厚生年金保険法 第7条
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前条第一項第一号又は第二号の適用事業所が、それぞれ当該各号に該当しなくなつたときは、その事業所について同条第三項の認可があつたものとみなす。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 厚生年金保険法第7条は、日本の厚生年金保険法に含まれる条文です。
- 厚生年金保険法第7条の条文原文は「前条第一項第一号又は第二号の適用事業所が、それぞれ当該各号に該当しなくなつたときは、その事業所について同条第三項の認可があつたものとみなす。」で始まります。
- 厚生年金保険法第7条は第一節に置かれています。
- 厚生年金保険法の公布日は昭和29年5月19日です。
- 厚生年金保険法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 厚生年金保険法第7条の前の条は厚生年金保険法第6条です。
- 厚生年金保険法第7条の次の条は厚生年金保険法第8条です。
- 厚生年金保険法第7条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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- 正式書式
厚生年金保険法(昭和二十九年法律第百十五号)第7条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/329AC0000000115 - 本サイト収録
厚生年金保険法(昭和二十九年法律第百十五号)第7条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/329AC0000000115/7
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点厚生年金保険法7条は、強制適用の要件を外れた事業所を任意適用事業所とみなす規定。従業員が5人未満になっても適用は自動終了せず、脱退には8条の認可が必要となる。
Q · 従業員が5人未満になったら、社会保険は自動的にやめられるのですか?
自動ではやめられない。任意適用事業所として継続する
厚生年金保険法7条により、6条1項1号・2号の適用事業所が要件を満たさなくなっても、同条3項の任意適用の認可があったものとみなされ、任意適用事業所として適用関係が続きます。適用を終了させるには8条の脱退認可、すなわち被保険者の4分の3以上の同意と厚生労働大臣の認可が必要です。手続をとらずに保険料を止めれば脱退ではなく滞納となり、徴収権の時効である2年分の範囲で遡って請求されます。
解説
従業員が5人を割り込んだ、だからもう社会保険はやめられる。個人事業主の間で長く信じられてきたこの話は、この一条で完全に否定される。厚生年金保険法7条は、強制適用だった事業所が要件を外れた瞬間、任意適用の認可があったものと「みなす」と定める。つまり適用事業所の看板は自動では外れない。法人を解散して個人事業に戻しても、常時使用する従業員が4人に減っても、その事業所は厚生年金の適用事業所として走り続ける。抜けたければ8条の手続、被保険者の4分の3以上の同意と厚生労働大臣の認可が要る。ここに従業員側の切り札がある。あなたが同意しなければ、事業主は一人では抜けられない。逆に事業主が同意も認可も取らずに保険料を止めれば、それは脱退ではなく単なる滞納であり、遡って請求される側に立つのは事業主のほうだ。
法的な位置づけ
厚生年金保険法7条は、強制適用事業所が適用要件を満たさなくなった場合の効果を定める規定であり、同法6条1項1号または2号に該当しなくなった事業所について、同条3項の任意適用の認可があったものとみなす。これにより当該事業所は任意適用事業所として適用関係を継続し、適用の終了には8条の脱退認可を要する。
手順
- 1.自分の事業所が今どの枠にいるかを確定させる 6条1項1号(法定業種・常時5人以上の個人事業所)か2号(法人等)か、どちらで適用されていたかを整理し、要件を外れた時点を特定する。年金事務所に照会して、みなし認可により任意適用事業所となっている状態を書面で確認する
- 2.本当に脱退するなら8条の同意を個別に取る 被保険者の4分の3以上の同意が要件。回覧の一括署名ではなく、脱退後は国民年金・国民健康保険に切り替わること、自己負担額の目安、切替日を記載した書面で、日付入りの個別同意を取る
- 3.厚生労働大臣(年金事務所経由)の認可を申請する 同意書を添えて任意適用取消申請を提出する。認可が下りるまでの期間の保険料は発生し続けるため、申請中も納付を止めない。健康保険側の手続(健康保険法33条)も同時に進める
- 4.資金繰りが理由なら、脱退ではなく納付相談を先に 脱退が目的化すると同意が集まらず時間だけを失う。年金事務所に換価の猶予・分割納付を自分から申し出るほうが早い。すでに納付を止めている場合は、指摘を待たず遡及訂正を申告して調査の広がりを抑える
よくある質問 AI による整理
Q1任意適用事業所とは何ですか?
強制適用の要件を満たさないが、厚生労働大臣の認可を受けて厚生年金の適用を受ける事業所です。7条は、要件を外れた強制適用事業所をこの任意適用事業所とみなします。
Q2厚生年金保険法7条の「みなし認可」とは?
6条1項1号・2号に該当しなくなった事業所について、申請がなくても同条3項の任意適用の認可があったものとして扱う仕組みです。適用関係が途切れないよう配線を切り替える規定です。
Q3厚生年金の適用事業所を脱退する手続きは?
8条により、被保険者の4分の3以上の同意を得たうえで厚生労働大臣の認可を受けます。事業主の判断だけでは脱退できず、認可日から将来に向かって効力が生じます。
Q4「4分の3以上の同意」はどう数えるの?
その事業所に使用される被保険者を母数として数えます。4分の1を超える被保険者が同意しなければ要件を満たさず、脱退の申請自体が成り立ちません。
Q5脱退の認可は遡って効力が生じますか?
遡及しません。認可日から将来に向かって適用が終了するため、それまでの期間の保険料は発生し、後から免除されることはありません。
Q6厚生年金の保険料を滞納するとどうなりますか?
適用事業所である以上、納付義務は続きます。年金事務所の調査で徴収権の時効である2年分が遡って請求され、放置すれば延滞金や差押えまで進みます。
Q7適用事業所をやめたら健康保険はどうなりますか?
健康保険法にも32条という同じ構造のみなし規定があり、脱退には別途33条の同意と認可が要ります。厚生年金だけ抜けて健康保険が残る、という単純な話にはなりません。
Q8個人事業所で従業員が1人でも厚生年金に入れますか?
入れます。6条3項の任意適用の認可を受ければ、強制適用の要件を満たさない個人事業所でも適用事業所になれます。人材確保のために自ら申請する事業所もあります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1従業員が5人未満になったんですが、社会保険はやめられますか?
自動ではやめられない。7条により任意適用事業所の認可があったものとみなされ、適用事業所として継続する。やめるには8条の認可、被保険者の4分の3以上の同意が必要である。実務のポイント:同意書に決まった様式はないが、後日「説明を受けていない」と争われる例が多い。脱退後は国民年金・国民健康保険に切り替わること、自己負担額の目安を同意書に明記しておくと、認可後の紛争がほぼ消える
Q2社長が勝手に社会保険を止めていました。今から取り戻せますか?
取り戻せる余地は大きい。適用事業所が継続している以上、被保険者資格も続いているため、厚生年金保険法31条の確認請求で記録を回復しうる。ただし保険料の徴収時効は2年(92条)で、それ以前の期間は反映が難しい。実務のポイント:確認請求は従業員が単独で、退職後でも出せる。会社に自分だと知られたくない場合、請求者を伏せた形で事業所調査に入るよう年金事務所に配慮を求めることができる
Q3船で働いています。船舶も同じ扱いになるんですか?
扱いは別である。7条が名指しているのは6条1項1号(法定業種で常時5人以上の個人事業所)と2号(国・地方公共団体・法人の事業所)だけで、同項3号の船舶は文言上含まれていない。実務のポイント:船員は船員保険との関係で適用関係が別建てに動く。海上と陸上を行き来する働き方の人は、条文の号数まで確認しないと自分がどの枠にいるか判定できない
Q4NPO法人や一般社団法人でも、社会保険は強制加入ですか?
法人であれば従業員が1人でも6条1項2号で強制適用となり、業種も規模も問わない。解散して任意団体に戻れば2号は外れるが、7条により任意適用事業所として加入は続く。実務のポイント:法人格を得た瞬間に社会保険が発生する点を見落とす設立支援者は多い。設立日と最初の給与支払日まで遡って加入を求められた事例は珍しくない
間違えやすい点 AI による整理
- 「5人未満になれば社会保険から自動的に外れる」と信じられているが、7条の条文はその真逆を書いている。認可があったものと「みなす」、つまり任意適用事業所として在籍が固定される。要件を外れたことを理由に資格喪失届を出しても、年金事務所はそれを受け付けない
- 保険料を勝手に止めるのがまずいことは、多くの事業主が何となく分かっている。分かっていないのは深刻度のほうだ。未納は単なる支払いの遅れではなく、徴収権の時効である2年分がまとめて請求される。しかも本来は従業員の給与から控除すべきだった保険料まで、実務上は事業主が丸ごと立て替える形になる。加えて従業員の年金記録に空白が生じ、将来の老齢厚生年金の額も削られる
- 事業主から見れば「経営判断で社会保険をやめる」話だが、法律から見れば従業員全員の年金受給権をまとめて処分する話である。だからこそ決定権が事業主一人ではなく被保険者の4分の3に置かれた。この落差に気付かないまま形式だけの同意書を集めると、認可の後で同意の有効性そのものを争われ、脱退が覆る
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定が働く場面 | 7条:強制適用の要件を外れた瞬間、任意適用の認可があったとみなす | 6条:適用事業所の要件と、任意適用の認可そのものを定める 8条:任意適用事業所が適用をやめるときの認可を定める |
| 事業主の意思の要否 | 不要。申請がなくても自動的にみなされる | 6条3項の任意適用は事業主の申請が必要 事業主の申請に加え、被保険者の4分の3以上の同意が必要 |
| 被保険者への効果 | 被保険者資格が途切れず継続する | 認可時から新たに被保険者となる(9条) 認可日から将来に向かって資格を喪失する |
| 見落としたときのリスク | 適用継続に気付かず納付を止め、2年分を遡及徴収される | 法人成りの日から加入義務が生じ、設立日まで遡って求められる 形式的な同意書で認可を得ると、後に同意の有効性を争われる |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も僱用5人以上を強制投保の基準とし、5人未満は任意投保とする点で日本と発想が近い。ただし要件を外れた既存単位を自動的に任意投保単位とみなす明文は置かれておらず、7条のようなみなし規定は日本に固有の設計といえる
韓国も事業場単位で当然適用を捉える構造をとる。適用の終了に被保険者の集団的同意を要するかは制度設計が異なり、日本の4分の3要件と同一に扱えない
ドイツは被用者個人に着目した強制被保険(§ 1)を原則とし、任意加入(§ 7)も個人単位である。事業所単位で適用関係を束ね、その脱退に集団同意を要求する日本型とは出発点が異なる
米国は雇用の定義に該当すれば自動的に適用され、事業所側の任意選択や脱退という概念が原則として存在しない。規模要件による強制・任意の二層構造自体がない
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 個人経営の工務店で職人が二人辞め、常時使用する従業員は4人になった。事業主は翌月から保険料の納付を止め、従業員には国民年金へ切り替えるよう伝えた。だが7条により、その事業所は任意適用事業所として適用が続いている。年金事務所の調査が入れば、止めた月まで遡って事業主負担分と従業員負担分の両方を請求される。従業員から徴収し損ねた分を事実上かぶるのは事業主だ。調査通知が届いてから是正の回答期限までは通常数週間しかなく、資金繰りを組み直す時間はない
- NPO法人を解散して任意団体に戻したら、職員の厚生年金はどうなる? 6条1項2号の「法人の事業所」に該当しなくなるので強制適用の根拠は消える。しかし7条のみなし認可により、任意適用事業所として加入は継続する。理事会の議決だけで職員を国民年金に落とすことはできない
- 社長から「会社が小さくなったので社会保険はやめる、この同意書にサインしてほしい」と回覧が回ってきた。そのサインは8条の4分の3要件を満たすための一票である。4分の1を超える人が署名を拒めば、脱退そのものが成立しない
- 持病が悪化して通院を始めた月に、勤め先が黙って社会保険の納付を止めていた。初診日に厚生年金の被保険者であれば障害厚生年金3級や障害手当金まで手が届くが、国民年金だけなら1級・2級に該当しない限り一円も出ない。7条は、まさにその初診日にあなたを被保険者として残すために働いている条文だった
- 従業員4人の個人診療所に新しく事務員として採用された。院長は「うちは5人未満だから社会保険は任意なんだ」と説明する。だがその診療所が過去に5人以上で強制適用だったなら、7条でみなし任意適用事業所のまま。9条により新入りも当然に被保険者となり、加入させないという選択肢は最初から存在しない
取るべき行動
被害を受けた側:1. 給与明細とねんきん定期便を並べ、厚生年金の記録が途切れた月を特定する2. 事業主に8条の脱退認可を受けたかを確認、認可の事実がなければ適用事業所は継続している3. 厚生年金保険法31条の確認請求を年金事務所に出す。これは従業員が単独で、退職後でも行える4. まだ同意書を求められている段階なら署名を保留し、4分の3に達していない事実を他の従業員と共有する
訴えられた側:1. 要件を外れた事実を年金事務所に照会し、みなし認可の状態を書面で確定させる2. 本当に脱退するなら8条の手続、被保険者の4分の3以上の同意書を個別に日付入りで整えて認可申請を出す3. 認可が下りるまでの期間の保険料は発生し、遡って免除されることはない4. 動機が資金繰りなら、脱退ではなく納付猶予・分割納付の相談が先。放置した滞納は最終的に差押えまで進む
時効(請求できる期限):本条自体に特定の時効はない。ただし保険料その他の徴収金を徴収する権利の時効は2年(厚生年金保険法92条)であり、この2年分は遡って請求されうる。年金給付を受ける権利の時効は原則5年。脱退の効力は8条の認可日から将来に向かって生じ、遡及はしない(最新の改正状況をご確認ください)
学説
条文構造からの通説的理解:7条は適用関係の終了規定ではなく、強制適用から任意適用への地位の転換規定と解される。したがって要件の喪失を理由とする全喪の届出は認められず、適用の終了は8条の認可によってのみ生じる
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和29年(1954年) 改正:厚生年金保険法の全部改正(昭和29年法律第115号)。労働者年金保険法(1941年制定、1944年に厚生年金保険法へ改称)以来の制度を再編し、適用事業所と任意適用に関する現行の枠組みが整えられた
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