は無断占用と見られかねない
時効(請求できる期限):35条そのものに特定の時効はない。損害賠償は国家賠償法4条で民法が準用され、損害と加害者を知った時から3年(人の生命・身体の侵害は5年、民法724条・724条の2)、不法行為の時から20年。占用期間そのものは協議で定められた期間に従う
学説
一般的理解:国が地方の道路管理者から許可処分を受けるという形を避け、行政主体間の関係を協議・同意で整理した規定とされる。ただし同意は管理者の判断に委ねられ、道路管理権が失われるわけではない
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和27年(1952年) 新設:現行道路法の制定に伴い、国の行う事業のための道路占用について、協議と同意による特例が設けられた(その後の改正経過は要確認)
- 道路法 第32条一般の占用許可、本条が適用を外す原則
- 道路法 第39条占用料の徴収、協議事項となる占用料
- 道路法 第36条水道・電気・ガス等の占用の特例
- 道路法 第71条同意範囲を超えた占用への監督処分
- 道路交通法 第77条警察署長の道路使用許可、別系統の手続
- 国家賠償法 第2条占用物の設置管理の瑕疵による国の賠償責任
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