要点厚生年金保険法 32 条は、保険給付を老齢厚生年金、障害厚生年金及び障害手当金、遺族厚生年金の三種類に限定列挙し、政府及び実施機関が給付を行うと定める。
Q · 毎月引かれている厚生年金保険料で、結局どんな給付が約束されているの?
老齢・障害・遺族の三種類。障害手当金という一時金も含まれます
厚生年金保険法 32 条は、保険給付を老齢厚生年金、障害厚生年金及び障害手当金、遺族厚生年金の三種類に限定列挙しています。老後だけでなく、現役世代の障害と死亡も対象です。とりわけ障害手当金は障害等級 3 級に届かない障害が残ったときの一時金で(55 条)、国民年金には存在しません。給付は政府及び実施機関が行い、2015 年 10 月の一元化以降は共済組合等も実施機関に含まれます。介護や失業はこの三種類の外側にあり、別の制度が担います。
毎月の給与明細から天引きされている厚生年金保険料、その見返りとして法律が約束している給付は、この条文のたった三行しかない。老齢厚生年金、障害厚生年金及び障害手当金、遺族厚生年金。ここで大半の人が見落とすのが二行目の「障害手当金」である。障害等級三級にも届かない程度の障害が残ったときに一度だけ支払われる一時金で(55条)、自営業者が加入する国民年金には存在しない。三級の障害厚生年金も同じく被用者だけの給付だ。つまりあなたは、同じ怪我をした自営業の友人が一円も受け取れない場面で、請求さえすれば受け取れる側に立っている。もう一つ、給付を行う主体は「政府及び実施機関」と書かれている。2015年10月の被用者年金一元化で公務員や私学教職員の共済も厚生年金に統合され、加入期間ごとに別々の実施機関が決定し、別々に振り込む構造になった。窓口が一つだと思い込んでいると、請求漏れも記録漏れも見えない。
厚生年金保険法 32 条は保険給付の種類を定める規定であり、同法による給付を老齢厚生年金、障害厚生年金及び障害手当金、遺族厚生年金の三種類に限定列挙する。給付の実施主体は政府及び実施機関とされ、被用者年金一元化により共済組合等も実施機関に含まれる。
厚生年金の給付の決定と支払を行う主体です。厚生労働大臣のほか、国家公務員共済組合連合会、地方公務員共済組合、日本私立学校振興・共済事業団が含まれます(2 条の 5)。
違います。国民年金は老齢・障害・遺族の基礎年金(15 条)、厚生年金はその上乗せに加え障害手当金という一時金があり、障害は 3 級まで対象になります。
受け取れます(58 条以下)。子の有無で切られるのは遺族基礎年金であり、二階部分の遺族厚生年金は別の要件で動きます。ただし将来的な見直しが議論されています。
支払期月ごとの受給権は 5 年で時効消滅し、遡って受け取れるのは原則 5 年分までです(92 条)。障害手当金は初診日から 5 年以内の治癒が要件です(55 条)。
障害厚生年金は併給されますが労災側が減額調整されます。一方、同一事由で労災の障害補償給付を受ける権利があるときは障害手当金は支給されません(56 条)。
対象は 32 条の一号、老齢厚生年金にかかる婚姻期間中の標準報酬記録だけです。障害厚生年金も遺族厚生年金も基礎年金も分割されません。
社会保険審査官への審査請求を、決定があったことを知った日の翌日から 3 か月以内に行います。決定ごとに争う相手が分かれる点に注意が必要です。
ありません。32 条は三種類の限定列挙なので、介護は介護保険法、失業は雇用保険法という別の制度が担います。
三種類あります(32条)。老齢厚生年金、障害厚生年金と障害手当金、遺族厚生年金です。障害と遺族は現役世代のための保障で、20代でも対象になります。業界裏話ヒント:障害厚生年金には3級がありますが、国民年金の障害基礎年金は1級2級までしかありません(国民年金法30条)。初診日にどちらの制度に入っていたかで、生涯の受給額が数百万円単位で変わります。
障害等級3級に届かない程度の障害が残ったときに、一度だけ支払われる一時金です(55条)。初診日から5年以内に傷病が治ったことが要件で、額は報酬比例部分の2年分が目安です。業界裏話ヒント:同一の事由で労災保険の障害補償給付を受ける権利があると障害手当金は支給されません(56条)。労災と厚生年金のどちらから取るのが有利かを先に計算する人は、ほとんどいません。
2015年10月の一元化で公務員も厚生年金の被保険者になり、32条の「実施機関」に共済組合等が含まれます(2条の5)。請求書はどの窓口でも受け付けますが、決定と支払は加入期間ごとに各実施機関が行います。業界裏話ヒント:通知書も振込も別々に届くため、片方だけ見て金額を誤解しやすく、逆に片方の記録漏れに何年も気付かないことがあります。年に一度、全期間を突き合わせるのが唯一の防御です。
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 給付の種類 | 厚年 32 条:老齢厚生年金/障害厚生年金及び障害手当金/遺族厚生年金の三種 | — |
| 障害の等級と一時金 | 障害等級 3 級まで年金、3 級未満は障害手当金という一時金(55 条) | — |
| 対象となる人 | 被用者(会社員・公務員・私学教職員) | — |
| 給付を行う主体 | 政府及び実施機関(厚労大臣・各共済組合等) | — |
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