国民健康保険法 第72条(調整交付金等)
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- 国は、都道府県等が行う国民健康保険について、都道府県及び当該都道府県内の市町村の財政の状況その他の事情に応じた財政の調整を行うため、政令で定めるところにより、都道府県に対して調整交付金を交付する。
- 2.前項の規定による調整交付金の総額は、次の各号に掲げる額の合算額とする。
- 一第七十条第一項第一号に掲げる額(同条第二項の規定の適用がある場合にあつては、同項の規定を適用して算定した額)及び同条第一項第二号に掲げる額の合算額の見込額の総額(次条第一項において「算定対象額」という。)の百分の九に相当する額
- 二第七十二条の三第一項の規定による繰入金及び第七十二条の四第一項の規定による繰入金の合算額の総額の四分の一に相当する額
- 3.国は、第一項に定めるもののほか、被保険者の健康の保持増進、医療の効率的な提供の推進その他医療に要する費用の適正化(以下「医療費適正化」という。)等に係る都道府県及び当該都道府県内の市町村の取組を支援するため、政令で定めるところにより、都道府県に対し、予算の範囲内において、交付金を交付する。
この条文の基本情報
調整交付金等とは何ですか?
定義調整交付金等とは、国民健康保険法第72条に定められた規定で、「国は、都道府県等が行う国民健康保険について、都道府県及び当該都道府県内の市町村の財政の状況その他の事情に応じた財政の調整を行うため、政令で定めるところにより、都…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 国民健康保険法第72条(調整交付金等)は、日本の国民健康保険法に含まれる条文です。
- 国民健康保険法第72条の条文原文は「国は、都道府県等が行う国民健康保険について、都道府県及び当該都道府県内の市町村の財政の状況その他の事情に応じた財政の調整を行うため、政令で定めるところにより、都…」で始まります。
- 国民健康保険法第72条は第五章に置かれています。
- 国民健康保険法の公布日は昭和33年12月27日です。
- 国民健康保険法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 国民健康保険法第72条の前の条は国民健康保険法第71条です。
- 国民健康保険法第72条の次の条は国民健康保険法第72条の2です。
- 国民健康保険法第72条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
国民健康保険法(昭和三十三年法律第百九十二号)第72条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/333AC0000000192 - 本サイト収録
国民健康保険法(昭和三十三年法律第百九十二号)第72条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/333AC0000000192/72
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点国民健康保険法72条は、国が都道府県に調整交付金を交付すると定める。総額は算定対象額の100分の9と繰入金合算額の4分の1の合算額で、3項は取組支援分を別枠で交付する。
Q · 国保の調整交付金って、結局だれが何のために出しているお金なんですか?
国が都道府県に配る国保の財政調整のお金です
国民健康保険法72条1項により、国は都道府県及び管内市町村の財政状況その他の事情に応じた財政調整のため、都道府県に調整交付金を交付します。総額は2項で、算定対象額の100分の9と、72条の3・72条の4の繰入金合算額の4分の1の合算額と定められています。さらに3項は、被保険者の健康保持増進や医療費適正化の取組を支援するため、予算の範囲内で別枠の交付金を交付する根拠となっており、これが保険者努力支援制度の土台です。所得水準や年齢構成による構造的な差を埋める部分と、取組の成果に応じて配る部分が、同じ条文の中に上下二段で同居しています。
解説
国民健康保険の財源のうち、加入者が払う保険料が占める割合は半分に届かない。国が医療給付費等の一定割合(現行は32パーセント。最新の改正状況をご確認ください)を療養給付費等負担金として出し(70条)、それに本条1項の調整交付金が上乗せされる。その総額は算定対象額の9パーセント(2項1号)。内訳は二つある。所得水準が低い、高齢者の割合が高いといった自力で変えられないハンデを埋める普通調整交付金と、災害や感染症で保険料を減免した自治体の穴を埋める特別調整交付金である。隣の県と保険料率が違う理由の一端、被災後に保険料の減免が実際に成立する理由の一端が、この9パーセントの配分にある。さらに3項は「予算の範囲内において」という一文で、特定健康診査の受診率、後発医薬品の使用割合、保険料の収納率などで自治体を採点し、点数に応じて金を配る仕組み(保険者努力支援制度)の土台になっている。役所からの健診勧奨のはがきが年々執拗になる背景は、住民の健康への善意だけではない。
法的な位置づけ
国民健康保険法72条は、国が都道府県に交付する調整交付金について定める規定である。1項は都道府県及び管内市町村の財政状況その他の事情に応じた財政調整を目的とし、2項はその総額を算定対象額の100分の9と所定の繰入金合算額の4分の1の合算額とする。3項は医療費適正化等の取組支援のための交付金を、予算の範囲内で交付する旨を定める。
よくある質問 AI による整理
Q1調整交付金とは?
国が都道府県の国保財政を調整するために交付する国費です。国民健康保険法72条1項が根拠で、所得水準や年齢構成などの事情に応じて配分額が変わります。
Q2普通調整交付金と特別調整交付金の違いは?
普通調整交付金は所得水準や年齢構成といった構造的な格差を平準化するもの、特別調整交付金は災害や感染症など個別事情による財政影響を補填するものです。区分は政令で定められます。
Q3国保の国庫負担は全体で何割?
70条の療養給付費等負担金に本条1項の調整交付金が上乗せされる構造です。調整交付金分は算定対象額の9パーセントと法定されています(負担割合は改正され得るため最新をご確認ください)。
Q4保険者努力支援制度の根拠条文は?
本条3項です。医療費適正化等の取組を支援するため、予算の範囲内で都道府県に交付金を交付すると定めており、評価指標と配分は厚生労働省の交付要綱で具体化されています。
Q5災害で国保料の減免はできる?
市町村の条例に基づく減免制度があります。自治体の減収分は本条1項の特別調整交付金で補填される仕組みのため、国の交付方針が固まるまで窓口の回答が保留されることがあります。
Q6国保の保険料は誰が決めるの?
2018年度から都道府県が財政運営の責任主体となり、県が標準保険料率を示し、市町村が保険料率を決定します。県に届く本条の調整交付金額が、その標準保険料率の前提に織り込まれます。
Q7調整交付金は市町村に直接来る?
本条1項・3項とも交付先は都道府県です。市町村へは都道府県の国保特別会計を経由して財政調整が及ぶ構造で、市町村が国と直接やり取りするわけではありません。
Q8特定健診の受診率は交付金に影響する?
影響します。受診率は本条3項の交付金の評価指標に位置づけられており、自治体が受診勧奨を強める財政的な動機になっています。個人への罰則はありません。
この条文についての質問 AI による整理
Q1国保の保険料って、住む場所でそんなに変わるものなんですか?
変わる。2018年度から都道府県が財政運営の責任主体となり、県が示す標準保険料率を踏まえて市町村が決める。加えて県に届く国費も、本条1項の普通調整交付金が所得水準や年齢構成に応じて配分を変えるため一律ではない。実務のポイント:転居先の保険料は、前年所得を伝えれば市町村の国保担当課が事前に試算してくれる。多くの人は引越し後に知って驚くが、同じ年収で年額十万円単位の差が出る自治体もある(最新の料率をご確認ください)
Q2特定健診に行かないと、何か罰でもあるんですか?
個人への罰則はない。ただし受診率は本条3項の交付金の評価指標であり、自治体側には切実な動機がある。実務のポイント:この構造は裏返して使える。受診率を上げたい自治体は、保健指導、人間ドックや歯科健診の費用助成、受診者向けの特典を用意していることが多い。国保法82条の保健事業として実施されているので、窓口で「国保の保健事業でどんな助成があるか」と尋ねるのが最短である
間違えやすい点 AI による整理
- 住民から見れば保険料は「市町村が決めた金額」だが、法律の設計では2018年度から都道府県が財政運営の責任主体であり、国はその都道府県に1項の調整交付金を注ぐ。市町村の窓口で値上げの理由を問い詰めても、決定の重心はすでに県の標準保険料率と国の交付額の側に移っている。この落差が、怒りの向け先を毎回空振りさせる
- 国が9パーセントを出していることまでは知られていても、その配分が一律ではないことは知られていない。普通調整交付金は所得水準や被保険者の年齢構成で厚みが変わる。同じ日本の中で、自分の県に届く国費の量は隣県と違い、その差が保険料率の差の一部を作っている
- 「3項の交付金は自治体向けの補助金だから住民には関係ない」という前提そのものが誤りである。評価指標には特定健康診査の受診率、後発医薬品の使用割合、保険料の収納率が入る。住民一人一人の行動が集計されて金額になる構造であり、滞納整理が年々厳しくなる背景の一つもここにある
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 交付の性格 | 72条1項・2項:財政状況等に応じた財政調整(定率・法定) | 70条:療養給付費等負担金(給付費等に対する定率国庫負担) 72条3項:取組支援のための交付金(予算の範囲内・裁量的) |
| 金額の決まり方 | 算定対象額の100分の9 + 繰入金合算額の4分の1 | 給付費等に対する法定割合 予算の範囲内で、評価指標の点数に応じて配分 |
| 配分の基準 | 所得水準・年齢構成・災害等の個別事情 | 実際に発生した給付費等の額 特定健診受診率・後発医薬品使用割合・収納率等の取組指標 |
| 住民への波及 | 都道府県ごとの標準保険料率の差、減免枠の組みやすさ | 国保財政の基礎体力(全体の保険料水準) 健診勧奨・ジェネリック推奨・滞納整理の強度 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は単一保険者(衛生福利部中央健康保険署)であるため保険者間の財政調整という問題が生じない。代わりに政府の総経費負担割合の下限(36パーセント)を法定し、財源の安定を図る設計をとる
韓国も2000年の統合により単一保険者となり、国庫支援と健康増進基金からの支援を法定する方式。日本のような保険者間の水平的財政調整ではなく、国からの垂直的支援が中心
ドイツは疾病金庫が多数併存するため、罹患状況に応じたリスク構造調整を健康基金を通じて行う。年齢・性・罹患リスクで配分を補正する点で、日本の普通調整交付金と同種の問題に答えている
米国 Medicaid では、州の一人当たり所得水準に応じて連邦負担率(FMAP)が変動する。所得の低い州ほど連邦負担率が高くなる設計で、所得水準を配分要素とする点が普通調整交付金と共通する
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 豪雨で自宅が床上浸水し、収入も止まった。国民健康保険料の減免は申請できるのか? 市町村が減免に踏み切れるかどうかの裏側では、本条1項の特別調整交付金が自治体の減収分を埋めている。だから災害直後の窓口で「減免の取扱いを確認中」と言われる期間が生じる。国の交付方針を待っているからだ。ここを知っていれば、窓口の歯切れの悪さを門前払いと誤解せず、確定後にもう一度行くという判断ができる
- 市から特定健康診査の案内が三度目で届いた。受診の期限まであと10日。行くか行かないかは、市の受診率という指標を通って3項の交付金額に跳ね返る
学説
通説的理解(財政調整機能説):1項・2項の調整交付金は、保険者の努力では動かせない所得水準・年齢構成等の構造的要因による財政力格差を国費で平準化する機能を担う。国庫負担金(70条)が給付費に対する定率負担であるのに対し、調整交付金は保険者間の条件差に着目した配分である点に制度的意義があるとされる。
インセンティブ論からの評価と留保:3項の交付金は、財政調整だけでは失われがちな医療費適正化の動機づけを補う枠組みとして評価される一方、評価指標の設定次第では、高齢化率が高く所得水準の低い地域が指標面でも不利を重ねるおそれが指摘される。平等原理と競争原理の配分比率が制度設計上の論点となる。
改正沿革 AI による整理
- 平成30年度(2018年度)国保改革の施行 国民健康保険の財政運営の責任主体が市町村から都道府県へ移り、調整交付金の交付先も都道府県となった。各項の追加・改正年次と用語の変遷は人的検証が必要
改正の年表
- 1.昭和33年(1958年) 新設:現行国民健康保険法(昭和33年法律第192号)の制定。国民皆保険体制の確立に向け、国庫負担と財政調整の枠組みが整備された。各項の具体的な条文構成はその後の改正で変遷している
- 2.平成27年(2015年)改正・平成30年度(2018年度)施行 改正:国民健康保険の財政運営の責任主体が市町村から都道府県へ移行し、調整交付金の交付先も都道府県とされた。あわせて保険者努力支援の仕組みが本格的に導入された。各号の文言と施行年次は人的検証が必要
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