厚生年金保険法 第28条の3(訂正に関する方針)
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- 厚生労働大臣は、前条第一項(同条第二項及び第三項において準用する場合を含む。)の規定による請求(次条において「訂正請求」という。)に係る厚生年金保険原簿の訂正に関する方針を定めなければならない。
- 2.厚生労働大臣は、前項の方針を定め、又は変更しようとするときは、あらかじめ、社会保障審議会に諮問しなければならない。
この条文の基本情報
訂正に関する方針とは何ですか?
定義訂正に関する方針とは、厚生年金保険法第28条の3に定められた規定で、「厚生労働大臣は、前条第一項(同条第二項及び第三項において準用する場合を含む。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 厚生年金保険法第28条の3(訂正に関する方針)は、日本の厚生年金保険法に含まれる条文です。
- 厚生年金保険法第28条の3の条文原文は「厚生労働大臣は、前条第一項(同条第二項及び第三項において準用する場合を含む。」で始まります。
- 厚生年金保険法第28条の3は第四節に置かれています。
- 厚生年金保険法の公布日は昭和29年5月19日です。
- 厚生年金保険法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 厚生年金保険法第28条の3の前の条は厚生年金保険法第28条の2です。
- 厚生年金保険法第28条の3の次の条は厚生年金保険法第28条の4です。
- 厚生年金保険法第28条の3には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
厚生年金保険法(昭和二十九年法律第百十五号)第28条の3 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/329AC0000000115 - 本サイト収録
厚生年金保険法(昭和二十九年法律第百十五号)第28条の3(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/329AC0000000115/28_3
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点厚生年金保険法28条の3は、年金記録の訂正請求について厚生労働大臣に判断方針の策定を義務づけ、その策定・変更には社会保障審議会への諮問を必要とする規定である。
Q · 年金記録の訂正って、結局どういう基準で判断されるんですか?
判断の方針は告示で公開されており、誰でも事前に読めます
厚生年金保険法28条の3により、厚生労働大臣は年金記録の訂正請求をどう判断するかの方針をあらかじめ定めなければならず(1項)、その策定・変更には社会保障審議会への諮問が必要です(2項)。この方針は告示として公表されるため、請求する側も基準を先に読むことができます。訂正の可否は担当者の裁量ではなく、公開された判断材料に照らして判定される建前になっており、給与明細や給与振込のある通帳、同僚の証言といった周辺資料を方針の項目に沿って揃えることが、実務上もっとも効きます。
解説
ねんきん定期便を開いたら、確かに働いていたはずの二年間が空白になっていた。この瞬間からあなたが相手にするのは、窓口担当者の親切心ではなく、告示として公開された一枚の判断基準である。28条の3は、厚生労働大臣に対し、記録訂正の請求をどう処理するかの方針をあらかじめ定めることを義務づけ、しかもそれを定めるときも変えるときも社会保障審議会(外部の有識者による会議体)への諮問を必ず通せと命じている。つまりあなたの請求は、担当者の胸三寸ではなく、公開済みの基準に照らして判定される建前になっている。ここが分かると動き方が変わる。訂正請求書に無念さを書き連ねる代わりに、方針が判断材料として挙げているもの(同僚の証言、給与が振り込まれた通帳、事業所が実在した証跡)を先に揃えられるからだ。基準が見えている側と見えていない側では、同じ空白期間でも結末が変わる。
法的な位置づけ
厚生年金保険法28条の3は、厚生年金保険原簿の訂正請求に関する判断方針の策定義務を厚生労働大臣に課す規定である。第1項は方針の策定を義務づけ、第2項は方針の策定および変更に際して社会保障審議会への諮問を必要とする。個別事案の総合勘案という柔軟な判断を維持しつつ、その物差しを事前に公表させることで、全国的な統一性と予測可能性を確保する手続規定として機能する。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.ねんきんネットで全期間の記録を出し、空白を月単位で特定 ねんきん定期便の紙面だけでなく、ねんきんネットで加入記録の全期間を表示し、勤務していたはずの月と記録上の被保険者期間を突き合わせる。空白の開始月と終了月、当時の事業所名を一覧化する
- 2.告示された訂正方針を先に読み、判断材料の項目を書き出す 厚生年金保険原簿の訂正に関する方針(厚生労働省告示)を読み、どのような資料や事情が判断材料として挙げられているかを箇条書きにする。請求書を書くのはこの後。順序を逆にすると審査の土俵に乗らない
- 3.手持ち資料を方針の項目に対応させて収集 給与明細、給与が振り込まれた通帳、雇用保険受給資格者証、社員証、社内報、同僚の連絡先など、方針が挙げる判断材料に一つずつ対応させて集める。勤務先の法人が現存しているうちに事業所照会と証言確保を済ませる
- 4.年金事務所で訂正請求を行い、提出資料の写しを残す 年金事務所の窓口で訂正請求書を提出する。提出した資料はすべて写しを手元に残し、受付日と担当窓口を記録しておく。後日の不服申立てや追加提出で、この控えが効いてくる
- 5.決定を待つ間に同僚の証言を書面化しておく 審査の進行を待たず、当時の同僚や上司の証言を日付入りの書面にまとめ、署名をもらっておく。人の記憶と所在は審査の進行を待ってくれない。訂正しない旨の決定が来た場合は、決定通知書の教示欄を届いた日に読む
よくある質問 AI による整理
Q1年金記録の訂正請求とは何ですか?
厚生年金保険原簿の記録が事実と違う場合に、厚生労働大臣へ訂正を求める法定手続です(28条の2)。その判断方針を定めるよう命じているのが28条の3です。
Q2厚生年金の記録が抜けているときはどこに相談する?
まず年金事務所(日本年金機構)の窓口です。ねんきんネットで全期間の記録を出し、空白を月単位で特定してから相談すると、必要書類の案内が具体的になります。
Q3年金記録の訂正請求に期限はある?
訂正請求そのものに期間制限はなく、何十年前の記録でも請求できます。ただし訂正しない旨の決定への不服申立てには期間があり、決定通知書の教示欄に記載されています。
Q4会社が保険料を天引きして納めていなかった期間はどうなる?
天引きの事実が認められれば記録是正の射程に入ります。会社が倒産していても請求は可能で、給与明細や振込のある通帳が有力な判断材料になります。
Q5年金記録の訂正請求に必要な書類は?
訂正請求書のほか、給与明細、給与振込のある通帳、雇用保険受給資格者証、社員証、同僚の証言などです。方針が挙げる判断材料に対応させて揃えるのが要点です。
Q6社会保障審議会への諮問はなぜ必要なのですか?
訂正基準を行政の内部判断だけで動かせないようにするためです。外部の有識者会議を挟むことで、基準の変更に透明性と説明責任が働きます(28条の3第2項)。
Q7年金記録の訂正方針はどこで読めますか?
厚生労働省の告示として公表されており、厚生労働省の告示・通知のページや e-Gov 法令検索で確認できます。内部マニュアルではなく公開文書です。
Q8亡くなった人の年金記録も訂正できますか?
28条の2の準用規定により、本人以外の立場からの請求にも道が開かれています。自分が請求できる立場かを、まず年金事務所で確認してください。
この条文についての質問 AI による整理
Q1訂正が認められたら、何十年も前の分までさかのぼって年金はもらえるんですか?
もらえる。通常の年金給付は5年で時効消滅するが、記録訂正にもとづく増額分については「厚生年金保険の保険給付及び国民年金の給付に係る時効の特例等に関する法律」により、5年より前の分も支払われる扱いになっている(最新の改正状況をご確認ください)。実務のポイント:この特例があるため、七十代八十代からの訂正請求にも金額的な意味が十分ある。「今さら手続きしても大した額にはならない」という思い込みで動かない人が、いちばん取り逃がしている
Q2訂正しない、という通知が来てしまいました。これで終わりですか?
終わりではない。訂正しない旨の決定は行政処分(役所があなたに直接下す具体的な決定)であり(28条の4)、不服申立ての対象になる。決定通知書の末尾には、どこへいつまでに申し立てられるかを示す教示欄が必ず付いている(行政不服審査法82条)。実務のポイント:多くの人は本文の理由だけを読んで落胆し、最後の教示欄を読まずに書類をしまい込む。期間が過ぎれば主張の中身に関係なく審理されない。届いた日に真っ先に読むべきは、決定理由ではなく最後のページである
間違えやすい点 AI による整理
- 「決定的な証拠がないから諦めるしかない」という問いの立て方そのものがずれている。訂正の判断は一枚の完璧な書類の有無ではなく、間接的な資料と事情の総合勘案で行われる枠組みになっている。問うべきは「証拠があるか」ではなく「方針が挙げている判断材料のうち、自分は何を出せるか」である
- 記録の空白が将来の年金額を減らすことは、多くの人が知っている。知られていないのは、その空白が老齢年金の金額問題にとどまらず、障害厚生年金の保険料納付要件や遺族厚生年金の支給可否という「そもそも受け取れるかどうか」を左右しうる点だ。金額の問題が、ある日資格の問題に化ける
- 訂正の方針は役所の内部マニュアルだと思われているが、実際には告示として公開され、誰でも読める。行政が自分を縛るために外に出した文書であり、あなたが引用して主張の骨組みに使える文書である
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 条文の役割 | 28条の3:訂正の判断方針を定める義務(基準づくり) | 28条の2:訂正請求そのものの根拠(申立ての入口) 28条の4:訂正するか否かの決定(出口の処分) |
| 名宛人 | 厚生労働大臣(方針の策定・変更義務) | 被保険者・受給権者等(請求する側) 厚生労働大臣(個別事案の決定権者) |
| 利用者にとっての意味 | 判断基準を事前に読める=主張の組み立てに使える | 何十年前の記録でも請求できる道が法定されている 訂正しない旨の決定は行政処分=不服申立ての対象 |
| 外部関与 | 社会保障審議会への諮問が必要(方針の策定・変更時) | なし(請求者本人または準用による関係者) 個別決定に係る審議手続が置かれる |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は投保単位(事業主)の申報義務を軸に構成し、保険人(労保局)が査核して記録を更正する枠組み。日本のように判断方針の公表を法律で義務づける規定は置かれていない
韓国も国民年金公団が加入記録を管理し、資格・期間の確認と訂正の手続を置く。審議会への諮問を方針策定の要件とする構造かは要確認
ドイツは Kontenklärung(口座整理)手続により、被保険者が定期的に記録を確認・補正できる。記録確認を制度の常時運用として組み込む点が日本と対照的
米国は earnings record の訂正について原則3年3か月15日の期間制限を置きつつ、詐欺や記載漏れ等の例外を法定する。期間制限を設けない日本の訂正請求と設計思想が異なる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 五十代で職歴を振り返ったとき、二十代の二年間だけ記録が消えていたらどうなる? 当時の会社はすでに解散、直属の上司は八十代。方針が判断材料として挙げる周辺資料は、あと数年で誰の記憶からも失われる。手を打てる期限は法律ではなく、関係者の寿命が決めている
- 亡くなった父の年金額が、生前の勤務歴から想定される額よりも明らかに低い。本人以外の立場からの請求も、28条の2の準用規定によって道が開かれている。まず年金事務所で自分が請求できる立場かを確認する
- 元従業員から昭和の在籍期間について照会が届いた総務担当者の側に立つとどうか。賃金台帳の保存期間(労働基準法109条、5年、当分の間3年)を過ぎていても、社会保険の適用事業所としての記録や当時の役員の記憶は判断材料になりうる。ここで「古い話なので分かりません」と断定的に回答するか、「記録は残っていないが在籍の可能性は否定できない」と書き分けるかで、相手の生涯年金額が動く
取るべき行動
被害を受けた側:1. ねんきんネットで全期間の記録を出し、空白を月単位で特定する2. 告示された訂正方針を読み、挙げられている判断材料と手持ち資料(給与明細、給与振込のある通帳、雇用保険受給資格者証、社員証、同僚の連絡先)を突き合わせる3. 年金事務所で訂正請求を行い、提出資料は必ず写しを手元に残す4. 決定を待つ間に同僚の証言を書面化しておく。人の記憶と所在は、審査の進行を待ってはくれない
訴えられた側:照会を受けた事業主側の立ち回りとして。1. 賃金台帳・出勤簿・雇用保険の記録を、保存期間を過ぎていても倉庫まで探す2. 資料がない場合も「不明」と「在籍していない」を明確に書き分ける。断定した回答は後から覆しにくい3. 天引きしながら未納だった疑いがあるなら、事業主としての責任範囲を社会保険労務士に確認してから回答する4. 安易な否定回答は元従業員の生涯収入を削り、後日の紛争の火種になる
時効(請求できる期限):訂正請求そのものに期間制限はない。何十年前の記録でも請求できる。一方、訂正しない旨の決定に対する不服申立てには期間があり、決定通知書の教示欄に記載された期間(通常は決定を知った日の翌日から3か月)を過ぎると、内容の当否に入る前に門前払いになる(最新の改正状況をご確認ください)。そして実質的な締切は法律ではなく、当時の資料と関係者の記憶が失われるまでの時間である
改正沿革 AI による整理
- 平成26年(2014年)改正、平成27年(2015年)3月1日施行 年金記録問題を受けた運営改善法により新設。従来は総務省に置かれた年金記録確認第三者委員会があっせんを行う運用であったものを、厚生労働大臣に対する訂正請求という法定手続に組み替え、その判断の物差しとなる方針の策定義務と社会保障審議会への諮問義務を条文化した
改正の年表
- 1.平成26年(2014年) 新設:年金記録問題を受けた運営改善法により新設(平成27年〈2015年〉3月1日施行)。従来は総務省に置かれた年金記録確認第三者委員会があっせんを行う運用であったものを、厚生労働大臣に対する訂正請求という法定手続に組み替え、判断の物差しとなる方針の策定義務と社会保障審議会への諮問義務を条文化した
- 厚生年金保険法 第28条厚生年金保険原簿への記録義務、訂正対象の母体
- 厚生年金保険法 第28条の2訂正請求の主体と要件、本条の方針が適用される対象
- 厚生年金保険法 第28条の4訂正の可否決定と審議会への諮問手続
- 厚生年金保険法 第31条被保険者資格等の確認請求、訂正請求と並ぶ是正経路
- 厚生年金保険法 第90条社会保険審査官への審査請求(現行効力を要確認)
- 国民年金法 第14条の3国民年金原簿の訂正方針、同一構造の並行規定
- 厚生年金保険の保険給付及び国民年金の給付に係る時効の特例等に関する法律 第1条記録訂正による増額分の時効消滅を排除する特例
- 厚生年金保険の保険給付及び保険料の納付の特例等に関する法律 第1条事業主の保険料未納期間に係る記録是正の特則
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