要点厚生年金保険法28条の4は、年金記録の訂正請求に対し、厚生労働大臣が訂正するかしないかを必ず決定し、その前に社会保障審議会へ諮問することを義務づける規定である。
Q · 年金記録の訂正をお願いしたら、役所はちゃんと答えてくれるんですか?
必ず決定が出ます。訂正か不訂正かを大臣が判断します
厚生年金保険法28条の4により、厚生労働大臣は訂正請求に理由があれば訂正する旨を、それ以外は訂正しない旨を決定しなければなりません。放置や口頭回答で終わらせることはできず、決定の前には社会保障審議会への諮問が義務づけられています(実務では地方厚生局に置かれた地方年金記録訂正審議会が調査審議します)。決定は行政処分であるため、不訂正であっても審査請求や取消訴訟の道が残り、通知書には不服申立ての方法を示した教示欄が付きます。
ねんきん定期便の加入期間が、記憶より二年短い。多くの人はここで諦めるか、年金事務所の窓口で口頭の相談をして終わる。だが厚生年金保険法は、記録の書き換えを「お願い」ではなく「請求」として制度化している。28条の4は、その請求を受けた厚生労働大臣に、訂正するかしないかのどちらかを必ず決定せよと命じる条文である。しかも決定の前に社会保障審議会への諮問が義務づけられている(実務では地方厚生局に置かれた地方年金記録訂正審議会が調査審議する運用)。担当者の胸三寸で握り潰せない構造になっている、ということだ。そして出てくるのは「回答」ではなく行政処分としての決定である。だから不服申立ての道が開き、通知書には不服申立て方法を書いた教示欄が付く。あなたが握っているのは苦情窓口の整理券ではなく、審級のある正規のルートの入口である。
厚生年金保険法28条の4は、厚生年金保険原簿の訂正請求に対する処理を定める規定である。厚生労働大臣は、請求に理由があると認めるときは訂正する旨を、それ以外の場合は訂正しない旨を決定しなければならず、いずれの決定についても、あらかじめ社会保障審議会に諮問することを要する。同法28条の2が定める訂正請求権に対応する応答義務規定として機能する。
AI 輔助整理,以條文原文為準
厚生年金保険原簿の記録が事実と違うと考えるときに、記録の書き換えを求める法定の請求です。厚生年金保険法28条の2が請求権を、28条の4が大臣の決定義務を定めています。
最寄りの年金事務所に訂正請求書を提出します。提出後は地方厚生局に置かれた地方年金記録訂正審議会が調査審議し、厚生労働大臣が訂正・不訂正の決定を行う流れです。
訂正請求の内容を第三者の立場から調査審議する機関です。28条の4第3項が決定前の諮問を義務づけているため、担当者の判断だけで請求を処理できない構造になっています。
法律上、決定までの期限は定められていません。実務では調査審議に数か月から一年程度かかることがあります。一方、決定後の不服申立ては原則三か月で締め切られます。
請求自体に手数料はかかりません。証明書類の取得実費のみです。社会保険労務士や弁護士に依頼する場合は別途報酬が発生しますが、本人だけでも請求できます。
遺族厚生年金の額に直結するため実務上の重要論点ですが、死亡後の請求の取扱いは運用によります。手続の可否と必要書類は、必ず年金事務所に事前確認してください。
国民年金原簿には国民年金法に並行する訂正請求の規定があります。厚生年金期間と国民年金期間の両方にずれがある場合は、対象期間ごとに整理して請求します。
被保険者であった事実が認められれば記録は訂正され、給付に反映されます。保険料の徴収権は二年で時効消滅しますが(同法92条)、記録訂正による給付は全期間分が対象です。
できます。訂正請求は記録が事実でないと思料するときに認められる権利(厚生年金保険法28条の2)で、証拠が完全であることは請求の要件ではありません。審議会は雇用保険記録、課税記録、社宅の入退去記録、同僚の証言などの周辺事情を総合して判断します。業界裏話ヒント:最も効くのはハローワークが保管する雇用保険の被保険者記録です。本人の記憶より、第三者が業務上作成した客観記録が心証を動かす
もらえます。年金を受ける権利は原則五年で時効消滅しますが(厚生年金保険法92条)、記録訂正によって増える分は「厚生年金保険の保険給付及び国民年金の給付に係る時効の特例等に関する法律」により、時効で消えた期間分も含めて支払われます。業界裏話ヒント:この特例を知らず「どうせ五年分でしょう」と請求自体を諦める人が多い。数十年分が一括で支給された例は現に存在する
終わりません。28条の4の決定は行政処分なので、行政不服審査法に基づく審査請求(原則三か月、同法18条)と取消訴訟(行政事件訴訟法14条、六か月)の道が開きます。さらに新資料が見つかれば訂正請求自体をやり直せます。業界裏話ヒント:実務では、争うより新証拠を足した再請求の方が通りやすい。決定の理由欄は、どの事実が認定されなかったかを教えてくれる採点表として読む
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 何をする条文か | 28条の4:訂正請求に対する大臣の決定義務と審議会諮問 | — |
| 動かす対象 | 厚生年金保険原簿の記載内容そのもの | — |
| 行政の応答形式 | 訂正・不訂正いずれかの決定(行政処分)+事前諮問が必須 | — |
| 不服があるときの経路 | 審査請求(原則三か月)・取消訴訟のほか、新資料での再請求も可能 | — |
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