実施機関は、厚生年金保険原簿に前条第四項の規定により被保険者期間であつたものとみなされた期間(以下「被扶養配偶者みなし被保険者期間」という。)を有する者の氏名、被扶養配偶者みなし被保険者期間、被扶養配偶者みなし被保険者期間に係る標準報酬その他主務省令で定める事項を記録しなければならない。
要点厚生年金保険法78条の15は、3号分割で生じた被扶養配偶者みなし被保険者期間と標準報酬を、実施機関が厚生年金保険原簿に記録する義務を定める。この記録が将来の年金額の唯一の根拠になる。
Q · 年金分割の請求が通ったら、それで手続きは終わりなんですか?
原簿に記録されて初めて将来の年金額に反映されます
終わりではありません。厚生年金保険法78条の15により、実施機関(日本年金機構・各共済組合)は、3号分割で生じた被扶養配偶者みなし被保険者期間を有する者の氏名、その期間、その期間に係る標準報酬などを厚生年金保険原簿に記録しなければなりません。将来の年金額はこの原簿の記載だけを根拠に計算されるため、届いた標準報酬改定通知書と原簿の内容が請求どおりかを確認するところまでが実質的な手続きの完了点です。
専業主婦(主夫)期間の年金分割、いわゆる3号分割は、相手の同意も按分割合の交渉も要らず、一律2分の1を持ってこられる制度である。だが請求が通った時点では、まだ何も終わっていない。78条の15が実施機関(日本年金機構や共済組合)に命じているのは、あなたの氏名、被扶養配偶者みなし被保険者期間、その期間の標準報酬を厚生年金保険原簿に書き込むことだ。この書き込みこそが、30年後にあなたの口座へ振り込まれる金額の唯一の根拠になる。裏返せば、原簿の数字が誤っていれば、あなたの年金は誤ったまま一生払われ続ける。だから請求後に届く「標準報酬改定通知書」を引き出しの奥に放り込んではいけない。それは原簿に何が書かれたかを外部から確認できる、ほぼ唯一の手札である。
厚生年金保険法78条の15は、3号分割の効果を公的記録として確定させる規定である。実施機関は、同法78条の14第4項により被保険者期間であったものとみなされた被扶養配偶者みなし被保険者期間について、対象者の氏名、当該期間、当該期間に係る標準報酬その他主務省令で定める事項を、厚生年金保険原簿に記録しなければならない。
AI 輔助整理,以條文原文為準
第3号被保険者だった期間について、相手の同意なく厚生年金の記録を一律2分の1に分ける制度です。分割の効果は78条の15により原簿へ記録されて確定します。
原則として離婚等をした日の翌日から起算して2年以内です。相手方が死亡した場合は死亡日から1か月以内という短い特例があります。期限を過ぎると原簿は変更されません。
不要です。3号分割は請求者の単独請求で成立し、按分割合の合意もいりません。相手が「渡さない」と言っても、実施機関は請求に基づき原簿を書き換えます。
分割請求後に実施機関から届く通知で、原簿にどの期間の標準報酬がいくらに改定されたかを外部から確認できるほぼ唯一の書面です。届いたら即スキャン保管が鉄則です。
ねんきんネットやねんきん定期便、年金事務所での記録照会で確認できます。分割後の期間と標準報酬が請求内容と一致しているかを、通知書と突き合わせて点検します。
平成20年(2008年)4月1日以後の第3号被保険者期間に限られます。それより前の期間を分けたい場合は、合意分割(78条の2)で別途請求する必要があります。
消えません。原簿に記録されたみなし期間と標準報酬はそのまま残ります。再婚で失権する遺族年金と異なり、分割記録は自分の記録として一生ついてきます。
日本年金機構(厚生労働大臣)のほか、国家公務員共済組合連合会や地方公務員共済組合、私学事業団などです。被用者年金一元化により共済組合等も記録義務を負います。
年金額の計算には反映されますが、老齢厚生年金の受給資格期間(原則10年)には算入されません。78条の14第4項のみなしは、あくまで給付額を計算するための記録の付け替えだからです。業界裏話ヒント:自分自身の納付済期間等で10年を満たしていなければ、原簿に分割記録があっても受け取りは始まりません。分割請求と同じ日に、自分の未納期間と合算対象期間を必ず点検すること
手遅れではありません。厚生年金保険法28条の2の訂正請求で、原簿の記録の訂正を求められます。ただし審議の場では、記録が誤っていると主張する側が具体的な資料を出せるかが勝負になります。業界裏話ヒント:標準報酬改定通知書は事実上再発行が難しく、手元コピーが最強の証拠になります。離婚時の調停調書や年金分割のための情報通知書もセットで保管しておくと、訂正請求の説得力が段違いに変わる
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 記録される期間の性質 | 78条の15:3号分割による被扶養配偶者みなし被保険者期間と標準報酬 | — |
| 前提となる請求 | 単独請求で足り、相手方の同意・按分割合の合意は不要 | — |
| 対象期間の限定 | 平成20年4月1日以後の第3号被保険者期間に限られる | — |
| 誤記録への対抗手段 | 28条の2の訂正請求(期限はないが立証責任は請求者側) | — |
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