要点厚生年金保険法 28 条の 2 は、原簿の記録が事実でない、又は記録がないと思料するとき、厚生労働大臣に訂正を請求できると定める。請求期限はなく、対象は第一号被保険者期間に限る。
Q · 年金記録に抜けがあるみたいなんですが、証拠がなくても訂正してもらえますか?
証拠がなくても請求できる。請求に期限もない
厚生年金保険法 28 条の 2 は、原簿の記録が事実でない、又は記録されていないと「思料するとき」に厚生労働大臣へ訂正を請求できると定めます。証拠の添付は請求の要件ではなく、事業所への照会や関連記録の調査は行政側が行い、地方年金記録訂正審議会が周辺事情を総合して判断します。請求そのものに時効はなく、数十年前の記録でも受け付けられます。ただし対象は第一号厚生年金被保険者(民間企業の会社員)だった期間に限られ、公務員や私学教職員の期間は各実施機関が窓口です。
ねんきん定期便の加入履歴に、若い頃に働いた会社の名前が載っていない。そのとき打てる手が、法律に一本だけ用意されている。厚生年金保険法 28 条の 2 は、原簿に記録された自分の資格取得日・喪失日・標準報酬が事実と違う、あるいは記録そのものが抜けていると「思料するとき」、厚生労働大臣に訂正を請求できると定める。注目すべきは「思料するとき」という言葉だ。完璧な証拠を握っている必要はなく、疑いを持った時点で請求権が立ち上がる。しかも請求そのものに期限はない。40 年前の記録でも受け付けられる。2 項では本人が死亡した場合に遺族が、3 項では離婚時の年金分割で期間を得た元配偶者が、それぞれ同じ請求をできる。ただし使えるのは第一号厚生年金被保険者、つまり民間企業の会社員だった期間だけ。公務員や私学教職員の期間は、各共済の実施機関が窓口になる。
厚生年金保険法 28 条の 2 は、厚生年金保険原簿の訂正請求権を定める規定である。第一号厚生年金被保険者であり、又はあった者は、原簿上の資格の取得・喪失の年月日や標準報酬の記録が事実でない、又は記録がないと思料するとき、厚生労働大臣に訂正を請求できる。2 項は遺族に、3 項は年金分割で期間を得た者に準用される。
AI 輔助整理,以條文原文為準
厚生年金保険原簿に記録された自分の資格取得日・喪失日・標準報酬が事実と違う、または記録がないときに、厚生労働大臣へ訂正を求める手続です。根拠は厚生年金保険法 28 条の 2 です。
最寄りの年金事務所(日本年金機構)に訂正請求書を提出します。請求は厚生労働大臣宛てで、地方厚生局に置かれた地方年金記録訂正審議会の審議を経て決定が出されます。
請求自体に時効はなく、数十年前の記録でも受け付けられます。実質的な期限は資料の寿命で、事業主の書類保存義務期間を過ぎると立証が難しくなります。早く動くほど有利です。
まずねんきんネットや年金事務所で全期間の加入記録を出力し、空白期間と標準報酬の不自然な下落を特定します。そのうえで給与明細・通帳・雇用契約書などを集めて訂正請求します。
訂正請求書のほか、給与明細、源泉徴収票、雇用契約書、社員証、給与振込のある預金通帳、同僚の証言など、勤務と保険料控除を裏づける資料です。添付は要件ではなく補強材料です。
訂正不要決定が出た場合、行政不服審査法に基づく審査請求ができ、さらに決定の取消訴訟という道も残ります。新資料が見つかれば改めて請求することも考えられます。
できます。28 条の 2 第 2 項が、本人が死亡した場合に一定の遺族へ訂正請求権を準用しています。遺族厚生年金や未支給年金の額は故人の記録から計算されるため実益があります。
できます。28 条の 2 第 3 項が、合意分割・3 号分割により被保険者期間とみなされた期間(第一号厚生年金被保険者期間に係るもの)を有する者に準用しています。
できる。28 条の 2 は「思料するとき」で足り、証拠の添付は請求の要件ではない。厚生労働大臣側が事業所の残存記録や関連記録を照会し、地方年金記録訂正審議会が周辺事情を総合して判断する。業界裏話ヒント:雇用保険の被保険者記録はハローワーク、健康保険の記録は健保組合と、別系統で残っていることが多い。厚生年金だけ抜けている状態を示せると認定が一気に動く
支払われる。通常、年金を受ける権利は 5 年で時効消滅する(厚生年金保険法 92 条)が、記録訂正に基づく増額分は時効特例法により 5 年より前の期間分も対象になる。業界裏話ヒント:この特例を知らず「どうせ 5 年分しか戻らない」と請求自体をやめる人が多い。数十年分がまとまれば一時金は数百万円規模になりうる
違う。28 条の 2 が使えるのは第一号厚生年金被保険者、つまり民間企業の会社員だった期間に限られる。国家公務員、地方公務員、私学教職員の期間は、それぞれの実施機関が記録を管理し訂正手続も別に用意されている。業界裏話ヒント:民間と公務員をまたいで転職した人は、期間ごとに窓口が割れる。一つの窓口で「うちの記録に誤りはない」と言われても、他期間の記録は一切検証されていない
記録訂正とは別に、厚生年金保険の保険給付及び保険料の納付の特例等に関する法律(平成 19 年法律第 131 号)がある。給与から控除されていた事実が確認されれば、事業主が納付していなくても被保険者期間として年金額に反映されうる。業界裏話ヒント:控除額が印字された給与明細一枚が決定的資料になる。会社が倒産していても、あなたに保険料の追納が求められることはない
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 何を動かす手続か | 28 条の 2:原簿の記録内容そのものの訂正を請求する | — |
| 誰が請求できるか | 本人、死亡時の一定の遺族(2 項)、年金分割で期間を得た者(3 項) | — |
| 判断のしかた | 地方年金記録訂正審議会の意見を経て厚生労働大臣が決定(28 条の 3 以下) | — |
| 期限と時効 | 請求自体に時効なし。訂正による増額分は時効特例法で 5 年より前も支払対象 | — |
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