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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 最終改正 収録時点 令和8年10月2日読了 8 分8 分8 分

厚生年金保険法 第47条の3

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  1. 疾病にかかり、又は負傷し、かつ、その傷病(以下この条において「基準傷病」という。)に係る初診日において被保険者であつた者であつて、基準傷病以外の傷病により障害の状態にあるものが、基準傷病に係る障害認定日以後六十五歳に達する日の前日までの間において、初めて、基準傷病による障害(以下この条において「基準障害」という。)と他の障害とを併合して障害等級の一級又は二級に該当する程度の障害の状態に該当するに至つたとき(基準傷病の初診日が、基準傷病以外の傷病(基準傷病以外の傷病が二以上ある場合は、基準傷病以外のすべての傷病)に係る初診日以降であるときに限る。)は、その者に基準障害と他の障害とを併合した障害の程度による障害厚生年金を支給する。
  2. 2.第四十七条第一項ただし書の規定は、前項の場合に準用する。この場合において、同条第一項ただし書中「当該傷病」とあるのは、「基準傷病」と読み替えるものとする。
  3. 3.第一項の障害厚生年金の支給は、第三十六条第一項の規定にかかわらず、当該障害厚生年金の請求があつた月の翌月から始めるものとする。

この条文の基本情報

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 厚生年金保険法第47条の3は、日本の厚生年金保険法に含まれる条文です。
  2. 厚生年金保険法第47条の3の条文原文は「疾病にかかり、又は負傷し、かつ、その傷病(以下この条において「基準傷病」という。」で始まります。
  3. 厚生年金保険法第47条の3は第三節に置かれています。
  4. 厚生年金保険法の公布日は昭和29年5月19日です。
  5. 厚生年金保険法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
  6. 厚生年金保険法第47条の3の前の条は厚生年金保険法第47条の2です。
  7. 厚生年金保険法第47条の3の次の条は厚生年金保険法第48条です。
  8. 厚生年金保険法第47条の3には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式厚生年金保険法(昭和二十九年法律第百十五号)第47条の3
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/329AC0000000115
  • 本サイト収録厚生年金保険法(昭和二十九年法律第百十五号)第47条の3(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/329AC0000000115/47_3

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点厚生年金保険法47条の3は、後発の基準傷病による障害と他の障害を併合して初めて1級または2級に該当したとき障害厚生年金を支給する規定。支給は請求月の翌月からで遡及はない。

Q · 病気やケガが二つあって、どちらも単独では障害年金の等級に届かない場合、何ももらえないのですか?

後の病気の初診日に厚生年金に入っていれば、二つ併せて2級で請求できます

厚生年金保険法47条の3により、後から発症した傷病(基準傷病)の初診日に厚生年金の被保険者であり、その初診日が他のすべての傷病の初診日以降であるときは、基準障害と他の障害とを併合して初めて障害等級1級または2級に該当した場合に障害厚生年金が支給されます。他の障害については初診日要件も保険料納付要件も問われません。ただし同条3項により、支給は36条1項の原則にかかわらず請求のあった月の翌月から始まり、遡及分は発生しません。

解説

片方だけでは、どちらも年金にならない。厚生年金保険法47条の3が扱うのはまさにその場面である。昔の怪我で残った軽い機能障害、そこへ数年後に加わった心疾患。単独ではどちらも2級に届かないのに、二つを併合すると初めて2級になる。このとき法律が見るのは、後から来た傷病(基準傷病)の初診日に厚生年金の被保険者であったか、その一点だけだ。先にあった障害については、初診日がいつだったかも、その頃の保険料を納めていたかも一切問わない。ここが多くの人の想定を裏切る。そしてもう一つ、支給は請求した月の翌月から始まる(3項)。条件を満たしていた期間が3年あっても、請求しなかった3年分は存在しなかったことになる。あなたが制度を知っているかどうかが、そのまま金額に変換される条文である。

法的な位置づけ

厚生年金保険法47条の3は、基準障害による障害厚生年金を定める規定である。基準傷病に係る初診日において被保険者であった者が、基準傷病に係る障害認定日以後65歳に達する日の前日までに、基準障害と他の障害とを併合して障害等級1級または2級に該当するに至った場合に支給される。基準傷病の初診日が他のすべての傷病の初診日以降であることを要件とする。

手順

  1. 1.全傷病を初診日順に紙へ並べる これまでかかったすべての傷病を、初診日の古い順に一覧化する。最後に発症した傷病が基準傷病になる並びかどうかを確認する。順序が崩れていれば47条の3は使えないため、診断書代を投じる前にここで判定する
  2. 2.基準傷病の初診日における被保険者資格と納付要件を確認 最後に発症した傷病の初診日に厚生年金の被保険者であったかを年金記録で確認する。あわせて47条1項ただし書を準用した保険料納付要件(基準傷病について読み替え)を満たすかを照合する。他の障害については納付要件も初診日要件も問われない
  3. 3.基準障害と他の障害の双方について診断書を手配 基準障害と既存の他の障害の両方について、障害の部位・種類に応じた様式の診断書を医師へ依頼する。主治医が別医療機関なら複数通となる。あわせて基準傷病の初診日を裏付ける受診状況等証明書を取得する
  4. 4.併合して1級2級に該当した時期を書面上で特定 基準傷病に係る障害認定日以後、65歳に達する日の前日までの間に併合して1級または2級に該当した事実を、診断書の現症日と記載内容で示せるようにする。該当時期の裏付けが弱いと請求そのものが通らない
  5. 5.請求書の受付日を可能な限り前倒しで確保 47条の3第3項により支給は請求のあった月の翌月からで遡及分は発生しない。書類完成を待って月をまたぐと、その月分は永久に失われる。不足書類の後日提出が可能かを年金事務所へ確認し、受付日の確保を優先する

よくある質問 AI による整理

Q1基準障害とは何ですか?

最も遅い初診日を持つ傷病(基準傷病)による障害のことです。厚生年金保険法47条の3で、この基準障害と既存の他の障害を併合して初めて1級2級に達したときに障害厚生年金が支給されます。

Q2はじめて2級とは何ですか?

基準障害による請求の実務上の通称です。単独では等級に届かない障害が二つ以上重なり、併合して初めて2級以上になった場合の請求を指します。根拠条文は厚生年金保険法47条の3です。

Q3基準傷病はどうやって決まりますか?

初診日が最も遅い傷病が基準傷病になります。厚生年金保険法47条の3第1項括弧書きは、基準傷病の初診日が他のすべての傷病の初診日以降であることを要件としており、順序は後から変えられません。

Q4基準障害の請求はどこに出しますか?

年金事務所または街角の年金相談センターに障害厚生年金の裁定請求書を提出します。窓口が事後重症で不該当と判断した場合でも、47条の3による検討を明示的に申し出ることができます。

Q5基準障害の請求で診断書は何通必要ですか?

原則として基準障害と他の障害それぞれについて診断書が必要です。主治医が別の医療機関であれば複数通となり、様式も障害の部位・種類ごとに分かれるため、依頼前に必要様式を確認してください。

Q6基準障害で障害基礎年金も出ますか?

併合して1級または2級に該当する場合、国民年金法30条の3の基準障害による障害基礎年金と併給される仕組みです。3級相当にとどまる場合は基礎年金部分が生じません。

Q7併合判定表とは何ですか?

複数の障害を合わせた場合の等級を判定するために用いる、国民年金・厚生年金保険 障害認定基準(厚生労働省年金局長通知)上の表です。個々の障害の程度を数値化して合成等級を導きます。

Q8障害厚生年金が不支給になったら、いつまでに不服申立てできますか?

社会保険審査官及び社会保険審査会法4条により、決定があったことを知った日の翌日から3か月以内に社会保険審査官へ審査請求します。最新の改正状況をご確認ください。

この条文についての質問 AI による整理

Q1二つ目の病気で年金がもらえると聞いたんですが、最初の病気の頃は保険料を払ってなかったんです。それでも大丈夫ですか?

大丈夫である。本条が納付要件(47条1項ただし書の準用)と初診日の被保険者要件を問うのは基準傷病、つまり後から発症した方だけで、先にあった障害については初診日も納付状況も問われない。実務のポイント:窓口で最初の病気の未納歴から話し始めると、そこで会話が止まりがちである。どちらが後発かを整理し、後発の傷病を主語にして相談を切り出す方が話が前に進む

Q265歳を過ぎてしまったら、もう手遅れですよね?

手遅れとは限らない。65歳に達する日の前日までに併合して1級または2級に該当していれば、請求書の提出自体は65歳以降でも受け付けられる。事後重症は請求まで65歳前に終える必要があり、この点で扱いが違う。実務のポイント:この差は窓口で説明されないことがあり、「年齢的にもう無理です」と言われて帰ってしまう人が実在する。該当した時期を示す診断書の記載が勝負どころになる

Q3請求が遅れた分は、5年までさかのぼれるんじゃないんですか?

さかのぼれない。47条の3第3項が36条1項の原則を明文で外し、支給は請求のあった月の翌月から始まると定めている。5年の話は、すでに受給権が発生している年金の未払分についての時効であり、ここでは遡及分がそもそも発生しない。実務のポイント:診断書の取り直しで迷っている数か月が、そのまま消える金額になる。書類の完成度と受付日の確保、どちらを優先するかを最初に決めておく

Q4「他の障害」って、年金をもらっていない軽い障害でもいいんですか?

よい。他の障害は障害等級に該当しない程度でも、併合判定の対象として評価できる程度の障害であれば足りる。ただし極めて軽微で評価対象に乗らないものは足し算されない。実務上、どこまで拾うかは認定基準の運用に左右される。実務のポイント:既存障害についても別途診断書が必要になる。主治医が違う病院なら2通、しかも様式が障害の部位ごとに分かれる点を最初に確認しておく

間違えやすい点 AI による整理

  • 基準障害という制度の存在は知っていても、3項の重さを理解している人は少ない。障害認定日請求なら最大5年分を遡って受け取れるが、47条の3では遡及分が原理的に発生しない。36条1項の原則が明文で外され、支給は請求月の翌月からと決められている。制度を知った時期の差が、そのまま数十万円から数百万円の差に化ける
  • 「二つ目の病気のときに保険料を払っていたか」を心配する人は多いが、問うべきはそこだけではない。もう一つの問いは「二つの傷病のうち、どちらが後か」である。後発の傷病が基準傷病になるという順序条件(1項括弧書き)を満たさなければ、納付要件をいくら完璧に満たしていても本条は使えない。順序は変えられないので、ここで外れたら別ルートを探すことになる
  • あなたから見れば「どちらの病気も軽くて年金の対象外」だが、法律が見ているのは併合判定表で足し合わせた後の状態である。個々の傷病ごとに「この程度では無理だ」と諦めた時点で、法律が判断している土俵にそもそも上がっていない。この視点のずれが、受給できたはずの人を毎年取りこぼしている
比較の観点この条文ほかの条文
適用場面47条の3:単独では等級に届かない障害が重なり、併合して初めて1級2級になった(受給権なし)47条の2:既存の障害が後日悪化して等級に達した(事後重症)
48条:すでに障害厚生年金の受給権がある者に新たな障害が加わった(併合認定)
納付要件・初診日要件を問う対象基準傷病(後発)のみ。他の障害は初診日も納付状況も不問当該傷病の初診日について要件充足が必要
新たな傷病について要件充足が必要
年齢の縛り該当が65歳に達する日の前日までに生じていれば足り、請求自体は65歳以降でも可65歳に達する日の前日までに請求まで完了する必要がある
受給権者であることが前提で、併合改定の場面ごとに扱いが異なる
支給開始月3項により請求のあった月の翌月から。36条1項の原則が明文で排除され遡及なし請求月の翌月から。同じく遡及なし
併合により改定された年金額の改定時期の定めによる

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
勞工保險條例第53條・勞工保險失能給付標準第6條

台湾も二種以上の失能について合併して等級を引き上げる取扱いを持つが、労災・普通傷病の区分と給付方式(一時金/年金)の設計が日本と異なる

韓国
국민연금법 제67조(장애연금의 수급권자)

韓国も初診日と加入要件を基礎とする点で日本型に近いが、複数障害の併合評価は施行令・審査規程レベルの運用に委ねられる部分が大きい

ドイツ
SGB VI § 43(Rente wegen Erwerbsminderung)

ドイツは傷病ごとの等級併合ではなく、残存する稼得能力(1日あたり就労可能時間)で全体評価する。個別傷病の初診日を起点としないため、日本のような順序要件の問題が生じにくい

アメリカ
20 C.F.R. § 404.1523(Multiple impairments)

米国 SSA は複数の機能障害の合算効果(combined effect)を全体として評価する枠組みを規則で明記しており、単独では不該当の障害を合わせて認定する点で発想が近い

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • もし、10年前の労災で残った手指の機能障害に、去年発症した心疾患が重なったとしたら? どちらも単独では2級に届かない。だが二つを併合したとき初めて2級になる。このとき審査で見られるのは心疾患の初診日と保険料納付状況だけで、10年前の労災については初診日も納付要件も問われない
  • 窓口で「あなたの障害の程度は3級相当ですので、障害厚生年金は3級です」と告げられた。職員は既存の別傷病を聞き取っていない。請求者が自分から二つ目の障害を口に出さなければ、47条の3は検討の俎上にすら上がらない。制度は自動的には適用されず、名指しで持ち出した人にだけ開く
  • 精神疾患で通院を続けている。昨年、別系統の疾患で新たな診断が出た。順番が「精神が先、新しい疾患が後」であれば、本条の土俵に乗る
  • 64歳11か月。併合して2級に該当する状態には、すでに数か月前から至っている。あと数日で65歳だが、該当が65歳に達する日の前日までに生じてさえいれば、請求書を出すのは誕生日を過ぎてからでも構わない。焦って不備のある書類を出すより、該当日を裏付ける資料を固める方が結果に効く
  • 兄が10年前から精神疾患で障害厚生年金3級を受けている。最近、脊椎の手術で歩行に制限が出た。あなたが調べる側に回ったとき、47条の3(基準障害)と48条(併合認定)のどちらの土俵かを見分ける必要がある。すでに受給権がある人は48条や52条の世界であり、入口を間違えると請求書の様式から違ってくる

取るべき行動

被害を受けた側:1. これまでの全傷病を初診日順に紙に書き出し、最後に発症した傷病の初診日に厚生年金の被保険者だったかを年金記録で確認する2. その初診日が他のすべての傷病の初診日より後であることを確認(順序が崩れると本条は使えない) 3. 基準傷病と既存障害の両方について診断書を用意する。主治医が別なら2通必要になる4. 書類が完全に揃う前でも、請求書の受付日を先に確保できないか年金事務所に相談する。1か月遅れれば、その1か月分は永久に発生しない

訴えられた側:不支給や「対象外」と言われた場合、まず理由が納付要件なのか、初診日の前後関係なのか、併合後の等級判定なのかを特定する。前後関係の認定は受診状況等証明書やカルテの取り直しで覆ることがあり、争点が変わる。決定に納得できなければ社会保険審査官への審査請求を期限内に行い、並行して障害年金を専門に扱う社会保険労務士への依頼を検討する。弁護士ではなく社労士が主戦場である点に注意

時効(請求できる期限):併合して1級または2級に該当する状態に至るのは、基準傷病に係る障害認定日以後、65歳に達する日の前日まででなければならない(1項)。ただし請求そのものに年齢の上限はなく、該当さえしていれば65歳以降でも請求できる。ここが事後重症(47条の2、65歳に達する日の前日までに請求まで完了する必要がある)との決定的な違い。支給は請求のあった月の翌月から(3項)で遡及なし。不支給決定への審査請求は、決定があったことを知った日の翌日から3か月以内(社会保険審査官及び社会保険審査会法4条、最新の改正状況をご確認ください)

改正沿革 AI による整理

改正の年表

  1. 1.昭和60年(1985年) 新設:基礎年金制度導入を柱とする年金制度改正により、基準障害による障害厚生年金の規定が設けられた。国民年金法30条の3(基準障害による障害基礎年金)と対をなす構造となっている。詳細な改正経緯は e-Gov 及び国会審議記録での確認を推奨

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厚生年金保険法の全文を見る所属する編章節を開く:第三節

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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