要点実用新案法 11 条は、特許法の新規性喪失の例外・共同出願・職務発明などの規定を実用新案登録出願に準用する。考案者は特許発明者と同様に相当の利益を請求できる。
Q · 会社で考えた工夫が実用新案になったら、考案者の自分は何ももらえないの?
いいえ。11 条 3 項で「相当の利益」を請求できます
実用新案法 11 条 3 項は特許法 35 条(職務発明)を準用するため、従業者・法人の役員・公務員が業務上した考案が会社名義で登録された場合でも、考案者には「相当の利益」を請求する法的権利が保障されています。請求しないのは自らの権利放棄にすぎず、義務ではありません。会社の支払基準が不合理に低ければ、裁判所が社内規程を離れて相当額を算定し直す余地もあります。
実用新案法 11 条は、一見するとただの引っ越し案内に見える。「特許法の○条を準用する」と並ぶだけだ。だがこの一条が、特許の世界で確立した強力なルールを、まるごと実用新案の世界へ運び込んでいる。中でも見逃せないのが 3 項、特許法 35 条(職務発明)の準用だ。工場の現場で、オフィスで、あなたが業務の中で小さな工夫を考案し、それが会社名義で実用新案登録されたとする。このとき、あなたは特許の発明者とまったく同じ立場に立つ。会社に対して「相当の利益」を請求できるのだ。さらに 1 項では新規性喪失の例外(特許法 30 条)も準用される。展示会やクラウドファンディングで先に発表してしまっても、一定期間内なら救済される。多くの技術者は、自分の考案にこれほどの権利が眠っていることを知らないまま、何も請求せずに会社を去っていく。
実用新案法 11 条は、特許法の諸規定を実用新案制度に準用する技術的規定である。新規性喪失の例外(特許法 30 条)、共同出願(38 条)、パリ条約による優先権と出願分割(43 条・44 条)、特許を受ける権利(33 条・34 条)、職務発明(35 条)を、実用新案登録出願および実用新案登録を受ける権利、従業者等がした考案に準用する。
AI 輔助整理,以條文原文為準
金額は会社の職務発明規程や考案がもたらした利益によります。11 条 3 項が準用する特許法 35 条により、規程が不合理に低い場合は裁判所が相当の利益を算定し直す余地があります。
形式的には可能ですが危険です。実用新案権は無審査登録のため、技術評価書(実用新案法 12 条)なしで警告し後に登録が無効になると、29 条の 3 で逆に損害賠償を負うことがあります。
11 条は特許法 30 条・38 条・43〜44 条(1 項)、33 条・34 条(2 項)、35 条(3 項・職務発明)を準用します。実用新案の権利関係の多くは特許法のルールが流用されています。
11 条 1 項が準用する特許法 30 条のグレースピリオドにより、自ら公表した日から 1 年以内であれば新規性を失わなかったものとして出願できます。最新の改正状況は要確認です。
11 条が準用する特許法 38 条は、共同考案の場合に全員での共同出願を義務づけます。単独で出願すると拒絶または登録無効の対象になります。
11 条が準用する特許法 44 条により、一定の時期までは出願を分割できます。問題のない部分を別出願として生かせますが、時期を逃すと分割の機会自体が消えます。
請求できます。規程がなくても 11 条 3 項・特許法 35 条により相当の利益請求権は発生し、規程がない場合は裁判所が一から相当額を算定します。
実用新案権の存続期間は出願日から 10 年です。特許の 20 年より短く、ライフサイクルの短い製品向けの制度設計になっています。
最大の違いは審査の有無です。特許は特許庁が中身を審査してから登録されますが、実用新案は形式さえ整えば中身を審査せずに登録されます(実用新案法 14 条)。保護期間も出願から 10 年と、特許の 20 年より短い。業界裏話ヒント:無審査ゆえに、権利を行使する前に「実用新案技術評価書」(実用新案法 12 条)を取得しておかないと危険です。評価書なしで相手に警告し、後で権利が無効になると、今度はあなたが相手に損害賠償を負う(29 条の 3)。持っているだけの権利と、行使できる権利は別物です
もらえる権利があります。実用新案法 11 条 3 項が特許法 35 条(職務発明)を準用するため、業務上の考案が会社のものになる代わりに、考案者には「相当の利益」を請求する権利が保障されています。業界裏話ヒント:2015 年の改正で「相当の対価」が「相当の利益」に変わり、金銭以外の処遇も認められるようになりました。ただし会社の支払基準が不合理に低ければ、裁判所は社内規程を離れて相当額を算定し直します(最新の改正状況をご確認ください)。規程に書いてある額が上限とは限りません
条件付きで可能です。実用新案法 11 条 1 項が準用する特許法 30 条により、自分の意思で公表した考案でも、公表の日から 1 年以内に出願すれば新規性を失わなかったものとして扱われます。業界裏話ヒント:このグレースピリオドは救済措置であって万能ではありません。海外で権利を取りたい場合、国によっては猶予が認められず、日本での公表が即アウトになることがある。国内出願だけで安心せず、海外展開を考えるなら公表前の出願が鉄則です
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 審査の有無 | 実用新案:無審査登録(実用新案法 14 条)、形式が整えば中身を審査せず登録 | — |
| 存続期間 | 実用新案:出願日から 10 年 | — |
| 権利行使の前提 | 実用新案:技術評価書(12 条)なしの行使は危険、無効時に賠償責任(29 条の 3) | — |
| 職務発明・考案の扱い | 実用新案:11 条 3 項が特許法 35 条を準用、考案者に相当の利益請求権 | — |
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