実施機関は、被保険者に関する原簿を備え、これに被保険者の氏名、資格の取得及び喪失の年月日、標準報酬(標準報酬月額及び標準賞与額をいう。以下同じ。)、基礎年金番号(国民年金法第十四条に規定する基礎年金番号をいう。)その他主務省令で定める事項を記録しなければならない。
要点厚生年金保険法 28 条は、実施機関に被保険者原簿の備付けと、氏名・資格取得喪失日・標準報酬・基礎年金番号の記録を義務づける。原簿に記載のない期間は、原則として給付算定の基礎にならない。
Q · 自分が厚生年金に入っていた記録って、どこに残っているんですか?
実施機関が備える被保険者原簿に記録されます
厚生年金保険法 28 条により、実施機関(厚生労働大臣=日本年金機構、国家公務員共済組合連合会、地方公務員共済組合等、日本私立学校振興・共済事業団)が被保険者原簿を備え、氏名、資格の取得及び喪失の年月日、標準報酬月額・標準賞与額、基礎年金番号などを記録します。将来の年金額も、障害厚生年金が出るかどうかも、この原簿の記載を基礎に判断されます。記載に誤りや漏れがあると考える場合は、同法 28 条の 2 の訂正請求で争えます。
あなたの厚生年金を最終的に決めるのは、給与明細でも会社の台帳でもなく、実施機関(日本年金機構や各共済組合)が持つ一冊の原簿である。厚生年金保険法 28 条が命じているのはそれだけだ。氏名、資格を取得した年月日、喪失した年月日、標準報酬月額、標準賞与額、基礎年金番号。この記録があるかどうかが、40 年後に受け取る金額を、そして事故や病気のときに障害厚生年金が出るかどうかを決める。会社が届出を忘れても、あなたの記憶の中には確かに勤務した事実がある。だが原簿に載っていなければ、年金の世界ではその期間は存在しなかったことになる。2007 年に発覚した 5,000 万件を超える持ち主不明記録は、この一条が実務でどれほど脆いかの証明だった。だから 2015 年から、記録が違うと思ったら自分で訂正を請求できる仕組み(28 条の 2)が法定された。原簿はあなたの所有物ではないが、中身を見て、直させる権利はある。
厚生年金保険法 28 条は、実施機関(厚生労働大臣、国家公務員共済組合連合会、地方公務員共済組合等、日本私立学校振興・共済事業団)に被保険者原簿の備付義務を課す規定である。記録事項は氏名、資格の取得及び喪失の年月日、標準報酬月額及び標準賞与額、基礎年金番号その他主務省令で定める事項であり、原簿の記載が保険給付算定の基礎となる。
実施機関が備える厚生年金加入者の公的記録簿です。厚生年金保険法 28 条に基づき、氏名、資格の取得・喪失年月日、標準報酬、基礎年金番号などが記録され、給付計算の基礎になります。
厚生労働大臣(実務は日本年金機構)、国家公務員共済組合連合会、地方公務員共済組合等、日本私立学校振興・共済事業団を指します。2015 年の被用者年金一元化により整理された呼称です。
毎年届くねんきん定期便、またはねんきんネットで全期間の加入記録を確認できます。共済組合の期間は各共済組合でも照会できます。職歴と一行ずつ突き合わせるのが確認の基本です。
原則として反映されません。実際に勤務し保険料が天引きされていても、記録がなければ被保険者期間として扱われません。訂正請求で記録を復元する必要があります。
訂正請求(厚生年金保険法 28 条の 2)自体に期限はありません。受給開始後でも、本人死亡後に遺族が請求することもできます。期限があるのは保険料徴収権(2 年)と各支払期の受給権(5 年)です。
国民年金法 14 条に規定される、公的年金制度共通の個人識別番号です。厚生年金保険法 28 条により被保険者原簿の記録事項とされ、転職や制度間移動をまたいで記録を名寄せする鍵になります。
資格取得時の決定、毎年の定時決定、報酬が大きく変わったときの随時改定によって決まり、実際の年収そのものではありません。決定された額が原簿に記録され、年金額の計算に使われます。
遅れた日付がそのまま原簿の資格取得年月日になり得ます。初診日が資格取得前と扱われれば障害厚生年金が出ないなど、従業員側に不可逆の不利益が生じます。事業主は速やかに訂正届を出すべきです。
年金事務所(共済組合員なら各共済組合)に訂正請求を出す(厚生年金保険法 28 条の 2)。地方年金記録訂正審議会の審議を経て、厚生労働大臣が訂正するかどうかを決定する。業界裏話ヒント:証拠がないと無理だと思われがちだが、同僚の証言、社員名簿、健康保険証の写し、通勤定期の記録といった間接証拠の積み上げで認められた例は多い。窓口で口頭で断られても正式決定ではないので、文書で出せば必ず審議にかかる
保険料を徴収する権利は 2 年で時効なので(厚生年金保険法 92 条)、原則としてそれより前へは遡れない。ただし給与から保険料が天引きされていた場合は、厚生年金特例法により事業主が納付していなくても被保険者期間として記録される道がある。業界裏話ヒント:分かれ目は天引きされていたかどうかの一点。給与明細の厚生年金保険料の控除欄が最強の証拠になる。1 枚残っているかどうかで結論が変わる
遺族からも訂正請求できる。訂正が認められれば、本人が生前受け取れなかった分を未支給の保険給付(厚生年金保険法 37 条)として遺族が受け取れる場合がある。業界裏話ヒント:未支給の保険給付は相続財産ではなく、法定された範囲の遺族が生計同一要件のもとで持つ固有の権利。だから相続放棄をしていても請求できる。この違いを知らずに最初から諦める遺族が非常に多い
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 誰の義務・権利か | 28 条:実施機関の原簿備付け・記録義務 | — |
| 動くタイミング | 常時(届出を受けて随時記録) | — |
| 違反・不備の効果 | 記載を欠く期間は給付算定の基礎にならない | — |
| 期限の有無 | 期限の観念なし(継続的義務) | — |
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