厚生年金保険法 第15条(被保険者の種別の変更に係る資格の得喪)
クイックジャンプ
同一の適用事業所において使用される被保険者について、被保険者の種別(第一号厚生年金被保険者、第二号厚生年金被保険者、第三号厚生年金被保険者又は第四号厚生年金被保険者のいずれであるかの区別をいう。以下同じ。)に変更があつた場合には、前二条の規定は、被保険者の種別ごとに適用する。
この条文の基本情報
被保険者の種別の変更に係る資格の得喪とは何ですか?
定義被保険者の種別の変更に係る資格の得喪とは、厚生年金保険法第15条に定められた規定で、「同一の適用事業所において使用される被保険者について、被保険者の種別(第一号厚生年金被保険者、第二号厚生年金被保険者、第三号厚生年金被保険者又は第四号厚生年金被保…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 厚生年金保険法第15条(被保険者の種別の変更に係る資格の得喪)は、日本の厚生年金保険法に含まれる条文です。
- 厚生年金保険法第15条の条文原文は「同一の適用事業所において使用される被保険者について、被保険者の種別(第一号厚生年金被保険者、第二号厚生年金被保険者、第三号厚生年金被保険者又は第四号厚生年金被保…」で始まります。
- 厚生年金保険法第15条は第一節に置かれています。
- 厚生年金保険法の公布日は昭和29年5月19日です。
- 厚生年金保険法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 厚生年金保険法第15条の前の条は厚生年金保険法第14条です。
- 厚生年金保険法第15条の次の条は厚生年金保険法第16〜17条です。
- 厚生年金保険法第15条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
厚生年金保険法(昭和二十九年法律第百十五号)第15条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/329AC0000000115 - 本サイト収録
厚生年金保険法(昭和二十九年法律第百十五号)第15条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/329AC0000000115/15
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点厚生年金保険法15条は、同一の適用事業所で被保険者の種別が変わった場合、資格取得と資格喪失の規定を種別ごとに適用すると定める。在籍が続いていても同日に喪失と取得が生じる。
Q · 同じ会社に勤め続けているのに、年金の資格を失うことがあるって本当?
はい。種別が変われば同日に喪失と取得が起きます
厚生年金保険法15条により、同一の適用事業所で使用されていても、第一号から第四号までの被保険者の種別に変更があれば、資格取得(13条)と資格喪失(14条)は種別ごとに適用されます。転職も退職もしていないのに、その日に旧種別を喪失し新種別を取得する形になります。事業主は種別ごとに届出を行う必要があり、期限は事実発生から5日以内(27条)です。
解説
職場も机も上司も変わっていないのに、年金記録だけが別々に刻まれ始める。それが厚生年金保険法15条の世界だ。2015年10月の被用者年金一元化で公務員共済と私学共済は厚生年金へ統合されたが、完全に溶け合ったわけではない。被保険者は第一号(民間)、第二号(国家公務員)、第三号(地方公務員)、第四号(私学)の四種別に分かれ、記録を管理する実施機関も別のままだ。本条は、同一の適用事業所にいながら種別だけが変わった場合、資格取得(13条)と資格喪失(14条)を種別ごとに適用すると定める。つまりあなたは、転職も退職もしていないのに、その日に一度「喪失」し、同時に「取得」する。この一行が効いてくるのは数十年後、年金を請求するときだ。種別ごとの被保険者期間、種別ごとの実施機関、そして同一種別での加入年数を要件とする特例。あなたの受給額は、あの日の記録が正しく残っているかにかかっている。
法的な位置づけ
厚生年金保険法15条は、被保険者の種別変更に伴う資格得喪の適用方法を定める規定である。被保険者の種別とは第一号から第四号までの区別をいい、同一の適用事業所において使用される被保険者にその変更が生じた場合、前二条(13条・14条)の規定は種別ごとに適用される。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.辞令・組織再編通知を受けたら種別の変更有無を確認 民営化、独立行政法人化、法人内の身分変更などの通知を受けたら、第一号から第四号のどの種別からどの種別へ変わるのかを人事部門に確認し、回答を書面またはメールで残す。事業所が変わらなくても種別が変われば15条が適用される
- 2.事業主として種別ごとの資格喪失届・資格取得届を提出 同一事業所内の身分変更を社内異動処理だけで完結させず、旧種別の資格喪失届と新種別の資格取得届を、それぞれの実施機関へ提出する。期限は事実発生から5日以内(27条、船員は10日)
- 3.変更日の翌月以降に記録を突合 ねんきんネットまたはねんきん定期便で、種別変更日に旧種別の喪失と新種別の取得が同日で記録されているかを確認する。空白月や重複がないかもあわせて見る
- 4.食い違いがあれば辞令を添えて照会・訂正請求 記録に空白や誤りがあれば、辞令の写しを添えて年金事務所または旧種別の共済組合・事業団へ照会する。記録の訂正請求そのものに期限はないが、証拠となる辞令が残っているうちに動く
- 5.年金請求の数年前に種別ごとの被保険者期間を取り寄せる 受給開始の数年前に、各実施機関から種別ごとの被保険者期間を取り寄せ、同一種別での加入年数を要件とする特例の判定材料にする。請求時に判明すると訂正で受給開始が数か月ずれる
よくある質問 AI による整理
Q1厚生年金の種別変更とは何ですか?
第一号(民間)、第二号(国家公務員)、第三号(地方公務員)、第四号(私学)という被保険者の区別が変わることです。厚生年金保険法15条により、資格の得喪は種別ごとに処理されます。
Q2第一号厚生年金被保険者とは?
第二号から第四号のいずれにも該当しない被保険者、実務上は民間企業に勤める被保険者を指します。実施機関は厚生労働大臣(日本年金機構)となり、他の種別とは記録の管理主体が異なります。
Q3公務員から民間企業に転職したら年金はどうなる?
第二号または第三号から第一号へ種別が変わり、旧種別を喪失して新種別を取得します。期間が消えるわけではありませんが、種別ごとに被保険者期間が記録され、実施機関も分かれたまま管理されます。
Q4種別変更の届出はいつまでにすればいい?
事業主は事実発生から5日以内に届出を行う必要があります(厚生年金保険法27条、船員に関しては10日)。旧種別と新種別で提出先の実施機関が異なる点に注意が必要です。
Q5被用者年金一元化とは何ですか?
2015年10月に共済年金が厚生年金へ統合された制度改正です。保険料率と給付は揃えられましたが、被保険者は四種別に区分され、記録と実施機関は分かれたまま維持されています。
Q6年金記録が種別ごとに分かれているか確認する方法は?
ねんきんネットまたはねんきん定期便で被保険者記録を確認します。種別変更日に喪失と取得が同日で記録されているか、空白月がないかを見るのが要点です。詳細は各実施機関へ照会します。
Q7私学共済は厚生年金になったのですか?
2015年10月の一元化で私立学校教職員共済の加入者は第四号厚生年金被保険者となりました。制度は厚生年金に統合されましたが、実施機関は日本私立学校振興・共済事業団のままです。
Q8種別が変わった月の年金記録はどちらに入る?
厚生年金保険法19条により、種別変更があった月は変更後の種別の被保険者であった月として扱われます。期間が二重計上されたり欠落したりはせず、配分先の種別だけが決まります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1同じ職場でずっと働いているのに、なんで資格を失ったことになるんですか?
15条が、同一の適用事業所でも種別が変われば13条(取得)と14条(喪失)を種別ごとに適用すると定めているためだ。在籍は途切れていないが、記録上は旧種別を喪失し新種別を取得する。実務のポイント:種別変更があった月は変更後の種別の被保険者であった月として扱われる(19条)ので、期間が消えたり二重計上されたりはしない。確認すべきは「月」ではなく「どちらの種別に何年配分されたか」だ
Q2一元化したんだから、公務員時代と民間時代の期間は合算されるんですよね?
受給資格期間や在職老齢年金の判定では合算される。だが15条が種別ごとの管理を命じている以上、期間そのものは種別ごとに残り、同一種別での加入年数を要件とする特例では合算が効かない。実務のポイント:請求はワンストップの窓口で足りるが、決定と支給は種別ごとの実施機関が別々に行う。振込や通知書が分かれて届くのはそのためで、片方だけ来ないときは総合窓口より該当実施機関へ直接問い合わせる方が早い
間違えやすい点 AI による整理
- 一元化で公務員も民間も同じ厚生年金になったのだから記録も一本にまとまった、と思われている。実際は逆で、法律は四つの種別を明示的に維持し、15条は資格の得喪すら種別ごとに処理せよと命じている。統合されたのは制度の枠であって、記録ではない
- 「同じ会社に居続ければ届出は要らないのでは」という問いの立て方そのものがずれている。15条が見ているのは在籍先ではなく種別であり、事業所が一歩も動かなくても種別が動けば喪失と取得が同時に発生する。届出の要否は「辞めたかどうか」ではなく「種別が変わったかどうか」で決まる
- 種別が分かれることを「書類が二枚になる程度」と見積もっている人が多い。あなたから見れば連続した一つの職業人生でも、法律から見れば別々の被保険者期間の集合であり、経過措置や各種特例の要件判定はその単位で行われる。この落差が、請求窓口で初めて金額の差として姿を現す
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定している内容 | 15条:種別変更時に13条・14条を種別ごとに適用する | 13条:資格取得の時期そのもの 19条:被保険者期間の計算と種別変更月の帰属 |
| 発動する場面 | 同一の適用事業所で種別だけが変わったとき | 適用事業所に使用されるに至ったとき等 被保険者期間を月単位で数えるとき |
| 本人への効果 | 在籍が続いていても同日に喪失と取得が生じる | その日から被保険者となる 変更月は変更後の種別の月として扱われる |
| 実務上の要注意点 | 種別ごとに届出先の実施機関が異なる(27条と併読) | 取得日の認定漏れが期間の空白を生む 月の帰属先を誤ると特例判定に影響する |
他国ではどう定めているか 6 か国
台湾は労工保険・公教人員保険・国民年金が分立し統合されていない。日本のように一つの制度内で種別を分ける構造ではなく、制度そのものを移る形になるため、通算の可否はさらに厳しい
韓国は国民年金と公務員年金等の職域年金を別制度としたまま、連携法により加入期間を接続する方式を採る。日本の一元化とは逆に、制度は分けたまま橋を架けるアプローチ
中国は統籌地区(地域)をまたぐ移動時に基本養老保険関係を移転し納付年限を通算する。分断軸が職域ではなく地域である点が日本と大きく異なる
ドイツは官吏(Beamte)を法定年金から除外し、官吏を辞めた場合に事後的に法定年金へ加入させる Nachversicherung で調整する。日本の一元化+種別維持とは設計思想が異なる
フランスは多数の職域制度が並立し、整合制度間では LURA による一括清算で調整する。制度の多元性を残したまま清算段階で統合する点は日本の種別維持と発想が近い
米国は1984年以降の連邦職員を社会保障の適用対象に取り込み、旧 CSRS 世代との二層構造を残した。既得の記録を種別として温存する点で日本の経過措置と類似する
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 勤めている団体が来月から民営化され、地方公務員共済から民間の厚生年金へ移ると通知が来たとしたら? 事業所は同じ、席も同じ。だが15条により、あなたは第三号厚生年金被保険者としての資格を失い、同じ日に第一号として取得する。事業主の届出期限は事実発生から5日以内(27条)。この5日で出された書類が、40年後のあなたの年金記録の分岐点になる
- 人事担当のあなたは、同一法人内の身分変更を「異動」として社内処理だけで済ませた。年金事務所にも共済組合にも何も出していない。数年後の記録照合で、種別変更月の被保険者期間が宙に浮いていることが発覚する
- 62歳で年金請求に行き、長期加入者の特例が使えると思っていたら、窓口で「同一種別での加入年数が要件です」と言われた。民間30年、公務員14年。通算では届いていても、種別が割れていれば特例の判定は通らない。15条が種別ごとの管理を命じているからだ(各特例の要件は最新の改正状況をご確認ください)
取るべき行動
被害を受けた側:1. 辞令や出向通知を受け取ったら、種別(第一号から第四号)が変わるかを人事に確認し、回答を書面で残す2. 変更日の翌月以降に、ねんきん定期便またはねんきんネットで喪失と取得が同日で記録されているか確認3. 空白月があれば辞令の写しを添えて年金事務所または旧種別の共済組合へ照会4. 年金請求の数年前に、種別ごとの被保険者期間を各実施機関から取り寄せ、特例要件の判定材料にする
訴えられた側:1. 同一事業所内の身分変更でも社内異動処理だけで完結させない。種別が変わるなら種別ごとに資格喪失届と資格取得届を出す2. 期限は事実発生から5日以内(27条)、提出先は旧種別と新種別で異なる実施機関になる3. 過去分の漏れが判明したら遅延理由書を添えて速やかに遡及届出。従業員の記録欠落は将来の受給額に直結し、放置するほど損害が膨らむ
時効(請求できる期限):届出は事実発生から5日以内(厚生年金保険法27条。船員に関しては10日)。年金給付を受ける権利の消滅時効は支給事由が生じた時から5年(同法92条)。ただし記録訂正に伴う支給は時効特例により5年を超える分も支払われる場合がある(最新の改正状況をご確認ください)。記録の訂正請求そのものに期限はない
改正沿革 AI による整理
- 平成24年(2012年)公布、平成27年(2015年)10月1日施行 被用者年金一元化により共済年金が厚生年金へ統合され、被保険者を第一号から第四号までの四種別に区分する枠組みが導入された。本条はその区分を前提に、同一適用事業所内で種別変更が生じた場合の資格得喪の適用方法を定める。改正前の条文内容および新設か改正かの区別は人的検証が必要
改正の年表
- 1.昭和29年(1954年) 新設:厚生年金保険法(昭和29年法律第115号)が全部改正のかたちで成立し、被用者年金の基本法として現行体系が成立した。ただし本条が現在の内容となるのは後の一元化改正による(制定当初の条文内容は人的検証が必要)
- 2.平成24年(2012年)公布・平成27年(2015年)10月1日施行 改正:被用者年金一元化により共済年金が厚生年金へ統合され、被保険者を第一号から第四号までの四種別に区分する枠組みが導入された。本条はこの区分を前提に、同一適用事業所内で種別変更が生じた場合の資格得喪の適用方法を定める
ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。
ログインして共同ノートを始める