国民年金法 第127条(加入員)
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- 第一号被保険者は、その者が住所を有する地区に係る地域型基金又はその従事する事業若しくは業務に係る職能型基金に申し出て、その加入員となることができる。ただし、他の基金の加入員であるときは、この限りでない。
- 2.前項の申出をした者は、その申出をした日に加入員の資格を取得するものとする。
- 3.加入員は、次の各号のいずれかに該当するに至つた日の翌日(第一号又は第四号に該当するに至つたときは、その日とし、第三号に該当するに至つたときは、当該保険料を納付することを要しないものとされた月の初日とする。)に、加入員の資格を喪失する。
- 一被保険者の資格を喪失したとき、又は第二号被保険者若しくは第三号被保険者となつたとき。
- 二地域型基金の加入員にあつては、当該基金の地区内に住所を有する者でなくなつたとき、職能型基金の加入員にあつては、当該事業又は業務に従事する者でなくなつたとき。
- 三第八十九条第一項、第九十条第一項又は第九十条の三第一項の規定により保険料を納付することを要しないものとされたとき及び第九十条の二第一項から第三項までの規定によりその一部の額につき保険料を納付することを要しないものとされたとき。
- 四農業者年金の被保険者となつたとき。
- 五当該基金が解散したとき。
- 4.加入員の資格を取得した月にその資格を喪失した者は、その資格を取得した日にさかのぼつて、加入員でなかつたものとみなす。
この条文の基本情報
加入員とは何ですか?
定義加入員とは、国民年金法第127条に定められた規定で、「第一号被保険者は、その者が住所を有する地区に係る地域型基金又はその従事する事業若しくは業務に係る職能型基金に申し出て、その加入員となることができる。ただし、他の…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 国民年金法第127条(加入員)は、日本の国民年金法に含まれる条文です。
- 国民年金法第127条の条文原文は「第一号被保険者は、その者が住所を有する地区に係る地域型基金又はその従事する事業若しくは業務に係る職能型基金に申し出て、その加入員となることができる。ただし、他の…」で始まります。
- 国民年金法第127条は第四款に置かれています。
- 国民年金法の公布日は昭和34年4月16日です。
- 国民年金法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 国民年金法第127条の前の条は国民年金法第126条です。
- 国民年金法第127条の次の条は国民年金法第127条の2です。
- 国民年金法第127条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
国民年金法(昭和三十四年法律第百四十一号)第127条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/334AC0000000141 - 本サイト収録
国民年金法(昭和三十四年法律第百四十一号)第127条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/334AC0000000141/127
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点国民年金法127条は、第一号被保険者が申し出た日に国民年金基金の加入員資格を取得すると定める。喪失事由は3項の限定列挙であり、本人の申出による任意脱退はできない。
Q · 国民年金基金って、自分の都合でやめることはできますか?
できません。出口は法定の五事由だけです
国民年金法127条3項が定める加入員資格の喪失事由は限定列挙で、「本人が脱退を申し出たとき」は含まれていません。資格を失うのは、被保険者資格を喪失または第二号・第三号被保険者になったとき、地域型基金の地区外または職能型基金の業務外に出たとき、保険料の免除を受けたとき、農業者年金の被保険者になったとき、基金が解散したときの五つです。2口目以降の減口はできますが、終身年金である1口目は残り、掛金をゼロにすることはできません。加入は申出日に成立します(同条2項)。
解説
国民年金基金には、任意脱退という制度が存在しない。127条3項が並べる資格喪失事由は限定列挙であり、そこに「本人がやめたいと申し出たとき」という一行はない。入口である1項は、申し出るだけでその日に開く(2項)。ところが出口は、被保険者資格を失うか第二号・第三号被保険者になったとき、地区外・業務外に出たとき、保険料の免除を受けたとき、農業者年金の被保険者になったとき、基金が解散したときの五通りしかない。掛金が全額所得控除になるという目先の得だけを見て申し込むと、収入が落ちた年に「掛金を止めたい」と言っても止まらない。2口目以降を減らして1口目まで下げることはできるが、ゼロにはできない。入口の軽さと出口の重さが釣り合っていないこと、それが127条の設計思想である。
法的な位置づけ
国民年金法127条は、国民年金基金の加入員資格を定める規定である。第一号被保険者は、住所を有する地区に係る地域型基金または従事する事業もしくは業務に係る職能型基金に申し出て加入員となり、資格は申出日に取得される。喪失は同条3項が列挙する五つの事由に限られ、加入員の申出による任意脱退は制度上予定されていない。
手順
- 1.掛金が可処分所得に占める割合を数値化する 直近の確定申告書と口座の引落履歴を並べ、年間掛金が可処分所得の何パーセントかを計算する。感覚ではなく数値で判断しないと、減口すべきか免除を狙うべきかの分岐が決められない
- 2.2口目以降の減口を基金へ書面で申し出る 国民年金基金に対し、2口目以降の口数を減らす減口の申出を書面で行う。1口目は終身年金のため残り、ゼロにはできない。減口後の掛金額と将来の年金見込額を必ずセットで確認する
- 3.市区町村窓口で保険料免除・納付猶予の所得要件を確認する 減口でも重い場合、市区町村の年金窓口で国民年金保険料の免除・納付猶予の所得要件に該当するかを確認する。該当して免除が承認されれば、127条3項3号により免除された月の初日で加入員資格そのものが外れる
- 4.未納で放置せず、再加入時の単価まで含めて判断する 未納は127条3項の喪失事由ではないため資格は外れず、その月分が給付に反映されないまま残る。抜ける判断をする場合は、将来の再加入時に加入時年齢で掛金単価が計算し直される点まで含めて、抜ける・戻るをセットで設計する
よくある質問 AI による整理
Q1国民年金基金とは何ですか?
第一号被保険者が老齢基礎年金の上乗せとして任意加入する公的年金制度です。国民年金法127条により、住所地の地域型基金または業務に係る職能型基金へ申し出て加入員となり、掛金は全額が社会保険料控除の対象になります。
Q2国民年金基金の掛金は途中で減らせますか?
2口目以降の口数を減らす減口はできますが、終身年金である1口目は残るためゼロにはできません。掛金を完全に止める方法は、127条3項が定める資格喪失事由のいずれかに該当することだけです。
Q3国民年金基金は何歳から入れますか?
第一号被保険者であることが要件です(127条1項)。掛金の単価は加入時の年齢と性別で固定され以後変わらないため、年齢区分が上がる前に申し出るほど、同じ年金額を安い掛金で確保できます。
Q4国民年金基金の掛金は解約したら戻ってきますか?
戻りません。脱退一時金の制度はなく、資格を喪失しても納めた掛金は加入期間に応じて基金または国民年金基金連合会が引き継ぎ、将来の年金として支給される扱いになります。
Q5国民年金基金と付加保険料は併用できますか?
併用できません。基金の加入員は付加保険料を納付する者となれません(国民年金法87条の2)。基金の1口目に付加年金相当分が含まれているためで、加入と同時に付加保険料は外れます。
Q6障害基礎年金を受けると国民年金基金はどうなりますか?
法定免除(89条1項)に該当すると、127条3項3号により、保険料を納付することを要しないとされた月の初日にさかのぼって加入員資格を失います。掛金の引落しも同じ日付で終了します。
Q7国民年金基金が解散したらどうなりますか?
127条3項5号により、解散した日の翌日に加入員資格を失います。それまでの加入期間に応じた年金給付は国民年金基金連合会が引き継いで支給する仕組みになっています。
Q8国民年金基金に入ったまま就職したら届出は必要ですか?
第二号被保険者になった日に加入員資格を失います(127条3項1号、その日喪失)。掛金の引落しを止めるため基金への届出が必要で、遅れると過払い分の精算手続きが生じます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1国民年金基金って、途中でやめられないって本当ですか?
本当である。127条3項の資格喪失事由は限定列挙で、本人の脱退申出は含まれていない。出口は第二号・第三号被保険者になる、保険料免除を受ける、農業者年金に入る、基金が解散する、地区外や業務外に出る、の範囲に限られる。実務のポイント:自分の意思で動かせるのは免除申請だけである。所得が下がった年に免除が通れば3項3号で自動的に資格が外れるが、これは市区町村の年金窓口の管轄であり、基金の側から案内されることはまずない
Q2国民年金の保険料のほうを滞納したら、基金はどうなりますか?
加入員資格は失わない。未納は127条3項の喪失事由に書かれていないからである。ただし基金の給付は国民年金の上乗せという構造なので、土台である国民年金保険料が未納の月は、その月分が給付に反映されない扱いになる(最新の取扱いは基金にご確認いただきたい)。実務のポイント:資金繰りが苦しいなら、基金の掛金を減らす前に国民年金保険料の免除・猶予の要件を先に確認する。順序を逆にすると、効かない月の掛金だけが積み上がる
Q3iDeCoと国民年金基金、両方やったほうが得ですか?
合算で月68,000円が上限なので、両方を満額にすることはできない(確定拠出年金法施行令36条、最新の改正状況をご確認ください)。基金は終身年金で運用リスクを負わない代わりに条件が固定され、iDeCoは元本変動を自分で負う代わりに運用益が非課税になる。実務のポイント:基金の掛金単価は加入時年齢で固定されるため遅く入るほど不利になるが、iDeCoは何歳で始めても枠は同じ。長生きリスクを基金、増やす部分をiDeCoという順で埋める設計が実務では多い
Q4引っ越したら基金から抜けることになりますか?
地域型基金は「地区内に住所を有する者でなくなったとき」に資格を失う(127条3項2号)。ただし2019年4月に全国の地域型基金が合併して全国国民年金基金となり、地区が全国に広がったため、国内の転居で抜けることは実質なくなった。実務のポイント:残る出口は海外転出である。国内に住所がなくなれば第一号被保険者でなくなり3項1号で喪失する(海外の任意加入被保険者としての取扱いは最新の制度をご確認いただきたい)。海外赴任や移住の予定がある人は、加入前にその出口を織り込んでおく
間違えやすい点 AI による整理
- 「任意加入の制度なのだから任意脱退もできる」と考えられているが、127条3項に自己都合による脱退は書かれていない。加入が任意であることと、脱退が任意であることは、この条文では切り離されている。加入を決める自由は一度しか使えず、その一回で長期の拘束を選んでいる
- iDeCoと併用できることは知られているが、その深刻度が理解されていない。第一号被保険者の拠出枠は月68,000円で、これは国民年金基金の掛金との合算枠である(最新の改正状況をご確認ください)。基金に月3万円を入れた時点で、自分で運用先を選べるiDeCoの枠は38,000円まで縮む。先に基金を埋めるほど、運用の自由度をその分だけ手放している
- 「途中でやめたら掛金は返ってくるのか」という問いの立て方そのものが誤っている。資格を喪失しても掛金の返還はなく、脱退一時金の制度もない。納めた分は消えるのではなく、加入期間に応じて基金または国民年金基金連合会から将来の年金として支給される。問うべきは「返るか」ではなく「何歳から、いくら受け取れる形で凍結されるのか」である
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 条文の役割 | 127条:基金加入員資格の取得と喪失を定める | 89条:法定免除の要件を定める(該当すると127条3項3号で喪失) 87条の2:付加保険料の納付(基金加入員は納付者となれない) |
| 本人の意思で動かせるか | 加入の申出のみ可。脱退の申出は制度上存在しない | 法定免除は障害年金受給等の客観的事由により自動的に該当 付加保険料は申出により納付開始・辞退が可能 |
| 掛金・保険料への影響 | 資格喪失まで掛金は継続。減口は可だがゼロ不可 | 免除された月の初日で加入員資格が外れ掛金が止まる 基金加入と同時に付加保険料は外れる(重複不可) |
| 喪失日の起算 | 1号・4号はその日、3号は免除月の初日、その他は翌日 | 免除該当月の初日にさかのぼって効力 申出の翌月等、納付の取扱いに従う |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾の国民年金は自営業者等の基礎年金にとどまり、日本の基金に相当する任意の上乗せ終身年金制度は存在しない。上乗せに最も近いのは労工退休金の個人自願提繳だが、こちらは口数固定の終身年金ではなく個人口座型で、拠出停止が可能な点が127条と決定的に異なる
韓国は任意加入者制度により国民年金へ加入するが、日本の基金のような別法人による上乗せ終身年金は制度化されていない。上乗せは個人型退職年金(IRP)が担い、拠出の中断が可能である
ドイツは自営業者の任意加入と、税制優遇付きの Basisrente(Rürup 年金)が上乗せを担う。Basisrente も換価・解約が禁じられ流動性が極めて低い点で127条と発想を共有するが、拠出額は年ごとに自由に変更でき、掛金ゼロも可能である
米国の自営業者向け上乗せは全面的に確定拠出型で、拠出は毎年任意、終身年金化も任意である。加入集団の維持という発想がないため、脱退制限という概念自体が存在しない
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- もし、フリーランス4年目で年収が半分になったとしたら? 月2万円の掛金は口座から同額引き落とされ続ける。基金に申し出れば2口目以降の減口はできるが、1口目は残る。現実的な出口は、国民年金保険料の免除を申請して127条3項3号で強制的に資格を失う道だけであり、それには免除に該当する所得水準まで落ちている必要がある
- 3月31日付で就職が決まり、第二号被保険者になった。3項柱書の括弧書きにより1号該当は「その日」喪失なので、喪失月は3月、掛金は2月分までで止まる。ところが同じ3月31日に海外転出で地区外へ出た場合は原則どおり「翌日」の4月1日喪失となり、3月分の掛金は必要になる。1日の位置の違いが、1か月分の掛金を動かす
- 申し出た日が資格取得日である(2項)。月初に申し込み、同じ月内に就職して喪失すれば、4項によりその加入員期間は最初からなかったものとみなされる。1か月だけの加入という記録は残らない
- 歯科医師として職能型基金に入っていたが、診療所をたたんで不動産賃貸業に転じた。当該業務に従事する者でなくなった日の翌日に資格を失う(3項2号)。納めた掛金は返らず、加入期間に応じて基金または国民年金基金連合会が将来の年金として引き継ぐ
- うつ病が重くなり、障害基礎年金2級の決定通知が届いた。法定免除(89条1項)に該当するため、免除された月の初日にさかのぼって加入員資格を失う。老後の上乗せを作るための積立が、障害年金の決定と同じ日付で強制終了する
取るべき行動
被害を受けた側:1. 直近の確定申告書と口座引落額を並べ、掛金が可処分所得の何パーセントかを数値化する2. 基金に対し2口目以降の減口を書面で申し出る。1口目は終身年金なので残る3. それでも重ければ市区町村の年金窓口で保険料免除・納付猶予の所得要件を確認し、該当すれば申請する。通れば3項3号により免除月の初日で加入員資格が外れる4. 未納のまま放置するのは最悪手である。未納は3項の喪失事由ではないため資格は外れず、その月分は年金額に反映されないまま宙に浮く
訴えられた側:1. 申し出る前に、五つの喪失事由のうち今後5年のライフイベント(就職、配偶者の扶養に入る、廃業、海外転出、障害年金の受給)に触れそうなものを洗い出す2. iDeCoとの合算枠68,000円をどう配分するかを先に決める。基金を埋めるほど運用の自由度は減る3. 職能型を選ぶなら、廃業・転業で3項2号により抜ける前提で設計する4. 1口目の終身年金の型(保証期間の有無)を決めてから口数を決める。遺族一時金の出方が型で変わる5. 1項ただし書により、複数の基金への同時加入はできない
時効(請求できる期限):加入員資格は申出日に取得(2項)。喪失日は事由ごとに異なり、1号・4号該当はその日、3号(保険料免除)は免除された月の初日、その他は該当日の翌日(3項)。取得と喪失が同一月内なら4項でなかったものとみなされる。掛金の未納分の追納は納期限からおおむね2年以内が目安。基金の給付を受ける権利の消滅時効は5年(最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説:127条3項の喪失事由は限定列挙であり、任意脱退を認めない趣旨は、終身年金を支える加入集団を逆選択から保護する保険技術上の要請にあると解されている。免除該当時の強制喪失(3号)と同一月得喪の巻き戻し(4項)が、加入者側の過度な負担を逃がす安全弁として機能する
改正沿革 AI による整理
- 平成元年(1989年)改正、平成3年(1991年)4月施行 国民年金基金制度の創設に伴い、第一号被保険者が地域型基金または職能型基金に申し出て加入員となる仕組みが新設された
- 平成31年(2019年)4月 制度再編 全国の地域型基金と多くの職能型基金が合併して全国国民年金基金が発足し、地域型基金の地区が全国に広がった結果、3項2号の地区外転出による喪失が国内転居では事実上生じなくなった。条文本体の改正の有無および職能型基金の残存状況は要検証
改正の年表
- 1.平成元年(1989年)改正、平成3年(1991年)4月施行 新設:国民年金基金制度の創設に伴い、第一号被保険者が地域型基金または職能型基金に申し出て加入員となる仕組みが新設された
- 2.平成31年(2019年)4月 制度再編 改正:全国の地域型基金と多くの職能型基金が合併して全国国民年金基金が発足し、地域型基金の地区が全国に広がった結果、3項2号の地区外転出による喪失は国内転居では事実上生じなくなった(条文本体の改正の有無は要検証)
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