要点国民年金法 89 条は、障害基礎年金の受給権者や生活扶助を受ける人の保険料を申請なしで免除すると定める。ただし免除期間が老齢基礎年金に反映されるのは 2 分の 1 である。
Q · 障害年金をもらい始めたら、国民年金保険料は自分で申請しないと免除されないの?
申請不要で当然に免除されます。ただし将来の年金は半分です
国民年金法 89 条 1 項により、障害基礎年金等の受給権者、生活保護法の生活扶助等を受ける人、厚生労働省令で定める施設の入所者は、該当した日の属する月の前月から保険料の納付を要しません。申請も所得審査も不要で、要件に該当した時点で当然に効力が生じます(法定免除)。窓口へ出すのは審査を求める申請ではなく該当の届出です。ただし免除期間が老齢基礎年金額に反映されるのは 2 分の 1(平成 21 年 3 月以前の期間は 3 分の 1)にとどまり、第 2 項の申出納付または 94 条の追納で補うことができます。
障害基礎年金の1級または2級を受け取り始めると、その月の前月から国民年金保険料は納めなくてよくなる。申請書も審査もいらない、要件に当たった瞬間に条文が自動で効く。これが法定免除である。生活保護の生活扶助を受けている間も同じ扱いになる。ただし、ここに数十年放置される落とし穴が埋まっている。免除された期間が将来の老齢基礎年金に反映されるのは満額の2分の1(平成21年3月以前の期間は3分の1)にとどまる。障害が回復して障害基礎年金が止まった日、手元に残るのは痩せた老齢基礎年金だけになる。だから第2項がある。免除された期間についても「やはり納めます」と申し出れば、その月の保険料を納付できる。払わない権利と、払う側へ戻る権利。89条はその二つを同時にあなたへ渡している。
国民年金法 89 条は保険料の法定免除を定める規定であり、障害基礎年金等の受給権者、生活保護法による生活扶助等の受給者、厚生労働省令で定める施設の入所者について、該当する月の前月から該当しなくなる月までの保険料の納付義務を、申請および所得審査を要さず当然に消滅させる。第 2 項は、本人の申出により当該期間の保険料を月単位で納付することを認める。
国民年金法 89 条により、障害基礎年金等の受給権者や生活扶助の受給者の保険料納付義務が、申請も所得審査もなく当然に消滅する制度です。90 条の申請免除と異なり、要件該当だけで効力が生じます。
要件に該当するに至った日の属する月の「前月」からです。該当しなくなる日の属する月まで続きます。届出が遅れても効力の開始時期は変わらず、遡って納付不要と扱われます。
なりません。3 級には障害基礎年金がなく、89 条 1 項 1 号が前提とする障害の状態に届かないためです。この場合は 90 条の申請免除または納付猶予を検討することになります。
されません。条文が要件としているのは生活扶助その他厚生労働省令で定める援助であり、医療扶助や住宅扶助のみでは 89 条の射程外です。所得審査のある 90 条へ回ります。
住所地の市区町村の国民年金窓口または年金事務所です。年金証書や生活保護の決定通知など、該当を示す書類を添えて速やかに提出します。審査申請ではなく該当の届出です。
還付の対象になりえますが、還付を受ける権利は 2 年で時効消滅します(国民年金法 102 条)。裁定が遡及した人ほど失う額が大きいため、証書が届いたらすぐ窓口で確認してください。
要件に該当しなくなる日の属する月までです。障害の状態に該当しなくなった日から 3 年経過すると法定免除は終了し、通知なく納付義務が復活します。収入が戻らないなら 90 条へ切り替えます。
保険料免除を受けている第 1 号被保険者は原則 iDeCo に加入できず(確定拠出年金法 62 条)、月 400 円の付加保険料も納められません。まず 89 条 2 項の申出納付で納付側に戻る必要があります。
障害が生涯続く見込みなら、65歳以降も障害基礎年金を選び続けるので老齢基礎年金を厚くしても使わない可能性が高い。逆に回復の見込みがあるなら、免除期間の反映が2分の1にとどまる分が直撃するので、89条2項の申出納付や94条の追納を検討する価値がある。業界裏話ヒント:年金事務所の窓口は手続を案内するだけで損得の試算はしてくれない。ねんきんネットで免除のまま置いた場合と納めた場合の見込額を自分で並べた人だけが、根拠のある判断ができる
法定免除期間は受給資格期間(10年)にはそのまま算入され、年金額には満額の2分の1が反映される(平成21年3月以前の期間は3分の1)。保護中に89条2項の申出納付をしても保護費から捻出することになり現実的ではない。業界裏話ヒント:保護が廃止されて収入が戻った後でも、10年以内の免除期間なら追納できる(94条)。自立後の家計が落ち着いた時点が本当の勝負どころで、ケースワーカーはここまで教えてくれないことが多い
89条2項の申出納付は、免除された期間の各月について「納付する」と申し出て、その期間の保険料をそのまま納める仕組み。94条の追納は、いったん免除で確定した過去の期間を後から納める仕組みで、承認された年度の3年度目以降は加算額が上乗せされる。業界裏話ヒント:総額で見ると、後から追納するより申出納付で当期に納める方が加算額の分だけ安く済む。払える時期に来ているなら、追納を待つ理由はほとんどない
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 発動の仕方 | 89 条:要件該当で当然に免除。申請も所得審査も不要(窓口へは該当の届出) | — |
| 対象要件 | 障害基礎年金等の受給権者、生活扶助等の受給者、厚生労働省令で定める施設の入所者 | — |
| 老齢基礎年金への反映 | 満額の 2 分の 1(平成 21 年 3 月以前の期間は 3 分の 1) | — |
| 後から埋める手段 | 89 条 2 項の申出納付(月単位)+ 94 条の追納(10 年以内) | — |
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