要点厚生年金保険法47条は、初診日に被保険者であった者に、初診日から1年6月後の障害認定日の障害の程度に応じ、1級から3級の障害厚生年金を支給すると定める。
Q · 退職してから病院に行ったら、障害年金はどうなるんですか?
初診日に厚生年金に入っていたかで決まる。退職後の初診なら3級は出ない
厚生年金保険法47条は、初診日に厚生年金の被保険者であったことを障害厚生年金の入口要件としています。在職中が初診日なら1級から3級までが対象になり、3級でも年金が支給されます。退職して国民年金だけになった後の初診日であれば、支給されるのは障害基礎年金のみで、3級に相当する状態では一円も出ません。支給の可否は原則として初診日から1年6月後の障害認定日の状態で判定され、保険料納付要件は初診日の前日を基準に判定されます。
会社を辞めてから病院に行くか、辞める前に行くか。順番が逆になるだけで、生涯で受け取る額が数百万円変わることがある。47条が握っているのは初診日という一点だ。その傷病で初めて医師の診療を受けた日に厚生年金の被保険者だったかどうかで、二階建ての障害厚生年金に進めるか、一階の障害基礎年金しか届かないかが決まる。しかも厚生年金には3級があり、国民年金にはない。在職中が初診日なら3級でも年金が出るが、退職後が初診日だと同じ状態で一円も出ない。支給の可否は原則として初診日から1年6月を経過した障害認定日の障害の状態で判定される。そしてただし書の保険料納付要件は「初診日の前日において」判定する。病名を告げられてから慌てて未納分を納めても、この一語で門は閉じている。
厚生年金保険法第47条は障害厚生年金の支給要件を定める規定であり、初診日における被保険者資格、初診日から1年6月を経過した障害認定日または傷病が治った日における障害等級への該当、および初診日の前日を基準とする保険料納付要件の三つを支給の柱とする。障害等級は重度のものから1級、2級及び3級とされ、各級の障害の状態は政令に委任されている。
障害の程度を判定する基準日で、原則として初診日から1年6月を経過した日です。その期間内に傷病が治った日(症状固定日)があれば、その日が障害認定日になります(47条1項)。
治療によって回復する余地を見たうえで障害の状態を評価するためです。人工関節挿入や人工透析など、障害認定基準で認定日の特例が定められている傷病では1年6月を待たずに認定されます。
厚生年金保険法47条2項が障害等級を1級・2級・3級としているためです。国民年金の障害基礎年金は1級・2級しかないため、初診日が在職中かどうかで3級の有無が分かれます。
障害認定日には等級に該当しなかったが、その後悪化して該当した場合の請求です(47条の2)。請求した月の翌月分から支給され、65歳に達する日の前日までに請求する必要があります。
障害認定日請求が認められれば認定日の翌月分から支給されますが、受給権の時効は5年です(92条)。認定日から5年以上経ってからの請求では、5年より前の分は受け取れません。
初診日を証明するために、最初にかかった医療機関に作成してもらう書類です。診断書を書く医療機関と初診の医療機関が同じ場合は不要となる取扱いです。
二番目以降の医療機関の紹介状、当時の診察券、健康保険の給付記録、第三者による証明などを組み合わせて初診日を立証します。証拠は時間とともに失われるため早期着手が要ります。
できます。要件とされるのは初診日に被保険者であったことであり、請求時点で被保険者である必要はありません。在職中に初診日があれば、退職後の請求でも障害厚生年金の対象です。
違う。その傷病について初めて医師または歯科医師の診療を受けた日であり、確定診断が付いた日ではない(47条1項)。健診で異常を指摘されて受診した日も初診日になりうる。業界裏話ヒント:前の傷病と相当因果関係があると認められると、初診日はそちらに引っ張られる。糖尿病から糖尿病性腎症に至った場合、初診日は糖尿病で最初にかかった日になる。この一点で初診日が10年動き、加入制度ごと変わることがある
出る。47条2項の委任を受けた政令と障害認定基準に精神の障害の基準があり、厚生年金には3級もある。国民年金だけの人は3級では支給されないので、初診日が在職中かどうかが決定的になる。業界裏話ヒント:等級を実質的に決めているのは診断書の日常生活能力の判定7項目と程度欄。医師は診察室の数十分しか見ていないので、家事や買い物、服薬管理、対人交渉が実際どうなっているかを箇条書きのメモで渡してから書いてもらう
就労イコール不支給ではない。人工透析や人工関節、心疾患などでは就労と受給が両立している例は多い。ただし精神の障害では就労状況が重く評価される傾向がある。業界裏話ヒント:申立書に「一般就労している」とだけ書くと確実に軽く判定される。時短勤務、業務量の軽減、休憩の頻度、通院のための欠勤、同僚の補助といった配慮の内容を具体的に書けるかどうかで結論が変わる
満たせない。ただし書は「初診日の前日において」判定すると定めており、受診後に納めても要件は作り直せない。なお会社員期間は国民年金第2号被保険者として自動的に保険料納付済期間になる。業界裏話ヒント:未納がある人は今すぐ免除や納付猶予を申請すること。免除期間は保険料免除期間として3分の2の計算に算入されるので、未納放置とは結果が正反対になる。直近1年に未納がなければ足りるとする特例には適用期限があるため、最新の改正状況をご確認ください
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|---|---|---|
| 判定の基準時 | 47条:障害認定日(初診日から1年6月後または治った日)の状態 | — |
| 対象となる障害の程度 | 1級・2級・3級(2項、各級は政令) | — |
| 給付の形態 | 年金(1級・2級は障害基礎年金と併給、3級は厚生年金のみ) | — |
| 遡及の可否と期限 | 認定日の翌月分まで遡及可、ただし92条の5年時効あり | — |
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