銃砲刀剣類所持等取締法 第31条の3
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- 第三条第一項の規定に違反して拳銃等を所持し、又は人の生命、身体若しくは財産を害する目的で同項の規定に違反して銃砲等(拳銃等を除く。以下この項、第三十一条の五及び第三十一条の六において同じ。)を所持したときは、当該違反行為をした者は、一年以上十年以下の拘禁刑に処する。この場合において、当該拳銃等及び銃砲等の合計数が二以上であるときは、一年以上十五年以下の拘禁刑に処する。
- 2.前項の違反行為をした者が次の各号のいずれかに該当する場合には、当該違反行為をした者は、三年以上の有期拘禁刑に処する。
- 一当該違反行為に係る装薬銃砲を、当該装薬銃砲に適合する実包又は当該装薬銃砲に適合する金属性弾丸及び火薬と共に携帯し、運搬し、又は保管したとき。
- 二当該違反行為に係る空気銃又は電磁石銃を、当該空気銃又は電磁石銃に適合する金属性弾丸と共に携帯し、運搬し、又は保管したとき。
- 三当該違反行為に係るクロスボウを、当該クロスボウに適合する矢と共に携帯し、運搬し、又は保管したとき。
- 3.次の各号に掲げる規定の違反行為(拳銃等の所持に係るものに限る。次項において同じ。)が、団体の活動として、当該違反行為を実行するための組織により行われたときは、当該違反行為をした者は、当該各号に定める刑に処する。
- 一第一項前段1一年以上十五年以下の拘禁刑又は一年以上十五年以下の拘禁刑及び五百万円以下の罰金2
- 二第一項後段1一年以上の有期拘禁刑又は一年以上の有期拘禁刑及び七百万円以下の罰金2
- 三前項(第一号に係る部分に限る。)1五年以上の有期拘禁刑又は五年以上の有期拘禁刑及び三千万円以下の罰金2
- 4.第三十一条第三項に規定する目的で、前項各号に掲げる規定の違反行為をした者も、同項と同様とする。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 銃砲刀剣類所持等取締法第31条の3は、日本の銃砲刀剣類所持等取締法に含まれる条文です。
- 銃砲刀剣類所持等取締法第31条の3の条文原文は「第三条第一項の規定に違反して拳銃等を所持し、又は人の生命、身体若しくは財産を害する目的で同項の規定に違反して銃砲等(拳銃等を除く。」で始まります。
- 銃砲刀剣類所持等取締法第31条の3は第五章に置かれています。
- 銃砲刀剣類所持等取締法の公布日は昭和33年3月10日です。
- 銃砲刀剣類所持等取締法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 銃砲刀剣類所持等取締法第31条の3の前の条は銃砲刀剣類所持等取締法第31条の2です。
- 銃砲刀剣類所持等取締法第31条の3の次の条は銃砲刀剣類所持等取締法第31条の4です。
- 銃砲刀剣類所持等取締法第31条の3には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
銃砲刀剣類所持等取締法(昭和三十三年法律第六号)第31条の3 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/333AC0000000006 - 本サイト収録
銃砲刀剣類所持等取締法(昭和三十三年法律第六号)第31条の3(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/333AC0000000006/31_3
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点銃刀法31条の3は、拳銃等の無許可所持を1年以上10年以下の拘禁刑とし、2丁以上なら上限15年、適合実包と共に所持すれば下限3年に加重する。
Q · 拳銃を持っていただけで、どれくらいの刑になるの?
1丁で1年以上10年以下、弾と一緒なら3年以上
銃砲刀剣類所持等取締法31条の3第1項により、拳銃等を許可なく所持すれば目的を問わず1年以上10年以下の拘禁刑、合計2丁以上なら1年以上15年以下です。適合する実包と共に携帯・運搬・保管していれば2項で3年以上の有期拘禁刑に上がります。団体の活動として組織的に所持した場合は3項により罰金の併科も可能です。発射していなくても、短期1年以上のため3人の裁判官による合議体で審理されます。
解説
撃っていない、脅してもいない、押し入れの奥に置いていただけ。それでも拳銃が1丁あれば、法定刑の下限は拘禁刑1年である。2丁になると上限が15年に上がる。本条では、刑の重さを決めるのは「何をしたか」ではなく「何を、どう持っていたか」である。拳銃・小銃・機関銃・砲(拳銃等)は、目的を問わず持っているだけで本条の対象になる。一方、猟銃・空気銃・クロスボウなどは「人の生命、身体又は財産を害する目的」があって初めて本条が適用される。弾(その銃に合う実包)と一緒に持ち運んだり保管したりしていれば、下限は3年に上がる。暴力団のような団体の活動として組織的に持っていれば、罰金も併科される(拘禁刑と罰金を同時に科されること)。さらに「所持」とは事実上の支配(手元になくても自分の管理下にある状態)を指す。預かっただけ、車のトランクに入れていただけでも成立しうる。同じ1丁でも、弾をどこに置いたか、誰の指示で持ったかによって、刑務所で過ごす年数が変わる。
法的な位置づけ
銃砲刀剣類所持等取締法31条の3は、同法3条1項に違反する拳銃等の所持、および人の生命・身体・財産を害する目的による拳銃等以外の銃砲等の所持を処罰する規定である。所持の丁数、適合実包等との共同の携帯・運搬・保管、団体の活動としての組織的所持に応じて法定刑を段階的に加重する。
よくある質問 AI による整理
Q1銃刀法31条の3とは?
拳銃等の無許可所持と、害する目的での猟銃等の所持を罰する条文です。丁数・実包の有無・組織性で刑が段階的に重くなります。
Q2拳銃を2丁持っていたら刑はどう変わる?
拳銃等と銃砲等の合計が2以上なら、1項後段により上限が10年から15年に上がります。下限は1年のままです。
Q3弾を別の部屋に置いていても加重される?
「共に保管」は同じ箱に限られず、すぐ装填できる状態かなど事案ごとに判断されます。別の場所なら必ず外れるという一律の線はありません。
Q4猟銃の不法所持も銃刀法31条の3で処罰される?
猟銃等は「人の生命、身体又は財産を害する目的」がある場合に限り本条の対象です。目的がなければ別の軽い罰則で処理されます。
Q5遺品から拳銃が出てきたら罪になる?
見つけただけでは直ちに所持罪になりません。持ち帰る・隠す・売ると事実上の支配が生じうるため、触らず警察に連絡するのが安全です。
Q6拳銃所持罪の時効は何年?
所持は継続犯のため所持をやめた時から数えます。1項前段は7年、上限15年以上となる類型は10年です(刑事訴訟法250条2項)。
Q7拳銃を持って自首したら刑は軽くなる?
捜査機関に発覚する前に拳銃等を提出して自首すれば、同法の特則により刑が減軽または免除されうります。発覚後の出頭では足りません。
Q83D プリンターで作った銃を持つのは違法?
樹脂製でも発射能力があると鑑定されれば「拳銃」に当たりえます。その場合、許可なく持つだけで本条の対象になります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1拳銃を持ってただけなら、執行猶予ってつくんですか?
1項は下限1年なので、3年以下の刑が言い渡されれば執行猶予の余地がある(刑法25条)。2項は下限3年で、3年ちょうどならまだ猶予は可能だが、それを超えれば実刑になる。実務のポイント:実務では丁数、弾の有無、暴力団との関係が量刑を大きく分ける。暴力団員による拳銃所持は、初犯でも実刑に傾きやすい(あくまで傾向で、事案によって異なる)
Q2エアガンとかモデルガンもこの法律で捕まるんですか?
本条の対象は、弾丸を発射する機能を持つ銃砲等である。一般的な BB 弾のエアガンは原則として対象外だが、威力が基準を超えると準空気銃として所持自体が禁止される(本法21条の3)。改造して発射機能を持たせた物は「拳銃」と扱われうる。実務のポイント:押収された改造銃は科学捜査研究所で実際に試射鑑定され、発射能力があるかどうかでその後が決まる
Q3組長が自分で拳銃を持ってなくても、罪になるんですか?
なりうる。最決平成15.5.1は、ボディガードが拳銃を持っていたことについて、組長を共謀共同正犯(刑法60条)として本条の所持罪で有罪とした。さらに団体の活動としての所持であれば3項が適用され、罰金も併科される。実務のポイント:明示の指示がなくても、ボディガードが拳銃を持っていることを確実に認識して容認していれば、共謀は成立すると判断された。「命令していない」だけでは防御にならない
間違えやすい点 AI による整理
- 「撃たなければ大した罪ではない」と思われがちだが、実際は逆である。拳銃等は持っているだけで下限1年。短期1年以上の罪なので、裁判官3人の合議体で審理される法定合議事件になる(裁判所法26条)。発射していなくても、手続の重さは重大事件と同じ扱いである
- 「自分の物ではないから所持にはならない」という言い分は、問いの立て方そのものが間違っている。法律は誰の所有物かを問わない。問うのは、誰がその物を事実上支配していたかである。預かり物でも、中身を知りながら自分の部屋や車に置いていれば、所有者が別にいても所持は成立しうる
- 弾を別の箱に入れておけば2項の加重(下限3年)を避けられると考えるなら、見通しが甘い。「共に保管」とは同じ箱に入っていることだけを指すわけではない。同じ住居の中ですぐに装填できる状態であれば該当すると評価されうる。どこまで離せば該当しないかに一律の線はなく、事案ごとの判断になる
- 猟銃の所持許可の更新を忘れた人は、自分を犯罪者だとは思っていない。しかし法律から見れば、3条1項違反の無許可所持である。ただし猟銃は拳銃等ではないため、害する目的がなければ本条ではなく別の軽い罰則で処理される。「うっかり」と「本条」の間にある差は、目的の有無だけである
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 処罰する行為 | 31条の3:拳銃等の無許可所持(猟銃等は害する目的がある場合のみ) | 31条:拳銃等の発射 3条:銃砲刀剣類の所持の原則禁止(本条の前提となる違反) |
| 目的要件 | 拳銃等は目的不要、猟銃等は生命・身体・財産を害する目的が必要 | 発射行為そのものを処罰 禁止規範であり、刑罰は別の罰則条項で定める |
| 法定刑の下限 | 1年(実包と共になら3年、組織的な実包共同所持なら5年) | 本条より重い(無期拘禁刑を含む) 違反の類型ごとに別条で規定 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も制式銃砲の無許可所持を重罰で処罰し、銃の種類(制式・非制式)によって法定刑を分ける点で、日本の段階的加重と発想が近い
銃器・弾薬の非法持有・私藏を処罰する。日本と同様、民間の銃所持をほぼ全面的に否定する体制である
ドイツは許可制を前提に、違法な武器所持を武器の種類に応じて段階的に処罰する
米国は憲法修正2条の下で所持を原則容認し、連邦法は機関銃や所持禁止者など対象を限定して処罰する。日本とは規制の出発点が正反対である
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 祖父の遺品を整理していたら、油紙に包まれた旧軍の拳銃が押し入れから出てきた。どうすればいいのか? 捨てる、隠す、ネットで売る、どれを選んでもあなたが「所持者」になる道に入ってしまう。触らずに写真だけを撮り、その日のうちに警察へ連絡する。安全な出口はそれだけである
- 地元の先輩から「少しの間だけ預かってくれ」と重い紙袋を渡された。中身は見ていない。それでも重さや渡され方から「拳銃かもしれない」と思いながら受け取れば、未必の故意(そうかもしれないが、それでも構わないという認識)で所持罪に問われうる。袋に弾も入っていれば、下限は3年である
- 3D プリンターで作った樹脂製の銃でも、発射能力があると鑑定されれば法律上は「拳銃」である。国内では実際に実刑判決が出ている
- 同居している兄の部屋で拳銃と弾を見つけた。兄は「週末には返す」と言う。数日見て見ぬふりをする間に、あなた自身が保管に関わったと疑われる余地が広がっていく。一方で兄には、捜査機関に発覚する前に自首して拳銃を提出すれば刑が減軽・免除されうる出口がある。発覚した時点で、この出口は閉じる
- 組長のボディガード役として拳銃を持たされた若い構成員。団体の活動として組織的に持っていれば本条3項が適用され、拘禁刑に最大500万円の罰金が併科されうる。組長本人が拳銃に触れていなくても、共謀共同正犯(直接手を下していない者も共犯として正犯になること)として責任を問われた最高裁決定がある
取るべき行動
被害を受けた側:1. 見つけた銃や弾には触れず、動かさない。指紋と置かれていた位置は、後で「誰が支配していたか」を示す証拠になる2. 写真を撮り、その場で110番するか所轄警察署に連絡する。遺品であれば、発見した経緯をそのまま伝える3. 家族や知人の物であれば、本人に自首を勧めるという選択肢もある。発覚前に自首して提出すれば刑の減免規定が働きうる4. 預かりを断ったやり取り(LINE など)は削除せずに残しておく
訴えられた側:1. 逮捕されたら、弁護人と話すまで供述を控える。「知っていた」の一言で未必の故意が固まる2. 争点を分けて考える:支配の有無、故意、丁数、弾と「共に」だったか、害する目的、組織性。一つ崩れれば適用される項が変わる3. まだ発覚していない段階であれば、拳銃等を提出したうえでの自首を弁護人と検討する4. 上の立場の者の指示で持っていた場合、共謀の構図が量刑と供述方針の両方に影響する
時効(請求できる期限):所持罪は継続犯(持っている間ずっと犯罪が続いている状態)なので、公訴時効は所持をやめた時から数える。1項前段(上限10年)は7年、上限15年以上となる1項後段・2項・3項は10年(刑事訴訟法250条2項)。逮捕から起訴判断までは最長23日。自首による減免は、捜査機関に発覚する前に限られる(最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説:所持罪の「所持」は事実上の支配を意味し、所有関係や物理的な携帯を要しない。故意は未必的な認識でも足りるため、中身が拳銃かもしれないと認識しながら預かれば所持罪の故意が認められうる。
改正沿革 AI による整理
- 平成5年(1993年)前後(要検証) 暴力団による拳銃犯罪への対策として、拳銃等所持罪の法定刑引上げ、実包と共に所持した場合の加重、組織的所持の加重が段階的に整備されたとされる。正確な改正年と各項の新設時期は人的な検証が必要
- 令和3年(2021年)改正(要検証) クロスボウの所持を許可制とし、本条2項3号の「クロスボウと適合する矢」の加重類型が組み込まれた
- 令和4年(2022年)刑法等改正、令和7年(2025年6月1日)施行 「懲役」が「拘禁刑」に改められ、本条の各法定刑もこれに合わせて改正された
- 近年の改正(年要検証) 電磁石銃(コイルガン)が規制対象に加えられ、本条2項2号に「空気銃又は電磁石銃」として組み込まれた
改正の年表
- 1.令和3年(2021年) 改正:クロスボウの所持が許可制となり、本条2項3号に「クロスボウと適合する矢」と共に携帯・運搬・保管した場合の加重類型が組み込まれた。
- 2.令和4年(2022年) 改正:刑法等の一部改正により「懲役」が「拘禁刑」に改められ、本条の各法定刑もこれに合わせて改正された(令和7年(2025年)6月1日施行)。
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